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三章

プロローグ

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 帝都でリアス達が赤桐という転生者で魔王と死闘を繰り広げ、地下牢では帝国の英雄達が他国からの侵入者に対処している頃。
 アルバートは自室にてふんぞり返っていた。
 城内は侵入者の影響で騒がしかったが、アルバートにとってそんなことはどうでもよかった。
 むしろ現皇帝である母親のエルーザにのみ忠誠を誓った騎士など、要らないとまで考えている。

「失礼しますアルバート様」

「おぉパルバディか。どうだ首尾は」

 アルバートはパルバディに自分の婚約者の調査を依頼していた。
 グレシアは皇太子である自分には相応しくないと、聖女であるリリィを婚約者に迎え入れるため粗を探していた。
 実際はリアスがイルシアとミルムの護衛に付いていたためクラスでの男女比は1:3であり、それ以外での場所でも男女の比率は4:4なため、侍らせていると言うのは無理があった。

「残念ながらめぼしい事は何も。放課後すぐに何者かに兄であるイルシアとその取り巻き共々、連行されていくのを発見してから行方は知れないため、密偵達には一旦下がらせましたから」

 この情報は普通の誘拐とは違い、グレシアが傷物と言う理由で婚約破棄にはできないためアルバートは無関心だった。
 取り巻き連中がいる場合、証言されてしまえばこちらの不当な婚約破棄となってしまうため、廃嫡されかねないからだ。

「では何故、ここに?」

「私が放った密兵が、命からがら戻って来ました。それによると、帝都でターニャ家側近騎士が暴れ回っていたそうで、なんでも平民貴族問わずに攻撃を施し、最終的に異形の怪物へと成り代わったため、自分達では対処が不可能だと、戻って来たようです」

 それは良い情報を得たとアルバートは思った。
 ターニャ家の責任問題にしてしまえば、こちらの婚約破棄にも正当性があると踏んだのだ。

「なるほどな。それは帝都に私兵出せと言うことか?」

「出来ればその方がよろしいかと思い、馳せ参じた次第です」

 パルバディは宰相アデルの息子でありながら、アデルと同じ性を持たない。
 辛うじて貴族のフォンだけは恩情としてもらうことができたが、アデルはパルバディに宰相の座を渡す気が無いことがわかる。 
 パルバディは幼い頃から母親に甘やかされて育ち、ある問題行動を起こしたために性を母親の方の家の性にされてしまった。
 しかしアルバートはそんな彼の親の評価は不当だと、パルバディを自分が次期皇帝となったときに宰相になってもらうために側に置いていた。

「良し、すぐに私兵を出す。ガーデル。すぐに私兵を出せ」

「御意。グランベルに指揮を執らせましょうか?」

 乳兄弟ガーデルもまた、アルバートによく仕える者として評価している。
 本来であればアルバートのお目付役であり、間違った行動を諫める立場にあるのだが、リリィとの件も含めて諫める様子がない。
 今回の件も、宮殿が攻撃されている状態で皇子の私兵が出た場合、責任問題として私兵の首が飛びかねないのだ。
 しかし私兵の命よりも自身の皇太子としての立場を優先するアルバートは、私兵を帝都へと向かわせるしガーデルもまたアルバートが皇帝になることを望んでいるため注意もしない。

「グランベルも実績がほしいだろう。やらせてやれ」

「お心遣い痛み入ります」

 そう言うとガーデルはアルバートの私室を出ようとした。
 剣聖の息子であるグランベルは、剣の才能があるが実績がない。
 将来、自分の近衛を含めた帝国軍の総隊長を任せようとしているアルバートは実績を与えたいため、今回の騒動はまさに、願ってもないモノだった。
 そう満足した顔でいるアルバートは、ガーデルが扉に手をかけようとしたところで扉が開くと怪訝そうな顔をする。

「兄上、今回の件は少し慎重に動いた方がよろしいかと」

「ガランか。お前が俺に物申すのは珍しいな。聞こう」

 ガランは普段からアルバートを崇め立てている。
 いくら不機嫌になろうとも自身に言ってくる彼を無下に扱えば不利益を被る可能性があるため、アルバートは彼の話を聞くことにした。
 
「現在、アルゴノート家の子息や使用人、そしてグレシア嬢とグレイが正体不明の敵が交戦を開始しております」

「なにっ!?グレシアが敵と交戦しているだと!?」

 アルバートはグレシアから、契約精霊がいないため魔法を使うことが出来ないと聞いていた。
 そんな魔法が使えないグレシアが、敵と交戦しているという事実が信じられなかったのだ。
 魔法が使えない以上、グレシアは対人戦を使えることになる。
 しかし事実は異なり、契約しているのは聖獣でグレシアは聖女なのだが、アルバートから常に見下された態度を取られていたグレシアは彼を信用しておらず、ゾグニから狙われる可能性もあったためにアルバートには話していなかった。
 それを知るよしもないアルバートは、顎に手を当て考え込んでいる。
 令嬢が肉弾戦をしているとなれば、淑女らしくないと言う理由も加えることで婚約破棄の正当な理由になると考えていた。

「戦況は把握は出来ておりません。しかしながらその敵は、暴れていたゾグニの側近騎士を一蹴したそうです」

「なんですって!?それは本当ですか!?」

「どうしたパルバディ」

「いえ、口を挟み失礼しましたガラン様」

「そんなことは良いですよ。兄様がどうしたか聞いていますので話して下さい」

「はい。ゾグニの側近騎士はAランクの魔物にも遅れを取らないレベルまで強大な力をしていると報告を受けておりました」

 アルバートは息をのんだ。
 Aランクの魔物は騎士団を蹴散らすほどの実力だからだ。
 魔剣士や精鋭でも苦戦する奴を一蹴したとなると、その実力はこの世界にいるドラゴンや悪神と言ったSランクの魔物と同等となる。
 しかしドラゴンや悪神と言った魔物は、自分の領域に踏み入れない限り出てこないのだ。
 現在そんな奴がこの帝国に入っているとなると、この国が滅亡する可能性もあった。

「おい、そんな奴じゃ俺の私兵ではどうにもならんぞ」

「えぇ。まさか敵がAランクの魔物を一蹴した化け物だとは予想外でした」

「くっ、ならばどうする!そうだ。リリィを呼べ。聖女ならこの事態をなんとかしてくれるはずだ」

 このままでは帝国が滅亡するのも時間の問題であるため、国を護り富をもたらす聖女という最高戦力を投入しようと決意した。
 しかしその瞬間、宮殿の下の方から歓声が聞こえてくる。
 それに驚いて、アルバートは目を丸くした。

「何事だ?」

「少し様子を見に行きましょう」

 アルバート達は自室を後にし、声のした地下牢の方の入り口を見に行った。
 そこにはエルーザと、フラメニック、そして重症を負いながらも笑っているパーピルがいた。
 侵入者である浅知恵の蜘蛛を撃退し、聖職者に治療を受けているパーピルがいたのだ。

「ふん、パーピルも来ていたのか。ならば当然の結果だな。それよりもパーピルをすぐに帝都に向かわせなければ大変なことになる。今すぐに向かわせるぞ。成り上がりの男爵風情はそれしか能が無いからな」

「仰るとおりですね」

 アルバートはパーピルの功績を理解出来ていないどころか、成り上がりの平民が男爵を承ったからには仕事をしろと思っていた。
 そこには大怪我をしたパーピルへの気遣いのかけらもなかった。

「おい、パーピル。宮殿の警護大義であった。今、帝都では化け物が暴れてるそうだ。今すぐそちらに向かってもらおう」

「おい、アルバート!いくらなんでも大怪我を負ったパーピルに対して、失礼であろう」

「母上。これは帝国滅亡の危機です。帝都で暴れている敵はSランクの魔物と同等だと思われます。そこにいる脳筋以外にどう対処が出来ましょうか?」

 そのことを聞いてエルーザとフラメニック、パーピル以外のその場に居る人間は驚きを隠さない。
 最もその三人はどうにかなると思っているため、微動だにしなかった。
 それをアルバートは、さすがに歴戦の猛者達だと勝手に勘違いをするが、話を続けた。

「現在、学園の生徒がSランクの魔物と対峙しているそうだ。そこにはお前の息子もいるそうだ。早くしないと次期当主であり長男を失うぞ?良いのか?」

 それは脅しと言っても過言ではなかった。
 ゲスな笑みを浮かべるアルバートに対して、青筋を浮かべるエルーザ。
 フラメニックは冷たい視線を向けていた。
 二人の顔に気づくこともなく、アルバートはパーピルを見ていた。
 いくら怪我をしていても、息子がいるとなれば動くだろうと思っての行動だった。

「そうですか。愚息がいるなら問題ないでしょう。あいつはこれでも私の息子です。Sランクだろうが一蹴してくれるだろうですからね」

「なっ!?」

 その答えはアルバートが想像していた答えとかけ離れており、驚きを隠せなかった。
 それは後ろにいたパルバディやガーデル、ガランも同様で目をぱちくりさせている。
 それはそうだろう。
 彼はSランクの魔物と息子が対峙していると言うのに、心配ひとつせず笑っていたからだ。
 それは根拠のあることで、誘拐したと言われていたグレイがいると言うことは、リアス達が救出して共に居ると言うこと。
 リアス達の実力をエルーザから聞いて把握しているパーピルは、どうにかなると確信を持っていた。

「貴様、それでも人の親か!」

「はい。息子を信じるのは当然でしょう?」

「くっ!」

「元平民が、無礼だぞパーピル!」

 パルバディが、パーピルに叱咤激励を放つがそれと同時に宮殿内に入ってきたアデルの顔を見ると、見る見るうちに顔を青くするパルバディ。

「パルバディ。どうしてお前がパーピル殿にそのような態度を取っている?」

「ち、父上・・・」

「あとで話がある。部屋に来い」

「は、はい・・・」

 パルバディは、7年前に平民に対して叱咤激励をしたことがあった。
 それは帝国にかつて存在した商会の会長の息子であり、そのことが原因で息子は自分に自信を無くし引きこもってしまったのだ。
 激怒した商会の会長が、帝国での取引すべてを取りやめてしまったのだ。
 そのことでの経済的ダメージは破壊知れず、アルゴノート領のような飢餓の危機があちこちで起きた。
 さすがにそれについて、いくら宰相の息子だからこそお咎め無しとは行かず、アデルはパルバディにマルケローニの性を名乗らせるのをやめさせた。

「おいアデル。お前もだ。息子に対してその態度はどうなんだ。いくらなんでも子供がしたことをいつまでも怒るのは筋違いだろう!」

「はぁ」

 アルバートには呆れて物も言えないアデル。
 もしお咎め無しにしてしまえば、民が暴動を起こす可能性もあったのだ。
 ましてや理由が目も当てられない。
 宰相はどんなことよりも経済を回し、常に国の情報を把握し利益の出ることをしなければいけない立場だ。
 それが例え実の息子であろうとも、国に対して不利益をもたらせば罰さなければいけない。
 そんなこともわからないアルバートに対して、何か言うのも時間の無駄と思い完全に無視を決め込んだ。

「エルーザ様。帝都での暴動は無事収まりました」

「ほぅ。奴らやったか。被害はどうだ?」

「なっ!?」

 アルバートは驚きを隠せない。
 先ほどパーピルが言ったことが現実の物となったからだ。
 それは今はもう宮殿に入り浸らなくなったグレイが、Sランク相当の敵を倒してしまったということ。

「民間人の死傷者は合計百名ほどです」 

「ふむ。死者の遺族はしばらく面倒をみよう。負傷者にはしばらく生活費を保証してやれ」

「御意。しかし思ったより早く騒動が解決したおかげで、被害者は少ない方ですね。中央部の屯所の騎士20名の全員死亡は痛いですが」

「そっちには俺のとこの部下をしばらく回してやるよ。しかし愚息はよくやったもんだな」

 ニヤリと言うパーピルに対して、顔を赤くして睨むアルバート。
 愚息がと言うことを強調したことにより、アルバートが言ったことは間違いだったと言っているようだ。

「全くです。パーピル殿、地下牢の件と良い助かります」

「ぎ、犠牲を出しているんだ!問題だろう!ふんっ!」

 アルバートは負け惜しみにも近い台詞を言い、呆然としていたガーデルとガランを引き連れて私室へと引き上げていった。
 パルバディは、アデルに今すぐ帰れと言われたのでとぼとぼと宮殿を後にする。

「エルーザ、アデル、あんたら息子には苦労させられてるようだね」

「あぁ。全く、パーピルが羨ましいよ」

「グレイも虎の威を借る狐みたいなもんだろ」

「そんなことありませんよ。彼はかなり闘いに貢献してくれたと言っていましたよ」

 アデルが言ったことは事実としてリアス、ミライ、イルミナ、グレイ、グレシアの5人の誰が欠けても、赤桐という魔王には敵わなかっただろう。
 そのためリアス達は、感謝こそすれそんなことを思いはしなかった。

「そりゃありがたいな。今度、そのリアスとか言う奴と手合わせを願いたいものだ」

「やめておけパーピル。ゴードンの奴も痛い目を見たんだぞ?」

「ほぉ。それは俄然楽しみだ」

 パーピルは根っからの戦闘狂であり、強い相手ほど燃える質だった。
 
「それはそうと陛下、ジノア様はリアスくんと接触しましたよ」

「ふむ、ニコラはどうした。あれはアルバートの息がかかっているだろう」

 ニコラはアルバートが気に入らないと、後宮勤めにされてしまった。
 それは表向きの話であり、実際はアルバートがグレシアとの婚約破棄をしたあとの受け皿として用意した人物だった。
 ニコラ自身、グレシアには好意を寄せており、アルバートの頼みを二つ返事で了承していた。
 宮殿でリアスのことを睨んでいたのは、公爵という爵位を手に入れたグレシア親しい人間が、彼女の婚約者にあてがわれてしまうと思ったためである。
 もちろんそのことにエルーザが気づかないはずもなかった。
 しかし監視を付けてはいなかった。
 リアス達がいたからだ。

「ニコラはジノア様が回し蹴りで気絶させておりました」

「やはり奴も気がついていたか。ニコラのことは話していなかったのにな。本当にこれで女癖が悪くなければ、廃嫡なんてしなかったと言うのに・・・」

「手を出した女性達が伯爵以上の女性達だったので仕方ありません」

「でもエルーザ、リアスって言う最終兵器みたいな奴にジノアを会わせるってことは、ジノアには期待してんだろ?」

「さっきのアルバートの態度を見たでしょう。それにガランはアルバートに心酔しすぎていて話にならないわ。どう考えてもジノアに期待する以外ないでしょう」

 本来であれば、アルバートの年齢の時点で皇太子に据えてもおかしくないのだ。
 エルーザの兄であるジェラルも、15の時点で皇太子になっていた。
 しかしアルバートの態度から、学園卒業までに何かしらの問題を起こしかねないと思ったエルーザは、卒業まで皇太子の授与を先送りにした。

「いや、それもこれもあんたの旦那の所為だと思うわ。どうしてあれと離婚しないのか疑問なんだけど・・・」

「あれは貴族至上主義の良い抑止力となっているわ。切り捨てるには惜しい人材ね」

「一応あんたの旦那なのに・・・」

「それ以外であんな女癖の悪い奴夫にしたいと思う?」

「それはまぁ・・・」

 エルーザは嘆いていた。
 ジノアの女癖の悪さは、父親に似てしまったのだと。
 しかしこうも考えられた。
 女癖の悪さのみが似たのだと。
 アルバートの様に貴族至上主義が似なくて良かったと。
 
「ガラルはわたしの悪いところだけ似ちまったから、悪いとは思ってるけどね」

「あんたブラコンだもんね」

「いや、贔屓目で見ても兄さんは良い皇帝になったと思うわよ」

 ジェラルのことが大好きだったエルーザだが、そこは皇帝である。
 愚帝を失脚させた功績はデカいと感じていた。
 表向きではジェラルは現在処刑されたことになってはいるが、エルーザはあの手この手でジェラルを生存させていた。

「まぁそれはそう思うけどね」

「エルーザ様が兄語りをされると面倒なので話を戻します」

「面倒って・・・」

 実際、エルーザはジェラルのことを語り始めると、1時間以上は全員を拘束する。
 だからパーピルは内心ホッとしていた。

「ジノア様との会談はリアスくんからあとで聞きましょう。恐らくまたここに来ると思いますので」

「あぁ、そうだったな。全く良いようにわたしが与えた爵位を使ってくれたもんだよ」

 イルシアが広場で、皇帝から公爵の爵位を承ったと宣った。
 それがリアスが発てた計画であることはエルーザも理解しており、爵位についてここに話しに来ることをアデルは予想する。

「面白くて良いじゃねぇか。それでどうすんだよエルーザ」

「爵位は別口で用意する。必要があるかはジノアの行動次第って言ったところが正しいだろうね」

「まぁ聞いた話だと爵位には、そこまで執着なさそうだしね。どちらかというとスローライフを送ることを重視してるように見えるから、今のアルゴノート家の爵位を上げていくだけでも良いかもよ」

「フラメニック、簡単に言ってくれるな。リアス達が国から離れることは、帝国滅亡に近いぞ」

「それも大丈夫だと思うけどねぇ。聞いた感じだとあまり争いを好まなそうな性格だし。まぁ結構腹黒い部分があるのは否定出来ないけど」

 事実として、リアスは争いを好まない。
 しかし、好まないだけで争わないわけじゃないのだ。 
 万が一他の国に行き、争いに発展した場合を考えたら、頭を抱えたくなる。
 
「まぁあんたにもあんたの考えがあるんだろうよ。あたしゃ口出しせんわ。専門外だしね」

「そうしてくれると助かるよ。まぁこの件はアデルに任せるとして」

「エルーザ様、仕事をしてください」

 エルーザがアデルに問題を投げるも、空かさずアデルは投げ返した。
 確実に面倒だとわかっているからだ。
 爵位の授与は、最終決定権は皇帝にあるため、基本的にエルーザが単独で考える必要がある。
 宰相では、精々授与する候補を決めるくらいであり、授与する人間が決まっているのに何かする必要もなかった。

「はぁ、わかったよ。その代わりしっかりアルバートの動向を見晴らせといてくれよ」

「かしこまりました」

 エルーザはアルバートを皇太子にしない内容をアデルに集めさせていた。
 もう既にそう言った行動を何度も起こしてはいるのだと、アデルの胃痛となっている。
 これから今までにない胃痛が起ころうとも知らずに。
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