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襲来する紅蓮の女王
炎と風の反逆者 15
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視線を外すことができない。彼女の貫くような視線は、俺を釘付けと言うよりも串刺しにしていた。
そんな彼女は俺の視線を気にもせずに、唇を妖艶に吊り上げた。
「探す手間が省けた」
彼女はそう言いながら壁の中へと入ってくる。
彼女が一歩踏み込んだだけで、周囲の温度が上がったような底知れぬ威圧感に襲われた。
「会いたかったよ。石動誘」
彼女が俺の名前を呼んだ。
なぜ俺の名前を知っているのか。いや、今はそんなこと、どうでもいい。
俺は彼女の顔を知っている。
確か、アストラルソロモン社に反旗を翻した反乱組織の幹部。
名前は確か灰塚命(はいづかみこと)。
ニュースなどでも顔写真が出ていた。炎を操るサクセサーを持っているという情報もある。
そんなことを思いだしていると、突然、視界を遮るものが立ちはだかった。
「誘になにか用かよ」
この声、そしてこの逞しい背中は、間違いなく紀彦のものだ。
「君に用はない。できればそこを退いてくれないか?」
「はい、とでも言うと思っているのか?」
「それなら、退きたいと思わせなければならないな」
この会話を聞く限り、戦闘になるのは避けられないようだ。ならば、やらなければならないことがある。
「透真さん、茜音を連れて逃げてくれ」
俺は視線を灰塚から外すことなく、小声で伝えた。
「分かりました。石動くんも気を付けてください」
「善処するよ」
透真さんは会話が終わると、茜音と共に姿と気配を霧散させた。
透真さんのサクセサーは透明化だ。自分と自分が触れている者を透明化させることが出来る。このサクセサーがあれば、茜音も一緒に逃げることが出来るだろう。
あとは2人が逃げるまでの時間稼ぎをするだけだ。幸運にも、ここにはトップクラスの能力者が集まっている。さらに言えば、水を操るスペシャリストも目の前にいる。勝機はあるはずだ。
目の前の二人に動く気配はない。紀彦は相手の出方を探っているようだが、灰塚には緊張感などなく、その表情に敵意なんてものは一切なかった。
「どうした? 攻撃してこないのか?」
「君に用はないからな。危害を加える気はないよ」
「そうかい。じゃあ、先手を打たせてもらうぜ!」
紀彦は技を使うため手を前に突きだす。
「スプラッシュショット」
小さな水滴を広範囲に高速で撒き散らす技だ。一発の威力は小さいが、攻撃範囲が広いので回避系のサクセサーなしでは避けることは不可能だろう。
しかし、灰塚は避けるどころか動こうとしない。
これで決まってしまうのだろうか。
そんな彼女は俺の視線を気にもせずに、唇を妖艶に吊り上げた。
「探す手間が省けた」
彼女はそう言いながら壁の中へと入ってくる。
彼女が一歩踏み込んだだけで、周囲の温度が上がったような底知れぬ威圧感に襲われた。
「会いたかったよ。石動誘」
彼女が俺の名前を呼んだ。
なぜ俺の名前を知っているのか。いや、今はそんなこと、どうでもいい。
俺は彼女の顔を知っている。
確か、アストラルソロモン社に反旗を翻した反乱組織の幹部。
名前は確か灰塚命(はいづかみこと)。
ニュースなどでも顔写真が出ていた。炎を操るサクセサーを持っているという情報もある。
そんなことを思いだしていると、突然、視界を遮るものが立ちはだかった。
「誘になにか用かよ」
この声、そしてこの逞しい背中は、間違いなく紀彦のものだ。
「君に用はない。できればそこを退いてくれないか?」
「はい、とでも言うと思っているのか?」
「それなら、退きたいと思わせなければならないな」
この会話を聞く限り、戦闘になるのは避けられないようだ。ならば、やらなければならないことがある。
「透真さん、茜音を連れて逃げてくれ」
俺は視線を灰塚から外すことなく、小声で伝えた。
「分かりました。石動くんも気を付けてください」
「善処するよ」
透真さんは会話が終わると、茜音と共に姿と気配を霧散させた。
透真さんのサクセサーは透明化だ。自分と自分が触れている者を透明化させることが出来る。このサクセサーがあれば、茜音も一緒に逃げることが出来るだろう。
あとは2人が逃げるまでの時間稼ぎをするだけだ。幸運にも、ここにはトップクラスの能力者が集まっている。さらに言えば、水を操るスペシャリストも目の前にいる。勝機はあるはずだ。
目の前の二人に動く気配はない。紀彦は相手の出方を探っているようだが、灰塚には緊張感などなく、その表情に敵意なんてものは一切なかった。
「どうした? 攻撃してこないのか?」
「君に用はないからな。危害を加える気はないよ」
「そうかい。じゃあ、先手を打たせてもらうぜ!」
紀彦は技を使うため手を前に突きだす。
「スプラッシュショット」
小さな水滴を広範囲に高速で撒き散らす技だ。一発の威力は小さいが、攻撃範囲が広いので回避系のサクセサーなしでは避けることは不可能だろう。
しかし、灰塚は避けるどころか動こうとしない。
これで決まってしまうのだろうか。
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