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その後、残った生存者にこの村から出て聖都で暮らすか、この村に残るか聞くと、全員この村に残ると言った。魔物との戦いでの犠牲者の埋葬を終え、私達は荷物を纏めて聖都に向かった。聖都の討伐隊本部へと着くと、その中は全く人がいなかった。私とセラがとても驚いた様子でいると、
「…あー、言ってなかったけどうちの隊全然人いないから」
「え?私達の村に来たのが全員ですか?」
「一応あと20人ぐらいはいるよ、それとセラフィとミアって私と年近いでしょ?普通に喋っていいよ。」
「いや、でも隊長相手に敬語なくすのはどうなんでしょうか…」
「じゃあ隊長命令ってことで。」
「職権乱用では…」
「じゃあ私は普通に喋るね、エミリヤ。」
「え、ちょっとセラ!?」
「別にいいって言われたならいいじゃん、ミアもいつも通りでいいでしょ。」
たくさんの人で溢れているイメージのあった討伐隊本部はなんと人手不足だったようだ。最初に出会った時の対応は外用だったようだ、急に喋り方を崩されて驚いた。
「それなら、私も話させてもらうわ、エミリヤさん。」
「できれば『さん』もなしがいいなー。」
「それは、無理、です。」
「まあミアが無理ならそのままでいいよ。」
流石に年上(イメージ)を呼び捨ては不味いだろう、セラは普通に呼んでるけど、あれは年上とか関係ないんだよな…
「そんで、私とミアってこれからどうしたらいい?エミリヤ」
「んー、まあ討伐要請が出るまでは鍛錬とかかなー。」
「じゃあ、エミリヤ私と剣の稽古しよ!」
「セラ…流石に失礼じゃないのかな…」
「私は全然気にしないし、稽古の相手なら大歓迎だよ、っていうかミアはセラフィのことセラって呼んでるの?」
「小さい時からの付き合いだからそうやって呼んでますね。」
「そうなんだ!ねぇセラフィ、私も呼んでもいい?」
「別にいいよ、エミリヤ。」
「やった。じゃあこれからよろしくね、セラ、ミア。」
「よろしくお願いします。」
「よろしく。」
その後、エミリヤさんは今回の討伐に関する書類を纏めてくると言い、私達に部屋の位置を教えて執務室へと向かった。
結果、私とセラの部屋は相部屋だった。荷物の整理を済ませ、一息つこうとした頃、エミリヤさんがノックをし、部屋に入ってきた。
「ミア、セラ、討伐隊のみんなで歓迎会をすることになったから、今から食堂に行くよ。」
「わかった、そういえばエミリヤ、部屋割りってみんな相部屋なの?」
「相部屋はミアとセラだけだったと思うよ。」
「そうだったんだ。」
食堂に着くと、そこには30人ぐらいの人達が既に集まっていた。エミリヤさんは、空いていた席に座り、私達を手招きした。空いている席に私とセラが座ると、エミリヤさんは口を開いた。
「それでは、新入りの歓迎会を始めよう、自己紹介を。」
「はい、セラフィ・ディアナです。得意なことは風の魔術と刀です。」
「ミア・クレアです。得意なことは家事と暗器です。」
「新入りはこの2人だ、よろしく頼む。」
「…あー、言ってなかったけどうちの隊全然人いないから」
「え?私達の村に来たのが全員ですか?」
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「いや、でも隊長相手に敬語なくすのはどうなんでしょうか…」
「じゃあ隊長命令ってことで。」
「職権乱用では…」
「じゃあ私は普通に喋るね、エミリヤ。」
「え、ちょっとセラ!?」
「別にいいって言われたならいいじゃん、ミアもいつも通りでいいでしょ。」
たくさんの人で溢れているイメージのあった討伐隊本部はなんと人手不足だったようだ。最初に出会った時の対応は外用だったようだ、急に喋り方を崩されて驚いた。
「それなら、私も話させてもらうわ、エミリヤさん。」
「できれば『さん』もなしがいいなー。」
「それは、無理、です。」
「まあミアが無理ならそのままでいいよ。」
流石に年上(イメージ)を呼び捨ては不味いだろう、セラは普通に呼んでるけど、あれは年上とか関係ないんだよな…
「そんで、私とミアってこれからどうしたらいい?エミリヤ」
「んー、まあ討伐要請が出るまでは鍛錬とかかなー。」
「じゃあ、エミリヤ私と剣の稽古しよ!」
「セラ…流石に失礼じゃないのかな…」
「私は全然気にしないし、稽古の相手なら大歓迎だよ、っていうかミアはセラフィのことセラって呼んでるの?」
「小さい時からの付き合いだからそうやって呼んでますね。」
「そうなんだ!ねぇセラフィ、私も呼んでもいい?」
「別にいいよ、エミリヤ。」
「やった。じゃあこれからよろしくね、セラ、ミア。」
「よろしくお願いします。」
「よろしく。」
その後、エミリヤさんは今回の討伐に関する書類を纏めてくると言い、私達に部屋の位置を教えて執務室へと向かった。
結果、私とセラの部屋は相部屋だった。荷物の整理を済ませ、一息つこうとした頃、エミリヤさんがノックをし、部屋に入ってきた。
「ミア、セラ、討伐隊のみんなで歓迎会をすることになったから、今から食堂に行くよ。」
「わかった、そういえばエミリヤ、部屋割りってみんな相部屋なの?」
「相部屋はミアとセラだけだったと思うよ。」
「そうだったんだ。」
食堂に着くと、そこには30人ぐらいの人達が既に集まっていた。エミリヤさんは、空いていた席に座り、私達を手招きした。空いている席に私とセラが座ると、エミリヤさんは口を開いた。
「それでは、新入りの歓迎会を始めよう、自己紹介を。」
「はい、セラフィ・ディアナです。得意なことは風の魔術と刀です。」
「ミア・クレアです。得意なことは家事と暗器です。」
「新入りはこの2人だ、よろしく頼む。」
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