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ガリの正体②

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 ガリの闇語りは思いもよらない方向に進んでいき片山とアリファだけが置いてきぼりを食らっているかのようだった。
 まさか管理者の代理人という人物が接触してくるとは。
 片山はこの世界の輪郭がいまだに掴めずにいる。何か得体のしれない大きな力に支配されてる事は間違いないのだが、それを知る術もない。
 ガリは自分の頭を指差し、
「理解が追いつかないのも無理はない。」
 片山とアリファ、魔石ランタンに照らされ浮かび上がる2人の表情を察して、ガリはそう言った。
「私にもわからない事だらけだ。管理者は全てを伝えてくれないからね。それぞれの人には与えられた役目というものがある、ただそれだけだ。意味なんてないのかもしれない。そうだろ?」
 ガリの問いに2人はただ黙っていた。答えが見つからなかった。
 ガリはいつの間にかクルマの外に待機しているもう一人のマントの人物をちらっと見ながら言った。
「影もこの事は知らない。」
「影?」
 片山は何のことか? というふうに質問した。
「あー、一緒に来たもう一人の人物だ。情報収集や隠密行動をする為の組織に属する人間だ。私の護衛役も兼ねている。
 私に絶対の忠誠を誓い、余計な事は話さないよう教育されている。
 こうやって2人に会っている事なんかも絶対に口外したりしない。もし敵や賊に捕まって拷問されても話さない。」
 ガリは物騒な事を軽い雰囲気で話す。
「ま、そういうわけだ。私は貴方達の御用聞きに参上した。
 で、何か困ってることはあるか?」
『突然そう言われても困るな…』片山は思案した。正直困っている事だらけといえばそうだしアリファがいれば何とかなるかもしれない、そう思うとさほど困っていないかも知れないし…。
 片山が考えていると「あっ!」とアリファが何か思いついたように言った。
「魔石を分けてもらえないかしら?」
 アリファの言葉に片山もハッとした。
『そうや、魔石でクルマ充電せんとアエートリまでたどり着けへんわ。』
「ふむ、この自動車の屋根には立派な魔石銃が備え付けられているものな。どうやらクルマの燃料も魔石だろう?いいだろ十分な量を夜明けまでに影に届けさせよう。他には?」
 ガリは2人の顔を交互に見回しながら次の言葉を促したがそれ以上の望みは思い浮かばなかった。
 2人はそんなことよりも情報量が多すぎて頭がパンクしそうだった。
「なければ私は去るとしよう。そうだ、もし道中困ったことがあればこれを見せるといい。何かの役には立つかもしれない。」
 ガリはそう言うと片山に先ほど二人に見せた短剣を差し出した。頭領の紋章が刻まれた短剣だ。
「片山さん、お嬢さんを送り届けた帰りにダルフォイに寄ってくれないか?あちらの世界の話を聞きたい。」
 運転席のドアを開けながら、ガリはそう言うと魔石ランタンを消し、影と二人で闇夜に身を隠した。
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