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エーレアリステシアゥナ学園
教室 ソニアと試験
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ティノは41番だったので、二階の教室です。
クロウの姿はないので、三階か、或いは試験に間に合わなかったのかもしれません。
唯一の知り合いが居ないので、残念のような、逆に安心したような、不思議な心持ちです。
「じー」
横に5。
縦に4。
机は20。
そして、左の列の最後尾に、あぶれるようにティノの席があります。
窓際なので、「聖礼殿」だけでなくクロウが言っていた「聖技場」の大きな壁も見ることができます。
「じー」
アリスが誂えただけあって、いえ、アリスが造ったのでしょうか、机も椅子も高級感に溢れています。
座り心地が好すぎて、逆に居た堪れなくなってきます。
教室の前面には、大きな黒い板があります。
「木板」を大きくしたものでしょうか。
アリスに破壊されてしまった愛用の「木板」のことを思いだし、ティノは溜め息を吐きました。
「じー」
見られています。
凄く、見られています。
実際、自分が見ていることを「じー」と言葉でアピールしているので、間違いありません。
ティノの前の席。
椅子ごと反対を向き、正面から真っ直ぐにティノを見ています。
クロウを引き寄せてしまったように、ティノには個性的な人間を引き寄せてしまう何かがあるのでしょうか。
「じー」
痩せ気味の、ティノと似たような体型。
小さいながらも胸は膨らみ、スカートを穿いているので、ティノと違い少女であることは間違いありません。
男子のように短い髪ですが、その色は老人のような白髪。
眠たそうに、半分だけ開いている瞳は金色。
少し、締まりがありませんが、中性的な整った顔立ち。
明らかに注目を集めそうな少女であるのに、誰も彼女を見ていません。
存在感の薄さ。
目の前に居るはずなのに、薄ぼんやりとした曖昧さ。
しっかりと「感知」で捕捉していないと見失ってしまいそうです。
「じー」
「えっと、何かな?」
根負けしたティノは、少女に正面から尋ねました。
アリスの所為で悪目立ちしてしまったので、これ以上、印象を悪くしたくなかったからなのですが。
そんなことにはお構いなく、眼前の少女の眼差しは一切揺らぐことなくティノに固定されています。
「ん。ソニア」
「えっと? ……ソニアさん?」
「『さん』は要らない。呼び捨てを希望」
「え? でも……」
「ソニア」
「あ……」
「ソニア」
「……ソニア」
「ん」
眠たげな目はそのままに、満足気に頷いたララ・シーソニアは、椅子を元の位置に戻しました。
面食らったティノですが、このくらいのアクシデント、イオリやアリスで慣れっこです。
でも、残念ながら、時間切れ。
ソニアに話しかけようとしたところで、教室にアリスが入ってきました。
アリスが教壇に立ったとき。
ティノ以外の学園生の魂は、燃え上がってしまっていました。
ティノは殺されかけたので、あと、早々にアリスの本性を知ったので、彼女の炎と熱に慣れることができましたが。
学園生たちは、もうしばらくかかりそうです。
「アリス・ランティノールよ。『聖礼殿』で言ったけれど、私が学園長。で、ベズは副学園長。そして、今は試験官ね。ーーさて、私に見惚れて実力がだせなかった、などという言い訳は聞かないわ。特に男子! 鼻の下を長くしていないで、集中しなさい! 始まりくらい、しゃんとしなさい!」
炎竜の一喝。
ティノは、死ぬ気で魔力を纏いました。
魔力のことを知らない学園生たちは。
ひりつくような空気に精神を打擲され、強制的に熱を宿されました。
「この『木板』をーーいえ、『聖板』とでもしておきましょうか。『聖板』を一つ取って、後ろに回しなさい」
「聖語」を刻んでいないのに、アリスの手元に現れる「聖板」。
しかし、学園生たちは。
そんな不可思議に気を取られている余裕などありません。
「ん」
「ありがとう」
ソニアから受け取った、ティノが最後。
全員が「聖板」を手にしたことを確認すると、間髪を入れずアリスは説明に移ります。
「この『聖板』には『聖語』を刻むことができるわ。そう、『聖語』を刻んでも、『聖語』は発動しない。その上、刻んだ『聖語』は丸一日、維持される。そういう仕組みになっているわ」
アリスは「原聖語」で、「ほのお」の「聖語」を指先で刻みました。
しかし、炎は発現しません。
刻んだ「聖語」はそのまま、消えることなく残っています。
驚く学園生に頓着せず、アリスは説明を続けます。
「『聖板』の端に取りつけてある長方形の『軟板』で、刻んだ『聖語』を消すことができるわ。ペンで『聖語』を写すことができる者がいたら、ペンを使っても構わない。先ずは、試してみなさい」
「聖語」を紙に書くには、特殊な技法が必要です。
力を失わせた「聖語」。
その「力なき言葉」を刻める者を、「写士」と呼びます。
「八創家」の者の大半は、「写士」が使うペンを扱うことができます。
学園生たちは、「聖板」に指先で「聖語」を刻み、「軟板」で「聖語」を消し、使い勝手を確かめます。
幾人か、ペンを使っている者もいます。
ソニアもその一人でした。
誰からも見られない位置だったので。
ティノも、ペンを使うことにしました。
「小さな『聖語』を刻めない者もいるでしょうから、1~10問目までは、四つの内から一つ、答えを選んでもらうことになる。問いの番号と、答えの数字を刻みなさい。11~20門目は、記入式ね。『聖板』がもう一枚、必要になったら挙手しなさい。今回は論述式はないから、試験時間は半時。時間が足りない者は、砂時計を見て確認しなさい」
アリスは教壇の上に、大き目の砂時計を置くと、左右の人差し指で「聖語」を刻みました。
その巧みさに見惚れる暇もあらばこそ、アリスは試験の開始を告げます。
「では、左上に自身の名を刻んでから。ーー始めなさい!」
アリスが大きな黒い板ーー「黒板」を叩くと、黒い表面に「聖語」が浮かび上がります。
20の設問。
試験の開始です。
「……っ!」
皆が試験問題に取りかかる中。
ティノだけが「黒板」の設問を見て、驚愕します。
あまりのことに、そのまま固まってしまったティノですが。
口元に手をやったアリスの、したり顔を見た瞬間。
机に突っ伏してしまったのでした。
クロウの姿はないので、三階か、或いは試験に間に合わなかったのかもしれません。
唯一の知り合いが居ないので、残念のような、逆に安心したような、不思議な心持ちです。
「じー」
横に5。
縦に4。
机は20。
そして、左の列の最後尾に、あぶれるようにティノの席があります。
窓際なので、「聖礼殿」だけでなくクロウが言っていた「聖技場」の大きな壁も見ることができます。
「じー」
アリスが誂えただけあって、いえ、アリスが造ったのでしょうか、机も椅子も高級感に溢れています。
座り心地が好すぎて、逆に居た堪れなくなってきます。
教室の前面には、大きな黒い板があります。
「木板」を大きくしたものでしょうか。
アリスに破壊されてしまった愛用の「木板」のことを思いだし、ティノは溜め息を吐きました。
「じー」
見られています。
凄く、見られています。
実際、自分が見ていることを「じー」と言葉でアピールしているので、間違いありません。
ティノの前の席。
椅子ごと反対を向き、正面から真っ直ぐにティノを見ています。
クロウを引き寄せてしまったように、ティノには個性的な人間を引き寄せてしまう何かがあるのでしょうか。
「じー」
痩せ気味の、ティノと似たような体型。
小さいながらも胸は膨らみ、スカートを穿いているので、ティノと違い少女であることは間違いありません。
男子のように短い髪ですが、その色は老人のような白髪。
眠たそうに、半分だけ開いている瞳は金色。
少し、締まりがありませんが、中性的な整った顔立ち。
明らかに注目を集めそうな少女であるのに、誰も彼女を見ていません。
存在感の薄さ。
目の前に居るはずなのに、薄ぼんやりとした曖昧さ。
しっかりと「感知」で捕捉していないと見失ってしまいそうです。
「じー」
「えっと、何かな?」
根負けしたティノは、少女に正面から尋ねました。
アリスの所為で悪目立ちしてしまったので、これ以上、印象を悪くしたくなかったからなのですが。
そんなことにはお構いなく、眼前の少女の眼差しは一切揺らぐことなくティノに固定されています。
「ん。ソニア」
「えっと? ……ソニアさん?」
「『さん』は要らない。呼び捨てを希望」
「え? でも……」
「ソニア」
「あ……」
「ソニア」
「……ソニア」
「ん」
眠たげな目はそのままに、満足気に頷いたララ・シーソニアは、椅子を元の位置に戻しました。
面食らったティノですが、このくらいのアクシデント、イオリやアリスで慣れっこです。
でも、残念ながら、時間切れ。
ソニアに話しかけようとしたところで、教室にアリスが入ってきました。
アリスが教壇に立ったとき。
ティノ以外の学園生の魂は、燃え上がってしまっていました。
ティノは殺されかけたので、あと、早々にアリスの本性を知ったので、彼女の炎と熱に慣れることができましたが。
学園生たちは、もうしばらくかかりそうです。
「アリス・ランティノールよ。『聖礼殿』で言ったけれど、私が学園長。で、ベズは副学園長。そして、今は試験官ね。ーーさて、私に見惚れて実力がだせなかった、などという言い訳は聞かないわ。特に男子! 鼻の下を長くしていないで、集中しなさい! 始まりくらい、しゃんとしなさい!」
炎竜の一喝。
ティノは、死ぬ気で魔力を纏いました。
魔力のことを知らない学園生たちは。
ひりつくような空気に精神を打擲され、強制的に熱を宿されました。
「この『木板』をーーいえ、『聖板』とでもしておきましょうか。『聖板』を一つ取って、後ろに回しなさい」
「聖語」を刻んでいないのに、アリスの手元に現れる「聖板」。
しかし、学園生たちは。
そんな不可思議に気を取られている余裕などありません。
「ん」
「ありがとう」
ソニアから受け取った、ティノが最後。
全員が「聖板」を手にしたことを確認すると、間髪を入れずアリスは説明に移ります。
「この『聖板』には『聖語』を刻むことができるわ。そう、『聖語』を刻んでも、『聖語』は発動しない。その上、刻んだ『聖語』は丸一日、維持される。そういう仕組みになっているわ」
アリスは「原聖語」で、「ほのお」の「聖語」を指先で刻みました。
しかし、炎は発現しません。
刻んだ「聖語」はそのまま、消えることなく残っています。
驚く学園生に頓着せず、アリスは説明を続けます。
「『聖板』の端に取りつけてある長方形の『軟板』で、刻んだ『聖語』を消すことができるわ。ペンで『聖語』を写すことができる者がいたら、ペンを使っても構わない。先ずは、試してみなさい」
「聖語」を紙に書くには、特殊な技法が必要です。
力を失わせた「聖語」。
その「力なき言葉」を刻める者を、「写士」と呼びます。
「八創家」の者の大半は、「写士」が使うペンを扱うことができます。
学園生たちは、「聖板」に指先で「聖語」を刻み、「軟板」で「聖語」を消し、使い勝手を確かめます。
幾人か、ペンを使っている者もいます。
ソニアもその一人でした。
誰からも見られない位置だったので。
ティノも、ペンを使うことにしました。
「小さな『聖語』を刻めない者もいるでしょうから、1~10問目までは、四つの内から一つ、答えを選んでもらうことになる。問いの番号と、答えの数字を刻みなさい。11~20門目は、記入式ね。『聖板』がもう一枚、必要になったら挙手しなさい。今回は論述式はないから、試験時間は半時。時間が足りない者は、砂時計を見て確認しなさい」
アリスは教壇の上に、大き目の砂時計を置くと、左右の人差し指で「聖語」を刻みました。
その巧みさに見惚れる暇もあらばこそ、アリスは試験の開始を告げます。
「では、左上に自身の名を刻んでから。ーー始めなさい!」
アリスが大きな黒い板ーー「黒板」を叩くと、黒い表面に「聖語」が浮かび上がります。
20の設問。
試験の開始です。
「……っ!」
皆が試験問題に取りかかる中。
ティノだけが「黒板」の設問を見て、驚愕します。
あまりのことに、そのまま固まってしまったティノですが。
口元に手をやったアリスの、したり顔を見た瞬間。
机に突っ伏してしまったのでした。
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