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アイラブユーで言ってくれ
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しおりを挟むレンタル自体には興味のない客が大半の中、その人は今日も俺のレジカウンターに三枚セットのDVDを重ねてやってくる。
「ペットの発情が止まらない♡♡大好きなご主人様と発情おマンコ丸出しイケないお散歩♡」
「はじめての公園露出♡♡ 浮浪者たちに弄ばれる僕」
「男子トイレでおチンポ待ち♡真面目サラリーマンのみだらな夜」
ニコニコ顔でえげつないゲイビを俺に突き出すスーツ姿の男性は、坂崎浬央(さかざき りお)さん。うちの店の常連で、どういう訳だか俺の今の恋人だったりする。
平凡ノンケの俺が、ノンケ食いを性癖とする浬央さんに落とされて早三か月。俺たちは特に連絡を取り合ってデートをするなんてこともなく、週に三回。浬央さんが仕事帰りの深夜に、俺のバイト先であるこのうらぶれたレンタルビデオショップを訪れることだけで関係が成り立っている。
まるでセフレだ、と思わなくもないけれど、結構イイ所で働いている浬央さんが、俺みたいな底辺フリーターに会いに忙しい中週三で通ってくれてるだけで、充分愛だと思ったりもする訳で、俺たちは案外うまく行っている。
浬央さんの、一風変わったド淫乱さを除けばの話だが――。
「浬央さん、何度も言ってますけど、タイトル使ってやりたいプレイを主張してくんのやめてください! しかもどれも趣味がヤバすぎなんですよ!!」
「えー? だって、一番イメージが伝わりやすいだろ? ダイチくんは元々ノンケなんだし、これから沢山お勉強してもらわないと」
「そ、れは……そう、ですけど」
男に関しては知識ゼロで、浬央さんにいきなり食われてしまった俺は、最初から浬央さんに好き勝手リードされてきた。突っ込んでしまってからは、俺の好きにやらせてくれる時もあるけれど、それはあくまで浬央さんに”やらせてもらっている”だけで、俺が自分のテクニックで浬央さんをトロトロにさせている訳ではない。俺はそれがちょっと悔しい。
いつかは、俺の手で浬央さんを今よりずっと気持ち良くしてやって、俺に全てを委ねた浬央さんに俺を求めて欲しい。その為には、浬央さんの言う”お勉強”が必要なのも分かるし、教材(ここで言うところの、ゲイビだが)に頼るというのは、あながち間違ってはいない。
「でも、これってつまり、野外プレイしたいってことでしょ? 無理ですって! 浬央さんは遠出してこっち来てるからいいかもしれないけど、俺は地元ずっとこっちなんですよ!? 深夜って言っても、公園とか不良連中のたまり場だし、どこで知り合いに見られてるか分かったもんじゃねぇよ」
俺の尤もな主張に、浬央さんはムゥと不満げに唇を尖らせた。あ、その顔すっごい可愛い――なんて思ったのも束の間、その口はとんでもなく意地悪なことを言う。
「あーそうですか。ダイチくんがやってくれないなら仕方ないなあ。俺は、この辺に知り合いもいないし? 近くの森林公園。あそこのトイレでおチンポ待ちしちゃおっかなあ♡」
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