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第三章
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しおりを挟む……ふわふわ……また身体は宙を浮いている……
また未来に来たの…?
でも違う……ここは……一体どこ……?
『お願いだからあの人の元へ行くのは止めてミレーヌ!!』
(誰の声…?)
声のする方へ意識を向けるとそこには
(……あれは……ノエリア様……?)
けれどその姿は今よりも随分若い。
(あの人は誰……?)
ノエリアの前には彼女と同じ髪色の美しい女性。
(……あの人……どこかで……)
『私ならあの人を救ってあげられる!私の身体に流れるこの精霊の血なら……!!』
『シャグランに目を付けられた人よ!?きっとあいつらはミレーヌ!あなた諸共全てを滅ぼすわ!!』
『それでも!!それでも愛してるの!!ごめんなさい姉さん!!私…私行くわ……!!』
『ミレーヌ!!待って!!ミレーヌ!!!』
ミレーヌと呼ばれた女性の身体は光に包まれる。
(……あれは……転移魔法……あの人は……?)
【あれは私の妹よ】
(!?)
頭の中に急に響いて来た声に驚く。
【驚かせてごめんなさいね】
そしてその言葉と共にエルフィリアの前に姿を現したのは未だ眠り続けているはずのノエリアだった。
「ノエリア様!?」
【うふふ…エルフィリア姫、お話しするのは初めてですね。私の身体を助けようとしてくれて本当にありがとう…。なかなか戻れなくて本当にごめんなさい……。】
「そんな…そんな事…。そうだノエリア様、ここはどこですか!?」
【ここはアテルナ……私達の祖国よ。】
「ここが……アテルナ……」
眼下に広がるのは大きな虹の差す夢のように美しい国。
(…まるで天界だわ…神や天使の住まう国…)
【美しいでしょう…?アテルナに生まれた者はアテルナでその命を終える…それは皆この美しい土地へ還りたいから…。】
その気持ちはよくわかる。こんな楽園で最期の時を送れるのなら何て幸せな事だろう。
【…それなのに…それなのにあの子は行ってしまった。】
「“あの子”……?亡くなられたというノエリア様の娘さんですか…?」
ノエリア様は悲しそうに首を横に振る。
【…あの子…ミレーヌは行ってしまったの…愛する人のために…日の光も溶かせぬ雪に覆われた極寒の地、ローゼンガルドへ……】
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