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序章 中学生編
第17話 終業式と夏休み
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7月
1学期も終わり、中学1年生にとって初めての夏休みがやってきた
しかし、夏休みは小学生と違い、ただ遊べる日ではなく…
サユ「県大会?」
サトル「ああ、先輩方の活躍で俺達も行ける事になったんだ」
陸上部や野球部は学校を公欠して行ったりしていたが、サッカー部は夏休み期間にあるのだ
サユ「そっか…頑張ってね」
サトル「頑張るのは先輩な」
とは言ったものの、同じ同学年でも選手、もしくは補欠に入っている仲間もいる為、
サトル自身のんびりしてはいられないのだ
もしこのままの流れでやっていけば、2年の先輩方や同学年、下手すれば来年入ってくる新入生に座を奪われる可能性がある
サユ「それでも、サトル君にしか出来ないこともあると思うから…」
サトル「まぁ…一応サポートにはまわるけど…」
そうは言っても給水はその他の仕事も殆どがマネージャーの仕事だ、こちらがやるのは精々アップの手伝いぐらいだ
それにサトル自身も本当はその舞台に立ち、試合をしたいのだ、出来たのは部活内の練習試合だけであり、それ以降は何もないのだ
サユ「…そう言えばチサトちゃんは?」
サトル「ああ、あいつは別の大会だよ、女子だからな」
サトルとチサトはサッカー仲間、そしてサユの幼馴染みと友人としてそこそこ仲良くなった
あの頃の事はお互いに納得し合い、女友達、男友達として過ごしている
サユ「へぇ、そうなんだぁ」
サトル「…そんなことよりサユはないのか?そう言うの?」
サユ「うーん…ないかなぁ、美術コンテストに出せるだけの実力もまだないからなぁ」
そう言うサユも、最初こそ趣味で描いていたが、今は自分の納得のいく物が描けておらず所謂スランプと言うやつだ
小学生の頃は趣味や自由気ままに描いていたのでこれと言った悩みがなかったが、最近は描くものや、やる事が決まっており、それ通りにやっている為、中々上手くいかないのだ
サトル「そっかぁ、まぁ頑張れよ」
サユ「そっちもね」
そう言ってお互いの家に着く
サトル「それじゃあ、また」
サユ「うん、また」
学校が始まってから一緒に帰る時間もだいぶなくなり、夏休みに入れば殆ど会う事はないだろう
お互い名残惜しい所はあるが今生の別れではない
時間が合えば会えるのだ
そうして2人は気持ちを切り替えて家に入る
——————————————————————
サトル「そうして俺は荷物の準備をしようと部屋の中に入ると…」
サユ「?」
サトル「何食わぬ顔で彼女がいたと」
サユ「そう言う事」
この後初めて買ってもらったスマホでLINEを交換した
県大会~前日~
明日はサッカーの県大会、選手として出れなくても、次に向けて学ぶ事は多い
サッカーは1人でやるものではない仲間10人と共にコンビネーションが大事だ
たとえ1人でもそれが崩れれば、そのチームは不利になる、だからこそサトル自身は表舞台に立てなくても他のチームがどのように
サッカーをやるのか、今のチームの何処が悪いのか、それを踏まえて明日行くのだ
そんな事を考えつつ、布団の中に入ると
スマホから音が鳴る
サトル「チサト?」
それは同じサッカーをやっているチサトからのメッセージだった
——————————————————————
ここからはLINEの会話です
チサト「うす」
サトル「どうした?」
チサト「明日県大会だよな?」
サトル「?…ああそうだが」
チサト「そっか…」
サトル「?…どうしたんだよ?変な奴だな」
チサト「変は余計だ」
サトル「態だ」
チサト「合わせて変態ってか、そう言う意味じゃねぇよ」
サトル「んじゃあなんだよ、俺寝るんだけど?」
チサト「…………頑張れよ、明日…色々と」
サトル「…まさかお前からそんな事を言われるとな」
チサト「いいだろ!?文句あっか!?」
サトル「女の子みたいでキモい」
チサト「(╹◡╹)🔪」
サトル「冗談です、調子に乗ってすいません」
チサト「ならよし」
サトル「…ちょろ」
チサト「このLINEスクショしてサユに送るぞ?」
サトル「それはマジでやめろ」
——————————————————————
そんなふざけたLINEをし、サトルはふと笑った
きっと彼女なりの励ましだったんだろう、彼女は今でも自分の行いに後悔しており、彼にやられた事が少なからずトラウマがある
それでも、前に向こうと思いこうしてLINEしてきたのだ
だからこそサトルも最後LINEでメッセージを送る
………「このLINEどっから知った?」
と、
だってスマホ持ってるのを知っているのは
サユだけだ、クラスではお互いにそんな話しを1度もした事がない為知るはずがないのだ
なのに何故か今日チサトからLINEが来たのだ
驚かない方がおかしい
そうやって少し待つと、返信が来た、内容は
…………「サユから今日送られて来た」
との事
サトル「…………サユ?」
サユ「!?」ガラッ
サトル「………」ガシッ
サユ「( ・∇・)」あれ?
サトル「俺の部屋にいつの間にか入って来てるは、勝手に教えるわ……」
サユ「………」(^◇^;)ソロ~
サトル「アイアンクロー」
サユ「痛だだだだだだだだだだ!!!!」
取り敢えず、今回はこれで許した
翌日このやり取りのせいで寝坊したのは
別の話
夏の県大会は予選敗退となり、3年生の夏が終わった。
チサトの方も予選で敗退し、チサト曰く泣いていそうだ。
しかし、何処にでもある地元の中学校が県大会に行けるだけでも凄い事だ、3年には悪いが、今回の敗因を学び、更に上に行ける様に勉強しよう
サユ「…それで、自主練習を頑張っていたら…」
サトル「………」
サユ「宿題を忘れていたと?」
サトル「…はい」
サユは幼馴染みである彼に深いため息を吐いた
珍しく彼から自分の部屋に入ってきたかと思えば、土下座で
………「宿題を見せてください、女神様」
と、それはもう潔すぎて、いいよと言ってしまいそうなぐらいだった
しかしそれで見せてしまっては彼のためにはならない、その為彼女は取り敢えず、宿題をやらなかった理由を聞いたのだ
サユ「ハァ、なんで今の今まで忘れていたのよ?普通気付くでしょ?」
サトル「………」
そう言って彼は答えない、それどころか汗すら流している…これは
サユ「…ゲーム」
サトル「………!」ビク
サユ「……スマホ」
サトル「………!?」ビクッ
………ビンゴ
サユ「ソシャゲ」
サトル「………!?!?」ビクビクッ
サユ「サートールーくーんー?」
サトル「本当にすいませんでしたぁああ!!!!!」土下座ぁー!
そう言って彼は頭を地面にこれでもかと下げる、多分サッカーの事も本当だと思うが、それでも母親などに聞かれるはずだ
「宿題やったの?」と
それでもやっていないと言う事は、机に向かったは良いものの、そこから少し休憩と思ってやってしまったゲームに没頭してしまい、
気がついたら時間が過ぎてしまった
……多分それをずっとやっていたのだろう
サユ「…ハァ」
今日何度目かわからないため息をこぼす、ここで見せてしまっては彼のためにはならない…ならない…が
サユ「………」ちら
今日は8月31日、しかも今は午後5時
間に合うはずがない
更に言えば、この男、………わざとこの時間を狙ったな?
サユ「ねえ?サトル君?」
サトル「………はい」
サユ「………自分の力でやりたくないから、丸写しでなんとか間に合う時間に来たんでしょ?」
サトル「…………!!!???」ビビビクッ
サユ「………仕方ない」ハァ
サトル「!」
サユ「その代わり、ジュース3本奢りね?」
サトル「ありがとうございます!女神様!!」
こうやって見せてしまうのも、やはり好きな男の子だからだろうか?
そんな事を考えていると、スマホに通知が来る
サユ「こんな時間に?誰だろう?」
そう言って確認すると
チサト『宿題見してください女神様』
サユ「………」
そうしてサユはまた深いため息をこぼした
——————————————————————
本編までまだまだ先になってしまいますが、
中学1年編で基本的に終わるので
それまでお付き合いくださると幸いです。
1学期も終わり、中学1年生にとって初めての夏休みがやってきた
しかし、夏休みは小学生と違い、ただ遊べる日ではなく…
サユ「県大会?」
サトル「ああ、先輩方の活躍で俺達も行ける事になったんだ」
陸上部や野球部は学校を公欠して行ったりしていたが、サッカー部は夏休み期間にあるのだ
サユ「そっか…頑張ってね」
サトル「頑張るのは先輩な」
とは言ったものの、同じ同学年でも選手、もしくは補欠に入っている仲間もいる為、
サトル自身のんびりしてはいられないのだ
もしこのままの流れでやっていけば、2年の先輩方や同学年、下手すれば来年入ってくる新入生に座を奪われる可能性がある
サユ「それでも、サトル君にしか出来ないこともあると思うから…」
サトル「まぁ…一応サポートにはまわるけど…」
そうは言っても給水はその他の仕事も殆どがマネージャーの仕事だ、こちらがやるのは精々アップの手伝いぐらいだ
それにサトル自身も本当はその舞台に立ち、試合をしたいのだ、出来たのは部活内の練習試合だけであり、それ以降は何もないのだ
サユ「…そう言えばチサトちゃんは?」
サトル「ああ、あいつは別の大会だよ、女子だからな」
サトルとチサトはサッカー仲間、そしてサユの幼馴染みと友人としてそこそこ仲良くなった
あの頃の事はお互いに納得し合い、女友達、男友達として過ごしている
サユ「へぇ、そうなんだぁ」
サトル「…そんなことよりサユはないのか?そう言うの?」
サユ「うーん…ないかなぁ、美術コンテストに出せるだけの実力もまだないからなぁ」
そう言うサユも、最初こそ趣味で描いていたが、今は自分の納得のいく物が描けておらず所謂スランプと言うやつだ
小学生の頃は趣味や自由気ままに描いていたのでこれと言った悩みがなかったが、最近は描くものや、やる事が決まっており、それ通りにやっている為、中々上手くいかないのだ
サトル「そっかぁ、まぁ頑張れよ」
サユ「そっちもね」
そう言ってお互いの家に着く
サトル「それじゃあ、また」
サユ「うん、また」
学校が始まってから一緒に帰る時間もだいぶなくなり、夏休みに入れば殆ど会う事はないだろう
お互い名残惜しい所はあるが今生の別れではない
時間が合えば会えるのだ
そうして2人は気持ちを切り替えて家に入る
——————————————————————
サトル「そうして俺は荷物の準備をしようと部屋の中に入ると…」
サユ「?」
サトル「何食わぬ顔で彼女がいたと」
サユ「そう言う事」
この後初めて買ってもらったスマホでLINEを交換した
県大会~前日~
明日はサッカーの県大会、選手として出れなくても、次に向けて学ぶ事は多い
サッカーは1人でやるものではない仲間10人と共にコンビネーションが大事だ
たとえ1人でもそれが崩れれば、そのチームは不利になる、だからこそサトル自身は表舞台に立てなくても他のチームがどのように
サッカーをやるのか、今のチームの何処が悪いのか、それを踏まえて明日行くのだ
そんな事を考えつつ、布団の中に入ると
スマホから音が鳴る
サトル「チサト?」
それは同じサッカーをやっているチサトからのメッセージだった
——————————————————————
ここからはLINEの会話です
チサト「うす」
サトル「どうした?」
チサト「明日県大会だよな?」
サトル「?…ああそうだが」
チサト「そっか…」
サトル「?…どうしたんだよ?変な奴だな」
チサト「変は余計だ」
サトル「態だ」
チサト「合わせて変態ってか、そう言う意味じゃねぇよ」
サトル「んじゃあなんだよ、俺寝るんだけど?」
チサト「…………頑張れよ、明日…色々と」
サトル「…まさかお前からそんな事を言われるとな」
チサト「いいだろ!?文句あっか!?」
サトル「女の子みたいでキモい」
チサト「(╹◡╹)🔪」
サトル「冗談です、調子に乗ってすいません」
チサト「ならよし」
サトル「…ちょろ」
チサト「このLINEスクショしてサユに送るぞ?」
サトル「それはマジでやめろ」
——————————————————————
そんなふざけたLINEをし、サトルはふと笑った
きっと彼女なりの励ましだったんだろう、彼女は今でも自分の行いに後悔しており、彼にやられた事が少なからずトラウマがある
それでも、前に向こうと思いこうしてLINEしてきたのだ
だからこそサトルも最後LINEでメッセージを送る
………「このLINEどっから知った?」
と、
だってスマホ持ってるのを知っているのは
サユだけだ、クラスではお互いにそんな話しを1度もした事がない為知るはずがないのだ
なのに何故か今日チサトからLINEが来たのだ
驚かない方がおかしい
そうやって少し待つと、返信が来た、内容は
…………「サユから今日送られて来た」
との事
サトル「…………サユ?」
サユ「!?」ガラッ
サトル「………」ガシッ
サユ「( ・∇・)」あれ?
サトル「俺の部屋にいつの間にか入って来てるは、勝手に教えるわ……」
サユ「………」(^◇^;)ソロ~
サトル「アイアンクロー」
サユ「痛だだだだだだだだだだ!!!!」
取り敢えず、今回はこれで許した
翌日このやり取りのせいで寝坊したのは
別の話
夏の県大会は予選敗退となり、3年生の夏が終わった。
チサトの方も予選で敗退し、チサト曰く泣いていそうだ。
しかし、何処にでもある地元の中学校が県大会に行けるだけでも凄い事だ、3年には悪いが、今回の敗因を学び、更に上に行ける様に勉強しよう
サユ「…それで、自主練習を頑張っていたら…」
サトル「………」
サユ「宿題を忘れていたと?」
サトル「…はい」
サユは幼馴染みである彼に深いため息を吐いた
珍しく彼から自分の部屋に入ってきたかと思えば、土下座で
………「宿題を見せてください、女神様」
と、それはもう潔すぎて、いいよと言ってしまいそうなぐらいだった
しかしそれで見せてしまっては彼のためにはならない、その為彼女は取り敢えず、宿題をやらなかった理由を聞いたのだ
サユ「ハァ、なんで今の今まで忘れていたのよ?普通気付くでしょ?」
サトル「………」
そう言って彼は答えない、それどころか汗すら流している…これは
サユ「…ゲーム」
サトル「………!」ビク
サユ「……スマホ」
サトル「………!?」ビクッ
………ビンゴ
サユ「ソシャゲ」
サトル「………!?!?」ビクビクッ
サユ「サートールーくーんー?」
サトル「本当にすいませんでしたぁああ!!!!!」土下座ぁー!
そう言って彼は頭を地面にこれでもかと下げる、多分サッカーの事も本当だと思うが、それでも母親などに聞かれるはずだ
「宿題やったの?」と
それでもやっていないと言う事は、机に向かったは良いものの、そこから少し休憩と思ってやってしまったゲームに没頭してしまい、
気がついたら時間が過ぎてしまった
……多分それをずっとやっていたのだろう
サユ「…ハァ」
今日何度目かわからないため息をこぼす、ここで見せてしまっては彼のためにはならない…ならない…が
サユ「………」ちら
今日は8月31日、しかも今は午後5時
間に合うはずがない
更に言えば、この男、………わざとこの時間を狙ったな?
サユ「ねえ?サトル君?」
サトル「………はい」
サユ「………自分の力でやりたくないから、丸写しでなんとか間に合う時間に来たんでしょ?」
サトル「…………!!!???」ビビビクッ
サユ「………仕方ない」ハァ
サトル「!」
サユ「その代わり、ジュース3本奢りね?」
サトル「ありがとうございます!女神様!!」
こうやって見せてしまうのも、やはり好きな男の子だからだろうか?
そんな事を考えていると、スマホに通知が来る
サユ「こんな時間に?誰だろう?」
そう言って確認すると
チサト『宿題見してください女神様』
サユ「………」
そうしてサユはまた深いため息をこぼした
——————————————————————
本編までまだまだ先になってしまいますが、
中学1年編で基本的に終わるので
それまでお付き合いくださると幸いです。
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