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1章 呪いの女
229話 魂の考察
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荷物からエドガーと魔力の流れを同期させる魔道具を取り出して、エドガーと手を繋ぎ間に挟む。
「マジで死なないでくれよ、頼む!」
「今の状態なら魂と意識が分断される事はないから意識は失わないと思うぞ。多分」
そう言いつつもうすでに魂に氣しっかりと纏わせているのだがこの通りピンピンしている。
「本当に大丈夫だな・・」
「一旦手を離してもいいか?
様子が変だったらすぐに手を繋いでくれ」
「ああ・・」
恐る恐る了承してくれたので手を離し、エドガーの魔力の流れとの同期を切る。
これでも問題なく俺の魔力の流れはそのままだ。
なんでだ?
「なんか、大丈夫だ」
「ほんとか?そんな訳わかってなくていいのか?」
とりあえず考えてみるか。
氣は魔力を通さないため、魂を氣で覆うと、魂と魔力の流れを断ち切ってしまう。
前の状態ではそれで意識を失った。
魂が魔力を生み出して流れを作り出しているのは、体側にあった意識と魂を繋げるためという事がわかる。
一度意識と魂の繋がりが切れてしまうと体内の魔力の流れはすぐに崩壊してしまう。
意識を失って魂を覆う氣がなくなっても、意識との繋がりが切れた魂が再び魔力の流れを生み出して自然と意識と繋がることはなかった。
魔力の流れから魂がマナを取り込んでいたが、それがなくなったため新しく魔力を作ることがないからだ。
今はどうかといえば魂に氣を纏っているが、気を失わず、魔力の流れもそのまま。
これは体側にあった意識を魂の中に入れてしまった為に、魔力の流れと魂が分断されても気を失わずにいられる。
魂と意識の繋がりが保てさえしていれば、体内の魔力の流れと分断されようが、魂が魔力の流れを維持してくれるようだ。
魂は体側の意識と繋がるために魔力の流れを作っていたが、魂と意識がつながっているから魔力の流れが作られていた、という状況でもあるということか。
なんともややこしい。
魔力の流れからマナの動きまで氣で観察してみるとマナは魔力の流れに導かれ、魂に取り込まれている。
氣で覆われた魂の中では新たに魔力を感じるが外には出て行かずに留まっている。
魔力量の多い俺は魔力を作り出す力も強いのでどんどんと魂の中に魔力が溜まっていっている。
そのままで大丈夫なのかきになるから少し様子を見るか。
ひとまずはなんとなくだが理屈はわかった気がする。
「色々観察して予測した理屈なら大丈夫だな。これなら魂にもガチガチに氣を纏えるし呪いで変えられないように気合込められるな」
「そうか、よかった。だけど本当危険なことはやめてくれよ」
「まあ、極力な。俺だって死ぬのは嫌だ」
「極力って、しないとは言い切れないのかよ。俺のはタイガが居なくなるなんて嫌だからな」
エドガーは不安そうな表情を浮かべ俺の手を握ってくる。
気持ちは理解できる。
俺だってエドガーが居なくなるのは嫌だ。
だから必死に蘇生させたんだからな。
俺は自分のことだからよく分かっている。
俺自身よりも俺が気に入った誰かを失う事が何よりも嫌だ。
「エドガー、俺はな、自分の大切な物のためならどれだけ危険な事だってする。
俺は昔家族や友人故郷を失った。全部大事なものだったのに守れなかった。もうそんな事にはなりたくない。
だから俺は守るためならどんな危険なことでもやるぞ」
「タイガ・・・俺はタイガが大事だ。タイガと同じで俺も大事なものは失いたくない。
だから何としても死なないでくれ」
俺もエドガーの事が大切だ。
エドガーも俺を大切に思ってくれているのはとても嬉しい。
魂の中で心がポカポカと温まる感覚がはっきりと意識して取れる。
心と意識が一体になって心の機微を感じやすくなっているのだろう。
そして心が動くともりもりも氣が湧いてくる。いつにも増して尋常じゃないぐらい。
そして意識もしてないのに氣に嬉しい感情がこもっている。
それが止まらず体から滲み出てくる。
氣を読む技術の高まったエドガーにはバレてしまうな。
「参ったな、これじゃ感情が隠せない」
次々と体から溢れ出す嬉しい感情の籠った氣とそれが抑え切れず恥ずかしさの籠った氣も混じる。
これまでと桁違いに出力と質が高まって制御できない。
真剣な話をしていたはずなのに、困った。
「タイガからめちゃくちゃ氣が溢れてきてる気がする」
「ちょっとな、エドガーに大事って言われたのが嬉しすぎたようで止まらん」
「そ、そうなのか!へへへ、そう思ってくれるのは俺も嬉しいぜ」
エドガーも真剣な様子から変わって尻尾をブンブンふって喜んでいる。
視覚で見れる分わかりやすい。
「エドガー、俺はちょっとやそっとじゃ死なないから安心しろ」
「そう言ってこの間死にかけてたからあまり信用ないけどな!」
「あれだってちゃんと対策してたから死んでないだろ。無策で挑むなんて事はほぼ無いさ」
「それはそうだな、かなり準備するタイプだな」
「だろ」
「だな!」
エドガーも安心してくれたようである。
全く心配性なやつだ。
まあ人のことは言えないだろうな。
「マジで死なないでくれよ、頼む!」
「今の状態なら魂と意識が分断される事はないから意識は失わないと思うぞ。多分」
そう言いつつもうすでに魂に氣しっかりと纏わせているのだがこの通りピンピンしている。
「本当に大丈夫だな・・」
「一旦手を離してもいいか?
様子が変だったらすぐに手を繋いでくれ」
「ああ・・」
恐る恐る了承してくれたので手を離し、エドガーの魔力の流れとの同期を切る。
これでも問題なく俺の魔力の流れはそのままだ。
なんでだ?
「なんか、大丈夫だ」
「ほんとか?そんな訳わかってなくていいのか?」
とりあえず考えてみるか。
氣は魔力を通さないため、魂を氣で覆うと、魂と魔力の流れを断ち切ってしまう。
前の状態ではそれで意識を失った。
魂が魔力を生み出して流れを作り出しているのは、体側にあった意識と魂を繋げるためという事がわかる。
一度意識と魂の繋がりが切れてしまうと体内の魔力の流れはすぐに崩壊してしまう。
意識を失って魂を覆う氣がなくなっても、意識との繋がりが切れた魂が再び魔力の流れを生み出して自然と意識と繋がることはなかった。
魔力の流れから魂がマナを取り込んでいたが、それがなくなったため新しく魔力を作ることがないからだ。
今はどうかといえば魂に氣を纏っているが、気を失わず、魔力の流れもそのまま。
これは体側にあった意識を魂の中に入れてしまった為に、魔力の流れと魂が分断されても気を失わずにいられる。
魂と意識の繋がりが保てさえしていれば、体内の魔力の流れと分断されようが、魂が魔力の流れを維持してくれるようだ。
魂は体側の意識と繋がるために魔力の流れを作っていたが、魂と意識がつながっているから魔力の流れが作られていた、という状況でもあるということか。
なんともややこしい。
魔力の流れからマナの動きまで氣で観察してみるとマナは魔力の流れに導かれ、魂に取り込まれている。
氣で覆われた魂の中では新たに魔力を感じるが外には出て行かずに留まっている。
魔力量の多い俺は魔力を作り出す力も強いのでどんどんと魂の中に魔力が溜まっていっている。
そのままで大丈夫なのかきになるから少し様子を見るか。
ひとまずはなんとなくだが理屈はわかった気がする。
「色々観察して予測した理屈なら大丈夫だな。これなら魂にもガチガチに氣を纏えるし呪いで変えられないように気合込められるな」
「そうか、よかった。だけど本当危険なことはやめてくれよ」
「まあ、極力な。俺だって死ぬのは嫌だ」
「極力って、しないとは言い切れないのかよ。俺のはタイガが居なくなるなんて嫌だからな」
エドガーは不安そうな表情を浮かべ俺の手を握ってくる。
気持ちは理解できる。
俺だってエドガーが居なくなるのは嫌だ。
だから必死に蘇生させたんだからな。
俺は自分のことだからよく分かっている。
俺自身よりも俺が気に入った誰かを失う事が何よりも嫌だ。
「エドガー、俺はな、自分の大切な物のためならどれだけ危険な事だってする。
俺は昔家族や友人故郷を失った。全部大事なものだったのに守れなかった。もうそんな事にはなりたくない。
だから俺は守るためならどんな危険なことでもやるぞ」
「タイガ・・・俺はタイガが大事だ。タイガと同じで俺も大事なものは失いたくない。
だから何としても死なないでくれ」
俺もエドガーの事が大切だ。
エドガーも俺を大切に思ってくれているのはとても嬉しい。
魂の中で心がポカポカと温まる感覚がはっきりと意識して取れる。
心と意識が一体になって心の機微を感じやすくなっているのだろう。
そして心が動くともりもりも氣が湧いてくる。いつにも増して尋常じゃないぐらい。
そして意識もしてないのに氣に嬉しい感情がこもっている。
それが止まらず体から滲み出てくる。
氣を読む技術の高まったエドガーにはバレてしまうな。
「参ったな、これじゃ感情が隠せない」
次々と体から溢れ出す嬉しい感情の籠った氣とそれが抑え切れず恥ずかしさの籠った氣も混じる。
これまでと桁違いに出力と質が高まって制御できない。
真剣な話をしていたはずなのに、困った。
「タイガからめちゃくちゃ氣が溢れてきてる気がする」
「ちょっとな、エドガーに大事って言われたのが嬉しすぎたようで止まらん」
「そ、そうなのか!へへへ、そう思ってくれるのは俺も嬉しいぜ」
エドガーも真剣な様子から変わって尻尾をブンブンふって喜んでいる。
視覚で見れる分わかりやすい。
「エドガー、俺はちょっとやそっとじゃ死なないから安心しろ」
「そう言ってこの間死にかけてたからあまり信用ないけどな!」
「あれだってちゃんと対策してたから死んでないだろ。無策で挑むなんて事はほぼ無いさ」
「それはそうだな、かなり準備するタイプだな」
「だろ」
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全く心配性なやつだ。
まあ人のことは言えないだろうな。
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