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学園生活
教室 抜き打ち試験
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「うぅ~」
ナインは撃沈しました。
「げふっ!?」
一星巡り経ち、炎竜組に馴染んだリフは轟沈しました。
「……ふひひひぃばがげぼぁじゃ~~??」
「ん。メイリーンが崩壊した」
「聖板」を受け取る前から、メイリーンは爆沈しました。
炎竜組の教室は、悲喜こもごも。
抜き打ち試験の「聖板」が返ってきたのです。
「ごめんね、ベルゼイ。メイリーンが騒がしくて」
「あー、うん、大丈夫。何度か地竜組を覗く機会があったんだけど、勉学に励むのが当然、みたいな空気で、僕は炎竜組で良かったと思っているよ。あと一問正解していたら地竜組だったから、そういう意味では危なかったね」
クラスの代表であるベルゼイは、先にティノに「聖板」を渡しました。
基礎と応用の問題。
すべて正解だったことを確認してから、ティノは「聖板」を机に置きました。
「そ~なんだよ、リースちゃんがね~。フィフェスちゃんとルッシェルちゃんは高嶺の花だから~、地竜組の男どもは、小動物っぽいリースちゃんに構って~、優しくして~、勉強も教えて~、あ~た~し~も~! あと一問~っ、正解っし~て~い~れ~ば~っ!!」
「聖板」を配り終えて遣って来たエイミーは、頭を抱えて苦悶しました。
今回は新しい暗号作りが間に合わず、不本意ながら普通に回答して満点を取ったソニアは、エイミーを慰めました。
「ん。問題ない。エイミーは炎竜組で可愛がられている」
「そーだけど~っ、そ~じゃないの~っっ!!」
尊敬され、頼られている。
エイミーの予定では、そうなっているはずでした。
理想の姿とはかけ離れた現状に、彼女は竜の息吹状態。
ただ、息吹を吐いているのは彼女だけではないので、室内は熱気に包まれています。
騒がしいことこの上ありませんが、仕方がない事情があるのです。
未だメイリーンが復活してこないので、ティノはベルゼイから彼女の「聖板」を受け取りました。
「ん。ティノの勝利」
メイリーンの「聖板」を横から覗き込んできたソニアは、ティノを祝福しました。
ソニアの言葉に、びくっと反応するメイリーン。
でも、起き上がってくる気配はありません。
ーー予告なく行われた抜き打ち試験。
基礎の問題をすべて正解することが合格条件でした。
ティノは頑張りました。
毎日毎日、血がにじむほどの努力をしました。
一時は諦めかけました。
それでも。
わずかに残った希望の欠片を拾い集め、ついに辿り着いたのです。
そう、奇跡が起こりました。
あの、メイリーンに。
基礎問題全問正解という快挙を成し遂げさせることに成功したのです。
「りゅ~はへびでもとかげでもにゃ~~っっ!!」
八竜が逆立ちしました。
ついでに、ダンスも踊っています。
「聖板」を見せられ、やっとこ夢でないことを理解したメイリーンは、ティノに抱きつこうとしますが。
メイリーンを抹殺する機会をソニアが狙っていたので、ティノは彼女の頭を手で押さえてとめました。
頭を使うと、体力まで低下するという特異体質のメイリーンは、限界を迎え、再び机に突っ伏します。
教室内がこれほど騒がしいのは。
合格者にはご褒美があるからです。
高つ音からの外出。
中央に買い物に行くことができるのです。
たかが買い物、されど買い物。
一星巡り、学園からでられなかった学園生たちからすれば、羽を伸ばせる久しぶりの機会です。
「ほ~ら、頭でメイリーンに敗けた4人。さっさと地竜組に移動しなさい」
扉から顔をだし、死者にムチ打ったアリスは、何か用事でもあるのか慌ただしく立ち去ってゆきました。
リフとナイン、それから男子生徒二人が、死霊のようにフラフラしながら教室からでてゆきました。
「高つ音まで、まだ時間がある。ティノはどうする?」
「寮に戻って『イオリ袋』からお金を取ってくる前に、イオリを探してみようと思う。おばさ……じゃなくて、スウメさんとトルタルさんにお願いすれば、今日は休みにしてくれるはず」
「ダメ~~っ、体動かしたい~っ、あたしも行く~っっ!」
ティノの予定を聞いた瞬間、メイリーンは椅子を後ろに跳ね飛ばしながら立ち上がりました。
大きな音が鳴り響いたので、彼女の頭の中で陽気に踊っていた八竜が逃げだしてゆきました。
「む。要らない。二人の邪魔をするの禁止」
「じゃあ、メイリーン、行こうか。校舎裏か中庭辺りが候補だと思うから、先ずはそこから」
「なるほど。合格祝いに、そこでティノと一戦ってわけね。ふっふ、腕が鳴るわ!」
メイリーンとの試合。
これまで先延ばしにしてきましたが、この一星巡り、メイリーンはがんばりました。
ティノのほうが何倍もがんばりましたが、それはそれ、これはこれ。
ご褒美で、一回くらい戦ってあげても良いかもしれません。
「じゃあ、イオリが見つかったらね。イオリが見つからなかったら、僕のやる気が駄々洩れになるから、そのときはごめんね」
「何やってるの、ソニア! 走れ~走れ~走れ~」
「んん!? 押すの禁止! 持ち上げるの禁止!」
仲が良いのか悪いのか、よくわからない二人はじゃれ合いながら教室からでてゆきます。
イオリの気配と魔力。
勘の鋭いメイリーンなら、見つけてしまうかもしれません。
ティノは。
メイリーンを傷つけない為の「刻印」を腕に刻みながら、二人のあとを追ったのでした。
ナインは撃沈しました。
「げふっ!?」
一星巡り経ち、炎竜組に馴染んだリフは轟沈しました。
「……ふひひひぃばがげぼぁじゃ~~??」
「ん。メイリーンが崩壊した」
「聖板」を受け取る前から、メイリーンは爆沈しました。
炎竜組の教室は、悲喜こもごも。
抜き打ち試験の「聖板」が返ってきたのです。
「ごめんね、ベルゼイ。メイリーンが騒がしくて」
「あー、うん、大丈夫。何度か地竜組を覗く機会があったんだけど、勉学に励むのが当然、みたいな空気で、僕は炎竜組で良かったと思っているよ。あと一問正解していたら地竜組だったから、そういう意味では危なかったね」
クラスの代表であるベルゼイは、先にティノに「聖板」を渡しました。
基礎と応用の問題。
すべて正解だったことを確認してから、ティノは「聖板」を机に置きました。
「そ~なんだよ、リースちゃんがね~。フィフェスちゃんとルッシェルちゃんは高嶺の花だから~、地竜組の男どもは、小動物っぽいリースちゃんに構って~、優しくして~、勉強も教えて~、あ~た~し~も~! あと一問~っ、正解っし~て~い~れ~ば~っ!!」
「聖板」を配り終えて遣って来たエイミーは、頭を抱えて苦悶しました。
今回は新しい暗号作りが間に合わず、不本意ながら普通に回答して満点を取ったソニアは、エイミーを慰めました。
「ん。問題ない。エイミーは炎竜組で可愛がられている」
「そーだけど~っ、そ~じゃないの~っっ!!」
尊敬され、頼られている。
エイミーの予定では、そうなっているはずでした。
理想の姿とはかけ離れた現状に、彼女は竜の息吹状態。
ただ、息吹を吐いているのは彼女だけではないので、室内は熱気に包まれています。
騒がしいことこの上ありませんが、仕方がない事情があるのです。
未だメイリーンが復活してこないので、ティノはベルゼイから彼女の「聖板」を受け取りました。
「ん。ティノの勝利」
メイリーンの「聖板」を横から覗き込んできたソニアは、ティノを祝福しました。
ソニアの言葉に、びくっと反応するメイリーン。
でも、起き上がってくる気配はありません。
ーー予告なく行われた抜き打ち試験。
基礎の問題をすべて正解することが合格条件でした。
ティノは頑張りました。
毎日毎日、血がにじむほどの努力をしました。
一時は諦めかけました。
それでも。
わずかに残った希望の欠片を拾い集め、ついに辿り着いたのです。
そう、奇跡が起こりました。
あの、メイリーンに。
基礎問題全問正解という快挙を成し遂げさせることに成功したのです。
「りゅ~はへびでもとかげでもにゃ~~っっ!!」
八竜が逆立ちしました。
ついでに、ダンスも踊っています。
「聖板」を見せられ、やっとこ夢でないことを理解したメイリーンは、ティノに抱きつこうとしますが。
メイリーンを抹殺する機会をソニアが狙っていたので、ティノは彼女の頭を手で押さえてとめました。
頭を使うと、体力まで低下するという特異体質のメイリーンは、限界を迎え、再び机に突っ伏します。
教室内がこれほど騒がしいのは。
合格者にはご褒美があるからです。
高つ音からの外出。
中央に買い物に行くことができるのです。
たかが買い物、されど買い物。
一星巡り、学園からでられなかった学園生たちからすれば、羽を伸ばせる久しぶりの機会です。
「ほ~ら、頭でメイリーンに敗けた4人。さっさと地竜組に移動しなさい」
扉から顔をだし、死者にムチ打ったアリスは、何か用事でもあるのか慌ただしく立ち去ってゆきました。
リフとナイン、それから男子生徒二人が、死霊のようにフラフラしながら教室からでてゆきました。
「高つ音まで、まだ時間がある。ティノはどうする?」
「寮に戻って『イオリ袋』からお金を取ってくる前に、イオリを探してみようと思う。おばさ……じゃなくて、スウメさんとトルタルさんにお願いすれば、今日は休みにしてくれるはず」
「ダメ~~っ、体動かしたい~っ、あたしも行く~っっ!」
ティノの予定を聞いた瞬間、メイリーンは椅子を後ろに跳ね飛ばしながら立ち上がりました。
大きな音が鳴り響いたので、彼女の頭の中で陽気に踊っていた八竜が逃げだしてゆきました。
「む。要らない。二人の邪魔をするの禁止」
「じゃあ、メイリーン、行こうか。校舎裏か中庭辺りが候補だと思うから、先ずはそこから」
「なるほど。合格祝いに、そこでティノと一戦ってわけね。ふっふ、腕が鳴るわ!」
メイリーンとの試合。
これまで先延ばしにしてきましたが、この一星巡り、メイリーンはがんばりました。
ティノのほうが何倍もがんばりましたが、それはそれ、これはこれ。
ご褒美で、一回くらい戦ってあげても良いかもしれません。
「じゃあ、イオリが見つかったらね。イオリが見つからなかったら、僕のやる気が駄々洩れになるから、そのときはごめんね」
「何やってるの、ソニア! 走れ~走れ~走れ~」
「んん!? 押すの禁止! 持ち上げるの禁止!」
仲が良いのか悪いのか、よくわからない二人はじゃれ合いながら教室からでてゆきます。
イオリの気配と魔力。
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ティノは。
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