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ミニ番外編
チビゴリラちゃん、王都に行く
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ハノンの兄、ファビアンの娘ミシェル3しゃいには好きなものが三つあった。
一つ目は家族
優しいぱぱとままとおじぃたま。
二つ目はバナナ。
ミシェルのお家にはなぜかいつもバナナがある。
バナナはそのまま食べても美味しいし、皮ごと焼いてトロ~っとなったバナナとアイスクリームを一緒に食べるのも大好きだ。
そして三つ目はイトコのルシアンとポレットだ。
二人はぱぱの妹の子で、時々遊びに来てくれる。
二人が遊びに来たらいつも、雪だるまを作ったりして(ぱぱが)とっても楽しい。
だけど今回は二人が北の地に来るのではなく、
ミシェルの方がぱぱと一緒に遊びに行くのだ。
ミシェル3しゃい、初めての王都である。
ままはお腹に赤ちゃんがやって来たのでお家でお留守番だ。
ミシェルはもう3しゃいだし、おねーたんになるのだから、ままが居なくても我慢出来る。(平気だとは言わない)
強くて大きくてカッコいいぱぱが一緒だから怖くないし、ルシアンとポレットに会えるのが楽しみで仕方ないのだ。
こうしてミシェルは父親に連れられて、転移魔法で初めての王都へとやって来た。
玄関のベルを鳴らすと、叔母のハノンがドアを開けて「いらっしゃい」と迎え入れてくれた。
その瞬間に、イトコのポレットが飛び出して来た。
「みちぇるちた!いらっちゃい!」
そしてぎゅうぎゅうとミシェルに抱きついて離れない。
ポレットはミシェルが大好きなのだ。
年が近いからイトコというよりは友達といった感覚に近いのかもしれない。
小柄なミシェルが抱きついたままのポレットに言う。
「ぽれっと、くるちぃ」
その時、もう一人のイトコ、ポレットの兄であるルシアン(7歳)が後ろから妹をそっと引き離しながら言った。
「ポゥ、ダメだよ、ミシェルが苦しがっているよ」
「ごめんみちぇる」
「いいよ」
そんなやり取りの後、子ども達はハノンが焼いたケーキとクッキーとパイを食べた。
大人達は生まれてくるお腹の赤ちゃんの事とかを話している。
オヤツを食べ終えたので、ミシェル達は庭で遊ぶ事にした。
年長のルシアンが小さなレディ達を連れて行く。
ハノンがルシアンに言った。
「ルシアン、二人をお願いね。庭の外には出ちゃダメよ?」
「うん。わかった」
ポレットはミシェルの手をぐいぐい引いて歩いた。
「みちぇる、こっち!ぱぱがぶらんこちゅくったの」
「ポレット、そんなにぐいぐい引っぱったら、ミシェルが転んじゃうよ」
そう言ってルシアンはポレットとは反対方向へ周り、ミシェルと手を繋いだ。
「こうしたら転ばない。行こう、ミシェル」
「うん」
ワイズ伯爵家(フェリックスは父親であるワイズ侯爵が持つ爵位の一つを受け継いでいた。奇しくも同じワイズ姓である)の裏庭に出ると、大きな木に設えられたブランコがある。
この屋敷に移り住んだ時に、フェリックスが子ども達の為に作ったのだ。
ミシェルにとってはこれが初ブランコになる。
「ミシェル、ロープを持っててあげるからそっと乗ってごらん」
ルシアンにそう言われ、ミシェルは恐る恐るブランコに座る。
するとルシアンが背中を押してくれた。
ゆらゆらとブランコが揺れ始める。
「!」
地面から宙に浮いた状態で揺れる初めての感覚にミシェルは目を輝かせた。
そして誰に教わったわけでもなく、すぐに自分でブランコを漕ぎ始める。
「わぁミシェル、上手だね」
ルシアンが驚いた顔をしながらミシェルを誉めた。
その時、女性の様なそうでもない様な、の太い声が聞こえた。
「アラ、この可愛いチビゴリラちゃんはどちらのお子サマ?」
屋敷の正面から直接裏庭に回って来たであろうメロディが子ども達に声を掛けた。
「メロディちゃん」
ルシアンがメロディの姿を確認し、顔を綻ばせる。
「ヤダイケメンっ!!ルッシーってば見るたびにイケメン指数が爆上がりしていくワ!これはもう顔面の暴力ネ!!」
相変わらずのメロディにルシアンはくすくすと笑う。
ルシアンは楽しそうにブランコを漕ぐミシェルを紹介した。
「ぼくとポゥのイトコのミシェルだよ。初めて家に遊びに来てくれたんだ」
「まぁ!じゃーあのお兄サマのお子ちゃまネ、どうりでチビゴリラちゃんだと思った♡ぷぷぷっ、パパにソックリじゃない♡カワイイわ♡」
「おにーたま、みちぇるちゅごい」
「え?」
ポレットの言葉を聞いてメロディと同時にミシェルの方に視線を戻すと、そこには結構な揺れ幅で、既にブランコを立ち漕ぎで乗っているミシェルが居た。
「ミシェルっ?まだ3さいなのに!?」
ルシアンが目を丸くして小さなイトコを見た。
「イヤンあのチビゴリラちゃんってばスゴイ身体能力ネ!!でも危ないっちゅーの!」
そう言ってメロディが慌ててブランコに駆け寄り、
「どっせぇーいっ」と男前な声を出しながら加速したまま戻って来たブランコをミシェルごと受け止めた。
ミシェルは驚いた顔をしつつも楽しかったのか、けらけらと笑い出す。
それを見てメロディの目尻が垂れる。
「ヤダアタシ、このチビゴリラちゃんのファンになりそう♡こんなに小柄で可愛いのにしっかりゴリラなお顔して♡この子、面白そうな匂いがプンプンするワ!」
そう言ってミシェルをぎゅうっと愛おしそうに抱きしめた。
これが後に親友のハノンに次いで長く友人関係となるミシェルとメロディの出会いであった。
将来イトコであるルシアンへの初恋に思い悩むミシェルを、メロディとポレットで支え続けてゆく事になるのだ。
今はまだ、
そんな日が来るとは誰も知らないけれど。
一つ目は家族
優しいぱぱとままとおじぃたま。
二つ目はバナナ。
ミシェルのお家にはなぜかいつもバナナがある。
バナナはそのまま食べても美味しいし、皮ごと焼いてトロ~っとなったバナナとアイスクリームを一緒に食べるのも大好きだ。
そして三つ目はイトコのルシアンとポレットだ。
二人はぱぱの妹の子で、時々遊びに来てくれる。
二人が遊びに来たらいつも、雪だるまを作ったりして(ぱぱが)とっても楽しい。
だけど今回は二人が北の地に来るのではなく、
ミシェルの方がぱぱと一緒に遊びに行くのだ。
ミシェル3しゃい、初めての王都である。
ままはお腹に赤ちゃんがやって来たのでお家でお留守番だ。
ミシェルはもう3しゃいだし、おねーたんになるのだから、ままが居なくても我慢出来る。(平気だとは言わない)
強くて大きくてカッコいいぱぱが一緒だから怖くないし、ルシアンとポレットに会えるのが楽しみで仕方ないのだ。
こうしてミシェルは父親に連れられて、転移魔法で初めての王都へとやって来た。
玄関のベルを鳴らすと、叔母のハノンがドアを開けて「いらっしゃい」と迎え入れてくれた。
その瞬間に、イトコのポレットが飛び出して来た。
「みちぇるちた!いらっちゃい!」
そしてぎゅうぎゅうとミシェルに抱きついて離れない。
ポレットはミシェルが大好きなのだ。
年が近いからイトコというよりは友達といった感覚に近いのかもしれない。
小柄なミシェルが抱きついたままのポレットに言う。
「ぽれっと、くるちぃ」
その時、もう一人のイトコ、ポレットの兄であるルシアン(7歳)が後ろから妹をそっと引き離しながら言った。
「ポゥ、ダメだよ、ミシェルが苦しがっているよ」
「ごめんみちぇる」
「いいよ」
そんなやり取りの後、子ども達はハノンが焼いたケーキとクッキーとパイを食べた。
大人達は生まれてくるお腹の赤ちゃんの事とかを話している。
オヤツを食べ終えたので、ミシェル達は庭で遊ぶ事にした。
年長のルシアンが小さなレディ達を連れて行く。
ハノンがルシアンに言った。
「ルシアン、二人をお願いね。庭の外には出ちゃダメよ?」
「うん。わかった」
ポレットはミシェルの手をぐいぐい引いて歩いた。
「みちぇる、こっち!ぱぱがぶらんこちゅくったの」
「ポレット、そんなにぐいぐい引っぱったら、ミシェルが転んじゃうよ」
そう言ってルシアンはポレットとは反対方向へ周り、ミシェルと手を繋いだ。
「こうしたら転ばない。行こう、ミシェル」
「うん」
ワイズ伯爵家(フェリックスは父親であるワイズ侯爵が持つ爵位の一つを受け継いでいた。奇しくも同じワイズ姓である)の裏庭に出ると、大きな木に設えられたブランコがある。
この屋敷に移り住んだ時に、フェリックスが子ども達の為に作ったのだ。
ミシェルにとってはこれが初ブランコになる。
「ミシェル、ロープを持っててあげるからそっと乗ってごらん」
ルシアンにそう言われ、ミシェルは恐る恐るブランコに座る。
するとルシアンが背中を押してくれた。
ゆらゆらとブランコが揺れ始める。
「!」
地面から宙に浮いた状態で揺れる初めての感覚にミシェルは目を輝かせた。
そして誰に教わったわけでもなく、すぐに自分でブランコを漕ぎ始める。
「わぁミシェル、上手だね」
ルシアンが驚いた顔をしながらミシェルを誉めた。
その時、女性の様なそうでもない様な、の太い声が聞こえた。
「アラ、この可愛いチビゴリラちゃんはどちらのお子サマ?」
屋敷の正面から直接裏庭に回って来たであろうメロディが子ども達に声を掛けた。
「メロディちゃん」
ルシアンがメロディの姿を確認し、顔を綻ばせる。
「ヤダイケメンっ!!ルッシーってば見るたびにイケメン指数が爆上がりしていくワ!これはもう顔面の暴力ネ!!」
相変わらずのメロディにルシアンはくすくすと笑う。
ルシアンは楽しそうにブランコを漕ぐミシェルを紹介した。
「ぼくとポゥのイトコのミシェルだよ。初めて家に遊びに来てくれたんだ」
「まぁ!じゃーあのお兄サマのお子ちゃまネ、どうりでチビゴリラちゃんだと思った♡ぷぷぷっ、パパにソックリじゃない♡カワイイわ♡」
「おにーたま、みちぇるちゅごい」
「え?」
ポレットの言葉を聞いてメロディと同時にミシェルの方に視線を戻すと、そこには結構な揺れ幅で、既にブランコを立ち漕ぎで乗っているミシェルが居た。
「ミシェルっ?まだ3さいなのに!?」
ルシアンが目を丸くして小さなイトコを見た。
「イヤンあのチビゴリラちゃんってばスゴイ身体能力ネ!!でも危ないっちゅーの!」
そう言ってメロディが慌ててブランコに駆け寄り、
「どっせぇーいっ」と男前な声を出しながら加速したまま戻って来たブランコをミシェルごと受け止めた。
ミシェルは驚いた顔をしつつも楽しかったのか、けらけらと笑い出す。
それを見てメロディの目尻が垂れる。
「ヤダアタシ、このチビゴリラちゃんのファンになりそう♡こんなに小柄で可愛いのにしっかりゴリラなお顔して♡この子、面白そうな匂いがプンプンするワ!」
そう言ってミシェルをぎゅうっと愛おしそうに抱きしめた。
これが後に親友のハノンに次いで長く友人関係となるミシェルとメロディの出会いであった。
将来イトコであるルシアンへの初恋に思い悩むミシェルを、メロディとポレットで支え続けてゆく事になるのだ。
今はまだ、
そんな日が来るとは誰も知らないけれど。
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