感じさせて……。

紫倉 紫

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ゆめ6

二十五

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「そんなことを気にしていたら何もできん。どうせ、これからもっと溢れさせて、俺のシャツの袖まで濡らすんだからな」
 
「そんな……」
「わかっていないようだが、濡れるのはいいことだ」
 一度腰を浮かすように言われた。
 指が中を満たす。
「そのまま腰を落とせ」
 奥村さんの足の上に座ると同時に、深く入った。
 内側から拡げられる痛みと……
「この姿勢なら指でも奥の方に届くだろ。どうだ?」
 訊かれてもわからない。痛かったのは少しだけで今は……
「少し自分で動いてみるか?」
 そんなこと、できない。でも、中が熱くて……
「少し腰を浮かせてすぐ戻すだけだ」
 奥村さんの首の後ろに手を回すように言われた。ほんの少し浮かせて戻す。気持ちよいのかはわからない。でも、指に擦られて、さらに中が熱くなる。
「痛みがないなら、もう少し早く動いてみろ」
 しなければいけないのだろうか。自分で動くのは恥ずかしい。
「俺が動かす方がいいか?」
 私は奥村さんの肩に額を押し付けて「はい」と返した。
 
 
 
 奥村さんの指がうごめいている。時々、声が漏れそうになる場所に、あたる。声を出したくないのに、そこに触れて欲しくなる矛盾。
「少し慣れてきたんじゃないか?」
 わからなかった。
「拡張が目的だから、余計なことはしないつもりでいたが……」
 余計なことって……思った途端になんなのかわかった。
 外側の敏感な場所を擦られる。私は必死で声をおさえる。
「すごい締めつけだ。いいんだろ」
 わかっているくせに意地悪だ。
「咥えてやるから、腰を上げて胸の高さを合わせろ」
 そんなことをされたら、声が我慢できなくなる。
「早くしないと気が変わるぞ」
 恥ずかしい……
 だけど、言うとおりにすれば、昨日のように感じられるかもしれない……
 私は、腰をあげて膝立ちになった。
「素直だな。これからのは完全に研修外だから、教授には報告無しだ。お前も言うなよ」
 こんなこと、言えるはずがない。
 胸元に奥村さんの息がかかる。舌先が触れた。咥えられた途端に声がもれる。
 中も、さっきより気持ちいい。
 奥村さんの首の後ろに回した腕につい力が入る。声が我慢できなくなる。
 快感が高まってくる。また、昨日のように……
 奥村さんが、口をはなし、指を止めた。
「これくらいにしておく」
 指を抜かれる。
「いま、開発するのはまずい」
 開発……
「研修が終わって実験段階に入れば、かまわないはずだ」
 実験の内容は、きっと研修の延長線上にある。
 私は何を、されるのだろう。
「少し休憩をいれるか」
 私は小さくため息をついた。
「もどかしいか?」
 否定できない。
「俺は、もっと我慢させられてる」
 最後まですれば、満たされるのだろうか。
 私にはわからなかった。
 少しの休憩の後、お風呂でまた練習をさせられた。
 それから、中途半端に感じさせられるのを何度か繰り返し、今日は終わることになった。別々にシャワーで汗を流した。
 夕食が終わると、珍しく奥村さんはすぐに寝ると言い出した。明日早く出るらしい。
 それでも、ソファーに座り、私が片付け終わるのを待っていた。
 一緒にベッドに入る。
 暗闇の中で、話しかけられた。
「自分でしてもいいぞ」
「何をですか?」
「今日のは、物足りなかっただろ?」
 何なのかはわかった。
「俺は一応、教授の記録から、あまりにもはずれたことはできん。ただ、記録されていなくても、実際に行われていたであろうことは、経験しておいたほうがより再現されるだろう」
「それじゃまるで……」
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