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戦闘不能に魅入られて
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まだゲームの世界がネットに繋がれていなかった頃、スタンドアロンのゲーム機でRPGを遊んでいた男子諸君はだれしも経験があるのではないだろうか。
俗に言う、『女叩き』。
敵またはパーティーメンバーの女性キャラを集めて集中攻撃を被弾させ、何度も戦闘不能にして快楽を得るという高尚な遊び。
今ではリョナラーと呼ばれている。
最大の見どころはダメージボイスと共に倒れる時にめくれるスカート。
気の利いたゲームタイトルならばちゃんと中身のCGポリゴンを入れてくれているのだが、真面目なものだと黒い影で隠してしまって、中身はもはや想像しに任せる他ない。
そうしたゲームを買った時には随分とがっかりさせられたものだが、今この瞬間、僕の前には夢にまで見た雄大な景色が広がっている。
「きゃあぁ~!!」
今日パーティーを組んでいるのはお互い発対面であろう、女子高生の三人組。
その中でも一番洒落た制服の女子が仰向けに倒れた。
ピンク色のストライプの布地に覆われた股間の上を、小さなウサギのような小動物が乗っている。
愛くるしい姿だが、これでも魔物の一種。
それも、先日の小鬼よりもこの世界の住人達から畏れられる危険な存在。
そういうわけでこちらも四人がかりで一匹を襲撃したのだが、最初は見くびってもやはり実力は本物。
早速一人やられた。
「そっち抑えて!!」
「え、でも・・・・・・ごわっ!」
すばしっこく動き回る身体に追いつけず、あたふたする女子高生二人組。
そんな彼女達をせせら笑うかのように足元を機敏に動き回るウサギが猛烈アタック。
毛皮に覆われたモフモフとはいえ、弾丸並みの衝突速度が腹部に命中して、あえなく二人目が死亡。
「ちょっと、待ってよ! この子何でこんなに強いの? おわふっ!!」
低い呻き声を漏らした頃には、三人目も後頭部を蹴り飛ばされていた。
こうして我らがパーティーは戦闘力が完全に沈黙。
お決まりのように醜態をさらした女三人を見下ろしながら、ウサギは岩の向こうへ飛び越えていった。
「あら、まあ、こんなにやられちゃって」
この異世界に来る前、ゲームで女叩きは何度も経験があった。
だけど、現実に娘が戦闘不能になるというのは幻滅する程あんまりな光景だ。
何分、死に際の人間は見苦しさのことなど考えない。
スカートは捲れ放題で、アソコを晒そうが関係ない。
もう一度言うが、創作ゲームのように上品に足を閉じたり、横向きに倒れるなんてことはない。
男だろうが女だろうが、死ぬ時はこんなにも無様だ。
俗に言う、『女叩き』。
敵またはパーティーメンバーの女性キャラを集めて集中攻撃を被弾させ、何度も戦闘不能にして快楽を得るという高尚な遊び。
今ではリョナラーと呼ばれている。
最大の見どころはダメージボイスと共に倒れる時にめくれるスカート。
気の利いたゲームタイトルならばちゃんと中身のCGポリゴンを入れてくれているのだが、真面目なものだと黒い影で隠してしまって、中身はもはや想像しに任せる他ない。
そうしたゲームを買った時には随分とがっかりさせられたものだが、今この瞬間、僕の前には夢にまで見た雄大な景色が広がっている。
「きゃあぁ~!!」
今日パーティーを組んでいるのはお互い発対面であろう、女子高生の三人組。
その中でも一番洒落た制服の女子が仰向けに倒れた。
ピンク色のストライプの布地に覆われた股間の上を、小さなウサギのような小動物が乗っている。
愛くるしい姿だが、これでも魔物の一種。
それも、先日の小鬼よりもこの世界の住人達から畏れられる危険な存在。
そういうわけでこちらも四人がかりで一匹を襲撃したのだが、最初は見くびってもやはり実力は本物。
早速一人やられた。
「そっち抑えて!!」
「え、でも・・・・・・ごわっ!」
すばしっこく動き回る身体に追いつけず、あたふたする女子高生二人組。
そんな彼女達をせせら笑うかのように足元を機敏に動き回るウサギが猛烈アタック。
毛皮に覆われたモフモフとはいえ、弾丸並みの衝突速度が腹部に命中して、あえなく二人目が死亡。
「ちょっと、待ってよ! この子何でこんなに強いの? おわふっ!!」
低い呻き声を漏らした頃には、三人目も後頭部を蹴り飛ばされていた。
こうして我らがパーティーは戦闘力が完全に沈黙。
お決まりのように醜態をさらした女三人を見下ろしながら、ウサギは岩の向こうへ飛び越えていった。
「あら、まあ、こんなにやられちゃって」
この異世界に来る前、ゲームで女叩きは何度も経験があった。
だけど、現実に娘が戦闘不能になるというのは幻滅する程あんまりな光景だ。
何分、死に際の人間は見苦しさのことなど考えない。
スカートは捲れ放題で、アソコを晒そうが関係ない。
もう一度言うが、創作ゲームのように上品に足を閉じたり、横向きに倒れるなんてことはない。
男だろうが女だろうが、死ぬ時はこんなにも無様だ。
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