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足枷と手枷だったら、断然手枷のほうがいいなって最近気付いた。
足枷だと鎖が絡まって動き回るのも一苦労だけど、手枷ならそんな心配もない。ただ一つ不満なのは利き手に嵌められたせいで食事をするときに不便なこと。そのせいでオスカー様に食べさせてもらってる。自分でも一応食べられるのに。ガシャガシャうるさいけど。
仮にも王太子の手から食事を取るなんて、きっとこの世に一人だけだと思うの。
「え? 隣国から王子様が?」
「うん、そう。留学だって。めんどくさいけど、一応パーティーを開かないといけないから、一旦ソフィーを家に戻すね」
仮にも王子がめんどくさいだなんていいのかなと思う。
それに、嬉しい。嬉しいんだけど、なんだろう。このもやっと感。
まさか監禁されてる間が夜以外あまりにも快適だったから、オスカー様に依存真っしぐらだった? やだ、こわっ。
「わかり……あの、その手に持ってらっしゃるものはなんですか?」
依存真っしぐらだった自分に恐々としながらも頷こうとして、オスカー様の手に持ってるものに気付く。
鉄でできていて、鍵付きの、下着のようなもの。なんか嫌な予感。
「手枷も足枷もつけられないからねぇ……。悩んだんだけど、貞操帯をつけたら安心かなと思って」
少し恥ずかしそうにオスカー様が私に見せるものに私の顔色が変わる。
やばいやつだった!
悲しいかな。前世の記憶のせいで貞操帯がなんなのかわかる。わかってしまう。下の世話を完全にオスカー様に管理されるやつだ。
絶対イヤ!
「オスカー様、お考え直しください」
「へぇ。ソフィーはこれがなんなのか知ってるんだ?」
あ、薮蛇。
低くなったオスカー様の声にあわてて首を振る。
「よくわからないけど、絶対いいものじゃありません。ね、オスカー様。考え直しましょう?」
「うーん……」
「だ、大丈夫です! 家に帰っても毎日オスカー様の元に通いますわ! あっ、それにそれに、オスカー様の好きなことにお付き合いしますから!」
「本当?」
「ええ、もちろん!」
貞操帯を回避できるなら、恥ずかしいけど、おっぱいであれを挟むのだってやってみせる。
貞操帯なんて絶対イヤ。メイドたちにどう思われるかかなんて考えたくない。そしてメイドたちの噂は社交界に流れてしまうのよ。イヤ、絶対イヤ。
「ソフィーがそこまで言うなら我慢するよ。そのかわり一日一回は執務室に来てくれる?」
「ええ、もちろんです!」
一日一回はちょっとめんどくさいけど、それで貞操帯が回避できるなら頑張る!
「それから、執務室に着いたら僕だけのものという証としてドレスを脱いでソフィーが自分から僕にキスしてそのまま長椅子でまんこ広げて「オスカー様のおちんぽください」っておねだりセックスして帰るときは身体中にキスマークをつけて誰にも見せられない身体になって最後に僕の身体にもキスマークをつけてくれる?」
「……は?」
「あ、聞き取れなかった? ならもう一回言うね。執務室に着いたら僕だけのものという証としてドレスを脱いでソフィーが自分から僕にキスしてそのまま長椅子でまんこ広げて「オスカー様のおちんぽください」っておねだりセックスして帰るときは身体中にキスマークをつけて誰にも見せられない身体になって最後に僕の身体にもキスマークをつけてくれる?」
いや、二回同じこと言われても困る。
そうじゃない、そうじゃないんです、オスカー様……! 難易度が高すぎるんです……!
私、これと貞操帯を選ぶしかないの……!?
オスカー様の後ろに見え隠れする貞操帯。壊したい、あの貞操帯。壊れたらオスカー様も諦めて……くれないよね。新しいの用意するよね。
うぅー、どうしよう。
「あの、このまま部屋にいるという選択肢は」
「ないよ。さすがにルバーニが来るときは家に帰してあげなさいって、父上に怒られちゃったんだよねぇ」
ルバーニというのは隣国の第二王子の名前だ。一応王太子妃教育を受けてるのでそれくらいは知ってる。留学という形で何度かこの国にも来てて、オスカー様とは旧知の仲だ。
だけどそういえば顔を合わせたことがないんだよね。
これでも公爵家なんだし、一度くらいは顔合わせしたことあってもいいのに。
今まではどうせ婚約破棄されるんだしと思ってどうでもよかったけど、考えてみるとおかしな話。
「そうですの……。では、早く家に帰らないとですね」
「その前に、ソフィー。君の答えを聞いてないんだけど」
「……。えぇっと……」
どうしよう。正直言ってどっちもやだ。
貞操帯なんて私の下事情が管理されるなんて恥ずかしいし、そもそもあれってお風呂であそこ洗えないでしょ? 絶対イヤ。
だからといって、毎日執務室に行って全裸になって、っていうのも絶対イヤ。
こうなったら少し恥ずかしいけど、うやむやにしよう。
「お、オスカー様、愛してますっ!」
「うん、ありがとう。僕もソフィーを愛してるよ。で、どうするの?」
回避できなかった。恥を忍んで言ったのに、回避できなかった……。
泣きそうになりながらオスカー様を見る。わかってるはずなのに、私の気持ちなんて。
その通りだと言うように、オスカー様は私を見て楽しそうに笑ってる。
「し、執務室には行くけど、えっちはいやです……」
「へぇ?」
オスカー様が片眉をあげる。
うっうっ、怖いよぅ……。でも、絶対無理。そもそも執務室って仕事する場所だし、そんなところでえっちするなんて冗談じゃない。
「ソフィーは僕とセックスしたくないの?」
「っ、ふぁ……」
耳を指で擦られて、びくびくっと身体が震える。オスカー様に色々開発されたおかげで、身体がすごく敏感になってしまった。
こしょこしょと耳を擦られ続けて、情けなく「あっ、あっ、」と声が出る。逃げるように身体を引くけど、オスカー様の手が追ってくる。
「耳を擦られるだけでもう濡れてるでしょ? そうだよね。だって、僕がそう躾けたんだから」
「んっ、ひっ、おすかー、さまっ、やっ」
「僕のかわいいソフィー。どうしてセックスが嫌なんて言うのかなぁ?」
グッと顔を引こうとすると、顎を掴まれて凄まれた。
すごい威圧感で、ぶるぶると身体が震える。
こ、こわい。オスカー様、お怒り気味だ。
「ほら、言ってみて? ソフィー。僕と離れて何処の馬の骨とセックスする気かなぁ?」
「しっ、しませんっ! オスカー様以外の人となんて、絶対絶対しませんっ!」
「なら、貞操帯をつける?」
「うぅ……っ」
それはやだ。涙が溢れてくる。
泣いたら許してくれないかな、許してくれないよね。むしろ喜ぶほうだ、オスカー様は。
「オスカーさま、おねがい……」
「そんなかわいい顔をして僕を誑かそうとしてる?」
「……誑かされてくれますか?」
「ふふっ」
笑って誤魔化された。だけど、なんだかいける気がする。顎を掴んでるオスカー様の手が緩んだ。
オスカー様にギュッと抱きつく。えっと、こう、上目遣いで。
「毎日オスカー様のところに来るから、おねがい……」
「そうだねぇ。僕に恥ずかしい二択を迫られて困ってるソフィーが可愛かったから許してあげようかな」
「えっ」
「よく考えてよ、ソフィー。他の誰かが入ってくるかもしれない場所で、僕が君に全裸になれなんて本気で言うと思う?」
思います、とは言えずに押し黙る。
「思う?」
「いっ、いいえっ、思いませんっ!」
「だよねぇ」
もう一度強く聞かれてふるふると首を振った。
オスカー様なら言うかもと思ってごめんなさい。あ、なしで、今のなし。
オスカー様は、そんなこと絶対しません。きっと。きっと。
なんだかんだで愛されてるもの。オスカー様のお気持ちはちゃんと伝わってます。だから、笑ってない目で私を見ないでほしいです。
「それから、僕が会いに行くからソフィーは城に来ないでいいよ」
「え?」
「ルバーニに極力会わせたくないんだよ。あいつ、女好きだから。今まで会わせずに済んでたのに、今回のパーティーには二人で出ろなんていうんだよ。ひどいよねぇ」
会いに来ないでいいよ、なんて言われた気がしてずきりと胸が痛んだけど、続けて言われた言葉に目が点になった。
通りで公爵令嬢の私が隣国の第二王子に会わないわけである。第一王子には会ったことあるもの。
隣国の第二王子様は女好きなんだ。もしかして"宝石の煌めき2"には出てたのかな。
私はプレイしてないけど、2が出る予定だったのは知ってる。
もしかしたら、2の攻略対象だったかもしれない。
ちょっと気になるけど、無事(?)にオスカー様と結ばれた私には関係ないことだ。
足枷だと鎖が絡まって動き回るのも一苦労だけど、手枷ならそんな心配もない。ただ一つ不満なのは利き手に嵌められたせいで食事をするときに不便なこと。そのせいでオスカー様に食べさせてもらってる。自分でも一応食べられるのに。ガシャガシャうるさいけど。
仮にも王太子の手から食事を取るなんて、きっとこの世に一人だけだと思うの。
「え? 隣国から王子様が?」
「うん、そう。留学だって。めんどくさいけど、一応パーティーを開かないといけないから、一旦ソフィーを家に戻すね」
仮にも王子がめんどくさいだなんていいのかなと思う。
それに、嬉しい。嬉しいんだけど、なんだろう。このもやっと感。
まさか監禁されてる間が夜以外あまりにも快適だったから、オスカー様に依存真っしぐらだった? やだ、こわっ。
「わかり……あの、その手に持ってらっしゃるものはなんですか?」
依存真っしぐらだった自分に恐々としながらも頷こうとして、オスカー様の手に持ってるものに気付く。
鉄でできていて、鍵付きの、下着のようなもの。なんか嫌な予感。
「手枷も足枷もつけられないからねぇ……。悩んだんだけど、貞操帯をつけたら安心かなと思って」
少し恥ずかしそうにオスカー様が私に見せるものに私の顔色が変わる。
やばいやつだった!
悲しいかな。前世の記憶のせいで貞操帯がなんなのかわかる。わかってしまう。下の世話を完全にオスカー様に管理されるやつだ。
絶対イヤ!
「オスカー様、お考え直しください」
「へぇ。ソフィーはこれがなんなのか知ってるんだ?」
あ、薮蛇。
低くなったオスカー様の声にあわてて首を振る。
「よくわからないけど、絶対いいものじゃありません。ね、オスカー様。考え直しましょう?」
「うーん……」
「だ、大丈夫です! 家に帰っても毎日オスカー様の元に通いますわ! あっ、それにそれに、オスカー様の好きなことにお付き合いしますから!」
「本当?」
「ええ、もちろん!」
貞操帯を回避できるなら、恥ずかしいけど、おっぱいであれを挟むのだってやってみせる。
貞操帯なんて絶対イヤ。メイドたちにどう思われるかかなんて考えたくない。そしてメイドたちの噂は社交界に流れてしまうのよ。イヤ、絶対イヤ。
「ソフィーがそこまで言うなら我慢するよ。そのかわり一日一回は執務室に来てくれる?」
「ええ、もちろんです!」
一日一回はちょっとめんどくさいけど、それで貞操帯が回避できるなら頑張る!
「それから、執務室に着いたら僕だけのものという証としてドレスを脱いでソフィーが自分から僕にキスしてそのまま長椅子でまんこ広げて「オスカー様のおちんぽください」っておねだりセックスして帰るときは身体中にキスマークをつけて誰にも見せられない身体になって最後に僕の身体にもキスマークをつけてくれる?」
「……は?」
「あ、聞き取れなかった? ならもう一回言うね。執務室に着いたら僕だけのものという証としてドレスを脱いでソフィーが自分から僕にキスしてそのまま長椅子でまんこ広げて「オスカー様のおちんぽください」っておねだりセックスして帰るときは身体中にキスマークをつけて誰にも見せられない身体になって最後に僕の身体にもキスマークをつけてくれる?」
いや、二回同じこと言われても困る。
そうじゃない、そうじゃないんです、オスカー様……! 難易度が高すぎるんです……!
私、これと貞操帯を選ぶしかないの……!?
オスカー様の後ろに見え隠れする貞操帯。壊したい、あの貞操帯。壊れたらオスカー様も諦めて……くれないよね。新しいの用意するよね。
うぅー、どうしよう。
「あの、このまま部屋にいるという選択肢は」
「ないよ。さすがにルバーニが来るときは家に帰してあげなさいって、父上に怒られちゃったんだよねぇ」
ルバーニというのは隣国の第二王子の名前だ。一応王太子妃教育を受けてるのでそれくらいは知ってる。留学という形で何度かこの国にも来てて、オスカー様とは旧知の仲だ。
だけどそういえば顔を合わせたことがないんだよね。
これでも公爵家なんだし、一度くらいは顔合わせしたことあってもいいのに。
今まではどうせ婚約破棄されるんだしと思ってどうでもよかったけど、考えてみるとおかしな話。
「そうですの……。では、早く家に帰らないとですね」
「その前に、ソフィー。君の答えを聞いてないんだけど」
「……。えぇっと……」
どうしよう。正直言ってどっちもやだ。
貞操帯なんて私の下事情が管理されるなんて恥ずかしいし、そもそもあれってお風呂であそこ洗えないでしょ? 絶対イヤ。
だからといって、毎日執務室に行って全裸になって、っていうのも絶対イヤ。
こうなったら少し恥ずかしいけど、うやむやにしよう。
「お、オスカー様、愛してますっ!」
「うん、ありがとう。僕もソフィーを愛してるよ。で、どうするの?」
回避できなかった。恥を忍んで言ったのに、回避できなかった……。
泣きそうになりながらオスカー様を見る。わかってるはずなのに、私の気持ちなんて。
その通りだと言うように、オスカー様は私を見て楽しそうに笑ってる。
「し、執務室には行くけど、えっちはいやです……」
「へぇ?」
オスカー様が片眉をあげる。
うっうっ、怖いよぅ……。でも、絶対無理。そもそも執務室って仕事する場所だし、そんなところでえっちするなんて冗談じゃない。
「ソフィーは僕とセックスしたくないの?」
「っ、ふぁ……」
耳を指で擦られて、びくびくっと身体が震える。オスカー様に色々開発されたおかげで、身体がすごく敏感になってしまった。
こしょこしょと耳を擦られ続けて、情けなく「あっ、あっ、」と声が出る。逃げるように身体を引くけど、オスカー様の手が追ってくる。
「耳を擦られるだけでもう濡れてるでしょ? そうだよね。だって、僕がそう躾けたんだから」
「んっ、ひっ、おすかー、さまっ、やっ」
「僕のかわいいソフィー。どうしてセックスが嫌なんて言うのかなぁ?」
グッと顔を引こうとすると、顎を掴まれて凄まれた。
すごい威圧感で、ぶるぶると身体が震える。
こ、こわい。オスカー様、お怒り気味だ。
「ほら、言ってみて? ソフィー。僕と離れて何処の馬の骨とセックスする気かなぁ?」
「しっ、しませんっ! オスカー様以外の人となんて、絶対絶対しませんっ!」
「なら、貞操帯をつける?」
「うぅ……っ」
それはやだ。涙が溢れてくる。
泣いたら許してくれないかな、許してくれないよね。むしろ喜ぶほうだ、オスカー様は。
「オスカーさま、おねがい……」
「そんなかわいい顔をして僕を誑かそうとしてる?」
「……誑かされてくれますか?」
「ふふっ」
笑って誤魔化された。だけど、なんだかいける気がする。顎を掴んでるオスカー様の手が緩んだ。
オスカー様にギュッと抱きつく。えっと、こう、上目遣いで。
「毎日オスカー様のところに来るから、おねがい……」
「そうだねぇ。僕に恥ずかしい二択を迫られて困ってるソフィーが可愛かったから許してあげようかな」
「えっ」
「よく考えてよ、ソフィー。他の誰かが入ってくるかもしれない場所で、僕が君に全裸になれなんて本気で言うと思う?」
思います、とは言えずに押し黙る。
「思う?」
「いっ、いいえっ、思いませんっ!」
「だよねぇ」
もう一度強く聞かれてふるふると首を振った。
オスカー様なら言うかもと思ってごめんなさい。あ、なしで、今のなし。
オスカー様は、そんなこと絶対しません。きっと。きっと。
なんだかんだで愛されてるもの。オスカー様のお気持ちはちゃんと伝わってます。だから、笑ってない目で私を見ないでほしいです。
「それから、僕が会いに行くからソフィーは城に来ないでいいよ」
「え?」
「ルバーニに極力会わせたくないんだよ。あいつ、女好きだから。今まで会わせずに済んでたのに、今回のパーティーには二人で出ろなんていうんだよ。ひどいよねぇ」
会いに来ないでいいよ、なんて言われた気がしてずきりと胸が痛んだけど、続けて言われた言葉に目が点になった。
通りで公爵令嬢の私が隣国の第二王子に会わないわけである。第一王子には会ったことあるもの。
隣国の第二王子様は女好きなんだ。もしかして"宝石の煌めき2"には出てたのかな。
私はプレイしてないけど、2が出る予定だったのは知ってる。
もしかしたら、2の攻略対象だったかもしれない。
ちょっと気になるけど、無事(?)にオスカー様と結ばれた私には関係ないことだ。
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