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第40話 ファイガスタ帝国VSアララスタ王国①
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ダイル・オリゲートは1万の軍勢を率いて陣を築いていた。
アララスタ王国が西側に位置するアララスタ城門。
鋼で製造されたその城門と城壁は屈強な防御力を誇る。
バナレス卿率いる5万の軍勢。それはほとんどがアラス王の私兵である。
バナレス卿の軍は自分の息子カイルの餌食になったと聞いている。
バナレス卿が馬上からこちらを睨んできているのを察する事が出来る。
「ダイル領主よ、よくぞ参った。カイル・オリゲートの件、こたびの戦が終わりしだい討伐いたす。息子を討伐させる事申し訳なく思う」
「陛下、そのような心遣いは遠慮無用というものですぞ、このダイル、陛下に忠誠を誓う者なのですから」
アラス王が金毛の馬にまたがりながら、兵士達に撃を飛ばしている。
そこへバレスダ領地のバレスダ領主がやってきた、その軍勢は3万であった。
アガリ領地からもアガリ領主の軍勢3万。バルクト領地からもバルクト領主の軍勢1万。
「バルクト領地の者の軍勢が少ないのは気のせいだろうか?」
すると部下の1人が声をかけてくれる。
「エルレイム王国へ侵攻して、返り討ちにあったのだそうです」
「そのような事があったのか、ガイラルド将軍の姿も見えぬし」
「将軍は腕をちぎられて診療所に入院中との事ですよ」
「ふむ、あの勇猛な将軍がか」
ずずずと空から何かが動く音が響き渡る。
空気が振動している音なのだと知覚する事が出来た。
「王者ラバーン様が参られた!」
空の都、そこには王者ラバーン達がいる。
王者ラバーンのスキル:竜使いにより、ワイバーンとの契約を成功させる事が出来る。それは他の人間に対してもだ。
空に無数に飛び上るワイバーンの群れ。
その数1000はくだらない。
「12翼がいなくなった今、一体どうすればよいというのか」
1人の兵士がぼそりと呟いた。
だが、すぐに、アラス王が激を飛ばし始める。
「良いか、こちらは、当初の予定より軍勢が集まった。その軍勢で、ファイガスタ帝国の兵士たかだか2万を打ち破ろうではないか!」
「おおおお」
「おおおおおおおお」
「おおおおおおおおおおおおおおおお」
兵士達が盾に武器を当てて鼓舞を始めていく。
先程から、地面が揺れている。
どうやら地震のようだが、それは本当に微動する程度の物であった。
奥深い地層から何かが動いているのだろう。
眼の前に土煙が見えてくる。
兵士の大群だ。
だが、2万程度。
馬の上に1人の子供が立っている。
「鑑定士!」
鑑定士が即座に鑑定する。
「15将軍が1人流星ガキであります! レベル8000」
「やはりか」
レベル8000もあれば、1万の軍勢など取るに足りない。
ただ。レベル8000の敵を倒すのには、軍勢2万いれば十分。
どのような人間であれ、四方から繰り出される無数の弓矢と剣には防御不可能だし。
ダイル領主自身もレベル3000なのだから。
レベル5000の差は兵士の数で何とかする事が出来るかもしれない。
アラス王がじきじきに流星ガキと対面する事となった。
それをひやひやしながら各領主達が馬の上から眺めている。
「これは、どういう事ですかな? あなたはとっくの昔に死んでいたと聞いておりますが」
「それは勝手に君達が認識していただけさ、こうして15人の天使族と引き換えに舞い戻ってきただけだ。さてと、帝王ラッドン様からのお告げがある」
「あのラッドンも蘇っているのか!」
「いかようにでも、認識しろ、無条件に降伏せよ、さすれば命だけは助ける。だが奴隷となる事は拒否できぬ」
「はは、それを頷けるほどわしも朦朧しておらぬわ」
「すでに、何もかも終わっているとだけ告げよう、後ろを振り返るといい」
「そうやって高速でわしの首を落とすつもりじゃろう、流星ガキとは流星のように動くと聞いた事が……」
だがその時。
大地震のように地面が揺れた。
「な」
「あああ」
「城壁が」
「城がああああああ、街がああああああ」
アラス王は訳が分からず振り返ってしまった。
そこにあった光景は、城壁が地面に崩れ去り、城門が崩壊し、さらに城そのものが地面に引きずり込まれ、大勢の兵士達、その数数える事が不可能かと思える程の人間が群れて、無防備な民を襲い始めている。
「卑怯な地下からだとおおおお」
「遅いですねぇ、あなたが言った事ですよ、流星のように動く、それが流星ガキです」
アラス王の首が落下したのはその時だった。
即座に、戦争が勃発した。
「アラス王の亡骸を」
と叫ぼうとしたダイルは絶句した。
なぜなら、アラス王の首が光輝いて、復元されていたからだ。
「わしはなぁ、不死身なんじゃよ、だからと言ってゾンビではないがのう」
「まったく、この世界は不条理だ」
流星ガキが馬の上からジャンプした。
「ダイル領主は国を護れ、即座に撤退、他の部隊もだ。我らアラス王の部隊だけで、このくそ生意気なガキを殺してくれようて」
【御意】
その時空より、ワイバーンの群れが、地表目掛けて滑空してきた。
そうして、ファイガスタ帝国とアララスタ王国の戦争が勃発した。
アララスタ王国が西側に位置するアララスタ城門。
鋼で製造されたその城門と城壁は屈強な防御力を誇る。
バナレス卿率いる5万の軍勢。それはほとんどがアラス王の私兵である。
バナレス卿の軍は自分の息子カイルの餌食になったと聞いている。
バナレス卿が馬上からこちらを睨んできているのを察する事が出来る。
「ダイル領主よ、よくぞ参った。カイル・オリゲートの件、こたびの戦が終わりしだい討伐いたす。息子を討伐させる事申し訳なく思う」
「陛下、そのような心遣いは遠慮無用というものですぞ、このダイル、陛下に忠誠を誓う者なのですから」
アラス王が金毛の馬にまたがりながら、兵士達に撃を飛ばしている。
そこへバレスダ領地のバレスダ領主がやってきた、その軍勢は3万であった。
アガリ領地からもアガリ領主の軍勢3万。バルクト領地からもバルクト領主の軍勢1万。
「バルクト領地の者の軍勢が少ないのは気のせいだろうか?」
すると部下の1人が声をかけてくれる。
「エルレイム王国へ侵攻して、返り討ちにあったのだそうです」
「そのような事があったのか、ガイラルド将軍の姿も見えぬし」
「将軍は腕をちぎられて診療所に入院中との事ですよ」
「ふむ、あの勇猛な将軍がか」
ずずずと空から何かが動く音が響き渡る。
空気が振動している音なのだと知覚する事が出来た。
「王者ラバーン様が参られた!」
空の都、そこには王者ラバーン達がいる。
王者ラバーンのスキル:竜使いにより、ワイバーンとの契約を成功させる事が出来る。それは他の人間に対してもだ。
空に無数に飛び上るワイバーンの群れ。
その数1000はくだらない。
「12翼がいなくなった今、一体どうすればよいというのか」
1人の兵士がぼそりと呟いた。
だが、すぐに、アラス王が激を飛ばし始める。
「良いか、こちらは、当初の予定より軍勢が集まった。その軍勢で、ファイガスタ帝国の兵士たかだか2万を打ち破ろうではないか!」
「おおおお」
「おおおおおおおお」
「おおおおおおおおおおおおおおおお」
兵士達が盾に武器を当てて鼓舞を始めていく。
先程から、地面が揺れている。
どうやら地震のようだが、それは本当に微動する程度の物であった。
奥深い地層から何かが動いているのだろう。
眼の前に土煙が見えてくる。
兵士の大群だ。
だが、2万程度。
馬の上に1人の子供が立っている。
「鑑定士!」
鑑定士が即座に鑑定する。
「15将軍が1人流星ガキであります! レベル8000」
「やはりか」
レベル8000もあれば、1万の軍勢など取るに足りない。
ただ。レベル8000の敵を倒すのには、軍勢2万いれば十分。
どのような人間であれ、四方から繰り出される無数の弓矢と剣には防御不可能だし。
ダイル領主自身もレベル3000なのだから。
レベル5000の差は兵士の数で何とかする事が出来るかもしれない。
アラス王がじきじきに流星ガキと対面する事となった。
それをひやひやしながら各領主達が馬の上から眺めている。
「これは、どういう事ですかな? あなたはとっくの昔に死んでいたと聞いておりますが」
「それは勝手に君達が認識していただけさ、こうして15人の天使族と引き換えに舞い戻ってきただけだ。さてと、帝王ラッドン様からのお告げがある」
「あのラッドンも蘇っているのか!」
「いかようにでも、認識しろ、無条件に降伏せよ、さすれば命だけは助ける。だが奴隷となる事は拒否できぬ」
「はは、それを頷けるほどわしも朦朧しておらぬわ」
「すでに、何もかも終わっているとだけ告げよう、後ろを振り返るといい」
「そうやって高速でわしの首を落とすつもりじゃろう、流星ガキとは流星のように動くと聞いた事が……」
だがその時。
大地震のように地面が揺れた。
「な」
「あああ」
「城壁が」
「城がああああああ、街がああああああ」
アラス王は訳が分からず振り返ってしまった。
そこにあった光景は、城壁が地面に崩れ去り、城門が崩壊し、さらに城そのものが地面に引きずり込まれ、大勢の兵士達、その数数える事が不可能かと思える程の人間が群れて、無防備な民を襲い始めている。
「卑怯な地下からだとおおおお」
「遅いですねぇ、あなたが言った事ですよ、流星のように動く、それが流星ガキです」
アラス王の首が落下したのはその時だった。
即座に、戦争が勃発した。
「アラス王の亡骸を」
と叫ぼうとしたダイルは絶句した。
なぜなら、アラス王の首が光輝いて、復元されていたからだ。
「わしはなぁ、不死身なんじゃよ、だからと言ってゾンビではないがのう」
「まったく、この世界は不条理だ」
流星ガキが馬の上からジャンプした。
「ダイル領主は国を護れ、即座に撤退、他の部隊もだ。我らアラス王の部隊だけで、このくそ生意気なガキを殺してくれようて」
【御意】
その時空より、ワイバーンの群れが、地表目掛けて滑空してきた。
そうして、ファイガスタ帝国とアララスタ王国の戦争が勃発した。
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