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「先生!」
「はい。なに?」
「先生、恋人いないの?」
市原龍馬。
話の腰を折る天才。
「ノーコメント。さっさと手をうごかして。」
いるわけねぇだろ。
こんなダメな大人に、パートナー(第二の性を持つものはその欲求を晴らす為に恋人とは別にplayパートナーを持つことが珍しくない)すらいないんだ。
恋人なんて、夢のまた夢。
「先生、先生。」
今度はすぐそばから、小さな声で問いかけられる。
「なに?」
声の主は高橋 理人だった。
「顔色、悪いような気がするんだけど。」
「え、誰が?保健室行くか?」
「いやいや。先生が。」
「おれが?!」
顔に出ないことだけが自慢だったはずなのに。
一晩中折檻された翌日も元気に登校して帰ってきたこのおれが?
「気の所為だよ、光の加減じゃないかな、元気だもの。ありがとう、心配してくれて。さ、課題、進めて。」
歳かな。
高校生に心配されるなんて、嫌だな。
なんて考えてる間も高橋は釈然とない様子でこちらを伺っている。
本当に、だいじょうぶなのに!
すると高橋は急に立ち上がり廊下に向かった。
背が高いな。
じゃなくて、もしかしてこれってボイコットってやつ……!?
「高橋、待ちなさい!」
すれ違いざま高橋理人はおれの耳元で「来い」と、言った。
それはCommandでこそなかったが、明らかにDomのワードであり、従わないという選択肢はおれのなかにはなかった。
クラスメイトたちがざわめく中、おれは高橋理人の「来い」という言葉の持つ熱を反芻して頭の芯がぼうとしてしまって「各自、課題をすすめて」とうわ言のように言うと、高橋理人のあとについて廊下に出た。
「じゅぎょうちゅう、だぞ……」
僅かに残る理性が言葉を紡ぐ。
「先生、今日は特に顔色悪いよ。見てらんない。」
特にって?
普段からそんな顔してるってこと?
「来て。」
来て、その言葉に逆らえない。
パートナーでもplay中でも無いDomの言葉に逆らえないなんて。
こんなこと、あって、いいのか?
そんなことを考えながら一歩二歩と高橋理人に歩み寄る。
あと少しで手が届きそう、そんな時、急に足から下が無くなったみたいな感触に襲われた。
あっという間に自力で立っていることも出来なくなり、気がつけば高橋理人の腕の中で支えられていた。
「ほらね、やっぱり体調が悪かったんだ。」
働かない頭で生徒に抱き抱えられている成人男性って、やっぱり格好悪い。
と、おもった。
「はい。なに?」
「先生、恋人いないの?」
市原龍馬。
話の腰を折る天才。
「ノーコメント。さっさと手をうごかして。」
いるわけねぇだろ。
こんなダメな大人に、パートナー(第二の性を持つものはその欲求を晴らす為に恋人とは別にplayパートナーを持つことが珍しくない)すらいないんだ。
恋人なんて、夢のまた夢。
「先生、先生。」
今度はすぐそばから、小さな声で問いかけられる。
「なに?」
声の主は高橋 理人だった。
「顔色、悪いような気がするんだけど。」
「え、誰が?保健室行くか?」
「いやいや。先生が。」
「おれが?!」
顔に出ないことだけが自慢だったはずなのに。
一晩中折檻された翌日も元気に登校して帰ってきたこのおれが?
「気の所為だよ、光の加減じゃないかな、元気だもの。ありがとう、心配してくれて。さ、課題、進めて。」
歳かな。
高校生に心配されるなんて、嫌だな。
なんて考えてる間も高橋は釈然とない様子でこちらを伺っている。
本当に、だいじょうぶなのに!
すると高橋は急に立ち上がり廊下に向かった。
背が高いな。
じゃなくて、もしかしてこれってボイコットってやつ……!?
「高橋、待ちなさい!」
すれ違いざま高橋理人はおれの耳元で「来い」と、言った。
それはCommandでこそなかったが、明らかにDomのワードであり、従わないという選択肢はおれのなかにはなかった。
クラスメイトたちがざわめく中、おれは高橋理人の「来い」という言葉の持つ熱を反芻して頭の芯がぼうとしてしまって「各自、課題をすすめて」とうわ言のように言うと、高橋理人のあとについて廊下に出た。
「じゅぎょうちゅう、だぞ……」
僅かに残る理性が言葉を紡ぐ。
「先生、今日は特に顔色悪いよ。見てらんない。」
特にって?
普段からそんな顔してるってこと?
「来て。」
来て、その言葉に逆らえない。
パートナーでもplay中でも無いDomの言葉に逆らえないなんて。
こんなこと、あって、いいのか?
そんなことを考えながら一歩二歩と高橋理人に歩み寄る。
あと少しで手が届きそう、そんな時、急に足から下が無くなったみたいな感触に襲われた。
あっという間に自力で立っていることも出来なくなり、気がつけば高橋理人の腕の中で支えられていた。
「ほらね、やっぱり体調が悪かったんだ。」
働かない頭で生徒に抱き抱えられている成人男性って、やっぱり格好悪い。
と、おもった。
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