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魔華の刻印3
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魔族のいる世界に来て、まだ少し経っていないが、思っていたよりも、好戦的な種族はいなかった。
己の本当の欲望を隠して、言葉と本音が違う「ヒト」よりもよっぽど正直な感じで生きている。
心と言葉がシンクロしていて、矛盾がない。
魔華の原因を探すためとはいえ、王子と毎日のように過ごすうちに言葉使いもお互い砕けたものになっていった。アルフォンソ様は良い人だと思うけれど、マナナンに見つめられてドキドキする様な感じにはならない。彼の立ち位置はあくまでいい友達といったところだ。相変わらず口説かれているのだけれど。
「リナの世界ではそのやり方でうまくいっているのか?」
「まあ、おかげで波風は立たないと思うわ」
「欲しいものは欲しい。感情を素直の表す方が楽だと思うがな」
アルフォンソは私の異世界の事を聞きたがったので、色々話すたびに、違いに驚いている。
「うん。そうだね」
お城の図書室はほとんど人がいない。まあ、王立図書館を使用できる人は限られているからっていうのもあるんだけれど。
「魔華の最初の文献はこれだろうな」
羊の皮の巻物のような紙に書かれた異界の文字がみえる。
「なんて書いてあるの?」
「最初に兆候が現れたのは狼族の少女だそうだ。彼らは時折、ポータルを通ってお前たちのいる「異界のヒト」の世界に行っていたようだからな。多分そこで感染したのだろう」
「私の世界に?」
「ああ、4、5日間手がつけられたいほど、暴れまくり7日目の夜死んだ、とい書いてある」
「1週間」
「ああ、妹も時よりも断然短い。当時は異世界から来る者がいなかったからな。それから再び魔華が現れたのは200年後、初めの勇者が異世界から召喚された時だ」
「でも、私が来た世界にはこんな病気なかったわ」
「お前たちにはなんともなくてもドワールのものにとってはそうでないということだな。だがなぜ異世界人のお前に魔華が現れたのか?それが唯一今までと違うところだが」
「アルフォンソ様、そろそろ、お支度の時間でございます」
アルフォンソ様のお付きの武官が話の腰を折った。
「ああ、もうそんな時間か?」
「会場には近隣諸国の王族や貴族が集まり始めております」
「わかった。リナ、お前も着飾って俺の目を楽しませてくれ」
「はい。あの、ありがとうございます」
さっきまで親しげに話していたアルフォンソ様は、急に王の顔になると、戴冠式の支度に向かって行った。
魔華が現れた唯一の国でも、その原因と治療法が記された文献はほとんどなかった。
一番資料が豊富な王立図書館でさえ、片手で数えられるほどの文献が残されているだけで、
唯一わかっていることは、魔華ができる元となったエネルギーは私が来た世界からもたらされたということ。
そして、それに感染したドワールの世界の人たちは、己をなくし、やがて自滅するということ。
ドワールのいかなる魔術も薬草も効かないということ。
そして、今までで一番長生きしたアルフォンソ様の妹姫、強力な治癒魔力を持ったリリアナ様でさえ、治せなかったということ。
それだけだった。
私、これからどうなるのかな・・・・・
不安に押し潰れそうになる。
「リナ様ー!リナ様ー!」
女官の声がする。
「私はここよ!」
バタバタと走る音がして、奥の文献の部屋に私付きの女官、サテラが入って来る。
牙とツノの生えた魔族の女の子で小柄で目の大きな美少女だ。
「リナ様、お支度をされませんと、戴冠式に間に合いません!」
「えっ、でも夜からじゃあないの?」
「それは、湯浴みをしたり、体に香油を塗ったり、色々してからですから!王様の式なんですから、全て綺麗にしとかないと!早くお支度しないと、もうギリギリの時間です!早く、王宮に戻りましょう!」
サテラに手を引かれて王立図書館を後にした。
己の本当の欲望を隠して、言葉と本音が違う「ヒト」よりもよっぽど正直な感じで生きている。
心と言葉がシンクロしていて、矛盾がない。
魔華の原因を探すためとはいえ、王子と毎日のように過ごすうちに言葉使いもお互い砕けたものになっていった。アルフォンソ様は良い人だと思うけれど、マナナンに見つめられてドキドキする様な感じにはならない。彼の立ち位置はあくまでいい友達といったところだ。相変わらず口説かれているのだけれど。
「リナの世界ではそのやり方でうまくいっているのか?」
「まあ、おかげで波風は立たないと思うわ」
「欲しいものは欲しい。感情を素直の表す方が楽だと思うがな」
アルフォンソは私の異世界の事を聞きたがったので、色々話すたびに、違いに驚いている。
「うん。そうだね」
お城の図書室はほとんど人がいない。まあ、王立図書館を使用できる人は限られているからっていうのもあるんだけれど。
「魔華の最初の文献はこれだろうな」
羊の皮の巻物のような紙に書かれた異界の文字がみえる。
「なんて書いてあるの?」
「最初に兆候が現れたのは狼族の少女だそうだ。彼らは時折、ポータルを通ってお前たちのいる「異界のヒト」の世界に行っていたようだからな。多分そこで感染したのだろう」
「私の世界に?」
「ああ、4、5日間手がつけられたいほど、暴れまくり7日目の夜死んだ、とい書いてある」
「1週間」
「ああ、妹も時よりも断然短い。当時は異世界から来る者がいなかったからな。それから再び魔華が現れたのは200年後、初めの勇者が異世界から召喚された時だ」
「でも、私が来た世界にはこんな病気なかったわ」
「お前たちにはなんともなくてもドワールのものにとってはそうでないということだな。だがなぜ異世界人のお前に魔華が現れたのか?それが唯一今までと違うところだが」
「アルフォンソ様、そろそろ、お支度の時間でございます」
アルフォンソ様のお付きの武官が話の腰を折った。
「ああ、もうそんな時間か?」
「会場には近隣諸国の王族や貴族が集まり始めております」
「わかった。リナ、お前も着飾って俺の目を楽しませてくれ」
「はい。あの、ありがとうございます」
さっきまで親しげに話していたアルフォンソ様は、急に王の顔になると、戴冠式の支度に向かって行った。
魔華が現れた唯一の国でも、その原因と治療法が記された文献はほとんどなかった。
一番資料が豊富な王立図書館でさえ、片手で数えられるほどの文献が残されているだけで、
唯一わかっていることは、魔華ができる元となったエネルギーは私が来た世界からもたらされたということ。
そして、それに感染したドワールの世界の人たちは、己をなくし、やがて自滅するということ。
ドワールのいかなる魔術も薬草も効かないということ。
そして、今までで一番長生きしたアルフォンソ様の妹姫、強力な治癒魔力を持ったリリアナ様でさえ、治せなかったということ。
それだけだった。
私、これからどうなるのかな・・・・・
不安に押し潰れそうになる。
「リナ様ー!リナ様ー!」
女官の声がする。
「私はここよ!」
バタバタと走る音がして、奥の文献の部屋に私付きの女官、サテラが入って来る。
牙とツノの生えた魔族の女の子で小柄で目の大きな美少女だ。
「リナ様、お支度をされませんと、戴冠式に間に合いません!」
「えっ、でも夜からじゃあないの?」
「それは、湯浴みをしたり、体に香油を塗ったり、色々してからですから!王様の式なんですから、全て綺麗にしとかないと!早くお支度しないと、もうギリギリの時間です!早く、王宮に戻りましょう!」
サテラに手を引かれて王立図書館を後にした。
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