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継子との対面2
「な、なんだお前、どこのうまのほねとも知れぬ平民ではなかったのか……?」
何の躊躇もなく貴族特有の礼を取った俺に驚いたらしいステファノは目に見えておろおろしている。ふふん、平民だと甘く見てもらっちゃあ困るな。
内心鼻高々に笑っているとステファノはふるふると首を横に振り、何かを納得したのか大きくひとつ頷いた。
「そ、そうか!父上のしどうだな!?さすがは父上、こんいん前に教育をすませておいでだったのか!」
いや、違うけど。と思うけど言わない方がいいかな。さっきから驚いたり声を荒げたりと素直な態度だけど、プライドがすっごく高そうだ。
「昨夜は不精をいたしました。なにぶん体調が優れず、お屋敷に着いてすぐに倒れてしまいまして……」
「何?!た、倒れた?!大丈夫なのか……?」
「ええ、もうすっかり」
にこりと笑うとあからさまにホッとした顔を浮かべるステファノ。やっぱりこの子いい子だな?俺もホッとして椅子に腰かけた。そしてステファノにも座るように促す。それにもステファノは素直に応じた。
「ブリジッタ、ステファノ様にお茶を淹れてくれる?」
「畏まりました」
ブリジッタがテーブルを片付けてお茶を淹れる、正面に座ったステファノを眺める。
相変わらず俺を睨みつけているステファノ。むっつりと唇を尖らせているのが子供らしくてちょっとかわいい。そのステファノはブリジッタの出したお茶を一口飲むとおそらく本題であろうことを口にした。
「言っておくが、僕はお前を認めたわけじゃない。父上がのぞんでおられるからしかたなくこんいんは認めたが、ギリとはいえお前が僕らの親になることなど認めないからな。お前はあくまでも父上のオメガ。僕らとは何の関わりもない人間だ」
ぐっと口を引き結び俺の反応を伺うステファノ。そのカップを持つ手も微かに震えている。彼は多分、俺を脅威と思っているんだろう。
ステファノの母親は2年前に病で亡くなったと聞いている。彼女は元々体が弱く、子供を2人産めたことも奇跡だと言われていたくらいだったらしい。とても愛情深い人で子供たちに母として積極的に関わっていたとか。そんな人がいて、後から急に現れた男を親として見ることなんてできはしないだろう。
幼い子供のその気持ちを無碍にするべきじゃない。俺は安心させるように柔らかく微笑んだ。
「そのお気持ちはわかります。ですから私もそのようにしてほしいとは申しません。私をベネディクティス家の一員と思っていただけるだけで十分です」
「ネロ……」
と、殊勝なことを言ってみるが正直なところ彼らの親になるつもりは初めから俺にはない。俺はステファノの言うようにルキーノの伴侶兼番としてここへきたのだ。子供たちへの母親ヅラははなからご用意していないのである。だから安心してほしい。
「でも、仲良くしてくださると嬉しいです。新しい同居人として」
義理の親子にはなれずとも、同じ屋敷に住む者同士確執はない方がいい。平穏で円満な生活を望む俺はステファノにそう願う。俺の無害アピールにぐっと言葉に詰まった様子のステファノはぷいとそっぽを向いてしまった。
「し、仕方ないな。新入りのめんどうをみるのもちゃくなんのつとめだ。仲良くしてやってもいいぞ、どうきょにんとしてな!」
「ふふ、ありがとうございます」
同意はしてくれたけど、俺から顔ごと視線を逸らせたままのステファノに笑って感謝する。素直じゃないけど素直な態度はとてもかわいい。
ルキーノも小さい頃はこんな感じだったのかな。常に眉間に皺を寄せた不機嫌そうな顔を思い出しながらそう思う。
「今度は妹様にもご挨拶させてください」
「いいだろう。また連れて来てやる」
ここにはいない4歳になる妹のジュリエッタは早めに昼食を食べていて、今はお昼寝の時間らしい。その隙をついてステファノだけが敵情視察とここに乗り込んできたということだった。結果俺に危険はないと判断したんだろう、ステファノは快く応じて部屋を出て行った。
何の躊躇もなく貴族特有の礼を取った俺に驚いたらしいステファノは目に見えておろおろしている。ふふん、平民だと甘く見てもらっちゃあ困るな。
内心鼻高々に笑っているとステファノはふるふると首を横に振り、何かを納得したのか大きくひとつ頷いた。
「そ、そうか!父上のしどうだな!?さすがは父上、こんいん前に教育をすませておいでだったのか!」
いや、違うけど。と思うけど言わない方がいいかな。さっきから驚いたり声を荒げたりと素直な態度だけど、プライドがすっごく高そうだ。
「昨夜は不精をいたしました。なにぶん体調が優れず、お屋敷に着いてすぐに倒れてしまいまして……」
「何?!た、倒れた?!大丈夫なのか……?」
「ええ、もうすっかり」
にこりと笑うとあからさまにホッとした顔を浮かべるステファノ。やっぱりこの子いい子だな?俺もホッとして椅子に腰かけた。そしてステファノにも座るように促す。それにもステファノは素直に応じた。
「ブリジッタ、ステファノ様にお茶を淹れてくれる?」
「畏まりました」
ブリジッタがテーブルを片付けてお茶を淹れる、正面に座ったステファノを眺める。
相変わらず俺を睨みつけているステファノ。むっつりと唇を尖らせているのが子供らしくてちょっとかわいい。そのステファノはブリジッタの出したお茶を一口飲むとおそらく本題であろうことを口にした。
「言っておくが、僕はお前を認めたわけじゃない。父上がのぞんでおられるからしかたなくこんいんは認めたが、ギリとはいえお前が僕らの親になることなど認めないからな。お前はあくまでも父上のオメガ。僕らとは何の関わりもない人間だ」
ぐっと口を引き結び俺の反応を伺うステファノ。そのカップを持つ手も微かに震えている。彼は多分、俺を脅威と思っているんだろう。
ステファノの母親は2年前に病で亡くなったと聞いている。彼女は元々体が弱く、子供を2人産めたことも奇跡だと言われていたくらいだったらしい。とても愛情深い人で子供たちに母として積極的に関わっていたとか。そんな人がいて、後から急に現れた男を親として見ることなんてできはしないだろう。
幼い子供のその気持ちを無碍にするべきじゃない。俺は安心させるように柔らかく微笑んだ。
「そのお気持ちはわかります。ですから私もそのようにしてほしいとは申しません。私をベネディクティス家の一員と思っていただけるだけで十分です」
「ネロ……」
と、殊勝なことを言ってみるが正直なところ彼らの親になるつもりは初めから俺にはない。俺はステファノの言うようにルキーノの伴侶兼番としてここへきたのだ。子供たちへの母親ヅラははなからご用意していないのである。だから安心してほしい。
「でも、仲良くしてくださると嬉しいです。新しい同居人として」
義理の親子にはなれずとも、同じ屋敷に住む者同士確執はない方がいい。平穏で円満な生活を望む俺はステファノにそう願う。俺の無害アピールにぐっと言葉に詰まった様子のステファノはぷいとそっぽを向いてしまった。
「し、仕方ないな。新入りのめんどうをみるのもちゃくなんのつとめだ。仲良くしてやってもいいぞ、どうきょにんとしてな!」
「ふふ、ありがとうございます」
同意はしてくれたけど、俺から顔ごと視線を逸らせたままのステファノに笑って感謝する。素直じゃないけど素直な態度はとてもかわいい。
ルキーノも小さい頃はこんな感じだったのかな。常に眉間に皺を寄せた不機嫌そうな顔を思い出しながらそう思う。
「今度は妹様にもご挨拶させてください」
「いいだろう。また連れて来てやる」
ここにはいない4歳になる妹のジュリエッタは早めに昼食を食べていて、今はお昼寝の時間らしい。その隙をついてステファノだけが敵情視察とここに乗り込んできたということだった。結果俺に危険はないと判断したんだろう、ステファノは快く応じて部屋を出て行った。
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