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2. Melt and Transform

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深夜。研究室の保安管理をメインとして行う環境安全部の管理員は、眠たげに目をこする。何かあったらこの部署に電話がかかってくるのだが、そんな電話がかかってくる事もない。せいぜい、緊急避難の練習用の電話がたまにかかってくるぐらいだ。

「ふわぁ~ぁ……」

 伸びをする。いっそ眠ってしまおうか。誰にも監視されている訳でもないし、流石に電話が鳴れば気が付くだろう。そんな思いすらよぎってしまう。空調の音だけが、部屋に響く──その時だった。電話の着信音が突如として彼の耳に届く。2コール前に彼は電話をとった。データセンターからだ。

「はい環境安全部──」
「た、助けてくれっ! 赤色の女の子が突然入ってきてっ──ぅああ゛っ」
「……ど、どうした!? おい、データセンター! もしもしっ!?」

 何かあった事だけがはっきりわかる、電話の向こうからの悲鳴。しかし、その内容を確認しようにも、電話の返答がない。対処に当たろうとした瞬間、別の部署からも電話がかかる。もう片方の手で受話器をとった。

「こちら環境安全部……」
「侵入者だっ! 青色の女の子が……ぅあ゛っ」
「……おい、A6研究室! 返事をしろっ!?」

 何か、マズイ事が起こっている。直感的に管理員の彼は悟る。研究所内全域への警報を鳴らそうとした瞬間。ぼたり、と何か後ろから物音がする。振り返ると、天井の空調から少なくない量の水が零れ落ちていた。それが、糸を引いて床に広がり──突如、それが姿を変えて。青色の粘液が、彼の背中に襲い掛かる。

「うわぁああっ!?」
「──っふぅっ……静かにしてください、ローサねぇの動きに合わせるのもボクブラウは大変だったんです」

 彼に覆い被さっていた粘液の塊から、そこに潜っていたかのように。1人の少女が姿を現す。青色のレオタード、ボディラインをわざと強調させるかのようなタイトなサイズ。幼い体躯ながら、性徴の始まりを示すような小さな膨らみ。青い瞳は無表情に、管理員を見つめて。

「お、お前はっ……!?」
「名乗るのも面倒ですけど……ボクはブラウ。これで良いですか、ほら。早くシますよ あむっ♡♡」

 表情一つ変えず、ブラウは男の唇を奪った。抵抗ができない。口の中に、甘い香りが広がる。その瞬間、全身の感覚が急激にぼやける。今自分がどこにいるか、分からなくなってしまうほどに。何をすれば良かったのか、思い出せない。青色の瞳が、彼を見つめてくる。──それが、わずかに笑ったような気がした。

「ぁ、ぁうぅ……ふ、ぅう゛っ……!?」
「今しがた貴方に投与したのは、一種の媚薬……おちんぽでしかモノを考えられなくなるようになってしまう、性欲真っ盛りのオスザルにさせてしまうクスリです。全身の血流が早くなって海綿体が硬化──激しく勃起するようになります。すぐにでも射精したいと本能的に思ってしまうでしょう」
「ん゛っ、ぐぅう゛っ……!!」

 少女の言う通り、彼の身体は急激な性欲の高まりに襲われていた。幼い少女の身体つき、普段なら反応しないような、僅かな『オンナ』としてのサイン。艶やかなリップ、スジを見せつけるような衣装、浮き出た乳首に。ただそれだけを見ただけで、興奮が抑えられなくなってしまう。息を荒げさせる男に対して、ブラウは。

「──いいですよ」

 少女は。自らのレオタードの股間部分をずらし、陰部を晒して。

「ボクのロリマンコに、ずぼずぼ無責任中出ししてもいいんです♡♡」

 ピンク色の、綺麗なマンスジ。それを見た瞬間、管理員の男の理性が決壊した。いつの間にか緩んでいたズボンを脱ぎ捨て、乱暴に少女を組み伏せる。そして、彼女のワレメにいきり立った自らのペニスをぶち込んだ。

「ぅお゛っ……ぉおぉお゛っ……! お、ぉおお゛っ」
「っんぅう゛っ♡♡♡ 乱暴、ですねっ……♡♡♡♡ あ、ん゛っ♡♡♡♡」 

 仰向けになったブラウの小さなワレメに、遠慮の欠片もなく肉棒を突き入れ、荒々しく腰を振る。前戯もない本能をぶつけただけの、セックスというには余りに横暴な行為。幼い彼女の肉体が、本来耐えられるはずもない。しかし、スライムの肉体を持つ『彼女ブラウ』であれば痛覚を弱め、快楽だけを享受できるように己の身体を変化させることは容易だった。普通なら受け入れられない肉棒も、膣壁の圧を自在に緩め、包み込むようにして下の口で咥える。

「ぐっ、あぐぅっ……はぁっ……く、くそっ……! こんな体で、誘惑しやがってっ……!」
「ふ、んん゛っ♡♡♡ かひゅぅっ♡♡♡ ぉごぉっ♡♡♡ ……ふふっ、もっとっ♡♡♡♡ ボクの身体を見て、こーふんしてるんですよね♡♡♡♡ ボクのこと、メスオナホだと思ってシても良いんですから♡♡♡♡」

 魅惑の囁き。ドクン、と彼の全身に血流が走る。この雌に、己の精をぶちまけたい。穢れも知らぬような綺麗な瞳をしていながら、売女のような行為と恰好。こんなのは間違っている。だからこそ、ここでこの少女を犯しつくして、二度とこんな事をさせないようにしなければ。──最早、管理員の彼の思考も、自らの肉欲に従ってしまうように変わってゆく。

「お、らぁあ゛っ……! 全部受け止めやがれっ……!」
「──ぁっ♡♡♡ ひゃぁあぁあ゛っ♡♡♡ キてるっ♡♡♡ 貴方のせーしっ♡♡♡♡ 子宮が一杯になりゅっ♡♡♡♡」

 ぎゅぅう、と足先を管理員の背中に巻き付ける、だいしゅきホールド。精液の最後の一滴まで搾り取らんと、ブラウの膣壁ナカがうねる。粘性の肉体を扱い、膣で交わりながらもバキュームフェラのような吸引で、竿に残る精子全てを呑み込んでゆく。信じられないほどの快楽に包まれていた彼だったが、一度射精したことで冷静さを一瞬取り戻す。
  
「はぁっ……けほ、ごほっ……、お、俺はっ……何を……」
「美味しい精子、ありがとうございます。貴方はしばらく眠っていてください。ほら──」

 彼の顔に向けて、再び甘い吐息を吹きかける。先ほどリーラが警備員を眠らせた時と同じ吐息。麻酔作用を受けた彼は一瞬で床に倒れ、やがてすー、すぅと呼吸だけをするようになる。

「──ふぅ。小さな身体でヤるのも、中々一興ですね。およそ他の場所も、『ボクたち』の制圧下に置かれた事でしょうし、そろそろローサねぇに伝えましょう」

 目を閉じ、ブラウは自分の分体であり自分自身でもある『他のブラウ』、そして『リーラ』に念話テレパシーを送る。 

──そのころ、データセンターでは。

「んちゅぅっ♡♡♡ じゅるるっ♡♡♡♡ あはぁっ♡♡♡ おにーさんのおちんちん、凄く美味しい♡♡♡♡」
「や、止めろっ……ぐぁあ゛っ……!」
「はーい、ママのおっぱいごくごく飲めてえらいでちゅね~♡♡♡ ロリ巨乳のミルク、もーっと飲んでいいからねぇ♡♡♡♡」
「ごふっ……ごぼぉっ……」
「もう射精しちゃったのぉ? じゃぁ、今度はこっちの穴でもシようよっ♡♡♡ きっともっとキモチイイからさぁ♡♡♡♡」

 散々たる様相。データセンターの職員と『同じ人数のローサ』が増殖し、警備員も研究員も、全員を犯しつくしていた。部屋中を満たすのは、少女が官能に善がる声と、職員たちが力なく呻く声だけ。徹底的に絞りつくす、それがローサの信念であった。そこに、己の分身ブラウたちから念話テレパシーが入る。

(ローサねぇ、そちらは──やっぱりヤりすぎてるじゃないですか)
「えっへへ……♡♡ ごめんごめん、でもデータは全部抜いちゃったよ! そっちはどう?」
(各ポイントのセキュリティは同時に『ボクたち』が解除しました。あとは中央制御室だけです)
「分かった! それじゃ、すぐ向かうね!」

 少女は蹂躙の跡を残したまま、元の粘液の姿へと戻って天井伝いに、ドアの隙間を通って、どんどんと抜け出してゆく。後に残ったのは、ぐったりと横たわる男たちだけだった。

──────────────────
 
「あ、いた! ブラウーっ!」
「全く……あそこまでやる必要はなかったでしょう、ローサねぇ
「つい楽しくなっちゃって……♡♡ でも、ブラウも気持ちよかったでしょ?」
「それは、まぁ……そうですけど……っ♡」

 赤と青のレオタード少女たちが集っていたのは、彼女らにとっての最終目的地。最重要人物であるウベルト博士が誰一人として寄せ付けず研究を続けている、最高レベルの機密ロックがか掛けられた研究室だった。各所のセキュリティを解除したことで、防衛装置や監視カメラの類は無効化されているが、それでもウベルト博士しか通れないよう、重厚な気密扉は電子ロックで防御されている。カードキーが必要なようだ。

「アタシたちのやるべき事はひとまず完了ね。それじゃ、ブラウ!」
「……もう、毎回それやるの、恥ずかしいんですから……」

 そういって、ローサは両手を広げる。少し顔を赤らめたブラウは『ローサ』の胸の中に身体を預け、お互いにぎゅぅ、と抱きしめ合って。そして、可憐な顔を近づけ合い、キスをする。

「んちゅっ……♡♡ あむぅっ……♡♡♡」
「んぅっ……♡♡♡ はぁっ……♡♡♡」

 互いの舌を絡ませ合うディープキス。吐息を漏らすたびに、彼女らの身体が徐々に溶けてゆく。赤と青の少女たちが、足元から床に沈み込んでゆくかのように粘液に変化して。それは分離することなく、今度は渦を描きながら混ざってゆく。最後に深いキスをした瞬間、ローサの赤髪とブラウの青髪がスライムに溶けて。──今度は、絡み合ったスライムがそのまま長身の人間の形をとる。銀色の髪、紫のスーツ。『彼女リーラ』が、再びその蠱惑的なボディを現した。

「うふっ♡♡ ローサちゃんにブラウちゃん、ありがとう♡♡♡ ここからは私の出番ね」

 ゆさり、と自分のおっぱいを揺らすように、わざと男を誘うような身のこなしで、彼女は堅牢なドアに近づく。この先に居る人物が、色仕掛けの通じる人間かは分からない。だが、試してみる価値はある。……それに、その方が『無貌フェイスレス』にとって面白いから。彼女は、自分の右手を一部だけ分離させ、一枚のカードを作成した。

「セキュリティデータは全部持ってきてくれて、解析もできたから……このドアの解除も簡単♪」

 自分の身体から作った偽造カードを検知器にかざす。ピピッ、と電子音が鳴ると同時にガチャリと鍵の開く音。招かれた来客のように、リーラは悠々と部屋に入ってしまう。気密扉のゴトン、と重い開閉音は部屋の主の注意を当然ながら引き付けることになる。

「むぅ!? 誰じゃっ!? 儂以外ここには入れぬはず……!」
「探しましたよ、ウベルト博士。極秘の研究室で一体何をしているのかと見物に来たところです」

 この研究所の真の管理者、ウベルト博士は。突然の侵入者に対して驚くよりも、ぎょろりと刺すような黒目でリーラを見定める。そして、哄笑する。

「あの防衛設備を突破したという事は……カハハハっ! キサマそうか、ただの人間ではないな? 儂が追い求めていた『超常現象オカルティズム』の適合者が現れるとは! こんな偶然があるとはのう!」
「──何だそれは。俺はただこの力を好き勝手に使っているだけだ、そんなものに分類された記憶なぞない」
「儂は予見しておったのだよ! キサマのような異能の出現を! 世界には解明されていなかった未知の現象──心霊現象や怪物、妖精や幽霊の出現、そして怪奇現象オカルトがかつて世界には溢れていた! それらは科学によって駆逐されたかのように見えた……だが違ったのだよ!」

 突拍子もない事を言われて言動が崩れる『無貌フェイスレス』の事などお構いなしに、ウベルト博士は持論を展開する。

「オカルトは自然から移るのじゃよ──人間に宿る形で、新たに顕現する! キサマなどそうじゃろう! 身体を粘液にさせて分裂させる、そんな人間はオカルト以外にあり得んのじゃ!」
「げ、なんでバレて……」
「キサマの体組織が余りにも均一的なのじゃよ! 人間には内臓や骨がある──キサマにはそれが見えぬのじゃ、まるで全部が同じ材料、粘土で出来ているかのように『視える』のじゃよ」
「『視える』……? じゃあ、お前も……」

 ウベルト博士は目の色を変える。──文字通り、片目が緋色に光って。

「キサマのような異能オカルトを見つけるために、儂は自身の身体に組み込んだのじゃよ──あらゆるものを見通す『万視の』──」
「はーいストップ」

 その瞬間。「部屋に入る前に分離させていたリーラの一部」が博士の脚を縛り、口を塞ぐ。

「それ以上も気にはなるんだけど、わざわざお話しするより直接身体に聞いた方が早いし。というわけで、このズボンと下着は没収ね。……それにしても、このおじいちゃんちゃんと勃つのかなぁ」 

 熟練の腕前でズボンと下着を脱がした『リーラ』は、ボディスーツの胸元部分だけを溶かし、自分の乳房を露にさせる。しゃがみ込み、彼女はウベルト博士の肉棒をおっぱいで包み込んで上下させる。

「んよいしょっと……それじゃ、私のおっぱいマンコに包まれていっぱい気持ちよくなってね♡♡」
「ふっ……む゛ぅっ……」
「おっ、ちょっと元気になってきた♡♡ やっぱり元気な人はこっちもゲンキなんだねぇ……♡♡」

 ずりゅ、ぬちゅ、と胸の表面を僅かに溶かし、潤滑液ローション代わりにして。的確に雄が気持ちよくなれる乳圧で、リーラはペニスを扱いてゆく。ぱちゅ、くちゅりと響く水音も、博士の興奮を煽ってしまう。

「ほーら♡♡ ガマンしなくてもいいんですよ♡♡♡ 他の男の人もみーんな、気持ちよくなってきたんですから♡♡♡♡」
「むがぐぅっ……! むぅう゛ぅっ~!」

 きゅっ、と竿の根本から先端まで持ち上げるようにおっぱいで擦ると。それに誘導されたかのように、僅かだが先走り汁のように、びゅ、と精液が飛び出た。自分でもこんな事をしてしまうとは思わなかったのか、博士は血相を変えぐったりしている。

 ──博士の体液から得られた知識。その表層をなぞるだけで、『無貌フェイスレス』は内心動揺した。ウベルト博士の研究を活かせば、自分の持つ能力──無貌はおろか、あらゆる事が出来るようになる。『世界を変える研究』の真髄、あり得ないことを現実に引き起こしてしまう研究。これだけの知識を持つ人物、それを放置するわけにもいかない。かといって、無に葬り去るのも惜しい。……『リーラ』は。ある決断を下す。

「アンタの事は生け捕りで連れ帰るか、もしくは『終了』させるかのどっちかだったんだけど。──気が変わった。博士、アンタの頭脳、その知識。全て『オレ』のものにしてやる」

 その瞬間。ウベルト博士の全身を、無数の粘液が包んだ。

──────────────────────────────

「ぐ、ごぼっ……こほっ……!?」

 リーラの粘液に包まれ、再び現れた『博士』は。すぐに自身の身体の異常に気が付く。周りの研究机が、研究資料や設備が、やけに大きく見える。声が変だ。何故か普段より高い声。何も着ていないかのように、わずかに肌寒い。慌てて襲撃者の姿を確かめようとするが──自分より少し背丈の高い程度だった彼女が、今は見上げるようにしないと顔を確認できない。

「な、何が起こって……!?」
「『予想外』の事象への対応には少し弱いみたいですね、ウベルト博士──いいえ、今は私のカワイイ妹と言った方が正しいかしら」
「い、妹……!? な、なんだっ、このカラダはっ……!」

 彼は遅れて気が付く。有り得ない事だが、自分の身体がこの侵入者によって小さくさせられたのだと。身体の違和感に気が付いてから、その異常の全てを理解するまで時間はかからなかった。シミ一つない綺麗な肌。ぶかぶかになった、自分の着ていた白衣。下着は床に落ちていて、頭から髪が──金色の髪が生えて自分の耳に掛かっている。自分の声の違和感。甲高い、子供のようなものになっている。そして、重要な事に気が付く。老いていたとはいえ、自分に備わっていたはずの男の象徴が無い事を。

「き、きさまっ! わしにいったい何をしたっ!」
「こらっ、今のあなたはずっと小さな女の子なんだから! ちゃんとした言葉遣いをしなきゃダメでしょっ」
「かひゅっ!? ──『わたし』になにをしたんですかっ……!? 『わたし』っ……! 違うっ! 『わたし』は自分の事を『わたし』なんて言わないですっ……! そんな、言葉までっ……!」

 身体を年端もいかない女の子にされて、話す言葉すら勝手に『矯正』させられてしまう。取り乱した『少女』に対して、リーラは近づき。大きな体で少女の身体を抱きしめる。

「うふっ♡♡ それにしても、こんなにカワイイ娘が出来ちゃうなんて……」
「や、やめっ……そんな、急に胸を触らないでくださいっ……! あぅっ♡♡」
「えー、どうして? ウベルトさん……じゃなくて『ユーリ』ちゃんの身体、私に触られて喜んでるのがすぐに分かるよ♡♡♡ こうしておっぱいをモミモミされるだけで、心臓がドキドキしてるのがすぐにわかっちゃうもの♡♡♡♡」
「そんな、ひゃっ……♡♡♡ こと、はっ……んぅぅっ♡♡♡♡」
「貴方の手のひらにちょうど収まる、綺麗なおっぱいも。きゅって小さなお尻も。おちんちんも無くなっちゃって、まだ毛も生えてない、ぴっちりおまんこも。──生まれ変わった、『ユーリ』ちゃんの身体なの♡♡♡」

 受け入れがたい真実を、『彼女』は頭を振って必死に否定しようとする。しかし、ゆらりと頭上で揺れる金色の髪は、自分の身体が『変わってしまった』事を突き付けてくる。胸部のふくらみをゆっくりと揉みしだかれるたびに、頭がしびれるような、ふんわりとした感覚。さわり、とお尻を撫でられると背筋にぞくぞくした感覚。

「ゃんっ♡♡ そん、なぁっ……♡♡♡ なんで、こんなにっ♡♡♡ くらくら、すりゅのっ……♡♡♡♡」
「それはぁ……ユーリちゃんの身体が、女の子になれてうれしいって言ってるからよ♡♡♡ ほら、もう『ここ』も慰めてほしくて、エッチな汁をだらだら漏らしちゃってる♡♡♡♡」
 
 股間にきゅんとした刺激が走る。リーラのすべすべした指先が、少女のスジをつーっ、と撫でる。それだけの動きで、全身に電気が走ったかのように不随意的に身体が跳ねる。股ぐらが、熱くて、漏らしてしまったかのように湿っている。──濡れているのだ。

「ここがアナタのおまんこ♡♡♡ 男の人のおちんちんを受け入れて、せーしをびゅるるって出してもらうとこ♡♡♡ だけど……」
「えっ──」

 一瞬体温の引いたユーリ。リーラは笑いながら、彼女のワレメに指先をずぷり、と挿入れる。粘液化した指先が膣奥まで届いたのを直感的に理解してしまう。

「ユーリちゃんの『おまんこ』を使っていいのは私だけっ♡♡♡ 私がたくさん、ユーリちゃんがイキ狂うまでぐちゅぐちゅにしてあげる♡♡♡ 子宮が降りてきて、おちんちん欲しいって言っても、ずーっと私がイかせてあげる♡♡♡♡」
「──ぁあ゛っ♡♡♡♡ ひぁあ゛っ♡♡♡♡ んぉお゛ぉっ♡♡♡♡♡」

 指先が一突きするごとに、ユーリの視界が回転する。体の内側をかき混ぜられる感覚。自分の身体が取り返しのつかないほどに、壊されている感覚。──なのに。それなのに、キモチイイ。ぶちぶちと、己が引き裂かれる感覚。嬉しい。楽しくてたまらない。リーラが愛おしい。

「こうやってぇ……♡♡♡ 大好きな人のここを舐める事、クンニって言うんだよぉ……♡♡♡♡」
「んぅう゛♡♡♡ ぁああ゛っ♡♡♡♡」

 すき。だいすき。くらくらする。おまんこの中をぐちゅり、と潰されるたびに。触られていないところ、もっと触ってほしい。ユーリの方から、彼女に抱き着く。よしよし、と頭を撫でられる。うれしい。リーラ様がわたしを見てくれる。涙が出そうになる。

「それじゃ、最後に女の子の一番気持ちよくなれるところ──クリトリスとGスポット♡♡♡ 同時に、ほらぁっ♡♡♡」
「あ゛っ♡♡♡♡♡ やぁあ゛っ♡♡♡♡♡♡ んぁあ゛っ♡♡♡♡♡♡ やぁあ゛っ♡♡♡♡♡♡♡♡」

 ──あたまが、まっしろに。いままでのぜんぶ。かきかえられる。うまれてはじめて。このかんかくが、『恋』だったかもしれない。

 ──そして、理解した。今までの人生は。自分の今までの研究も、経験も。全ては、『この御方』にささげるためにあったのだと。

────────────────

 ──目が覚める。『彼女リーラ』は、どこからか取り出した起爆装置をセットして、タイマーの時間を考えあぐねている。

「んー、流石に1時間もあれば全員回復してるよう調整してるし、ちょうどここの調査もされないだろうし。──おや、目が覚めたの?」

 立ち上がる。自分の身体が、まだ「ユーリ」であることを確かめて。近づいて、ぎゅぅうと抱きしめた。

「──もっと」

 それは、『矯正』されたものではない。ウベルト博士──否、少女ユーリの言葉で。

「もっと──して、欲しい、です♡♡♡」
「……ふふっ♡♡♡ 分かったわ、ここから一緒に帰ったら、また泣いちゃうぐらい弄ってあげる♡♡♡♡」

────────────────

 ヴィスコンティGr.の最先端研究所、その爆破による全損のニュースは、国内を震撼させた。当初はテロによる破壊工作説、国外スパイによる攻撃説なども週刊誌で取り上げられ、、数日は常に報道され続けた。だが、その原因が工場内の危険物管理の不備によるものと判明すると、一変してニュースは風化した。職員への人的被害が無かったことも、原因の1つだったかもしれない。──表向きは。

 実情はより暗い。報道関係に取り上げないよう裏工作をしたうえで、ヴィスコンティグループは最重要人物のウベルト博士の捜索を懸命に行った。だが、爆心地のほぼ中央に居たと考えられる彼の遺体が遂に発見されることは無く、彼の存在を表向きにする事も出来ないと判断した上層部は、『彼の死』そのものを隠蔽する事に決定したのだ。
 
 他の従業員や研究員全員が、爆破前まで意識を失っていながら爆破直前になって意識を取り戻し、脱出できたというのも事態の異常さに拍車を掛けていた。だが、それを解決できる『理論』を提唱できるものは誰一人としておらず。

 そうして、事件から1か月も経過したころには。ヴィスコンティGr.の新規研究所が建立され、何事もなかったかのように全ては回り始めていったのだ。

 ──ある点を除いては。

────────────────

「ご主人様っ……♡♡ 今日も研究データの整備終わりましたっ……それで、そのっ……今日のご褒美、して頂けませんかっ……♡♡♡」
「仕方ないわねぇ……♡♡♡ 今日は『アタシたち』で相手してあげる。ほら、ブラウ!」
「そうですね、ローサねぇ。おまんこ汁をどくどく垂らしてる、ボクたちのカワイイしもべ……たくさん可愛がってあげます♡♡」

 ──今日もどこかで、『無貌フェイスレス』は姿を変え現れる。一人の少女を、傍らに引き連れて。
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