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唇同士が離れてしまっても、衝撃は消えない。なんといってもファーストキスなのだから。しかも、ついこの前まで男同士で、それも菊臣とキスをするなんて想像もしていなかった。それだけに、衝撃はとてつもないものだった。
「ご、ごめん、急に……」
急に我に返ったのか、菊臣が飛び退くようにして僕から離れた。
僕はと言うと、衝撃でまだ脳が止まってしまっているので、状況を整理するところから始めている。しかし、キスをしたところで脳が思考を停止して最初から状況整理を始めるというのを繰り返してしまっている。もう混乱状態だ。
そんな状態に陥っている僕に助け船を出してくれたのは、この場にいる唯一の第三者だった。
「ほら、菊臣君が謝っているよ。君もフォローしないと」
「あっ……その……」
この悪魔のおかげで、ようやく口を開くことができた。とりあえず、僕も謝らなければ。
「僕も……ごめん。急に抱きついたりして……」
それは僕の意志ではなく悪魔の指示だったのだが、今はもう謝ることしか考えることができない。
そして、再びやってきた気まずい空気。さっきまでの興奮が嘘のように冷めてしまっている。
そんな中、一人だけ大興奮している奴がいた。
「ふぅーう! 初々しいねぇ! ディープでもないキスでここまで空気ができあがっちゃうなんて、若いねぇ! で? で? キスまでしたんだよ? 後はその先をやっちゃうだけだよ! ローションだって準備してあるんだから、もう入れるだけだよ! ほらほら! アナルにインだよ!」
あの全裸悪魔だけが大興奮している。
しかし、その声は菊臣にはもちろん、僕にも届いてはいなかった。
「もう……遅いし……そろそろ帰ろうかな……」
「あ、あぁ、そっか……」
菊臣も気まずいのか、僕を引き留めるようなことはなかった。なので、僕は鞄を掴み、そのまま部屋を出た。
「ちょ、ちょっと待ってよ! ここで帰っちゃうの? 気持ちよくなるのは、ここからでしょ! えっ? キスだけで満足しちゃったの? 君の性欲はそんなものじゃないでしょ?」
そう悪魔が訴えかけてくるのだが、構わず、足を動かしていき、おじゃましましたという言葉もなく僕は菊臣の家を出た。一刻も早く菊臣から離れたかった。もちろん、嫌悪感からではない。恥ずかしいと言うかなんというか……そんな気持ちだ。
そんな風に焦って出てきてしまったからなのだろう。菊臣の部屋で広げていた勉強道具を鞄にしまうのを忘れてしまっていた。自分の勉強道具を菊臣の部屋に置き忘れてしまったのだ。しかし、今から戻るのも気まずいので、僕はそのまま家へと帰った。
「ご、ごめん、急に……」
急に我に返ったのか、菊臣が飛び退くようにして僕から離れた。
僕はと言うと、衝撃でまだ脳が止まってしまっているので、状況を整理するところから始めている。しかし、キスをしたところで脳が思考を停止して最初から状況整理を始めるというのを繰り返してしまっている。もう混乱状態だ。
そんな状態に陥っている僕に助け船を出してくれたのは、この場にいる唯一の第三者だった。
「ほら、菊臣君が謝っているよ。君もフォローしないと」
「あっ……その……」
この悪魔のおかげで、ようやく口を開くことができた。とりあえず、僕も謝らなければ。
「僕も……ごめん。急に抱きついたりして……」
それは僕の意志ではなく悪魔の指示だったのだが、今はもう謝ることしか考えることができない。
そして、再びやってきた気まずい空気。さっきまでの興奮が嘘のように冷めてしまっている。
そんな中、一人だけ大興奮している奴がいた。
「ふぅーう! 初々しいねぇ! ディープでもないキスでここまで空気ができあがっちゃうなんて、若いねぇ! で? で? キスまでしたんだよ? 後はその先をやっちゃうだけだよ! ローションだって準備してあるんだから、もう入れるだけだよ! ほらほら! アナルにインだよ!」
あの全裸悪魔だけが大興奮している。
しかし、その声は菊臣にはもちろん、僕にも届いてはいなかった。
「もう……遅いし……そろそろ帰ろうかな……」
「あ、あぁ、そっか……」
菊臣も気まずいのか、僕を引き留めるようなことはなかった。なので、僕は鞄を掴み、そのまま部屋を出た。
「ちょ、ちょっと待ってよ! ここで帰っちゃうの? 気持ちよくなるのは、ここからでしょ! えっ? キスだけで満足しちゃったの? 君の性欲はそんなものじゃないでしょ?」
そう悪魔が訴えかけてくるのだが、構わず、足を動かしていき、おじゃましましたという言葉もなく僕は菊臣の家を出た。一刻も早く菊臣から離れたかった。もちろん、嫌悪感からではない。恥ずかしいと言うかなんというか……そんな気持ちだ。
そんな風に焦って出てきてしまったからなのだろう。菊臣の部屋で広げていた勉強道具を鞄にしまうのを忘れてしまっていた。自分の勉強道具を菊臣の部屋に置き忘れてしまったのだ。しかし、今から戻るのも気まずいので、僕はそのまま家へと帰った。
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