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とりあえず、怒りを抑えて、放課後の出来事を話すことにした。
「菊臣が僕を呼びだして、告白してきたんだよ」
そう言うと、今まで床に寝そべっていた悪魔が慌てて体を起こした。
「えっ? こ、告白!? 君が告白されたってことだよね? えっ? 告白って、当然、愛の告白だよね? 秘密を告白されたとか、そういうことじゃないんだよね?」
「……その告白だよ」
何だろう、この反応は。まるで、知らなかったかのように驚いている。本当に知らなかったのだろうか。「そうか……まさか、こんな早くに……」
その言葉に、僕は反応した。
「こんな早くに……? ってことは、お前、やっぱり何かしたんだろ!」
「私が? 私は何もしてないよ。ここでマンガを読んでただけさ。知っていたならどれだけ反対されても絶対に見に行っていたからね」
この悪魔のことはほとんど知らないが、菊臣が僕に告白してくるなんて、僕が反対したってこいつはついてきただろう。やはり、こいつは何も知らなかったし、何もしていなかったのだろう。
しかし、こいつが意識的にやったのではなく、常に変な能力が発動していたりする可能性はある。
「じゃあ、あれだろ。お前と契約したことで、僕に変な能力がついたとか、そういうのじゃないのか? サキュバスの男版とか言っていたんだし、相手を魅了する力とか……」
「そんな都合がいい力なんてないよ。それに、あったとしても私はそんな力は使わない。無理強いは好きではないからね。自然に育まれた愛にこそ価値があるんだよ」
「じゃあ、本当に何もしてないのか……?」
僕の信じられないという目をみて、この悪魔はにやりと口角を上げた。
「いい加減、気づいたらどうだい? 私と契約したからこうなったんじゃない。私と契約しなくてもこうなったんだって。朝、学校で言っただろ? 君は勘違いをしているって。君はモテていたんだよ。他でもない、あの男子生徒、菊臣君からね」
薄々、気づいていたのかもしれない。菊臣はずっと前から僕に好意を抱いていた。そして、高校になり、僕の周りに女子の目が多くなって、菊臣は僕に告白してきたんだ。そこに、この悪魔は関係ない。でも、本当にそうだと信じられなくて、この悪魔のせいだと思いこもうとしていたんだ。
「本来なら、私が手を貸したさ。菊臣君の背中も押したかもしれない。でも、そんな必要もなく、君たちは真の愛を求めた。期待以上だよ! あとは、君次第。君が菊臣君の愛に応えるだけの器を持っているかどうか。問題はそこだね。私としては、ゆっくりと君が持っている愛への偏見を正していこうと思っていたけれど、どうやらそんな悠長にしている場合ではなくなったらしい。いいだろう。ハードモードではあるけれど、私はハードな攻めに燃えるたちだからね。やってやろうじゃないか!」
そう心を燃え上がらせながら、悪魔は立ち上がった。いろんなところが立ち上がっていた。これから僕が何をされるのか想像もできないが、悪寒だけは背筋を這い上がってきた。
「菊臣が僕を呼びだして、告白してきたんだよ」
そう言うと、今まで床に寝そべっていた悪魔が慌てて体を起こした。
「えっ? こ、告白!? 君が告白されたってことだよね? えっ? 告白って、当然、愛の告白だよね? 秘密を告白されたとか、そういうことじゃないんだよね?」
「……その告白だよ」
何だろう、この反応は。まるで、知らなかったかのように驚いている。本当に知らなかったのだろうか。「そうか……まさか、こんな早くに……」
その言葉に、僕は反応した。
「こんな早くに……? ってことは、お前、やっぱり何かしたんだろ!」
「私が? 私は何もしてないよ。ここでマンガを読んでただけさ。知っていたならどれだけ反対されても絶対に見に行っていたからね」
この悪魔のことはほとんど知らないが、菊臣が僕に告白してくるなんて、僕が反対したってこいつはついてきただろう。やはり、こいつは何も知らなかったし、何もしていなかったのだろう。
しかし、こいつが意識的にやったのではなく、常に変な能力が発動していたりする可能性はある。
「じゃあ、あれだろ。お前と契約したことで、僕に変な能力がついたとか、そういうのじゃないのか? サキュバスの男版とか言っていたんだし、相手を魅了する力とか……」
「そんな都合がいい力なんてないよ。それに、あったとしても私はそんな力は使わない。無理強いは好きではないからね。自然に育まれた愛にこそ価値があるんだよ」
「じゃあ、本当に何もしてないのか……?」
僕の信じられないという目をみて、この悪魔はにやりと口角を上げた。
「いい加減、気づいたらどうだい? 私と契約したからこうなったんじゃない。私と契約しなくてもこうなったんだって。朝、学校で言っただろ? 君は勘違いをしているって。君はモテていたんだよ。他でもない、あの男子生徒、菊臣君からね」
薄々、気づいていたのかもしれない。菊臣はずっと前から僕に好意を抱いていた。そして、高校になり、僕の周りに女子の目が多くなって、菊臣は僕に告白してきたんだ。そこに、この悪魔は関係ない。でも、本当にそうだと信じられなくて、この悪魔のせいだと思いこもうとしていたんだ。
「本来なら、私が手を貸したさ。菊臣君の背中も押したかもしれない。でも、そんな必要もなく、君たちは真の愛を求めた。期待以上だよ! あとは、君次第。君が菊臣君の愛に応えるだけの器を持っているかどうか。問題はそこだね。私としては、ゆっくりと君が持っている愛への偏見を正していこうと思っていたけれど、どうやらそんな悠長にしている場合ではなくなったらしい。いいだろう。ハードモードではあるけれど、私はハードな攻めに燃えるたちだからね。やってやろうじゃないか!」
そう心を燃え上がらせながら、悪魔は立ち上がった。いろんなところが立ち上がっていた。これから僕が何をされるのか想像もできないが、悪寒だけは背筋を這い上がってきた。
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