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14 新種の種と妖精
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戦争という不吉な話が落ち着いて暫くがたったある日の朝。
ジークは一人森を探索していた。
森の中には、市場では売られていない新種の実や薬草などがあるからである。
歩くこと三時間が過ぎたとき、それはあった。
「こんな所に湖なんかあったのか。」
ジークの目の前には湖が広がっていた。
しかし、湖にしては随分と濁っており酷い臭いがしていた。
「この臭いは酷いな。目に涙が出る……。オェー。」
すぐにそこから離れようとしたとき、
〈た…す…け……て。〉
突然、声が聞こえた。
「誰かいるのかー!?何処だー!」
声のする方に行くと、果実?いや、種があった。
「こんなの見たことがないぞ?」
その種をジーッと見ているとまた声が聞こえた。
〈私をここから連れ出して……〉
「わかった!俺の村に行くからな!」
村に着くと、種が少し光始めた。
それと同時に、ジークは自分の魔力が吸われている事に気がついた。
「魔力を吸っているのか!?」
〈ご…めん……なさい。こうしないと消える寸前だったの……〉
「もう、大丈夫なのか?」
〈は…い。明日には、復活すると思います。〉
「わかった。ゆっくり休んでくれ。」
その日、村の皆に今日あった出来事を話した。
皆も、やっぱり見たことがないようだった。
「明日になればわかるだろう!取り敢えず、飯にするか!」
「「「「待ってました!」」」」
「………おぉぅ。」
皆の気合いが凄くて思わず変な声が出てしまった。
次の日
昨日の種を見ると大きくなっていた。
直径20センチぐらいに成長していた。
「おはよう。大丈夫か?」
突然、種が光だし余りの眩しさに目を閉じ、光が少しずつ弱まって目を開けると、目の前には小さな女の子がいた。
〈助けて頂きありがとうございました。私は、妖精族のベルといいます。〉
どうやら、目の前にいる子は妖精族らしい。
妖精族は、キレイな水がある場所で住むらしいが、何故あんなところで種に化けていたのだろうか?
「ベルは、何であんな所にいたんだ?」
〈以前まであの湖に住んでいました。私は、妖精族の長をしていたのですが、湖が突然に濁りだし悪臭を出すようになったのです。〉
話を聞くと、今まで住んでいた湖が突然、濁り悪臭を放つようになってしまって、妖精族が住めないようになったらしい。
長であるベルは、原因を探るために一人残ったが力がどんどん弱まり、種になってしまったと言うわけだ。
「他の妖精族は、どうしたんだ?」
〈キレイな魔力水がなければ…私のように種になってしまいます……。早く、あの湖を何とかしなければ………。〉
「はぁー、俺も手伝うよ!魔力水って事は魔法で出した水があれば暫くは何とかなるか?」
〈なんとかなりますけど……。どうするのですか?〉
「この村に、一時的な水場をつくる。妖精族の種を集めて、水場に入れて置けばなんとかなるよな?」
〈………そんな事できるんですか?人族は魔力が少ないはずですよね?〉
「俺の魔力は普通の人族よりちょっとだけ多いから大丈夫だよ!仲間の場所はわかるか?」
〈はい。わかります!〉
「妖精族の救出作戦開始だー!」
ふぅー。そろそろ休憩にするかな。
「これで全員か?」
〈はい!ありがとうございました!明日には、皆も復活すると思います!〉
「なら、良かった。でも、あの湖を何とかしないとな。」
まさか、ジークによって湖があんな事になるとは………。
ジークは一人森を探索していた。
森の中には、市場では売られていない新種の実や薬草などがあるからである。
歩くこと三時間が過ぎたとき、それはあった。
「こんな所に湖なんかあったのか。」
ジークの目の前には湖が広がっていた。
しかし、湖にしては随分と濁っており酷い臭いがしていた。
「この臭いは酷いな。目に涙が出る……。オェー。」
すぐにそこから離れようとしたとき、
〈た…す…け……て。〉
突然、声が聞こえた。
「誰かいるのかー!?何処だー!」
声のする方に行くと、果実?いや、種があった。
「こんなの見たことがないぞ?」
その種をジーッと見ているとまた声が聞こえた。
〈私をここから連れ出して……〉
「わかった!俺の村に行くからな!」
村に着くと、種が少し光始めた。
それと同時に、ジークは自分の魔力が吸われている事に気がついた。
「魔力を吸っているのか!?」
〈ご…めん……なさい。こうしないと消える寸前だったの……〉
「もう、大丈夫なのか?」
〈は…い。明日には、復活すると思います。〉
「わかった。ゆっくり休んでくれ。」
その日、村の皆に今日あった出来事を話した。
皆も、やっぱり見たことがないようだった。
「明日になればわかるだろう!取り敢えず、飯にするか!」
「「「「待ってました!」」」」
「………おぉぅ。」
皆の気合いが凄くて思わず変な声が出てしまった。
次の日
昨日の種を見ると大きくなっていた。
直径20センチぐらいに成長していた。
「おはよう。大丈夫か?」
突然、種が光だし余りの眩しさに目を閉じ、光が少しずつ弱まって目を開けると、目の前には小さな女の子がいた。
〈助けて頂きありがとうございました。私は、妖精族のベルといいます。〉
どうやら、目の前にいる子は妖精族らしい。
妖精族は、キレイな水がある場所で住むらしいが、何故あんなところで種に化けていたのだろうか?
「ベルは、何であんな所にいたんだ?」
〈以前まであの湖に住んでいました。私は、妖精族の長をしていたのですが、湖が突然に濁りだし悪臭を出すようになったのです。〉
話を聞くと、今まで住んでいた湖が突然、濁り悪臭を放つようになってしまって、妖精族が住めないようになったらしい。
長であるベルは、原因を探るために一人残ったが力がどんどん弱まり、種になってしまったと言うわけだ。
「他の妖精族は、どうしたんだ?」
〈キレイな魔力水がなければ…私のように種になってしまいます……。早く、あの湖を何とかしなければ………。〉
「はぁー、俺も手伝うよ!魔力水って事は魔法で出した水があれば暫くは何とかなるか?」
〈なんとかなりますけど……。どうするのですか?〉
「この村に、一時的な水場をつくる。妖精族の種を集めて、水場に入れて置けばなんとかなるよな?」
〈………そんな事できるんですか?人族は魔力が少ないはずですよね?〉
「俺の魔力は普通の人族よりちょっとだけ多いから大丈夫だよ!仲間の場所はわかるか?」
〈はい。わかります!〉
「妖精族の救出作戦開始だー!」
ふぅー。そろそろ休憩にするかな。
「これで全員か?」
〈はい!ありがとうございました!明日には、皆も復活すると思います!〉
「なら、良かった。でも、あの湖を何とかしないとな。」
まさか、ジークによって湖があんな事になるとは………。
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