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そんなことを考えてながら授業の準備をしていると、横の壁からニョキっと生々しい何かが生えてきた。
僕と菊臣は名字が同じ「い」から始まることもあり、席替えをしていないと、大体、廊下側の壁側に並ぶことになる。壁側の席は寄りかかったりできるので好きだったのだが、高校では菊臣を狙う女子から隙あらば話しかけられるので、廊下側だと他のクラスの女子からも標的にされて結構大変なのだ。
そんな高校になってからはいい思い出がない壁から変なものが急に生えてきたのだ。しかも、男なら見覚えがあるあれに間違いない。誰かの悪戯なのだろうが、人間の仕業ではない。窓の隙間から誰かが差し込んだわけでもないし、壁に穴があったわけでもない。それは突然出てきたのだ。
しかし、人間の仕業ではないと分かれば、残る可能性は一つしかない。
ただ、これになんの意図があるかは分からない。分からないのだが、僕を驚かせようとしたことに変わりはないはずだ。ならば、こちらも最上級の報復をさせてもらおう。玉を握りつぶすとか、そこまで僕は鬼じゃない。手元にはちょうどシャーペンがある。まあ、コンパスがなかったことを幸運に思ってもらおう。
シャーペンの先から芯を出し、突き刺そうとしたところで、それは引っ込んでしまった。
「あっ! こいつ、感づきやがったな……」
「ん? どうかした?」
僕の声に一番近くにいた菊臣が反応してしまった。
「い、いや、虫がいたからさ。殺そうとしたら逃げられちゃって」
「……そう」
どうにか言い逃れできたようだ。
しかし、まずいことになった。なぜあの悪魔が学校に来てしまったのだろうか。
「酷いなぁ。私渾身のギャグ、「どこでもラッキーホール」に笑わないどころかシャーペンを突き刺そうとするなんて。どうせ刺すんなら尿道にしてくれよ。私はちゃんと尿道も開発しているからね。あぁ、でも、人間が尿道を開発するのはお勧めしないよ。菌が入って炎症を起こしたりしたら大変だからね。それに、男なら尿道責めの快感は、尿道カテーテルとか尿路結石で嫌でも経験しなくちゃいけないからね。楽しみにしておくことだ。最初は生まれたての子鹿のように立つこともやっとだからね」
そんなことを言いながら窓から顔だけを出してきたのは、やはり、あの全裸悪魔だった。
僕と菊臣は名字が同じ「い」から始まることもあり、席替えをしていないと、大体、廊下側の壁側に並ぶことになる。壁側の席は寄りかかったりできるので好きだったのだが、高校では菊臣を狙う女子から隙あらば話しかけられるので、廊下側だと他のクラスの女子からも標的にされて結構大変なのだ。
そんな高校になってからはいい思い出がない壁から変なものが急に生えてきたのだ。しかも、男なら見覚えがあるあれに間違いない。誰かの悪戯なのだろうが、人間の仕業ではない。窓の隙間から誰かが差し込んだわけでもないし、壁に穴があったわけでもない。それは突然出てきたのだ。
しかし、人間の仕業ではないと分かれば、残る可能性は一つしかない。
ただ、これになんの意図があるかは分からない。分からないのだが、僕を驚かせようとしたことに変わりはないはずだ。ならば、こちらも最上級の報復をさせてもらおう。玉を握りつぶすとか、そこまで僕は鬼じゃない。手元にはちょうどシャーペンがある。まあ、コンパスがなかったことを幸運に思ってもらおう。
シャーペンの先から芯を出し、突き刺そうとしたところで、それは引っ込んでしまった。
「あっ! こいつ、感づきやがったな……」
「ん? どうかした?」
僕の声に一番近くにいた菊臣が反応してしまった。
「い、いや、虫がいたからさ。殺そうとしたら逃げられちゃって」
「……そう」
どうにか言い逃れできたようだ。
しかし、まずいことになった。なぜあの悪魔が学校に来てしまったのだろうか。
「酷いなぁ。私渾身のギャグ、「どこでもラッキーホール」に笑わないどころかシャーペンを突き刺そうとするなんて。どうせ刺すんなら尿道にしてくれよ。私はちゃんと尿道も開発しているからね。あぁ、でも、人間が尿道を開発するのはお勧めしないよ。菌が入って炎症を起こしたりしたら大変だからね。それに、男なら尿道責めの快感は、尿道カテーテルとか尿路結石で嫌でも経験しなくちゃいけないからね。楽しみにしておくことだ。最初は生まれたての子鹿のように立つこともやっとだからね」
そんなことを言いながら窓から顔だけを出してきたのは、やはり、あの全裸悪魔だった。
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