10 / 77
初めての夫夫の時間2*
「俺はルキーノ様に伴侶にと言われて嬉しかったんです。嫌なはずがありません。でも仕事じゃないことなんて初めてだから緊張して……」
「あぁ、そう言うことか」
性行為自体は初めてでもなければルキーノ以外の野郎との経験だって腐るほどある。そのどれもが仕事の一環で、プライベートでの行為は正真正銘彼が初めての相手なのだ。それがこの妙な緊張を生んでいるのであって、ルキーノの相手が嫌なわけじゃない。
モゴモゴ言い募る俺の言葉にルキーノはすぐに理解を示してくれる。そうして彼はグラスをサイドテーブルに置くと足元で膝を突く俺を引っ張り上げて膝の上に乗せた。
「ならば今日は私に任せていればいい。奉仕するばかりが交わりではないと学ぶいい機会だろう」
「ルキーノ様……」
大きく硬い手のひらが頬を撫でる。表情は相変わらず眉間に皺のよった厳しいものだけど、言葉から伝わる気遣いに俺は笑みを浮かべた。
「よろしくお願いします。旦那様」
頬に触れる手に手を重ね、甘えるように頬を擦り寄せる。引き寄せられる腰に合わせてルキーノにしな垂れかかればつむじに軽くキスが降ってきた。
つむじに始まり額、瞼、頬と唇が降りてきて、唇を飛ばして顎にキスが落とされる。些細だけど期待を裏切る意地悪に唇を尖らせると狙い澄ましたかのようにルキーノの唇ががぶりと噛み付いてきた。下唇を喰まれ舐められて、思わず開いた口に舌が滑り込んでくる。
「ん、ふ……」
上顎や歯の裏を緩やかに撫でるルキーノ。まだ様子を伺っていた俺の舌を絡め取り、舌の裏や奥の方を撫でられると腰に熱が溜まり始める。
ルキーノのキスは気持ちがいい。最初から快楽を引き出すために動き回る舌に喰らいつくとあっという間にルキーノの口内に誘い込まれて柔らかく舌を噛まれた。
ビクッと震える背中を大きな手のひらが撫で上げる。そのまま頭を掴まれてキスの猛攻から逃れられなくなった。
「んぁ、ルキー、ノ……さま」
「ん?」
溢れて顎を伝う唾液を追ってルキーノの唇が下へと降りていく。そのままネックガードに歯を立てられて熱の籠った吐息が漏れた。順調に高揚していく俺の様子をルキーノの青い目がじっと見つめている。
この観察するような目。腹の底まで見透かされるようで俺は思わず目を閉じる。
見られている。そう思うだけでゾクゾクと背筋が粟立った。
「今日が発情期ではないのが惜しいな。そうであればここに噛みついてやるものを」
発情期でなければ噛んでも番にはなれない。『その時』以外は決して外してはならないとルキーノ自身が与えたネックガードを当の本人が忌々しげに噛んでいる。
ああ、彼のこんな姿初めて見る。俺の心臓ははち切れんばかりに高鳴った。
「ぉれも楽しみに、してますよ。ルキーノ様だけのオメガになる日」
「そうか」
嬉しすぎて耳まで真っ赤に染めている俺。わかりやすい態度に僅かに表情を緩めたルキーノはもう一度俺に口付けた。
キスを交わしながらワンピースの裾から差し込まれる手が心地良い。太ももをなぞる指先が俺の緩く兆したものに触れて勝手に体がぴくりと震えてしまった。
「緊張していると言っていたが、反応はいいようだ」
「そりゃあ、これだけされれば、ねぇ」
握り込まれて直接的な刺激を与えられてはたまらない。俺はびくびく震えながら負けじとルキーノのものに手を伸ばした。
「ルキーノ様だって勃ってる」
「役に立たない方が良かったか?」
「まさか」
バスローブの裾を割って直接触れればずっしりと重いルキーノのものの熱さを感じる。これが俺の中に収まるのだと思うと自然と喉が鳴った。
「ん、んぅ」
しばらくお互いのものを刺激し合っていれば硬く勃ち上がり先走りを溢し始める。
背中を押されるままにルキーノにぴったりともたれかかってしまえば褒めるように頭を撫でられる。ルキーノの肩に頭を乗せて心地よさにうっとりと目を細めていると、ルキーノの濡れた指が後ろに触れた。
「あ……!」
いつの間にやら香油の蓋が開いていて、ぬるりと滑る指が中に入ってきた。準備である程度柔らかくなったそこを慣れた様子で突き進んでいくルキーノの指。指2本は容易く滑り込み、濡れた音を立てながら彼を受け入れるために広げられていく。時々その指が中のいいところを悪戯に擦るものだからその度に俺は小さく悲鳴を上げた。
急激に熱に浮かされて欲望だけに脳味噌が染まりゆく中、密着した体と体の隙間でルキーノのものを握る。ロクな動きはできないけど、それでも少しずつ大きく硬くなっていくそれに更に興奮した。
「そろそろいいか」
「っは、あ……はぃ、大丈夫です……」
小さく頷くとルキーノは俺のワンピースを脱がせてベッドに転がす。ネックガード以外何も身に付けていない状態は非常に心許なくてシーツを手繰り寄せようとしたら腕を掴んで止められた。
そのまま腕を頭の上に縫い止められて、覆い被さるルキーノが囁く。
「お前が私に何を隠すと言うのだ?」
はわ、自信過剰。でもこんなセリフでぎゅんと締め付けられる心臓が痛い。どうぞどこまでも見てくださいと全てを投げ出したい気持ちになる。そのまま力の抜けた足を開かされ、硬く聳り立つルキーノのものが入り込むのを俺は陶然として受け入れた。
「あ、あぁ……ん」
ルキーノが俺の中に入ってくる。唯一の人と決めたアルファが腹の中にいる。すっかり全部収まったら息をするのも苦しいくらいに腹が満ちた。
早く全てが欲しい。欲望にどろりと溶けた目を向ければ、ルキーノもまた青い目の奥に煮え立つような熱を灯して俺を見ていた。
「ルキーノ、さま」
「お前は私のものだ、ネロ」
ネックガードの上から強く噛みつかれる。それがいつかくるその日を思わせて、俺の頭は多幸感に塗り潰された。
「あぁ、そう言うことか」
性行為自体は初めてでもなければルキーノ以外の野郎との経験だって腐るほどある。そのどれもが仕事の一環で、プライベートでの行為は正真正銘彼が初めての相手なのだ。それがこの妙な緊張を生んでいるのであって、ルキーノの相手が嫌なわけじゃない。
モゴモゴ言い募る俺の言葉にルキーノはすぐに理解を示してくれる。そうして彼はグラスをサイドテーブルに置くと足元で膝を突く俺を引っ張り上げて膝の上に乗せた。
「ならば今日は私に任せていればいい。奉仕するばかりが交わりではないと学ぶいい機会だろう」
「ルキーノ様……」
大きく硬い手のひらが頬を撫でる。表情は相変わらず眉間に皺のよった厳しいものだけど、言葉から伝わる気遣いに俺は笑みを浮かべた。
「よろしくお願いします。旦那様」
頬に触れる手に手を重ね、甘えるように頬を擦り寄せる。引き寄せられる腰に合わせてルキーノにしな垂れかかればつむじに軽くキスが降ってきた。
つむじに始まり額、瞼、頬と唇が降りてきて、唇を飛ばして顎にキスが落とされる。些細だけど期待を裏切る意地悪に唇を尖らせると狙い澄ましたかのようにルキーノの唇ががぶりと噛み付いてきた。下唇を喰まれ舐められて、思わず開いた口に舌が滑り込んでくる。
「ん、ふ……」
上顎や歯の裏を緩やかに撫でるルキーノ。まだ様子を伺っていた俺の舌を絡め取り、舌の裏や奥の方を撫でられると腰に熱が溜まり始める。
ルキーノのキスは気持ちがいい。最初から快楽を引き出すために動き回る舌に喰らいつくとあっという間にルキーノの口内に誘い込まれて柔らかく舌を噛まれた。
ビクッと震える背中を大きな手のひらが撫で上げる。そのまま頭を掴まれてキスの猛攻から逃れられなくなった。
「んぁ、ルキー、ノ……さま」
「ん?」
溢れて顎を伝う唾液を追ってルキーノの唇が下へと降りていく。そのままネックガードに歯を立てられて熱の籠った吐息が漏れた。順調に高揚していく俺の様子をルキーノの青い目がじっと見つめている。
この観察するような目。腹の底まで見透かされるようで俺は思わず目を閉じる。
見られている。そう思うだけでゾクゾクと背筋が粟立った。
「今日が発情期ではないのが惜しいな。そうであればここに噛みついてやるものを」
発情期でなければ噛んでも番にはなれない。『その時』以外は決して外してはならないとルキーノ自身が与えたネックガードを当の本人が忌々しげに噛んでいる。
ああ、彼のこんな姿初めて見る。俺の心臓ははち切れんばかりに高鳴った。
「ぉれも楽しみに、してますよ。ルキーノ様だけのオメガになる日」
「そうか」
嬉しすぎて耳まで真っ赤に染めている俺。わかりやすい態度に僅かに表情を緩めたルキーノはもう一度俺に口付けた。
キスを交わしながらワンピースの裾から差し込まれる手が心地良い。太ももをなぞる指先が俺の緩く兆したものに触れて勝手に体がぴくりと震えてしまった。
「緊張していると言っていたが、反応はいいようだ」
「そりゃあ、これだけされれば、ねぇ」
握り込まれて直接的な刺激を与えられてはたまらない。俺はびくびく震えながら負けじとルキーノのものに手を伸ばした。
「ルキーノ様だって勃ってる」
「役に立たない方が良かったか?」
「まさか」
バスローブの裾を割って直接触れればずっしりと重いルキーノのものの熱さを感じる。これが俺の中に収まるのだと思うと自然と喉が鳴った。
「ん、んぅ」
しばらくお互いのものを刺激し合っていれば硬く勃ち上がり先走りを溢し始める。
背中を押されるままにルキーノにぴったりともたれかかってしまえば褒めるように頭を撫でられる。ルキーノの肩に頭を乗せて心地よさにうっとりと目を細めていると、ルキーノの濡れた指が後ろに触れた。
「あ……!」
いつの間にやら香油の蓋が開いていて、ぬるりと滑る指が中に入ってきた。準備である程度柔らかくなったそこを慣れた様子で突き進んでいくルキーノの指。指2本は容易く滑り込み、濡れた音を立てながら彼を受け入れるために広げられていく。時々その指が中のいいところを悪戯に擦るものだからその度に俺は小さく悲鳴を上げた。
急激に熱に浮かされて欲望だけに脳味噌が染まりゆく中、密着した体と体の隙間でルキーノのものを握る。ロクな動きはできないけど、それでも少しずつ大きく硬くなっていくそれに更に興奮した。
「そろそろいいか」
「っは、あ……はぃ、大丈夫です……」
小さく頷くとルキーノは俺のワンピースを脱がせてベッドに転がす。ネックガード以外何も身に付けていない状態は非常に心許なくてシーツを手繰り寄せようとしたら腕を掴んで止められた。
そのまま腕を頭の上に縫い止められて、覆い被さるルキーノが囁く。
「お前が私に何を隠すと言うのだ?」
はわ、自信過剰。でもこんなセリフでぎゅんと締め付けられる心臓が痛い。どうぞどこまでも見てくださいと全てを投げ出したい気持ちになる。そのまま力の抜けた足を開かされ、硬く聳り立つルキーノのものが入り込むのを俺は陶然として受け入れた。
「あ、あぁ……ん」
ルキーノが俺の中に入ってくる。唯一の人と決めたアルファが腹の中にいる。すっかり全部収まったら息をするのも苦しいくらいに腹が満ちた。
早く全てが欲しい。欲望にどろりと溶けた目を向ければ、ルキーノもまた青い目の奥に煮え立つような熱を灯して俺を見ていた。
「ルキーノ、さま」
「お前は私のものだ、ネロ」
ネックガードの上から強く噛みつかれる。それがいつかくるその日を思わせて、俺の頭は多幸感に塗り潰された。
あなたにおすすめの小説
王太子に「戦友としか思えない」と言われたので、婚約を解消しました
明衣令央
恋愛
婚約者である王太子ヘンリーから「君のことは戦友としか思えない」と告げられた、公爵令嬢アリスティア。
十年以上の王妃教育を積んできた彼女は、静かに婚約解消を受け入れる。
一年後、幸せな結婚を迎えた彼女にとって、ヘンリーのその後は――もうどうでもいいことだった。
夫から『お前を愛することはない』と言われたので、お返しついでに彼のお友達をお招きした結果。
古森真朝
ファンタジー
「クラリッサ・ベル・グレイヴィア伯爵令嬢、あらかじめ言っておく。
俺がお前を愛することは、この先決してない。期待など一切するな!」
新婚初日、花嫁に真っ向から言い放った新郎アドルフ。それに対して、クラリッサが返したのは――
※ぬるいですがホラー要素があります。苦手な方はご注意ください。
売れ残りオメガの従僕なる日々
灰鷹
BL
王弟騎士α(23才)× 地方貴族庶子Ω(18才)
※ 第12回BL大賞では、たくさんの応援をありがとうございました!
ユリウスが暮らすシャマラーン帝国では、平民のオメガは18才になると、宮廷で開かれる選定の儀に参加することが義務付けられている。王族の妾となるオメガを選ぶためのその儀式に参加し、誰にも選ばれずに売れ残ったユリウスは、国王陛下から「第3王弟に謀反の疑いがあるため、身辺を探るように」という密命を受け、オメガ嫌いと噂される第3王弟ラインハルトの従僕になった。
無口で無愛想な彼の優しい一面を知り、任務とは裏腹にラインハルトに惹かれていくユリウスであったが、働き始めて3カ月が過ぎたところで第3王弟殿下が辺境伯令嬢の婿養子になるという噂を聞き、従僕も解雇される。
処刑される悪役令息に転生したらなぜか推しの騎士団長がグイグイ近づいてくる
猫に小判
BL
交通事故で死んだはずの会社員・田中悠人は、気がつくとBL小説『恋と陰謀~はじまりは夜に~』の世界に転生していた。
しかも転生先は、原作で処刑される悪役令息エリオット。
当然そんな未来は回避したい。
原作知識を頼りに慎重に立ち回るつもりだったのに、気づけば王宮を揺るがす事件に巻き込まれていき――。
さらに困ったことに、原作で一番の推しだった騎士団長ガイウスがやたらと距離を詰めてきて……?
平穏に生きたい元悪役令息と、過保護な騎士団長がじれじれ距離を縮める話。
ガイウス(騎士団長)×エリオット(元悪役令息)
愛する公爵と番になりましたが、大切な人がいるようなので身を引きます
まんまる
BL
メルン伯爵家の次男ナーシュは、10歳の時Ωだと分かる。
するとすぐに18歳のタザキル公爵家の嫡男アランから求婚があり、あっという間に婚約が整う。
初めて会った時からお互い惹かれ合っていると思っていた。
しかしアランにはナーシュが知らない愛する人がいて、それを知ったナーシュはアランに離婚を申し出る。
でもナーシュがアランの愛人だと思っていたのは⋯。
執着系α×天然Ω
年の差夫夫のすれ違い(?)からのハッピーエンドのお話です。
Rシーンは※付けます
※画像は男の子メーカーpicrewさんよりお借りしました。
※画像はpicrewさんよりお借りしました。
Xアカウント(@wawawa_o_o_)
初夜に暴言を吐いた夫は後悔し続ける──10年後の償い【完結】
星森 永羽(ほしもりとわ)
恋愛
王命により、辺境伯ロキアのもとへ嫁いだのは、金髪翠眼の美しき公爵令嬢スフィア。
だが、初夜に彼が告げたのは、愛も権限も与えないという冷酷な宣言だった。噂に踊らされ、彼女を「穢れた花嫁」と罵ったロキア。
しかし、わずか一日でスフィアは姿を消し、教会から届いたのは婚姻無効と慰謝料請求の書状──。
王と公爵の怒りを買ったロキアは、爵位も領地も名誉も奪われ、ただの補佐官として生きることに。
そして十年後、運命のいたずらか、彼は被災地で再びスフィアと出会う。
地位も捨て、娘を抱えて生きる彼女の姿に、ロキアの胸に去来するのは、悔恨と赦しを乞う想い──。
⚠️本作はAIの生成した文章を一部に使用しています。
ただのハイスペックなモブだと思ってた
はぴねこ
BL
神乃遥翔(じんの はると)は自分のことをモブだと思っていた。
少年漫画ではいつだって、平凡に見えて何か一つに秀でている人物が主人公だったから。
その点、遥翔は眉目秀麗文武両道、家も財閥の超お金持ち。
一通りのことがなんでも簡単にできる自分は夢中になれるものもなくて、きっと漫画のモブみたいに輝く主人公を引き立てるモブのように生きるのだと、そう遥翔は思っていた。
けれど、そんな遥翔に勉強を教わりに来ている葛城星 (かつらぎ ほし)は言った。
「BL漫画の中では、神乃くんみたいな人がいつだって主人公なんだよ?」
そう言って、星が貸してくれた一冊のBL漫画が遥翔の人生を一変させた。
自分にも輝ける人生を歩むことができるのかもしれないと希望を持った遥翔は、そのことを教えてくれた星に恋をする。
だけど、恋をした途端、星には思い人がいることに気づいてしまって……
眉目秀麗文武両道で完璧だけど漫画脳な遥翔が、お人好しで気弱な星の心に少しずつ少しずつ近づこうと頑張るお話です。
貧乏子爵のオメガ令息は、王子妃候補になりたくない
こたま
BL
山あいの田舎で、子爵とは名ばかりの殆ど農家な仲良し一家で育ったラリー。男オメガで貧乏子爵。このまま実家で生きていくつもりであったが。王から未婚の貴族オメガにはすべからく王子妃候補の選定のため王宮に集うようお達しが出た。行きたくないしお金も無い。辞退するよう手紙を書いたのに、近くに遠征している騎士団が帰る時、迎えに行って一緒に連れていくと連絡があった。断れないの?高貴なお嬢様にイジメられない?不安だらけのラリーを迎えに来たのは美丈夫な騎士のニールだった。