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第一章
王妃様
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この国の王妃様は、アイシャのお母さまのお姉さまにあたる。
ほっそりとして、背が高く、凛としたお美しさ。そして、お若い…。
おいくつかはわからないけれど、やはり、王妃様になると、年をとらないのかもね。
なーんてのんきに考えてる場合じゃない! 粗相のないようにしなきゃ!
「リリアンヌさん、急に呼んでごめんなさいね」
と、にっこり微笑む王妃様。
「いえ、とんでもございませんっ。こちらこそ、図書室の見学をお許しいただいて、ありがとうございます!」
緊張のあまり、思わず、声が大きくなってしまった…。
立派なお部屋に、私のあせった声が無情にも響く。
場違いな感じがいたたまれない…。
やはり、もともとない令嬢らしさ、とっさには、でてこないわ…。
「リリーと会うなんて聞いてなかったから、びっくりしたんですけど。リリーに関することは、前もって私に言ってくださいね、叔母様」
と、若干、不満そうなアイシャ。
ちょっと、アイシャ! 王妃様に、なんてこと言うの?!
しかも、私に関することって、王妃様が何かおっしゃることは、今後ないのでは?!
文が、おかしいよ?
すると、王妃様は、
「だって、前もって言ったら、アイシャは連れてこないでしょ? アイシャとラルフが隠すもんだから、余計に見たいじゃない? エルザに頼んでも、勝手なことしたら、ラルフに怒られるからって、のらりくらり、はぐらかされるし。みんな仲良くしてるのに、私には紹介してくれないなんて、ずるいじゃない」
と、ちょっとすねたような口ぶりで、アイシャに言う。
おおっ、一気にかわいらしい雰囲気にかわった。
あれ? この感じ、誰かに似てる。
「…あ、エルザおばさま!」
と、つい口からポロリとでてしまった。
「ん? どうしたの、リリー?」
と、アイシャが聞いてきた。
「エルザおばさまに感じが似てらっしゃるなって…」
王妃様は、
「エルザとは、従妹なの。アイシャの母とは姉妹だけど、エルザのほうが、もっと似てるのよ」
そう言って、フフッと笑った。
それって、もしや、貴族ならだれでも知ってる事実なのかな?
貴族社会にうとすぎて、重要人物の関係性すら全くわかってなかったわ…。
物語の登場人物の相関図は、すぐに覚えられるのにね。
勉強不足ですみません…。と、さすがに反省。
すると、私の表情を見たミスリルさんが、
「なんだか、アイシャ様やラルフ様が、隠されるお気持ちわかりますね」
と、微笑んだ。
「ほんとね。ドロドロしてる貴族社会では、心配だわね」
と、王妃様がうなずいた。
「でしょ」
と、アイシャ。
やはり、貴族社会は怖いとこなんだね…。近寄りません。溺愛観察の時以外はね…。
王妃様は、
「今日はね、リリアンヌさんに見てもらいたいものがあって」
そう言うと、そばにいたミスリルさんに目で合図を送った。
すると、ミスリルさんが、近くのテーブルにかけられてあった、クロスをさっととりのぞく。
えっ、本? 本が山になってる? なんで?
「どうぞ、こちらへ」
ミスリルさんが、笑みをたたえて、私を呼んでくれた。
私は、吸い寄せられるように、駆けよっていく。
なんと、そこには見おぼえのありすぎる本ばかりが、山と積まれていた!
「私の集めてきた本と同じラインナップだ!」
我を忘れ、ここがどこかも忘れ、だれの前かもすっかり忘れて、叫んでしまった。
王妃様が笑いながら言った。
「実はね、エルザが、リリアンヌさんに借りた本のことを熱く語るから、興味をひかれて読んでみたの。そしたら、すっかりはまってしまって。エルザから、リリアンヌさんに借りた本のタイトルを教えてもらって、それを買って読んでたら、こんな感じになってしまったのよ。フフフ」
「私も、読ませていただいてますよ」
と、ミスリルさん。
おおお、ここに本仲間が増えていた! 自分の好きな本を読んでくれる人が増えるのは、嬉しくてしょうがない。
思わず、
「ありがとうございます!」
と、満面の笑みでお二人に言う。
すると、王妃様が笑いながら、言った。
「お礼を言うのは、こちらのほうよ。ありがとう」
「毎回、どきどきしながら読んでますよ。新しい楽しみに出会わせていただいて、ありがとうございます。これからも、教えてくださいね」
と、ミスリルさん。
お二人にお礼を言われ、なんか、恐縮してしまう…。
王妃様が、
「私はね、悪役令嬢が、スカッと復讐する話が好きなの。たとえばね、公務で嫌な人に会うとするでしょ。そんな時、その復讐のお話を思いうかべるのよ。しかも、私なら、もっとこうするのにと、どんどんアイデアが浮かぶの。楽しいでしょ。フフフッ」
と、それはそれは、きれいな笑みをうかべた。
…うん、さすが、アイシャの叔母様。そっくりなんだけど…。
ほっそりとして、背が高く、凛としたお美しさ。そして、お若い…。
おいくつかはわからないけれど、やはり、王妃様になると、年をとらないのかもね。
なーんてのんきに考えてる場合じゃない! 粗相のないようにしなきゃ!
「リリアンヌさん、急に呼んでごめんなさいね」
と、にっこり微笑む王妃様。
「いえ、とんでもございませんっ。こちらこそ、図書室の見学をお許しいただいて、ありがとうございます!」
緊張のあまり、思わず、声が大きくなってしまった…。
立派なお部屋に、私のあせった声が無情にも響く。
場違いな感じがいたたまれない…。
やはり、もともとない令嬢らしさ、とっさには、でてこないわ…。
「リリーと会うなんて聞いてなかったから、びっくりしたんですけど。リリーに関することは、前もって私に言ってくださいね、叔母様」
と、若干、不満そうなアイシャ。
ちょっと、アイシャ! 王妃様に、なんてこと言うの?!
しかも、私に関することって、王妃様が何かおっしゃることは、今後ないのでは?!
文が、おかしいよ?
すると、王妃様は、
「だって、前もって言ったら、アイシャは連れてこないでしょ? アイシャとラルフが隠すもんだから、余計に見たいじゃない? エルザに頼んでも、勝手なことしたら、ラルフに怒られるからって、のらりくらり、はぐらかされるし。みんな仲良くしてるのに、私には紹介してくれないなんて、ずるいじゃない」
と、ちょっとすねたような口ぶりで、アイシャに言う。
おおっ、一気にかわいらしい雰囲気にかわった。
あれ? この感じ、誰かに似てる。
「…あ、エルザおばさま!」
と、つい口からポロリとでてしまった。
「ん? どうしたの、リリー?」
と、アイシャが聞いてきた。
「エルザおばさまに感じが似てらっしゃるなって…」
王妃様は、
「エルザとは、従妹なの。アイシャの母とは姉妹だけど、エルザのほうが、もっと似てるのよ」
そう言って、フフッと笑った。
それって、もしや、貴族ならだれでも知ってる事実なのかな?
貴族社会にうとすぎて、重要人物の関係性すら全くわかってなかったわ…。
物語の登場人物の相関図は、すぐに覚えられるのにね。
勉強不足ですみません…。と、さすがに反省。
すると、私の表情を見たミスリルさんが、
「なんだか、アイシャ様やラルフ様が、隠されるお気持ちわかりますね」
と、微笑んだ。
「ほんとね。ドロドロしてる貴族社会では、心配だわね」
と、王妃様がうなずいた。
「でしょ」
と、アイシャ。
やはり、貴族社会は怖いとこなんだね…。近寄りません。溺愛観察の時以外はね…。
王妃様は、
「今日はね、リリアンヌさんに見てもらいたいものがあって」
そう言うと、そばにいたミスリルさんに目で合図を送った。
すると、ミスリルさんが、近くのテーブルにかけられてあった、クロスをさっととりのぞく。
えっ、本? 本が山になってる? なんで?
「どうぞ、こちらへ」
ミスリルさんが、笑みをたたえて、私を呼んでくれた。
私は、吸い寄せられるように、駆けよっていく。
なんと、そこには見おぼえのありすぎる本ばかりが、山と積まれていた!
「私の集めてきた本と同じラインナップだ!」
我を忘れ、ここがどこかも忘れ、だれの前かもすっかり忘れて、叫んでしまった。
王妃様が笑いながら言った。
「実はね、エルザが、リリアンヌさんに借りた本のことを熱く語るから、興味をひかれて読んでみたの。そしたら、すっかりはまってしまって。エルザから、リリアンヌさんに借りた本のタイトルを教えてもらって、それを買って読んでたら、こんな感じになってしまったのよ。フフフ」
「私も、読ませていただいてますよ」
と、ミスリルさん。
おおお、ここに本仲間が増えていた! 自分の好きな本を読んでくれる人が増えるのは、嬉しくてしょうがない。
思わず、
「ありがとうございます!」
と、満面の笑みでお二人に言う。
すると、王妃様が笑いながら、言った。
「お礼を言うのは、こちらのほうよ。ありがとう」
「毎回、どきどきしながら読んでますよ。新しい楽しみに出会わせていただいて、ありがとうございます。これからも、教えてくださいね」
と、ミスリルさん。
お二人にお礼を言われ、なんか、恐縮してしまう…。
王妃様が、
「私はね、悪役令嬢が、スカッと復讐する話が好きなの。たとえばね、公務で嫌な人に会うとするでしょ。そんな時、その復讐のお話を思いうかべるのよ。しかも、私なら、もっとこうするのにと、どんどんアイデアが浮かぶの。楽しいでしょ。フフフッ」
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…うん、さすが、アイシャの叔母様。そっくりなんだけど…。
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