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第42話 ダーククロージャー
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それからどれだけの時間が経ったのだろう。
地面は抉れ複数のクレーターを作り、そのクレーターは黒く焦げ付いている。あたり一帯からは人の気配はなくなり、風の音だけが響いた。二人の男だけを残して。
「ハァ…ハァ…生きてるかリービオ」
「なんとか…な…」
悪魔から肩と腹、おまけに左腕まで貫かれた俺に、片目と右足を失ったリービオ。リービオの声からして気力だけで立っていることがわかる。
しかし、現実は非情であり目の前で悪魔がキャキャキャと嗤う。
「あんだけやって片腕一本だけかよ」
「これだけ絶望的なのは騎士団に入りたての時以来だなビーコムズ」
「あの時はやばかったな」
「あぁ、だがこうして生きている。だから今回も」
「しっかりと生きて帰ろうぜ副団長!」
最後の最後、残り少ない魔力を持って細い勝ち筋を手繰り寄せるために俺とリービオが攻撃に出るーーー
「あぁ…あぁ……」
「どうしたのラティーシャ?」
「おい、ラティーシャ顔が青ざめてんぞ」
「まさか師匠の身になにか…」
ラティーシャはその事実に絶望してその場で膝を崩す。
ラティーシャは前日にガオに指輪を渡していた。その指輪はアデルマンから受け取ったであり、ラティーシャが持っている指輪と魔力でリンクしていた。ガオの付けている指輪はガオの魔力を本人が気付かないレベルで微量に使用し、ハミール側の指輪がその魔力を感知して位置がわかるようになっている。
要するにガオの指輪が発信機、ラティーシャの指輪が受信機であり、ガオの位置情報がわかる。
しかし、ラティーシャの指輪の魔石が粉々に砕け散っている。これはガオ側の指輪が外部から膨大な魔力を受け、それがラティーシャ側の魔石に流れ込み魔石が砕けということ。本来純粋な魔力量だけで魔石を砕くなんてことは有り得ない。ましてやガオに攻撃を当てながら余剰分での魔力。それをガオが喰らったとするならば、絶命を意味するーーー
「あぁ……なんだここは?」
俺は意識を取り戻し白い謎の空間にいた。何がなんだかわからないまま俺は周りを見回した。
「そうか……俺、死んだのか……みんな無事逃げられたならいいが」
俺はふぅとため息をつく。人生の中で何百回と死にかけはしたが、まさかこんなところで死ぬとは思わなかった。
「おい」
「しかし、あいつらには悪い事をしたな。A級冒険者になるまで見届けたかったが。まぁA級になる実力は十分あるから大丈夫だろう」
「おい」
「さっきから呼ばれている気がするが気のせいだろう」
「呼ばれている気がするならコチラを向け、馬鹿者」
「ったく、人が感傷に浸ってる時に誰だよ」
悪態をつきながら振り返ると、そこには見覚えのあるガイコツがいた。
「まさか、人生の最後の最後で見送られるのがおしっこ骸骨だとは……」
「誰がおしっこ骸骨だ!私はアデルマン。呪いと闇魔法を極めし偉大なる大賢者であるぞ」
「お、おぉ……」
これまでの経緯のせいか、まったくそんな威厳が感じられないため言葉が出ない。
「それでだ小僧。お主はまだ死んではいない」
「死んでないのか?じゃあ今どんな状況なんだ?」
「大天使のおしっこエルフ、光の巫女ラティーシャから指輪を受け取っただろう」
「ラティーシャの形容詞が長すぎるってのは置いといて、受け取ったけど……」
「その指輪は破壊された場合に一度だけ私の編み込んでいた魔法が発動するようになっていた」
「すごいな……」
「うむ。私は凄いのだぞ。しかし、お主ほどの者がこんなに早く発動することになろうとは」
「俺も思わなかったさ、それでその魔法ってのはなんなんだよ?」
「その魔法とはお主の身体と意識を魔法陣の中に封印し、術式にいるこの私と相対するようになっている。指輪が砕かれるほどボロボロのお主だからレジストもなく簡単に封印出来るという訳だ」
「やってることが高等すぎて頭痛がするぞアデルマン。で、封印してその場凌ぎしようってことか?」
「いいや、この術式はそんなに長くは保たん。お主にはこれを渡すための物だ」
「これは?」
俺はアデルマンから黒い少しボロボロのマントを渡された。そのマントには複雑怪奇な術式が編み込まれているのがわかる。
「これは私が昔作成し使っていた最高傑作、闇を制する闇のカーテン”闇を閉ざす天蓋”である」
「ダーククロージャー?」
「闇魔法への絶対防御能力を有した世界最高峰の魔道具だ」
「特定の魔法へそんなアプローチなんて可能なのか!?」
「凡人には無理だ。だが私ならできる!」
踏ん反りかえるアデルマンであったが、その態度をするのも納得する程の物であることは間違いなかった。
「お主なら術式からどのような代物かはある程度はわかるだろう」
「あぁ、とんでもないよこれ……」
ダーククロージャーを握る俺は思わず汗が出る。魔法というものの深淵を魅せられるような感覚である。
「もう時間がない!ではこの術式の残りの魔力でお主を全回復させる」
「ちょっと待て!アデルマン、アンタ聖魔法まで使えるのか!?」
「ラティーシャの聖魔法を一身に受け、自らの一部として解読・分解・再構築すればこのくらい出来よう」
「規格外すぎるだろ……」
「おまけにお前の横にいた男も回復しといてやろう」
「至れり尽くせりだな……」
「感謝するがよい、それでは時間だ。もう死ぬんじゃないぞ」
「あぁ!!ありがとうアデルマン!!!」
術式が消えていき、俺は白い空間から焼け野原へと転移される。そして目の前の敵、俺を殺した悪魔と再び相対する。
「よぉ、待たせたな」
地面は抉れ複数のクレーターを作り、そのクレーターは黒く焦げ付いている。あたり一帯からは人の気配はなくなり、風の音だけが響いた。二人の男だけを残して。
「ハァ…ハァ…生きてるかリービオ」
「なんとか…な…」
悪魔から肩と腹、おまけに左腕まで貫かれた俺に、片目と右足を失ったリービオ。リービオの声からして気力だけで立っていることがわかる。
しかし、現実は非情であり目の前で悪魔がキャキャキャと嗤う。
「あんだけやって片腕一本だけかよ」
「これだけ絶望的なのは騎士団に入りたての時以来だなビーコムズ」
「あの時はやばかったな」
「あぁ、だがこうして生きている。だから今回も」
「しっかりと生きて帰ろうぜ副団長!」
最後の最後、残り少ない魔力を持って細い勝ち筋を手繰り寄せるために俺とリービオが攻撃に出るーーー
「あぁ…あぁ……」
「どうしたのラティーシャ?」
「おい、ラティーシャ顔が青ざめてんぞ」
「まさか師匠の身になにか…」
ラティーシャはその事実に絶望してその場で膝を崩す。
ラティーシャは前日にガオに指輪を渡していた。その指輪はアデルマンから受け取ったであり、ラティーシャが持っている指輪と魔力でリンクしていた。ガオの付けている指輪はガオの魔力を本人が気付かないレベルで微量に使用し、ハミール側の指輪がその魔力を感知して位置がわかるようになっている。
要するにガオの指輪が発信機、ラティーシャの指輪が受信機であり、ガオの位置情報がわかる。
しかし、ラティーシャの指輪の魔石が粉々に砕け散っている。これはガオ側の指輪が外部から膨大な魔力を受け、それがラティーシャ側の魔石に流れ込み魔石が砕けということ。本来純粋な魔力量だけで魔石を砕くなんてことは有り得ない。ましてやガオに攻撃を当てながら余剰分での魔力。それをガオが喰らったとするならば、絶命を意味するーーー
「あぁ……なんだここは?」
俺は意識を取り戻し白い謎の空間にいた。何がなんだかわからないまま俺は周りを見回した。
「そうか……俺、死んだのか……みんな無事逃げられたならいいが」
俺はふぅとため息をつく。人生の中で何百回と死にかけはしたが、まさかこんなところで死ぬとは思わなかった。
「おい」
「しかし、あいつらには悪い事をしたな。A級冒険者になるまで見届けたかったが。まぁA級になる実力は十分あるから大丈夫だろう」
「おい」
「さっきから呼ばれている気がするが気のせいだろう」
「呼ばれている気がするならコチラを向け、馬鹿者」
「ったく、人が感傷に浸ってる時に誰だよ」
悪態をつきながら振り返ると、そこには見覚えのあるガイコツがいた。
「まさか、人生の最後の最後で見送られるのがおしっこ骸骨だとは……」
「誰がおしっこ骸骨だ!私はアデルマン。呪いと闇魔法を極めし偉大なる大賢者であるぞ」
「お、おぉ……」
これまでの経緯のせいか、まったくそんな威厳が感じられないため言葉が出ない。
「それでだ小僧。お主はまだ死んではいない」
「死んでないのか?じゃあ今どんな状況なんだ?」
「大天使のおしっこエルフ、光の巫女ラティーシャから指輪を受け取っただろう」
「ラティーシャの形容詞が長すぎるってのは置いといて、受け取ったけど……」
「その指輪は破壊された場合に一度だけ私の編み込んでいた魔法が発動するようになっていた」
「すごいな……」
「うむ。私は凄いのだぞ。しかし、お主ほどの者がこんなに早く発動することになろうとは」
「俺も思わなかったさ、それでその魔法ってのはなんなんだよ?」
「その魔法とはお主の身体と意識を魔法陣の中に封印し、術式にいるこの私と相対するようになっている。指輪が砕かれるほどボロボロのお主だからレジストもなく簡単に封印出来るという訳だ」
「やってることが高等すぎて頭痛がするぞアデルマン。で、封印してその場凌ぎしようってことか?」
「いいや、この術式はそんなに長くは保たん。お主にはこれを渡すための物だ」
「これは?」
俺はアデルマンから黒い少しボロボロのマントを渡された。そのマントには複雑怪奇な術式が編み込まれているのがわかる。
「これは私が昔作成し使っていた最高傑作、闇を制する闇のカーテン”闇を閉ざす天蓋”である」
「ダーククロージャー?」
「闇魔法への絶対防御能力を有した世界最高峰の魔道具だ」
「特定の魔法へそんなアプローチなんて可能なのか!?」
「凡人には無理だ。だが私ならできる!」
踏ん反りかえるアデルマンであったが、その態度をするのも納得する程の物であることは間違いなかった。
「お主なら術式からどのような代物かはある程度はわかるだろう」
「あぁ、とんでもないよこれ……」
ダーククロージャーを握る俺は思わず汗が出る。魔法というものの深淵を魅せられるような感覚である。
「もう時間がない!ではこの術式の残りの魔力でお主を全回復させる」
「ちょっと待て!アデルマン、アンタ聖魔法まで使えるのか!?」
「ラティーシャの聖魔法を一身に受け、自らの一部として解読・分解・再構築すればこのくらい出来よう」
「規格外すぎるだろ……」
「おまけにお前の横にいた男も回復しといてやろう」
「至れり尽くせりだな……」
「感謝するがよい、それでは時間だ。もう死ぬんじゃないぞ」
「あぁ!!ありがとうアデルマン!!!」
術式が消えていき、俺は白い空間から焼け野原へと転移される。そして目の前の敵、俺を殺した悪魔と再び相対する。
「よぉ、待たせたな」
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