幼馴染み達がハーレム勇者に行ったが別にどうでもいい

序章 ハーレム勇者

第九話 主人公様のいいぶん

エイト「何って…起こそうとしただけだが？」

カイト「それが迷惑だって気づかないのか？」

エイトはカイトの質問に答えると訳の分からない言葉を聞く
迷惑も何も一緒帰る約束をしているのにずっと眠っていたら帰れないじゃないか

エイト「んじゃあどうすれば良いんだ？」

カイト「決まってる、僕が起こす、僕と彼女は幼馴染みだからな」

幼馴染みを強調して言ってくるが、自分と彼女は特別な関係だ！とそう言いたいのだろうか？

たしかに幼馴染みと言うのは小さい頃から一緒にいる事が多い為他の人と比べると理解しやすいが、それが必ずしも良いわけではない
実際にエイトの幼馴染みのサユリはエイトではなくカイトを選んでいる

カイト「僕はミュウの事は何でも知っている、だって幼馴染みだからな、ミュウは身体が弱いんだ、そんな彼女を僕は守らないといけない、守ることが出来るのは幼馴染みであるこの僕だけだからな」ドヤッ

エイト(…ドヤ顔をキメるところか？そこ)

勝手に思い込み勝手に動いて、人の気持ちも考えない、だからこそミュウは彼の事が嫌いなのだ

ミュウ(…ハァ、早く去ってくれないかなぁ)

ミュウは先程のカイトの叫び声で目を覚ましており、狸寝入りをしながら事の様子を伺っていた

彼女が彼と関わりたくない、嫌いな理由は
彼自身の異常なまでの執着心と嫉妬心だ
言葉も自分の都合の良いように解釈し、
それが正しいと思い込んでいる

カイト「いいか？よく聞け、僕はミュウの事は誰よりも理解している、だからこそ、ミュウに変わって僕が言ってあげる」

エイト「…………」

カイト「ミュウは1人が好きなんだ、だからシルフィもメイドなのに近づかない、お前の我儘をミュウに押し付けるな、言っとくがこれは忠告だぞ？僕は貴族だ、お前の家庭をぶっ壊すことぐらいわけはない」

エイト(うーわこいつ、アイ達の事を何も考えていない、うわー、すっげぇ睨まれてる…)

ミュウは1人が好きなわけではなく、カイトと関わりたくないから1人でいるだけだ
複数人と一緒にいると嫌でも起きてなきゃいけない、そうなるとカイトが乱入する可能性があるからだ

エイトの我儘というが、関わってきたのはあっちからであり、押し付けることなんて一度もしていない

しかも忠告と言ったが、それは忠告ではなく脅しだマクラレン家の人間はエイトだけではない、ハーレム集団の中に2人もいる
そしてその話は以前したので興味がないから忘れてしまったのだろう

主人公様は普通の思考を持っていないようだ
彼の身勝手な行いが許されてきた世界、ご都合展開満載の幸せな世界で過ごして来た
だからこそ、酷い事を平気で言えるのだ

エイト「ご忠告どうも、でも今日はミュウと一緒に帰る約束をしたからすまないな」

カイト「…は？何嘘ついてんの？ミュウは1人が好きなんだ、そんなはずはない…まさか」

エイト(今度はなんだ)

カイト「幼馴染みの僕に迷惑がかからないように、お前みたいな奴に相談でもしてたのか！？もしそうなら安心してくれ、僕はそんなことは気にしないから！シルフィか誰かに秘密にして欲しいと言われたのなら大丈夫！僕なら平気だから！」

本当にご都合展開の良い世界で過ごして来たのだろう、普通はそんな事思い浮かばないし、考えない

エイト(こりゃぁ、下手な事を言えないなぁ)

下手な事を言って、カイトの保護意識が高まったらミュウは更に束縛されてしまう
そうなって仕舞えば本末転倒だ

ミュウ(他の男の子と仲良くしてるのが嫌なのね…ムカつくけど)

カイトにとってミュウは1人が好きな女の子
それがいつの間にか別の男の子と仲良くなっているだ
自分ではない他の男にその事が気に食わないと言うのも今回の絡みの一つだろう

ミュウ(そんな事をしても無駄なのに)

たとえどんな事をしようとも、彼女がカイトに対する好感度は決して上がる事はない
妄想し自分の意思を無理矢理曲げようとする人間を好きになる人間なんているわけがないからだ

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