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第九章《赫姫と国光》
【七】
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そうしてとうとう、祭事の日はやってきた。
神の思し召しとでも言うように雪はピタリと止み、久々の青空が顔を覗かせていた。
死に日和と言うやつか、と緋子は自嘲する。
祭事は夜中、深夜を超えての丑三つ時に行われる。その時間で緋子の人生は幕を下ろすのだ。
死に時がわかっているというのは、わからないことよりも実は安心するのかもしれない。いつまでに死ぬとわかっているのだから、心の準備というか、気持ちの整理はある程度できる。
白装束に袖を通した女は、いくらしたのかわからない等身大鏡の前で自分と目を合わせる。
まだ昼間だとも言えるし、もう昼間だとも言える。この装束を着付けられるだけで午前を遣った。めかしこむこともまた、人間が神に示す敬意なのだろう。
よくもまあ、見えもしない感じることもできない相手にここまで信心を向けられるものだ。
緋子は思う。自分が会ったことも見たこともないというのに、祖先の教えだからだのなんだの、どうしてそれが信じる根拠になるというのか。
──なにかに縋りたい気持ちはわかるけど、それが助けてくれたことなんかないもの。
救ってくれたのは神ではなくただの人間だ。
その人がいたから、今ここに佇む彼女の心情は比較的穏やかでいられるのだ。
もう会うことはない。だが彼が、ふと自分を思い出してくれたら。そう思うだけで不思議と笑みが唇に浮かぶ。
「緋子様、顔見せのお時間にございます」
襖が開き、家に仕える女中が声をかけた。
緋子は緩慢に立ち上がり、着物の合わせを再び整える。
「わかりました」
玄関を出てすぐの所に、祭事のときに用いられる神輿が用意されている。そこに緋子は乗るのだ。そこに乗ったら最後、神の嫁として、または供物として捧げられる。
大人しく足を乗せようとしたそのときだった。
「ねぇ」
喜色を孕んだ、ねっとりとした声。恐ろしさと絶望を感じさせる声だ。
振り返りたくない、と緋子は唇を引き結ぶ。振り返ったら絶対に良いことなど起こらない。あの女がこんなにもご機嫌に話しかけてくるのは、大抵が緋子にとって最悪の報せのときだった。母親が入水したと報されたときも、同じ声と同じ抑揚、そして──、
そう、これ以上ない嬉しさを感じているかのように煌めいた眼をしていた。
ぞわりと背筋が凍ったかのように動けなくなる。宮司の制止も聞かず、お松は無邪気な笑顔で言った。
「あなたの大切な人がね、今朝方冷たくなって見つかったんですって。村の人間に襲いかかったから、殺されてしまったそうよ」
くすくすと忍び笑うお松から、人がじりじりと遠ざかる。狂気だとしか言えなかった。
緋子は声の出し方を忘れてしまったかのように、その場に立ち尽くす。
目の前の女の顔が、脳裏に焼き付くのを感じた。
「これでまた、あなたは絶望の底へ堕ちてくれるのよね?」
女は目を輝かせながら言う。
緋子はよもや、自分の意思では指一本動かすことすらできなかった。
思考も止まり、涙すら出てこない。
だが祭事は進行しなければならない。宮司は緋子を神輿へと促す。
大人しく輿におさまった緋子を満足げに見下ろすお松の顔を、緋子は穴が空くほど見つめた。
──嫌いな人間のために貴方がそこまでする必要はないのでは?
空虚な頭に、男の言葉がふと浮かぶ。
「……そう、ですね。今の私にはもう、なにも残っていないもの」
独り呟いた女に、周囲の人間は気味の悪いものを見るかのような視線が集まる。
細く白い腕に青い血管が浮かんでいる。その血管がどんどん血を廻らす速度を上げているのがわかる。
「貴方だけは絶対赦さない」
自分の口から零れた声とは思えないほど、暗くくぐもった憎悪そのもののような声だった。
流れるような動作で簪を抜き、正妻の目に突き刺した。断末魔のような悲鳴を上げながらのたうち回る正妻に、緋子はもう一度簪を握る手を振り上げた。
だがその手は宮司に掴まれ、拘束されてしまう。
腕をひねり上げられ、背骨に重い男が乗る。
「邪魔をするなら、お前らも死ね……!!」
緋子が血走った目で呻いたそのとき、突如空が光り、晴天から雷が落ちた。
一瞬の出来事だった。
黒く焼け焦げた宮司を前に、周囲の人間の甲高い悲鳴が飛び交った。
『望む者よ』
人の声ではなかった。
音とも言えない、なんとも表現し難い「声」だった。
何事か、と顔を上げる。目にしたのは、龍を象った雲だった。それが緋子に話しかけたのだ。
『我が嫁となりし下賎の民よ。我が叶えよう。なにを望む?叶えよう』
その声に緋子は縋る。
「ならば彼を……光臣さんを生き返らせて。彼が死ぬなんて耐えられない」
透明の雫が溢れる。目が正気に戻っていた。
『叶えよう』
嗚咽混じりの声に、それは獣のような唸り声で諾した。その声に呼応するかのように空模様が変化する。赤、青、緑の龍が雲間から姿を見せた。
『我が眷属よ。これらが己の男を守るだろう。だがこれには対となる存在がいる。後に巫女を寄越せ。さすれば能力を与えよう。……して、対価になにを差し出せる?』
ゴロゴロ、と空が唸り出す。
緋子は半ば無意識に「対価」と繰り返す。
「なにをお望みですか。私に差し出せるものなどこの身くらいしか……」
『いらないな。魂がなければ意味がない。魂を貰おうか。以前の己の魂は不味そうだが、今の己はそうでもない。……ああ、ではこうしよう。己の魂に前世の記憶を刻印しよう。さすれば己は男をずっと覚えていよう。どんな姿になっても、男を必ず覚えていよう。だが男は姿かたちが変わる己には気づくまい。もしも己が男と結ばれることができたのなら、この呪いは解ける。己の魂はいっそうの輝きを見せるのであろう。その際に私は己の魂をもらおう。構わぬというのなら、我は男を蘇らせ、不老不死の体を授けよう』
緋子は迷わなかった。
宮司の腰から刀を抜き取り、自身の手首の血管を押し付けた。まるで契約の交わし方を知っていたかのように、その血で己の名を書いた。
溢れ出てきた血を地面に滴らせながら、
「秋桐緋子としての人生を終えることを、ここに誓う」
静かな声色に反応するかのように、血で書かれた文字がゆっくりと地面に吸い込まれていく。
『潔い者よ。最後に一目、男と会わせてやろう』
気まぐれか、はたまた慈悲か。どちらでもよかった。緋子は「本当ですか」と声を震わせた。
本当だと答える代わりに、どこから持ってきたのか、男の亡骸を緋子の前に放った。
「光臣さん!」
「……緋子さん?」
うっすら男の目が開く。
ああ、よかった。生きている。話している。目を瞬いている。生きている。声が聞けた。名前を呼ばれた。私を見てくれた。
幸福感に目が細くなる。
「光臣さん、勝手でごめんなさい。でも私、貴方にどうしても死んで欲しくなかった。どうしても生きていてほしかった。許さなくていい。けれど、──」
「君は魅力的な人だよ。俺は君にだって生きていてほしい」
女の言葉を遮った男は、不自由な手をしきりに伸ばす。緋子はその手をぎゅっと握り、
「今世は無理なの」と泣き笑いを浮かべる。
握り返した手は既に光の粒子になりつつあり、骨すら残らないことを予感させた。
「私は何度でも生まれ変わることができる。あなたと結ばれるまで、何度でも。きっと貴方は私を忘れてしまうでしょうけど、それでも構わない。貴方が生きていてくれさえすれば」
笑顔を見せる緋子に、男はなにやら袖口を探り始めた。戸惑う緋子の眼前に、光臣は真っ赤な一輪の花を差し出した。
「君はいつだって、死の話をするときしか笑わない。この花を見せたらどんな表情をするだろうか、喜んでくれるだろうか、そんなことを考えた。……忘れないさ。この花に誓うよ」
男の言葉に緋子は泣いた。幼い子どものようにしゃくりあげながら何度も頷く。
花に触れようともう片方の手を伸ばした緋子は──その場から、音もなく消えてしまった。着物すら残らなかった。握られていた男の手は支えをなくし、だらりと地面に伏した。
すっかり吹雪になった天候だけが、実際の出来事だったのだと物語っていた。
神の思し召しとでも言うように雪はピタリと止み、久々の青空が顔を覗かせていた。
死に日和と言うやつか、と緋子は自嘲する。
祭事は夜中、深夜を超えての丑三つ時に行われる。その時間で緋子の人生は幕を下ろすのだ。
死に時がわかっているというのは、わからないことよりも実は安心するのかもしれない。いつまでに死ぬとわかっているのだから、心の準備というか、気持ちの整理はある程度できる。
白装束に袖を通した女は、いくらしたのかわからない等身大鏡の前で自分と目を合わせる。
まだ昼間だとも言えるし、もう昼間だとも言える。この装束を着付けられるだけで午前を遣った。めかしこむこともまた、人間が神に示す敬意なのだろう。
よくもまあ、見えもしない感じることもできない相手にここまで信心を向けられるものだ。
緋子は思う。自分が会ったことも見たこともないというのに、祖先の教えだからだのなんだの、どうしてそれが信じる根拠になるというのか。
──なにかに縋りたい気持ちはわかるけど、それが助けてくれたことなんかないもの。
救ってくれたのは神ではなくただの人間だ。
その人がいたから、今ここに佇む彼女の心情は比較的穏やかでいられるのだ。
もう会うことはない。だが彼が、ふと自分を思い出してくれたら。そう思うだけで不思議と笑みが唇に浮かぶ。
「緋子様、顔見せのお時間にございます」
襖が開き、家に仕える女中が声をかけた。
緋子は緩慢に立ち上がり、着物の合わせを再び整える。
「わかりました」
玄関を出てすぐの所に、祭事のときに用いられる神輿が用意されている。そこに緋子は乗るのだ。そこに乗ったら最後、神の嫁として、または供物として捧げられる。
大人しく足を乗せようとしたそのときだった。
「ねぇ」
喜色を孕んだ、ねっとりとした声。恐ろしさと絶望を感じさせる声だ。
振り返りたくない、と緋子は唇を引き結ぶ。振り返ったら絶対に良いことなど起こらない。あの女がこんなにもご機嫌に話しかけてくるのは、大抵が緋子にとって最悪の報せのときだった。母親が入水したと報されたときも、同じ声と同じ抑揚、そして──、
そう、これ以上ない嬉しさを感じているかのように煌めいた眼をしていた。
ぞわりと背筋が凍ったかのように動けなくなる。宮司の制止も聞かず、お松は無邪気な笑顔で言った。
「あなたの大切な人がね、今朝方冷たくなって見つかったんですって。村の人間に襲いかかったから、殺されてしまったそうよ」
くすくすと忍び笑うお松から、人がじりじりと遠ざかる。狂気だとしか言えなかった。
緋子は声の出し方を忘れてしまったかのように、その場に立ち尽くす。
目の前の女の顔が、脳裏に焼き付くのを感じた。
「これでまた、あなたは絶望の底へ堕ちてくれるのよね?」
女は目を輝かせながら言う。
緋子はよもや、自分の意思では指一本動かすことすらできなかった。
思考も止まり、涙すら出てこない。
だが祭事は進行しなければならない。宮司は緋子を神輿へと促す。
大人しく輿におさまった緋子を満足げに見下ろすお松の顔を、緋子は穴が空くほど見つめた。
──嫌いな人間のために貴方がそこまでする必要はないのでは?
空虚な頭に、男の言葉がふと浮かぶ。
「……そう、ですね。今の私にはもう、なにも残っていないもの」
独り呟いた女に、周囲の人間は気味の悪いものを見るかのような視線が集まる。
細く白い腕に青い血管が浮かんでいる。その血管がどんどん血を廻らす速度を上げているのがわかる。
「貴方だけは絶対赦さない」
自分の口から零れた声とは思えないほど、暗くくぐもった憎悪そのもののような声だった。
流れるような動作で簪を抜き、正妻の目に突き刺した。断末魔のような悲鳴を上げながらのたうち回る正妻に、緋子はもう一度簪を握る手を振り上げた。
だがその手は宮司に掴まれ、拘束されてしまう。
腕をひねり上げられ、背骨に重い男が乗る。
「邪魔をするなら、お前らも死ね……!!」
緋子が血走った目で呻いたそのとき、突如空が光り、晴天から雷が落ちた。
一瞬の出来事だった。
黒く焼け焦げた宮司を前に、周囲の人間の甲高い悲鳴が飛び交った。
『望む者よ』
人の声ではなかった。
音とも言えない、なんとも表現し難い「声」だった。
何事か、と顔を上げる。目にしたのは、龍を象った雲だった。それが緋子に話しかけたのだ。
『我が嫁となりし下賎の民よ。我が叶えよう。なにを望む?叶えよう』
その声に緋子は縋る。
「ならば彼を……光臣さんを生き返らせて。彼が死ぬなんて耐えられない」
透明の雫が溢れる。目が正気に戻っていた。
『叶えよう』
嗚咽混じりの声に、それは獣のような唸り声で諾した。その声に呼応するかのように空模様が変化する。赤、青、緑の龍が雲間から姿を見せた。
『我が眷属よ。これらが己の男を守るだろう。だがこれには対となる存在がいる。後に巫女を寄越せ。さすれば能力を与えよう。……して、対価になにを差し出せる?』
ゴロゴロ、と空が唸り出す。
緋子は半ば無意識に「対価」と繰り返す。
「なにをお望みですか。私に差し出せるものなどこの身くらいしか……」
『いらないな。魂がなければ意味がない。魂を貰おうか。以前の己の魂は不味そうだが、今の己はそうでもない。……ああ、ではこうしよう。己の魂に前世の記憶を刻印しよう。さすれば己は男をずっと覚えていよう。どんな姿になっても、男を必ず覚えていよう。だが男は姿かたちが変わる己には気づくまい。もしも己が男と結ばれることができたのなら、この呪いは解ける。己の魂はいっそうの輝きを見せるのであろう。その際に私は己の魂をもらおう。構わぬというのなら、我は男を蘇らせ、不老不死の体を授けよう』
緋子は迷わなかった。
宮司の腰から刀を抜き取り、自身の手首の血管を押し付けた。まるで契約の交わし方を知っていたかのように、その血で己の名を書いた。
溢れ出てきた血を地面に滴らせながら、
「秋桐緋子としての人生を終えることを、ここに誓う」
静かな声色に反応するかのように、血で書かれた文字がゆっくりと地面に吸い込まれていく。
『潔い者よ。最後に一目、男と会わせてやろう』
気まぐれか、はたまた慈悲か。どちらでもよかった。緋子は「本当ですか」と声を震わせた。
本当だと答える代わりに、どこから持ってきたのか、男の亡骸を緋子の前に放った。
「光臣さん!」
「……緋子さん?」
うっすら男の目が開く。
ああ、よかった。生きている。話している。目を瞬いている。生きている。声が聞けた。名前を呼ばれた。私を見てくれた。
幸福感に目が細くなる。
「光臣さん、勝手でごめんなさい。でも私、貴方にどうしても死んで欲しくなかった。どうしても生きていてほしかった。許さなくていい。けれど、──」
「君は魅力的な人だよ。俺は君にだって生きていてほしい」
女の言葉を遮った男は、不自由な手をしきりに伸ばす。緋子はその手をぎゅっと握り、
「今世は無理なの」と泣き笑いを浮かべる。
握り返した手は既に光の粒子になりつつあり、骨すら残らないことを予感させた。
「私は何度でも生まれ変わることができる。あなたと結ばれるまで、何度でも。きっと貴方は私を忘れてしまうでしょうけど、それでも構わない。貴方が生きていてくれさえすれば」
笑顔を見せる緋子に、男はなにやら袖口を探り始めた。戸惑う緋子の眼前に、光臣は真っ赤な一輪の花を差し出した。
「君はいつだって、死の話をするときしか笑わない。この花を見せたらどんな表情をするだろうか、喜んでくれるだろうか、そんなことを考えた。……忘れないさ。この花に誓うよ」
男の言葉に緋子は泣いた。幼い子どものようにしゃくりあげながら何度も頷く。
花に触れようともう片方の手を伸ばした緋子は──その場から、音もなく消えてしまった。着物すら残らなかった。握られていた男の手は支えをなくし、だらりと地面に伏した。
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