61 / 102
第六章《三つ目の伝説とサクラ》
【十】
しおりを挟む
「お妾ですか」
想定していた答えではあった、といった様子で紅子は繰り返す。しかしその表情は明るくない。
「ええ。私がお会いしたのはたった一度だけです。ですが……記憶に残るには、その一回の対面で十分でした」
と春の宮は目を細め、すぐ近くの棚から本を抜き取る。項を捲る手がふと止まり、なにか薄っぺらいものを取り出した。
手元を覗き込んだ紅子は、
「綺麗な栞ですね」と言う。
真っ赤な花だ。その辺の野ばらには咲いていそうにない種類だ。そんな押し花の栞を、春の宮は両手で包むなり紅子に差し出した。
「えっと」
戸惑う紅子に、春の宮は微笑む。
「これはあなたのものです」
どうして、という言葉を紡ぎかけた口を人差し指で制した少女は、かすかに眉を下げて笑った。
「この花、沈丁花なんです。見たことのない色でしょう?……それもそのはずです。真っ赤な沈丁花なんて今は存在しないんですもの」
「存在しないと言われましても……在るではありませんか」
「これは紅緒さんが作られたものです。あなたのお母様は、植物の時を読み取り、その遺伝から新たな種、または絶滅した種を生み出すことができるという類稀なる才をお持ちでした。……ですがその力を扱えるようになるまで、かなりの年月を費やしたとも聞きました。見た目はお若いのに、『もう二百年生きてることになる』と言われた時はタチの悪い冗談かと思ったのですが……」
「冗談ではなく、おそらく事実です。私の母は病知らずの体でした。それは毎日毎日自分の体の時を操っていたから……毎日時を戻さなければ、たちまち体の中にある時計の針が勢いよく回りだし、一気に塵と化してしまうと聞いたことがありますから。でも体を若く保っているというのに、だんだん衰弱していき、最期は川に流されて──……」
その光景を思い浮かべた紅子は薄い唇を噛んだ。
「それもそのはずです。能力を使う度、体は知らぬうちに壊れていきます。そうして、じわじわと死に追いやられていくのです。能力者とはそういうものです。……しかし、二百年は人にとっては長すぎます」
長すぎるんです、と低く繰り返した彼女は、努めて明るく言った。
「……どうしてこの花を選び、中でも赤い色を創ったのかと問うたことがございます。紅緒様は明るく、ですがどこか思うことがあるかのような表情で仰いました。『これは私が見た記憶の中で一番思いのこもった贈り物であり、逃れられない色だから』だそうです」
と、もう一度その栞を手に紅子を見上げる。
「これは私のものではございません。私は一時的に預かっていただけ……『きっと出会うことになるから、そのときに渡してほしい』と頼まれたのです。不思議でした。まるで人と人とを繋ぐ糸が見えているかのようでしたわ。実際、私たちは予期せぬ縁で知り合いましたしね」
差し出された栞を、紅子はじっと見つめた。
真っ赤な沈丁花が、色鮮やかな姿のまま時期外れな今も紙の上に咲いている。
「……母からは、能力が使えなかったと聞いていました」
「え?」
紅子の言葉に春の宮は目を丸くし、驚いた表情で彼女を見上げた。
「いえ、誤解を招く言い方をしました。正しくは、能力を自分以外の誰かには使えないと、そう言われたのです」
おずおずと栞を受け取り、取り繕ったように笑う。
「植物の時間を巻き戻したり、他の人の傷を治したりすることはできないと言われたのですが……創造することができたなんて、初めて知りました」
「……隠していたのでしょう。紅緒様の能力まで使えるようになってしまったら、それこそ見つかる危険が高くなります。加えて、その力の価値がまた上がることとなる……そのことを紅緒様は憂いだのだと思いますよ」
と気遣わしげに春の宮は目を伏せる。
「結果的にお妾にならなかったとはいえ、紅緒様には怖い思いをさせてしまったと母上は悔いておられました」
「どうして春の宮様のお母様が?」
と紅子は怪訝な顔で問う。
「紅緒様は母上の恩人だったそうです。刺客に追われて怪我をしていた母上のお命を救ってもらったとお聞きしております。けれどその件がきっかけで、お妾にされそうになってしまったのです。母上はお礼のつもりでこのお屋敷に紅緒様をお招きになったのですが、ふとその時に思いついてしまったのです。前太陽様の病の治癒……もうどこにも無いといわれていた薬草を、紅緒様なら創れるのではないか、と……──結果は成功。見事お命を救ってみせたのです。ですが、お命を救ったことで太陽様のお心は紅緒様に向かわれ、彼女のお心を聞く前に妾──籠の鳥にしようとなさいました。そんな事態になってしまう前に、紅緒様は母上の協力のもと御屋敷から姿を消した、ということがあったのです。そうして、紅緒様は雲隠れしてしまったのだという噂だけが残ったのです」
知らない母の一面に、紅子はただ呆然と聞き入っていた。
母らしい、とも思うし、そんな大変な話を母の口から、もう済んだことだと笑いながら話してほしかった、とも思う。
無意識に彼女は猫背になりながら自分の体を抱く。小さく震える体は、もう二度と聞くことのできない声を、温もりを欲していた。
「──若奥様」
唐突に声をかけられ、紅子はぱっと振り向く。
うぞうぞ、と自身の影が揺らめいて、だんだんと立体を形成していく。
その隣では春の宮が声を失くしていた。
「お取り込み中申し訳ございません。しかし、どうか御屋敷に戻る許可をください」
なぜここに、という問いを飲み込んだ紅子は、こほんと軽く咳払いをして動揺を隠す。
「えっと……御屋敷って、なにか伝令でも──」
「そうではありません」
紅子の言葉を遮った影──クロは焦りを滲ませた声色で「すみません」と一言謝罪した。
普段のクロは人の言葉を遮ってものを言ったりしない。彼らしくない行動に、紅子は栞を握る指に力を込めた。
「ですがどうか……事が終わり次第お話致します。ですから、どうか今は何も聞かずに御屋敷に向かう許可がほしいのです」
と従者は深く頭を下げた。
「許可と言われましても、あなたは弥生様の従者でしょう。私の許可など要らないのではありませんか?」
「今は主の命で貴方の護衛となっております。すなわち貴方様が私に命を下せば私は護衛の任から解放されるのです。逆をいえば、命がなくては自由に動くことは叶いません。どうか」
切実な声色に、紅子は言葉を紡げなくなる。
一言、たった一言彼に言葉をかければすぐにでも彼はここを発つだろう。そうして──……。
ぞくりと、冷たい焦りのような感情が背筋を走った。
なぜかはわからない。だがどうしようもなく嫌な予感に脳が支配され、だんだん血の気が引いていく。
「……っなんでしょう……とても、なにかとても恐ろしいものに背中を包まれているような」
と隣で春の宮も顔を青くしていた。
異常としか言えない事態の中、書庫の扉が慌ただしく開かれた。
「お紅ちゃん大変っ!御屋敷が……!」
と敬語も礼儀もどこかへ忘れ去ってしまった滋宇が紅子に駆け寄るなり、端がくしゃくしゃになってしまった手紙を握らせた。最後の行にあった送り主の名の位置には「伝令役」と綴られている。
耳を流れる血がどくどくと騒ぐ。
そんな彼女の両腕を掴んだ滋宇は、似合わない細い声で言った。
「御屋敷が、炎に包まれているって……!」
「え」
紅子の掠れた声が、静かな書庫に小さく響いた。
想定していた答えではあった、といった様子で紅子は繰り返す。しかしその表情は明るくない。
「ええ。私がお会いしたのはたった一度だけです。ですが……記憶に残るには、その一回の対面で十分でした」
と春の宮は目を細め、すぐ近くの棚から本を抜き取る。項を捲る手がふと止まり、なにか薄っぺらいものを取り出した。
手元を覗き込んだ紅子は、
「綺麗な栞ですね」と言う。
真っ赤な花だ。その辺の野ばらには咲いていそうにない種類だ。そんな押し花の栞を、春の宮は両手で包むなり紅子に差し出した。
「えっと」
戸惑う紅子に、春の宮は微笑む。
「これはあなたのものです」
どうして、という言葉を紡ぎかけた口を人差し指で制した少女は、かすかに眉を下げて笑った。
「この花、沈丁花なんです。見たことのない色でしょう?……それもそのはずです。真っ赤な沈丁花なんて今は存在しないんですもの」
「存在しないと言われましても……在るではありませんか」
「これは紅緒さんが作られたものです。あなたのお母様は、植物の時を読み取り、その遺伝から新たな種、または絶滅した種を生み出すことができるという類稀なる才をお持ちでした。……ですがその力を扱えるようになるまで、かなりの年月を費やしたとも聞きました。見た目はお若いのに、『もう二百年生きてることになる』と言われた時はタチの悪い冗談かと思ったのですが……」
「冗談ではなく、おそらく事実です。私の母は病知らずの体でした。それは毎日毎日自分の体の時を操っていたから……毎日時を戻さなければ、たちまち体の中にある時計の針が勢いよく回りだし、一気に塵と化してしまうと聞いたことがありますから。でも体を若く保っているというのに、だんだん衰弱していき、最期は川に流されて──……」
その光景を思い浮かべた紅子は薄い唇を噛んだ。
「それもそのはずです。能力を使う度、体は知らぬうちに壊れていきます。そうして、じわじわと死に追いやられていくのです。能力者とはそういうものです。……しかし、二百年は人にとっては長すぎます」
長すぎるんです、と低く繰り返した彼女は、努めて明るく言った。
「……どうしてこの花を選び、中でも赤い色を創ったのかと問うたことがございます。紅緒様は明るく、ですがどこか思うことがあるかのような表情で仰いました。『これは私が見た記憶の中で一番思いのこもった贈り物であり、逃れられない色だから』だそうです」
と、もう一度その栞を手に紅子を見上げる。
「これは私のものではございません。私は一時的に預かっていただけ……『きっと出会うことになるから、そのときに渡してほしい』と頼まれたのです。不思議でした。まるで人と人とを繋ぐ糸が見えているかのようでしたわ。実際、私たちは予期せぬ縁で知り合いましたしね」
差し出された栞を、紅子はじっと見つめた。
真っ赤な沈丁花が、色鮮やかな姿のまま時期外れな今も紙の上に咲いている。
「……母からは、能力が使えなかったと聞いていました」
「え?」
紅子の言葉に春の宮は目を丸くし、驚いた表情で彼女を見上げた。
「いえ、誤解を招く言い方をしました。正しくは、能力を自分以外の誰かには使えないと、そう言われたのです」
おずおずと栞を受け取り、取り繕ったように笑う。
「植物の時間を巻き戻したり、他の人の傷を治したりすることはできないと言われたのですが……創造することができたなんて、初めて知りました」
「……隠していたのでしょう。紅緒様の能力まで使えるようになってしまったら、それこそ見つかる危険が高くなります。加えて、その力の価値がまた上がることとなる……そのことを紅緒様は憂いだのだと思いますよ」
と気遣わしげに春の宮は目を伏せる。
「結果的にお妾にならなかったとはいえ、紅緒様には怖い思いをさせてしまったと母上は悔いておられました」
「どうして春の宮様のお母様が?」
と紅子は怪訝な顔で問う。
「紅緒様は母上の恩人だったそうです。刺客に追われて怪我をしていた母上のお命を救ってもらったとお聞きしております。けれどその件がきっかけで、お妾にされそうになってしまったのです。母上はお礼のつもりでこのお屋敷に紅緒様をお招きになったのですが、ふとその時に思いついてしまったのです。前太陽様の病の治癒……もうどこにも無いといわれていた薬草を、紅緒様なら創れるのではないか、と……──結果は成功。見事お命を救ってみせたのです。ですが、お命を救ったことで太陽様のお心は紅緒様に向かわれ、彼女のお心を聞く前に妾──籠の鳥にしようとなさいました。そんな事態になってしまう前に、紅緒様は母上の協力のもと御屋敷から姿を消した、ということがあったのです。そうして、紅緒様は雲隠れしてしまったのだという噂だけが残ったのです」
知らない母の一面に、紅子はただ呆然と聞き入っていた。
母らしい、とも思うし、そんな大変な話を母の口から、もう済んだことだと笑いながら話してほしかった、とも思う。
無意識に彼女は猫背になりながら自分の体を抱く。小さく震える体は、もう二度と聞くことのできない声を、温もりを欲していた。
「──若奥様」
唐突に声をかけられ、紅子はぱっと振り向く。
うぞうぞ、と自身の影が揺らめいて、だんだんと立体を形成していく。
その隣では春の宮が声を失くしていた。
「お取り込み中申し訳ございません。しかし、どうか御屋敷に戻る許可をください」
なぜここに、という問いを飲み込んだ紅子は、こほんと軽く咳払いをして動揺を隠す。
「えっと……御屋敷って、なにか伝令でも──」
「そうではありません」
紅子の言葉を遮った影──クロは焦りを滲ませた声色で「すみません」と一言謝罪した。
普段のクロは人の言葉を遮ってものを言ったりしない。彼らしくない行動に、紅子は栞を握る指に力を込めた。
「ですがどうか……事が終わり次第お話致します。ですから、どうか今は何も聞かずに御屋敷に向かう許可がほしいのです」
と従者は深く頭を下げた。
「許可と言われましても、あなたは弥生様の従者でしょう。私の許可など要らないのではありませんか?」
「今は主の命で貴方の護衛となっております。すなわち貴方様が私に命を下せば私は護衛の任から解放されるのです。逆をいえば、命がなくては自由に動くことは叶いません。どうか」
切実な声色に、紅子は言葉を紡げなくなる。
一言、たった一言彼に言葉をかければすぐにでも彼はここを発つだろう。そうして──……。
ぞくりと、冷たい焦りのような感情が背筋を走った。
なぜかはわからない。だがどうしようもなく嫌な予感に脳が支配され、だんだん血の気が引いていく。
「……っなんでしょう……とても、なにかとても恐ろしいものに背中を包まれているような」
と隣で春の宮も顔を青くしていた。
異常としか言えない事態の中、書庫の扉が慌ただしく開かれた。
「お紅ちゃん大変っ!御屋敷が……!」
と敬語も礼儀もどこかへ忘れ去ってしまった滋宇が紅子に駆け寄るなり、端がくしゃくしゃになってしまった手紙を握らせた。最後の行にあった送り主の名の位置には「伝令役」と綴られている。
耳を流れる血がどくどくと騒ぐ。
そんな彼女の両腕を掴んだ滋宇は、似合わない細い声で言った。
「御屋敷が、炎に包まれているって……!」
「え」
紅子の掠れた声が、静かな書庫に小さく響いた。
0
あなたにおすすめの小説
つまらない妃と呼ばれた日
柴田はつみ
恋愛
公爵令嬢リーシャは政略結婚で王妃に迎えられる。だが国王レオニスの隣には、幼馴染のセレスが“当然”のように立っていた。祝宴の夜、リーシャは国王が「つまらない妃だ」と語る声を聞いてしまい、心を閉ざす。
舞踏会で差し出された手を取らず、王弟アドリアンの助けで踊ったことで、噂は一気に燃え上がる――「王妃は王弟と」「国王の本命は幼馴染」と。
さらに宰相は儀礼と世論を操り、王妃を孤立させる策略を進める。監視の影、届かない贈り物、すり替えられた言葉、そして“白薔薇の香”が事件現場に残る冤罪の罠。
リーシャは微笑を鎧に「今日から、王の隣に立たない」と決めるが、距離を取るほど誤解は確定し、王宮は二人を引き裂いていく。
――つまらない妃とは、いったい誰が作ったのか。真実が露わになった時、失われた“隣”は戻るのか。
「がっかりです」——その一言で終わる夫婦が、王宮にはある
柴田はつみ
恋愛
妃の席を踏みにじったのは令嬢——けれど妃の心を折ったのは、夫のたった一言だった
王太子妃リディアの唯一の安らぎは、王太子アーヴィンと交わす午後の茶会。だが新しく王宮に出入りする伯爵令嬢ミレーユは、妃の席に先に座り、殿下を私的に呼び、距離感のない振る舞いを重ねる。
リディアは王宮の礼節としてその場で正す——正しいはずだった。けれど夫は「リディア、そこまで言わなくても……」と、妃を止めた。
「わかりました。あなたには、がっかりです」
微笑んで去ったその日から、夫婦の茶会は終わる。沈黙の王宮で、言葉を失った王太子は、初めて“追う”ことを選ぶが——遅すぎた。
【完結】20年後の真実
ゴールデンフィッシュメダル
恋愛
公爵令息のマリウスがが婚約者タチアナに婚約破棄を言い渡した。
マリウスは子爵令嬢のゾフィーとの恋に溺れ、婚約者を蔑ろにしていた。
それから20年。
マリウスはゾフィーと結婚し、タチアナは伯爵夫人となっていた。
そして、娘の恋愛を機にマリウスは婚約破棄騒動の真実を知る。
おじさんが昔を思い出しながらもだもだするだけのお話です。
全4話書き上げ済み。
結婚初夜、「何故彼女が死んでお前が生きているんだ」と夫に言われました
ましゅぺちーの
恋愛
侯爵令嬢のアリサは婚約者だった王太子テオドールと結婚した。
ちょうどその半年前、アリサの腹違いの妹のシアは不慮の事故で帰らぬ人となっていた。
王太子が婚約者の妹のシアを愛していたのは周知の事実だった。
そんな彼は、結婚初夜、アリサに冷たく言い放った。
「何故彼女が死んでお前が生きているんだ」と。
【完結】冷酷伯爵ディートリヒは、去った妻を取り戻せない
くろねこ
恋愛
名門伯爵家に政略結婚で嫁いだ、正妻エレノア・リーヴェルト。夫である伯爵ディートリヒ・フォン・アイゼンヴァルトは、
軍務と義務を最優先し、彼女に関心を向けることはなかった。
言葉も、視線も、愛情も与えられない日々。それでも伯爵夫人として尽くし続けたエレノアは、ある一言をきっかけに、静かに伯爵家を去る決意をする。
――そして初めて、夫は気づく。
自分がどれほど多くのものを、彼女から与えられていたのかを。
一方、エレノアは新たな地でその才覚と人柄を評価され、
「必要とされる存在」として歩き始めていた。
去った妻を想い、今さら後悔する冷酷伯爵。前を向いて生きる正妻令嬢。
これは、失ってから愛に気づいた男と、
二度と戻らないかもしれない夫婦の物語。
――今さら、遅いのです。
夫と息子に邪険にされたので王太子妃の座を譲ります~死に戻ってから溺愛されても今更遅い
青の雀
恋愛
夫婦喧嘩の末に置き去りにされた妻は、旦那が若い愛人とイチャついている間に盗賊に襲われ、命を落とした。
神様の温情により、10日間だけこの世に戻った妻と護衛の騎士は、その10日間の間に心残りを処分する。それは、娘の行く末と……もし、来世があるならば、今度は政略といえども夫以外の人の妻になるということ。
もう二度と夫と出会いたくない彼女は、彼女を蔑ろにしてきた息子とも縁を切ることを決意する。
生まれかわった妻は、新しい人生を強く生きることを決意。
過去世と同じ轍を踏みたくない……
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる