追放された味噌カス第7王子の異種族たちと,のんびり辺境地開発

ハーフのクロエ

文字の大きさ
19 / 25

第19話 獣人族

しおりを挟む


 冬は村民たちは勉強会や同じ趣味のグループなどで交流の機会が増えるので異種族も親しくなっている。

 冬の間はピクシー妖精族は夜は俺の館の一部屋で寝ているが、時々俺の布団に潜り込んでいるので寝がえりをするとき潰さないか心配で安眠出来ないので困っている。

 バスが来て。

「ルーファス様、出来やしたぜ」

「ん? 何が出来たのだ? 」

「頼まれていた遠距離通信機ですよ」

「頼んでいた携帯電話を本当に作ったのか」

「ハッハッハー! わしに不可能はありゃせんぜ。残念ながらまだ普通に話せませんが、魔力を登録した者同士は念話で話せます。これにルーファス様の魔力を流して登録してください」

 渡されたのは手のひらサイズで俺が魔力を流すとバスの声は聞こえないが頭の中に声が響き。

「どうです。聞こえやすか?」

「聞こえるぞ。良く作ったな。春になったら国境のビネス街とロンドナ王都に店を出すから沢山作っておいてくれ」

「分かりやした」
 俺はこの領地を豊かにする為に商会を立ち上げて商売にも力を入れることにした。

 冬も終わろうとした最後の大雪の日に時ピーコちゃんが。

「大変よ。獣人族が迷い込んだみたいよ」

「本当か。何処にいる」

「村から少し離れた森の中で倒れているから助けてあげてください」

 ピーコちゃんの案内で森の中に行くと、獣人族20人くらいが、雪の中に半分くらい埋もれていたのでとにかく治癒魔法で凍傷などを治しておいた。

 ピーコちゃんがオーガ族を連れて来てオーガ族が獣人族たちを村に運んで暖房の効いた部屋に寝かせると獣人族たちが意識をとり戻し、あたりを見て、猫族のお婆さんが。

「あれ? 此処は天国かにゃ」

 セリーヌが。

「気が付きましたか? 気分が悪くはないですか」

「な、なんじゃと~! 天国には綺麗な天使がいるのか」

「私は天使ではありません。それにここは天国ではありません。アナタたちは行き倒れでこの近くの森で雪に埋もれていたので此処に運びました」

「何じゃとー! 婆たちは助かったのか。てっきり死んで此処は天国かと思たのにゃ~」

 俺が。

「俺はこの領地の領主のルーファス・クロフォードだ。他の仲間はいないのか? 」

 獣人族たちを見渡し人数を確認したのか、悲しそうに涙を流し。

「婆たちはこれで全員だ。最初は千人以上いたが後は皆が亡くなったのにゃ。婆たちは食べ物を探してこの村の灯りが見えて歩いたが力尽きて意識を失っていた」

 俺はもっと早く探せば良かったと後悔した。

「俺は獣人族たちが生きているのを知っていたのに探していればもっと助けられたのにすまなかった」

「とんでもねえ。婆たちを助けてくれただけで十分じゃ。婆たちが死ねばこの地の一族は滅亡したじゃろう。助けてくれてありがとうにゃ~」

 どうやら獣人族の族長は亡くなったみたいで一番年寄りの猫族のお婆さんが皆の面倒を見ているみたいだ。

 獣人族の半分は猫族でその他は犬族、ライオン族、狼族、豹族がいた。

 獣人族たちはその日はお風呂に入れて食事が済むと余程疲れていたのか直ぐに眠り、起きたのは翌日の昼頃だった。

 起きて来た獣人族は猫族のお婆さんが代表して俺に礼を言い。

「昨日は助けてくれてありがとうにゃー。遅くなったが婆はリンと言う。ほれ、お前たちも礼を言わんか。

 1人1人が名前を言い俺に感謝して礼を言っていた。

 夕方には住民たちを集めて獣人族たちを紹介すると、ドワーフ族のバスが。

「この村にようこそ。歓迎する。大変だったな。俺たちが家を建てて上げるが希望はあるか」

 猫族のお婆さんが嬉し涙を流し、拳で拭きながら。

「ありがとにゃー。地獄で仏とはこのことじゃな。ほんまに感謝する。婆たちで出来る事は何でもするから宜しくお願いするのにゃー」

 猫族のお婆さんのにゃーに子供たちは笑い、その後はにゃーが子供たちの間で流行ったのには笑えた。

 獣人族たちは1週間もすると元気になりドワーフ族の家を建てるのを手伝いし始め、リン婆さんは小人族のサヨ婆さんと気が合うのかいつも一緒に話して仲良くしている。

 獣人族たちは思ったより早くピース村に馴染み、まるで以前から村に住んでいたみたいでホッとしている。

 春が来て獣人族たちの住む家も完成して恒例の歓迎会を開いたがお祭り騒ぎで食べて飲んで踊っている。そんな様子を見てセリーヌが。

「此処に来て3年になるけれどこんなに住民が増えるとは思わなかったわ。でも人間族は私たち3人だけなのね」

「やはり人間族を増やした方が良いのか? 」

「難しいわね。私の理想は人間族も含めて平和で仲良く暮らせれば良いと思うわ」

「セリーヌの言うのは理想だが現実は人間族があの河のように海流の早い海峡を船で渡れる事は出来ないので先ず人間族は来られないだろう」

「そうね。成り行きに任せましょう」


 広場に行くと俺の使い魔で蜘蛛魔獣の妖艶な美女ルァと龍人族姿のルースにバスが飲み比べをしている。

 飲んでいるのはドワーフ族が作った強い酒の火酒でルースが。

「この酒は強いが麦焼酎の方が味は良いな」

 ルァが。

「麦焼酎も飲んだが両方とも美味しかったわ。でも火酒の口の中が焼ける感覚はたまらないわ」

 3人はまるで水でも飲んでいるみたいに飲んでいたが最初にダウンしたのは何とドラゴンのルースで最後まで飲んでいたのはルァでバスが。

「わしが飲み比べで負けたのは初めてだぜ。ルァは化け物だ」

 ルァがバスを糸で縛りつけて。

「こんな綺麗な私を化け物だと。綺麗だと言いなおしなさい」

「わしはルァの顔を化け物と言ったわけではない。酒の飲み方を言っただけだ。それにしてもルァは綺麗だぜ。それにこの糸は強くて何かに使えそうだな。貰っても良いか」

 ルァは糸を解いて。

「持って行って良いわ。いる時は言いなさいよ。いくらでも作るから」

 ルァは最初は村に溶け込めなかったがルースが連れて歩き、今では皆と冗談を言うほどになっている。

 それにしてもあの蜘蛛魔獣が俺の使い魔になると人化して妖艶な美女になるとはこの世界は不思議な世界だ。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

転生?憑依?したおっさんの俺は【この子】を幸せにしたい

くらげ
ファンタジー
鷹中 結糸(たかなか ゆいと) は、四十目前の独り身の普通という名のブラック会社に務めるサラリーマンだった。だが、目が覚めたら細く小さい少年に転生?憑依?していた。しかも【この子】は、どうやら家族からも、国からも、嫌われているようで……!? 「誰も【この子】を幸せにしないなら俺が幸せにしてもいいよな?」

TS転移勇者、隣国で冒険者として生きていく~召喚されて早々、ニセ勇者と罵られ王国に処分されそうになった俺。実は最強のチートスキル持ちだった~

夏芽空
ファンタジー
しがないサラリーマンをしていたユウリは、勇者として異世界に召喚された。 そんなユウリに対し、召喚元の国王はこう言ったのだ――『ニセ勇者』と。 召喚された勇者は通常、大いなる力を持つとされている。 だが、ユウリが所持していたスキルは初級魔法である【ファイアボール】、そして、【勇者覚醒】という効果の分からないスキルのみだった。 多大な準備を費やして召喚した勇者が役立たずだったことに大きく憤慨した国王は、ユウリを殺処分しようとする。 それを知ったユウリは逃亡。 しかし、追手に見つかり殺されそうになってしまう。 そのとき、【勇者覚醒】の効果が発動した。 【勇者覚醒】の効果は、全てのステータスを極限レベルまで引き上げるという、とんでもないチートスキルだった。 チートスキルによって追手を処理したユウリは、他国へ潜伏。 その地で、冒険者として生きていくことを決めたのだった。 ※TS要素があります(主人公)

『ひまりのスローライフ便り 〜異世界でもふもふに囲まれて〜』

チャチャ
ファンタジー
孤児院育ちの23歳女子・葛西ひまりは、ある日、不思議な本に導かれて異世界へ。 そこでは、アレルギー体質がウソのように治り、もふもふたちとふれあえる夢の生活が待っていた! 畑と料理、ちょっと不思議な魔法とあったかい人々——のんびりスローな新しい毎日が、今始まる。

1つだけ何でも望んで良いと言われたので、即答で答えました

竹桜
ファンタジー
 誰にでもある憧れを抱いていた男は最後にただ見捨てられないというだけで人助けをした。  その結果、男は神らしき存在に何でも1つだけ望んでから異世界に転生することになったのだ。  男は即答で答え、異世界で竜騎兵となる。   自らの憧れを叶える為に。

不遇スキルの錬金術師、辺境を開拓する 貴族の三男に転生したので、追い出されないように領地経営してみた

つちねこ
ファンタジー
【4巻まで発売中】 貴族の三男であるクロウ・エルドラドにとって、スキルはとても重要なものである。優秀な家系であるエルドラド家において、四大属性スキルを得ることは必須事項であった。 しかしながら、手に入れたのは不遇スキルと名高い錬金術スキルだった。 残念スキルを授かったクロウは、貴族としての生き方は難しいと判断され、辺境の地を開拓するように命じられてしまう。 ところがクロウの授かったスキルは、領地開拓に向いているようで、あっという間に村から都市へと変革してしまう。 これは辺境の地を過剰防衛ともいえる城郭都市に作り変え、数多の特産物を作り、領地経営の父としてその名を歴史轟かすことになるクロウ・エルドラドの物語である。

神々の愛し子って何したらいいの?とりあえずのんびり過ごします

夜明シスカ
ファンタジー
アリュールという世界の中にある一国。 アール国で国の端っこの海に面した田舎領地に神々の寵愛を受けし者として生を受けた子。 いわゆる"神々の愛し子"というもの。 神々の寵愛を受けているというからには、大事にしましょうね。 そういうことだ。 そう、大事にしていれば国も繁栄するだけ。 簡単でしょう? えぇ、なんなら周りも巻き込んでみーんな幸せになりませんか?? −−−−−− 新連載始まりました。 私としては初の挑戦になる内容のため、至らぬところもあると思いますが、温めで見守って下さいませ。 会話の「」前に人物の名称入れてみることにしました。 余計読みにくいかなぁ?と思いつつ。 会話がわからない!となるよりは・・ 試みですね。 誤字・脱字・文章修正 随時行います。 短編タグが長編に変更になることがございます。 *タイトルの「神々の寵愛者」→「神々の愛し子」に変更しました。

充実した人生の送り方 ~妹よ、俺は今異世界に居ます~

中畑 道
ファンタジー
「充実した人生を送ってください。私が創造した剣と魔法の世界で」 唯一の肉親だった妹の葬儀を終えた帰り道、不慮の事故で命を落とした世良登希雄は異世界の創造神に召喚される。弟子である第一女神の願いを叶えるために。 人類未開の地、魔獣の大森林最奥地で異世界の常識や習慣、魔法やスキル、身の守り方や戦い方を学んだトキオ セラは、女神から遣わされた御供のコタローと街へ向かう。 目的は一つ。充実した人生を送ること。

異世界に転移してしまった私、古民家をもらったのでカフェを始めたら大盛況。国王陛下が頻繁に来るのですが、どうしたらいいですか?

来栖とむ
ファンタジー
ブラック企業で疲れ果てた30歳の元OL・美里(みさと)が転移した先は、見渡す限りの深い森。 そこで彼女が授かったのは、魔女の称号……ではなく、一軒の**「日本の古民家」**だった! 亡き祖母が遺したその屋敷には、異世界では失われたはずの「お醤油」「お味噌」「白いお砂糖」という禁断の調味料が眠っていて――。 「えっ、唐揚げにそんなに感動しちゃうの?」 「プリン一口で、国王陛下が泣いちゃった……!?」 おにぎり、オムライス、そして肉汁溢れるハンバーグ。 現代日本の「当たり前」が、この世界では常識を覆す究極の美食に。 お掃除のプロな親子や、お忍びの王様、さらにはツンデレな宮廷料理人まで巻き込んで、 美味しい香りに包まれた、心もお腹も満たされるスローライフが今、始まります!

処理中です...