愛すべき『蟲』と迷宮での日常

熟練紳士

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第二十八章

第百三十話:(幻想蝶外伝)実家に帰らせていただきます(5)

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◆一つ目:幻想蝶
◆二つ目:幻想蝶
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「待ってください!! それを開けてはいけません」

ギッギ『大丈夫よ!! この瀬里奈の勘が開けるべしと言っているわ』

 瀬里奈様がとうとう見つけてしまった宝箱…冒険者になってから初の宝箱。コレを開けないという選択肢は存在しないのは理解しておりますが、やはりお待ちになってください!! ここは36層なんですよ。

 低層ならまだしもこんな下層でお一人で宝箱を開けて何かあったらどうするんですか!!

 お父様の迷宮での心得手帳にも書かれているでしょう!! 宝箱を開けるときは、一人で開けると…あれ…って違います!! お父様の言うことは正しいです、それ開ける人が瀬里奈様となっては大問題です。即死トラップこそ確認されておりませんが、この広い迷宮ではぐれたらどうするんですか。

「なんとかなるだろうと言いたいが…空が飛べる彼女だからモンスターハウスに移動したとしても自力で抜け出せる可能性は高い」

「いけません!! それは、洞窟など天井がないモンスターハウスに限ります。可能性で物事を決めるのは許しません」

 だったら、マルガルドさんに開けさせますよ!! 貴方なら、なんとかなるでしょう。ここまでも、何やかんやで軽々とモンスター達を葬っていましたからね。

ギィ『でも、初めての宝箱が…しょんぼり』

 瀬里奈様がまるでお父様に見捨てられた子蟲のような目で此方を見てくる。何もしていないのに罪悪感で胸が張り裂けそうになる。くっ、流石は瀬里奈様。そんな顔をされてしまったら…されてしまったら…許しちゃうしかないでしょう!!

「分かりました。ステイシスさん2名をキャリッジの護衛に残して皆で開けましょう」

ギィーー『流石、幻想蝶ちゃん~。話が分かるわね…今度レイアちゃんに背中を流して貰う権利を上げましょう』

 ………お父様に、お背中を流して貰う権利!? 

 ツーーー

 はっ!? 淑女たるこの私が鼻血なんて…。でも、お父様とお風呂はいいですね。さぁ、瀬里奈様、早く宝箱を開けましょう。ほら、急ぎますわよ。

………
……


「きゃーー!! 一体何匹連れてくるんですか!?」

 42層にて瀬里奈様が何を考えたのか、ちょっと集めてくるわといって旅立たれて早4時間。マルガルドさんとランチを作って待っていたら瀬里奈様が大量の…この階層にいる全てのモンスターではないかと思われるほどのモンスター達を連れて戻ってきた。

 差し詰め、これがMPKと言われる物なのでしょう。

「さて、俺の仕事はここまでとしてにげ…」

 ガシ

「何所に逃げるおつもりですか!! マルガルドさん、貴方のお仕事ですよ。給料分働くと言っていたじゃありませんか」

「そりゃ、あの数でも順番に戦ってくれるなら負けないぜ。だが、同時となったらな…。それに、彼女はアレを使う気だぜ。手に6個ほど例の緑の物を持っている」

 ちょ、瀬里奈様!! 一体いくつ持っているんですか!! 

ギィィ『トレイン。トレイン…そして、BC兵器!! あ、宝箱も幾つか見つけたから後で回収に行くわよ~』

「と、とりあえずキャリッジの中に逃げますわよ」

「言われなくても」

 マルガルドさんに担がれて、逃げ込んだ。それを瀬里奈様が確認して、緑の玉を破裂させた。さ、流石は蛆蛞蝓ちゃんが作った劇毒だわ。この階層レベルのモンスターでも文字通りボロボロと落ちていく。

 その様子にご満悦の瀬里奈様と比べて、ステイシスさん達は困った顔をしている。なぜなら、この階層にくるまでに宝箱やモンスター達から奪い取った元冒険者の装備品などが大量に積み込まれて言っているから、当初と比べて重たくなったそうだ。まだ、余力はあるにせよ…このままもっと下の階層に言った場合には一抹の不安があるとか。

ムシュッシュ(瀬里奈お婆ちゃん…、蛆蛞蝓ちゃんの毒を使われたら食べれないよ)

ムッシュ(いやいや、それよりも行きでこれだけ荷物が増えたんだぞ。帰りどうするんだ)

 うーーーん、積み込まれている戦利品を見てみると一財産といった所でしょうか。一般人なら人生を数十回遊んで暮らせるほどのお金になりそうです。



「えーーと。お父様ノートによると、この階層にわき水があるそうです。と言うことは、お風呂ですよ~」

ギッギーー『やったわ!! 可愛い子達のおかげで飲料水には困っていなかったけど、節約していたから助かるわ』

 というわけで、本日は、この階層を虱潰しで探しますわよ。あ、マルガルドさんは、お水をお湯にする係です。魔法は便利ですからね。期待しています。

 言っておきますが、マルガルドさんは男性なのでステイシスさん達と一緒に入ってくださいね。覗きに来ないように、しっかりと見張ってくださいよ。

「はいはい、俺は、お湯を沸かして穴を掘ればいいのかな」

「その通りです!! 後でお背中を流してあげますよ…ステイシスさん達が!!」

「そうなると思っていたよ!!」

 本当に疲れているのならば考えないでもありませんが…この40層にくるまでの間。向かってくる敵は、瀬里奈様とステイシスさん達で殆ど乗り切り~。夕食にしても私がつくり~。夜の警備もステイシスさん達がやり~。マルガルドさんが働いたのって戦闘が若干で、後はサバイバル技術の伝授や食糧確保の方法。後、走りやすい地面の形成とか…まぁ重要と言えば重要ですが、他の子達の方がもっと働いている気がする。

 まぁ、『火』の魔法を用いた火種提供や『風』の魔法を使った衣服の乾燥や『水』の魔法を使った洗車などは瀬里奈様だけでなく私も高く評価しております。戦闘力もあり、サバイバル能力もあり、全属性使えるという希有な人。本当に逸材です。

………
……


ギィーー『さぁ、幻想蝶ちゃん~、おぼれないように貴方はこっちよ』

ピッピ(迷宮で木のお風呂に入れるとは…癒やされます)

 マルガルドさんが『土』の魔法で地面を削り、瀬里奈様が木々を伐採して木製のお風呂を作り上げてくれた。そして、この私専用に小さな桶というなのお風呂まで用意してくれるとは最高です。

 湯加減もちょうどいいので、流石はお父様が認めるお人です。この幻想蝶が五つ星を差し上げましょう。

ギギ『それにしても、迷宮といえども大したことないわね。難易度が思った以上より低くて、この調子ならば59層までは苦労することはなさそうね』

 ピコーーン

ピピ(あら、今何かフラグが建つ音が聞こえたような…気のせいよね。瀬里奈様が迷宮が簡単だと思われるのはひとえに、食糧事情を考慮しないで良い点が大きいかと思います。道中のモンスターを食べても我々には影響がありませんからね)

ギーギ『そういえばそうね。持ってきた保存食を食べるのは、マルガルドさんだけだし、飲料水の確保もレイアちゃんの可愛い子達がいるから苦労しないもんね』

 しかし、一番の要因は瀬里奈様の実力にありますけどね。

 食糧問題で死ぬ冒険者より圧倒的にモンスターの餌食になる人が多いと聞き及んでおります。少なくとも40層のモンスターを容易く葬れる人は冒険者でも一握りでしょう。

 今回は、それに加えてマルガルドさんという超一流の冒険者の方も同伴されているのですから苦労する事は少ないでしょう。

ピーー(そういえば、お父様は今頃何をなさっているでしょうか。追いかけてきてくださっていますよね……)

 もしかしたら、私の事なんて忘れているのではないかと一抹の不安を覚えてしまう。いいえ、お父様に限ってそんな事は…。

ギッギーー『レイアちゃんが幻想蝶ちゃんの事を探していないわけないじゃない。この瀬里奈が保証するわ』

ピー(そうですよね。ちゃんと置き手紙もしてきましたからね…早くこないかな~お父様。あ、瀬里奈さま後でお背中ながしてあげますね)




 なるほどなるほど。

 神器プロメテウスの導き通りに行動をして、見事に瀬里奈さんを襲撃した屑共のアジトを突き止めた。相変わらず洒落にならない性能だな…各国がガイウス皇帝陛下を最大級に警戒するのが本当に理解出来るわ。

 昼間に指定時間に指定場所に来てみれば…『ネームレス』近郊の河川で洗い物をしていた主犯格であるウーノ・メンタルを発見できた。その場で始末しても良かったのだが、神器プロメテウスによれば、ウーノ・メンタルの死亡時刻は今夜となっている事から考えるに…機が熟していないのだろう。

 恐らくは、こいつの仲間達も纏めて始末できるようにと神器プロメテウスが配慮してくれたのだろう。以前にガイウス皇帝陛下と鍋パーティーした際に鍋敷きにしていた事もあったので、後で磨き上げておこう。お供え物もいるかな…。

 そして、アジトの付近で気配を消して待ってみれば…瀬里奈さんが、追わずに放置したのが理解出来た。ここに集まってきている連中程度ならば、間違いなく瀬里奈さんが圧倒するだろう。無論、それは幻想蝶ちゃんという存在が居ないことを前提だ。

 宿ごと吹き飛ばそうと雨あられのように広範囲魔法を打ち込まれたら、身体の弱い幻想蝶ちゃんだと危険だ。かすっただけでも瀕死の重傷になるだろう。よって、側を敢えて離れなかったのだろうね。

「どうして犯罪者というのは、夜に行動するのが好きなのだろうね。こんな夜更けに人様を訪ねるのは失礼だという認識はないのかな…まぁ犯罪者だから常識が通用するとは思えないがさ」

 この私なら昼夜問わずに殺る時は殺るのだがね。

ギェェ(はっ!! 迷宮にいくと言うことはあのキャリッジには瀬里奈牛の干し肉が…お父様、ポンポン痛いからお手洗い行ってくる)

 一郎と筆頭に何匹もの蟲達が瀬里奈さんが止めているキャリッジが止めてある場所へと走っていった。ステイシス達が守るキャリッジでも一郎相手じゃ止められないだろうね。寧ろ、一緒になって食べちゃいそうだわ。

モキュ(幻想蝶ちゃんだけ瀬里奈様とお泊まりして、迷宮まで遠足…チラチラ)

ピッピ(仲間だというのに抜け駆けなんて…チラ)

モナナー(瀬里奈様が、私のコレクションを勝手に。お父様~…チラチラ)

 蟲達が何やら期待した目で此方を見てくる。分かっていますよ!! 皆と一緒に迷宮で水浴びとかバーベキューとかやりますよ!!

「分かった。59層で皆でお風呂やバーベキューを楽しもうじゃないか。だが、皆も分かっての通り幻想蝶ちゃんと私が仲直りするのが最優先だがね。ちなみに、お風呂は男女べ………つじゃなくて、混浴でもいいか」

 可愛い子供達から、刺すような目線を感じる。

 流石に、雌個体の子達も多いのだから分けた方がいいんじゃ無いかと思ったが、特に雌個体の子供達が涙目で訴えてくるのは辞めて。お父様の心を抉らないで!!

 皆のこと大好きだよ!! でも、皆でお風呂に入ると文字通り蟲風呂状態になるんですよ。お湯より蟲達が多い状況で大変なのよ。

モッモキュ(さて、遠足の日程表を作らないと行けないわ。お父様の抱き枕役は私と…)

ピッ(いつも狡いです!! たまには私が抱き枕に…!! そうだわ、瀬里奈様の人型模型を使えばいいんですわ)

 アイディアとしては悪くないけど、幻想蝶ちゃんのその意見には残念ながら賛同できない。いくら、瀬里奈さんの人型模型だとは言え絵的に不味いでしょう。お父様には、ゴリフターズという大切な人が居るんですよ。一緒に寝たいなら枕元においで、寝相は悪くない方だから潰すような事は無いさ。

 だけど、その前にゴミ掃除をしてからだ。

「悪人達のアジトは、本当に薄暗い場所がおおいな。どうして高級宿とかにしないのだろうね。その方が飯もうまいし、休憩もしやすいだろうに」

 人目に付く事もあるが、堂々としていれば誰も不自然に感じないはずだ。それなのに、わざわざ、郊外にあるボロ小屋に地下まで作らないでもね。こんな逃げ場所がない隠れ家を襲われたらイチコロだぞ。

ギッギギ(地下に隠し通路は在りませんでしたお父様。まさしく袋のネズミ状態です)

 地中を探索させていた蟲達が帰ってきた。

 では、そろそろ、蟲達のディナータイムとしゃれこもう。実行犯を血祭りに上げたら、裏で糸を引いている屑共をあの世に送る。マルガルドさんの事だから手がかりの一つや二つ程度持って帰ってくるだろうしね。

「屑共が、誰に手を出したのか思い知らせてやろう」

 よろこべ屑共!! この私が最初から本気で殺しに行ってやる。私の第三形態を相手にして、どの程度楽しませてくれるか楽しみにして居るぞ。

 特に!! ウーノ・メンテル!! 貴様は、この私に牙を向けるほど強くなったのだろう。楽には殺さないぞ。

************************************************
つ、次で幻想蝶外伝が終わるはず…やはり、瀬里奈さんを絡ませたのが失敗だったか><濃いキャラだから、なぜか話がそれまくるぞ!!

さて、身体を休めるぞ!! 

番外編のヴォルドー領昔話第二弾でも考えてみよう。本当に短い番外編だから、希望あったら言ってくれてもいいんやで^^

かぐや姫の蟲姫ver、浦島太郎の蟲を助けるver、雪女の蟲女verとかね!!
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