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第31話 ゴミとはいらぬ人間の事を言うのだよ
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ゴミ王国の王となったゴイルは隕石魔法のメテオで大地を揺らした。
その日、ゴミ王国周辺だけではなく、至る所で大地震が起きた。
その発端は。
「俺のせいだよなぁ」
そのせいで、各地の建物は倒壊し、多くの死傷者を出したそうだ。
「終わりの大賢者とはかっけー名前じゃねーかよ」
宮本武蔵が綺麗に剃った髭を見せびらかしながら腕組みして叫んだ。
「あまり良い名前ではないのでは? 終わりなのですから」
佐々木小次郎がふっふっふと笑っている。
「それで、大量のゴミというか死体が集まった訳だけど、これでゴミ破壊場で破壊して、ガチャ回数を増やすとして、その後どうするかだけど」
「燃焼発電所で燃やしてしまうのが良かろうかと思いますが」
アレキサンダー大王が提案してくれるが。
「そんな人の命をゴミみたいに扱って良いのだろうか」
「そもそも、ゴイル様の事を殺そうとしてきた人たちです。いらぬ人間などゴミです」
アーサー王が少年の顔でその年齢では似つかわしくない発言をするが。
「ふ、ゴミとは確かにだ」
クー・フーリンがにやりと笑う。
「ゴミだな確かにあれは、ハゲワシがカラスが死体を食っておる、もはや動かぬゴミだ」
ジークフリートが冷酷に呟く。
彼等英雄がどのような生れでどのような歴史をたどってきたのか、ガチャで当てた時にうっすらと記憶に流れて来てはいる。
ただし、全てでは無い事をゴイルは悟っている。
「では動こう」
その日、200人の元奴隷達と、英雄達の死体処理が始まった。
死体が破壊される音は、もはや地獄と評して良いだろう。
その光景をゴイルは眺めているだけだったが。
何度も口から吐しゃ物を吐き出しそうにはなったが。
その後ぐちゃぐちゃになった死体と燃やす。電力にするという過程を得て。
この燃焼発電所の根本的な仕組みは理解しておらず、ただ使えるとだけしか思っていない。
空には不気味な煙が立ち上る。
「あまりにも気持ちが悪いな」
ゴイルの独り言が空しく響き。
「さてと、10回分のガチャか、思ったより少なめだったな、何人の死体を破壊したのかすら分からないが」
誰もいないゴミ王国の城の中でガチャを回すわけだが。
【UR=ヒポクラテス】
【UR=源義経】
【UR=マーリン】
【SUR=異界魔剣】
【SUR=傀儡籠手】
【SUR=スマホ100台】
【SUR=通信衛星】
【SUR=10000レベルアップ】
【SUR=10000レベルアップ】
【SUR=10000レベルアップ】
まずは、ヒポクラテスをカプセルから出した。
彼は老齢な医者らしいが、見た目的には格闘家と言う感じだった。
白いハチマキをしており、白いズボンを着用、上半身は裸で筋肉ムキムキだった。
「ほー良い臭いがするなーこれは血の匂いじゃ」
「沢山死にました」
「そうかそうか、ちとこの国について学ぼうかのう」
そう言って、ヒポクラテスはとぼとぼと歩き出してしまった。
次に源義経だが、どことなく宮本武蔵と佐々木小次郎と雰囲気が似ていた。
情報によると、2人の時代より少し昔の時代の人間らしい。
「これは良い景色ではないですな、あまり綺麗とは言えない景色、だがそれもタルタロスの地獄よりはましだ」
「ここは地獄よりはましなのかもしれませんね」
源義経が城内の柱に寄りかかって刀を触りながらこちらを見ていた。
次がマーリンだ。
彼は魔法使いのような服、つまり黒と紫の縞の入ったローブを着用していた。
頭にはとんがり帽子を身に着け、老人だと思ったが見た目は青年のイケメン風だった。
なぜ女性が出てこないのだと少しだけ悲観しそうになったゴイルだが。
「これは、主より魔法使いの臭いがしますねぇ、それもかなり物凄い奴」
「はい、大賢者の知識書を読破しました」
「ほほう、それは物凄い、ぜひともその書物を見せていただきたいのですが」
「それなら、玉座のテーブルに置いてあります」
すると子供のようにマーリンは飛び跳ねて玉座の近くのテーブルから本を取り出して、人差し指と親指で丁寧にページをめくり始めた。
「これはこれは面白い」
彼の事は放っておいて、他のゴミガチャ品の説明を見ようとした。
「異界魔剣か、これは、魂が行った事がある場所に飛ばせてくれると、不思議な剣だな」
試しに、空間を異界魔剣で斬ってみると、空間そのものに亀裂が走り向こう側が見えた。
そこは氷のような大地で、寒々と雪が降っていた。
大きな扉が2個設置されており、そこはあけ放たれていた。
突如としてゴイルはそこに引っ張られる。謎の引力のようなもので。
「な」
源義経が慌てて亀裂に入ってくる。マーリンも踊るように入ってきて。
亀裂は閉ざされた。
ゴイルの恰好は一応冬場仕様ではない為。
残念な事に尋常じゃない寒さを感じていた。
マーリンが小さな杖で人差し指程の凝固した炎を灯すと。
暖かさが当たりを支配した。
眼の前の2個の扉。
そこから無数に人がなだれ込もうとしていた。
それも何かから逃げているようだった。
「あれは」
「ガルフ! 民がもたない!」
「そう言えども、仕方ねーだろ、世界そのものが崩壊した。皆無事か!」
「八大魔王は行方不明だな、うぉい、どうすんだよ」
「ギーヴ落ち着いて」
「ガルフてめーゼーニャに尻ばっかり叩かれてんじゃねーよ」
「どうすれというんだよこの氷の大地で」
ゴイルの眼の前には扉から吐き出される多くの人間達が目に映った。
ざっと1000人程の人間だろうか。
吐き出し終わると扉がぐーっと閉じていった。
「あれは、他の世界の人間でしょうね」
「だろうけど、キミもだろうマーリン、源義経もか」
「どうでしょう、声をかけてみては? 悪い人達ではないようですし」
「そうしてみるか」
ゴイルは雪道に足跡を作りながら1歩1歩とどしどしと歩を進めていった。
「そこのものー」
「まさか、この世界の人間か、すまない、俺達の世界が崩壊してしまって、なんとか救ったはずだったんだが」
その男はこちらに近づきながら手を上げた。
それがガルフ・ライクドというリサイクルガチャのスキルを持つ人間との出会いだった。
その日、ゴミ王国周辺だけではなく、至る所で大地震が起きた。
その発端は。
「俺のせいだよなぁ」
そのせいで、各地の建物は倒壊し、多くの死傷者を出したそうだ。
「終わりの大賢者とはかっけー名前じゃねーかよ」
宮本武蔵が綺麗に剃った髭を見せびらかしながら腕組みして叫んだ。
「あまり良い名前ではないのでは? 終わりなのですから」
佐々木小次郎がふっふっふと笑っている。
「それで、大量のゴミというか死体が集まった訳だけど、これでゴミ破壊場で破壊して、ガチャ回数を増やすとして、その後どうするかだけど」
「燃焼発電所で燃やしてしまうのが良かろうかと思いますが」
アレキサンダー大王が提案してくれるが。
「そんな人の命をゴミみたいに扱って良いのだろうか」
「そもそも、ゴイル様の事を殺そうとしてきた人たちです。いらぬ人間などゴミです」
アーサー王が少年の顔でその年齢では似つかわしくない発言をするが。
「ふ、ゴミとは確かにだ」
クー・フーリンがにやりと笑う。
「ゴミだな確かにあれは、ハゲワシがカラスが死体を食っておる、もはや動かぬゴミだ」
ジークフリートが冷酷に呟く。
彼等英雄がどのような生れでどのような歴史をたどってきたのか、ガチャで当てた時にうっすらと記憶に流れて来てはいる。
ただし、全てでは無い事をゴイルは悟っている。
「では動こう」
その日、200人の元奴隷達と、英雄達の死体処理が始まった。
死体が破壊される音は、もはや地獄と評して良いだろう。
その光景をゴイルは眺めているだけだったが。
何度も口から吐しゃ物を吐き出しそうにはなったが。
その後ぐちゃぐちゃになった死体と燃やす。電力にするという過程を得て。
この燃焼発電所の根本的な仕組みは理解しておらず、ただ使えるとだけしか思っていない。
空には不気味な煙が立ち上る。
「あまりにも気持ちが悪いな」
ゴイルの独り言が空しく響き。
「さてと、10回分のガチャか、思ったより少なめだったな、何人の死体を破壊したのかすら分からないが」
誰もいないゴミ王国の城の中でガチャを回すわけだが。
【UR=ヒポクラテス】
【UR=源義経】
【UR=マーリン】
【SUR=異界魔剣】
【SUR=傀儡籠手】
【SUR=スマホ100台】
【SUR=通信衛星】
【SUR=10000レベルアップ】
【SUR=10000レベルアップ】
【SUR=10000レベルアップ】
まずは、ヒポクラテスをカプセルから出した。
彼は老齢な医者らしいが、見た目的には格闘家と言う感じだった。
白いハチマキをしており、白いズボンを着用、上半身は裸で筋肉ムキムキだった。
「ほー良い臭いがするなーこれは血の匂いじゃ」
「沢山死にました」
「そうかそうか、ちとこの国について学ぼうかのう」
そう言って、ヒポクラテスはとぼとぼと歩き出してしまった。
次に源義経だが、どことなく宮本武蔵と佐々木小次郎と雰囲気が似ていた。
情報によると、2人の時代より少し昔の時代の人間らしい。
「これは良い景色ではないですな、あまり綺麗とは言えない景色、だがそれもタルタロスの地獄よりはましだ」
「ここは地獄よりはましなのかもしれませんね」
源義経が城内の柱に寄りかかって刀を触りながらこちらを見ていた。
次がマーリンだ。
彼は魔法使いのような服、つまり黒と紫の縞の入ったローブを着用していた。
頭にはとんがり帽子を身に着け、老人だと思ったが見た目は青年のイケメン風だった。
なぜ女性が出てこないのだと少しだけ悲観しそうになったゴイルだが。
「これは、主より魔法使いの臭いがしますねぇ、それもかなり物凄い奴」
「はい、大賢者の知識書を読破しました」
「ほほう、それは物凄い、ぜひともその書物を見せていただきたいのですが」
「それなら、玉座のテーブルに置いてあります」
すると子供のようにマーリンは飛び跳ねて玉座の近くのテーブルから本を取り出して、人差し指と親指で丁寧にページをめくり始めた。
「これはこれは面白い」
彼の事は放っておいて、他のゴミガチャ品の説明を見ようとした。
「異界魔剣か、これは、魂が行った事がある場所に飛ばせてくれると、不思議な剣だな」
試しに、空間を異界魔剣で斬ってみると、空間そのものに亀裂が走り向こう側が見えた。
そこは氷のような大地で、寒々と雪が降っていた。
大きな扉が2個設置されており、そこはあけ放たれていた。
突如としてゴイルはそこに引っ張られる。謎の引力のようなもので。
「な」
源義経が慌てて亀裂に入ってくる。マーリンも踊るように入ってきて。
亀裂は閉ざされた。
ゴイルの恰好は一応冬場仕様ではない為。
残念な事に尋常じゃない寒さを感じていた。
マーリンが小さな杖で人差し指程の凝固した炎を灯すと。
暖かさが当たりを支配した。
眼の前の2個の扉。
そこから無数に人がなだれ込もうとしていた。
それも何かから逃げているようだった。
「あれは」
「ガルフ! 民がもたない!」
「そう言えども、仕方ねーだろ、世界そのものが崩壊した。皆無事か!」
「八大魔王は行方不明だな、うぉい、どうすんだよ」
「ギーヴ落ち着いて」
「ガルフてめーゼーニャに尻ばっかり叩かれてんじゃねーよ」
「どうすれというんだよこの氷の大地で」
ゴイルの眼の前には扉から吐き出される多くの人間達が目に映った。
ざっと1000人程の人間だろうか。
吐き出し終わると扉がぐーっと閉じていった。
「あれは、他の世界の人間でしょうね」
「だろうけど、キミもだろうマーリン、源義経もか」
「どうでしょう、声をかけてみては? 悪い人達ではないようですし」
「そうしてみるか」
ゴイルは雪道に足跡を作りながら1歩1歩とどしどしと歩を進めていった。
「そこのものー」
「まさか、この世界の人間か、すまない、俺達の世界が崩壊してしまって、なんとか救ったはずだったんだが」
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