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僕の名前は茨精志郎(いばら せいしろう)。今年から段戸襤褸(だんどぼろ)高校に入学した高校1年生だ。
そんな僕は、想像していたような華やかな高校生活を送っているとは言い難いかもしれない。
僕は部活には入っていないし、勉強もそこまでできるわけではない。運動が得意なわけでもないし、顔がいいわけでもない。悪いところはないのだが、代わりに良いところもないといった冴えない高校生男子なのだ。
そんな僕なのだが、一つだけ、自慢できることがある。
「おはよう、精志郎。今日もいい朝だね」
それは、僕の友達だ。
クラスの中どころか、学年一だと噂されているイケメン、一文字菊臣(いちもんじ きくおみ)。
彼と僕は友達なのだ。それが唯一、僕が誇れる長所だろう。まあ、小、中、高と同じ学校で、しかも、ずっと同じクラスだったので、菊臣の方から話しかけてくれて、僕や周りが一方的に友達だと勘違いしている可能性はあるのだが……。そんな悲しいことは考えないでおこう。
「そ、そうだね。おはよう、菊臣」
茨と一文字ということで、出席番号順に並ぶと隣同士になり、教室の席も僕が後ろで菊臣が前なので、一番最初に僕に話しかけてくれる。
こういうこともあって、僕と菊臣が友達というのは周知の事実になっているのだ。
「そう言えば、精志郎、文理選択はもう決めた?」
「いや、まだ……」
まだ高校生活は1ヶ月も経っていないのに文系に進むのか理系に進むのかなんて、まだ決めていない。
「そう言う菊臣は、もう決めてるのかよ」
「俺だってまだ悩み中だよ。こんな大事なこと、あっさりと決めれる訳ないだろ?」
「そうだよな……」
文武両道の菊臣でも文理選択はまだ決めていないようで少し安心した。もし、決めていたのなら、焦って自分に合っていない方を選んでいたかもしれない。
「俺たちの進路にも関わってくることだし、慎重に……」
そう話していたのだが、菊臣の言葉は途中で遮られてしまった。
「一文字! こっち来て見てみろよ! マジやばいって!」
菊臣を呼んだのは、他のクラスメイトの男子生徒だった。
菊臣は見ての通り、クラスでも学年でも中心にいる人物。当然、僕だけと仲がいいわけではない。クラスの中だけに止まらず、学年、いや、学校中から引っ張りだこなのだ。僕だけとお喋りできる訳ではない。
しかし、菊臣がいなくなったことで、僕の話し相手がいなくなった訳ではない。
そんな僕は、想像していたような華やかな高校生活を送っているとは言い難いかもしれない。
僕は部活には入っていないし、勉強もそこまでできるわけではない。運動が得意なわけでもないし、顔がいいわけでもない。悪いところはないのだが、代わりに良いところもないといった冴えない高校生男子なのだ。
そんな僕なのだが、一つだけ、自慢できることがある。
「おはよう、精志郎。今日もいい朝だね」
それは、僕の友達だ。
クラスの中どころか、学年一だと噂されているイケメン、一文字菊臣(いちもんじ きくおみ)。
彼と僕は友達なのだ。それが唯一、僕が誇れる長所だろう。まあ、小、中、高と同じ学校で、しかも、ずっと同じクラスだったので、菊臣の方から話しかけてくれて、僕や周りが一方的に友達だと勘違いしている可能性はあるのだが……。そんな悲しいことは考えないでおこう。
「そ、そうだね。おはよう、菊臣」
茨と一文字ということで、出席番号順に並ぶと隣同士になり、教室の席も僕が後ろで菊臣が前なので、一番最初に僕に話しかけてくれる。
こういうこともあって、僕と菊臣が友達というのは周知の事実になっているのだ。
「そう言えば、精志郎、文理選択はもう決めた?」
「いや、まだ……」
まだ高校生活は1ヶ月も経っていないのに文系に進むのか理系に進むのかなんて、まだ決めていない。
「そう言う菊臣は、もう決めてるのかよ」
「俺だってまだ悩み中だよ。こんな大事なこと、あっさりと決めれる訳ないだろ?」
「そうだよな……」
文武両道の菊臣でも文理選択はまだ決めていないようで少し安心した。もし、決めていたのなら、焦って自分に合っていない方を選んでいたかもしれない。
「俺たちの進路にも関わってくることだし、慎重に……」
そう話していたのだが、菊臣の言葉は途中で遮られてしまった。
「一文字! こっち来て見てみろよ! マジやばいって!」
菊臣を呼んだのは、他のクラスメイトの男子生徒だった。
菊臣は見ての通り、クラスでも学年でも中心にいる人物。当然、僕だけと仲がいいわけではない。クラスの中だけに止まらず、学年、いや、学校中から引っ張りだこなのだ。僕だけとお喋りできる訳ではない。
しかし、菊臣がいなくなったことで、僕の話し相手がいなくなった訳ではない。
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