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はじまり
5.
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「絶対に手伝ったら嫌だよ」
「わかったから」
さて、昨日の草原にカイトとやってきたわけだがとりあえず手を出さないように念押しする。
先ずは薬草を4束作成。
続いてポーションの作成。
鍋を出して薬草を入れたあたりでカイトが覗き込んできた。
「何をするんだ」
「ポーションの作成です。ギルドで買取してくれるから」
私は説明しながらサクサク作業を進めていく。
「調合のスキル持ちか。どれくらいのランクのが完成するんだ」
今出来上がった物を鑑定するとBだったのでそのまま伝える。
カイトの話では薬草の状態が良いと高ランクの物が出来やすいと聞いた事があると言う
「森の奥に行ってみるか。状態の良い薬草があるぞ」
魔獣は処理してくれるとの事なので少し奥まで進む事にした。
歩きながら鑑定するとあちらこちらに薬草がある。更に良く見ると薬草のランクが鑑定できた。
私は優の薬草を取って収納にしまって行く。
しばらく行くと少し開けた何処にでた。
「よし、此処で休憩だ」
その辺にあった岩にカイトが腰をかけたので私も適当に腰を下ろした
「カイト、ここで調合してしまっても良い?」
「あぁ、大丈夫だ。良い薬草は見つかったか」
「私、鑑定使えるからよく見たら優の薬草があったよ」
調合の準備をして次々と作業していく。出来上がったものを鑑定すると5本に1本はSが残りがAとありがたい結果になった。
「Sランクができたよ」
カイトに渡すと光に掲げてみている。
「初級のSランクだと中級のCランクよりも効力が高い。Sは俺が買い取っても良いか。」
初級ポーションのギルドでの買取額はCが50GB200GA500GS1000Gになる。
1Gが1円で30000Gで平民3人家族の1ヶ月の生活費相当らしい。
結局Sランクを1100Gで買取すると言う事らしい。ショップでかうと1500Gはするのでカイト的にはこれでも安いとの事で引き取ってもらう事にした。
「Sランクが調合できる事はギルド以外には内緒の方が良いぞ。色々厄介だから」
下手な商人などに目をつけられると閉じ込められて永遠に調合させられる可能性があるから言わない方が良いとの事。Sランクを作れる人があまり居ないらしい。そんな注意を受けながら街まで帰ってきた。
ギルドにいってまずは薬草の買取をしてもらう。
「ククルちゃんランクアップおめでとう。」
昨日のと合わせて依頼達成でFランクに昇級した。次のEランクまでは依頼を30件達成。そのうち5件以上の討伐依頼達成が必要との事。
次にポーションの買取をお願いした。Bランクは10本で依頼達成だが、Aランクだと5本、Sランクだと3本で依頼達成になるらしい。
Bランク5本にAランクを3本買い取って貰った。
これで4つの依頼が完了した。
明日からは討伐依頼もこなして行こう。
カイトと一緒に家まで帰り今日は少し遠くまで行ったのもあってすぐに寝てしまった。
翌日、ギルドにとりあえず向かう。今日もカイトが付き添いだ。
一応ボードを確認していつもの草原に出発。
討伐依頼は野ネズミとゴブリン、スライムが貼ってあったので周りを注意しながら薬草を採取する。
ポーションと討伐依頼のおかげで2ヶ月もするとEランクに昇級した。
受けれる依頼も増え、いつもの行動範囲ならカイトもついてこなくなった。
今日は久しぶりにお休みにして街に買い物に出かけようと下に降りたらカイトと遭遇する。
買い物に行くと伝えたらついて来てくれる様なので一緒に出かけた。
荷物は収納にいくらでも入るのだがコレは容量が他に比べてかなり大きいらしくあまり人に見せるなと言われ、カモフラージュにしているウエストポーチ型アイテムボックスへ買ったものを仕舞っていく。
買い物が終わったらカイトがカフェに連れて来てくれた。
クリームたっぷりのパンケーキを幸せいっぱいに食べているとカイトがふと真面目な顔で話をしてきた。
「実は依頼で半年ほど街を離れる事になった」
「ふーん、そうなんだ。気をつけて行ってきてね。」
別にそんな顔で伝える事でも無いと思うがどうしたのだ?
「ク、ククルは寂しく無いのか。その、俺が居なくて」
あぁ、成る程。私が寂しがるとか思ってたのか。
「ん、別に大丈夫かな。まあ、カイトが帰って来るまでこの街にいるかもわかんないし、私も」
「お前、どこに行くんだ。」
勢いよく立ち上がり大声を出す
「別に何処かにいく計画があるわけではないけど。元々この街の出身でもないし、道端で拾われて確かにお世話にはなっているけど行動を縛られるのも嫌かな。良いタイミングが、あればここから出るという選択はあるよ。わたしには」
正直、居心地は良い。良くもして貰ってる。でも私はここに一生いる気は最初からない。カイトの便利屋の如くポーションを貢ぐつもりも無いし、私を利用している自覚がないかもしれないが独占してることはかわりないと。前にカイトが忠告していた通りの事を貴方がしていると言ってやった。
本人は自覚なくやっていた。私の独占を。特に悪意は感じ無かったのであえて目を瞑ってきたがそろそろいいだろうと思っての発言だ。
「言われてはじめて気づいた。すまない。悪気があったわけでは、、、」
「そうだとは思ってます。ただ、これ以上の拘束は私もご遠慮いただきたいので私のタイミングで街をでます。」
ここ最近考えていた事を口にする。カイトがいない間なら無理についても来ないだろう。最近の依頼でお金もまあまあ貯まったし、多少の旅なら大丈夫なはず。
そのまま、家に帰り部屋に戻る。
カイトは明日の朝旅立つとの事でお気をつけてと挨拶しておいた。
「わかったから」
さて、昨日の草原にカイトとやってきたわけだがとりあえず手を出さないように念押しする。
先ずは薬草を4束作成。
続いてポーションの作成。
鍋を出して薬草を入れたあたりでカイトが覗き込んできた。
「何をするんだ」
「ポーションの作成です。ギルドで買取してくれるから」
私は説明しながらサクサク作業を進めていく。
「調合のスキル持ちか。どれくらいのランクのが完成するんだ」
今出来上がった物を鑑定するとBだったのでそのまま伝える。
カイトの話では薬草の状態が良いと高ランクの物が出来やすいと聞いた事があると言う
「森の奥に行ってみるか。状態の良い薬草があるぞ」
魔獣は処理してくれるとの事なので少し奥まで進む事にした。
歩きながら鑑定するとあちらこちらに薬草がある。更に良く見ると薬草のランクが鑑定できた。
私は優の薬草を取って収納にしまって行く。
しばらく行くと少し開けた何処にでた。
「よし、此処で休憩だ」
その辺にあった岩にカイトが腰をかけたので私も適当に腰を下ろした
「カイト、ここで調合してしまっても良い?」
「あぁ、大丈夫だ。良い薬草は見つかったか」
「私、鑑定使えるからよく見たら優の薬草があったよ」
調合の準備をして次々と作業していく。出来上がったものを鑑定すると5本に1本はSが残りがAとありがたい結果になった。
「Sランクができたよ」
カイトに渡すと光に掲げてみている。
「初級のSランクだと中級のCランクよりも効力が高い。Sは俺が買い取っても良いか。」
初級ポーションのギルドでの買取額はCが50GB200GA500GS1000Gになる。
1Gが1円で30000Gで平民3人家族の1ヶ月の生活費相当らしい。
結局Sランクを1100Gで買取すると言う事らしい。ショップでかうと1500Gはするのでカイト的にはこれでも安いとの事で引き取ってもらう事にした。
「Sランクが調合できる事はギルド以外には内緒の方が良いぞ。色々厄介だから」
下手な商人などに目をつけられると閉じ込められて永遠に調合させられる可能性があるから言わない方が良いとの事。Sランクを作れる人があまり居ないらしい。そんな注意を受けながら街まで帰ってきた。
ギルドにいってまずは薬草の買取をしてもらう。
「ククルちゃんランクアップおめでとう。」
昨日のと合わせて依頼達成でFランクに昇級した。次のEランクまでは依頼を30件達成。そのうち5件以上の討伐依頼達成が必要との事。
次にポーションの買取をお願いした。Bランクは10本で依頼達成だが、Aランクだと5本、Sランクだと3本で依頼達成になるらしい。
Bランク5本にAランクを3本買い取って貰った。
これで4つの依頼が完了した。
明日からは討伐依頼もこなして行こう。
カイトと一緒に家まで帰り今日は少し遠くまで行ったのもあってすぐに寝てしまった。
翌日、ギルドにとりあえず向かう。今日もカイトが付き添いだ。
一応ボードを確認していつもの草原に出発。
討伐依頼は野ネズミとゴブリン、スライムが貼ってあったので周りを注意しながら薬草を採取する。
ポーションと討伐依頼のおかげで2ヶ月もするとEランクに昇級した。
受けれる依頼も増え、いつもの行動範囲ならカイトもついてこなくなった。
今日は久しぶりにお休みにして街に買い物に出かけようと下に降りたらカイトと遭遇する。
買い物に行くと伝えたらついて来てくれる様なので一緒に出かけた。
荷物は収納にいくらでも入るのだがコレは容量が他に比べてかなり大きいらしくあまり人に見せるなと言われ、カモフラージュにしているウエストポーチ型アイテムボックスへ買ったものを仕舞っていく。
買い物が終わったらカイトがカフェに連れて来てくれた。
クリームたっぷりのパンケーキを幸せいっぱいに食べているとカイトがふと真面目な顔で話をしてきた。
「実は依頼で半年ほど街を離れる事になった」
「ふーん、そうなんだ。気をつけて行ってきてね。」
別にそんな顔で伝える事でも無いと思うがどうしたのだ?
「ク、ククルは寂しく無いのか。その、俺が居なくて」
あぁ、成る程。私が寂しがるとか思ってたのか。
「ん、別に大丈夫かな。まあ、カイトが帰って来るまでこの街にいるかもわかんないし、私も」
「お前、どこに行くんだ。」
勢いよく立ち上がり大声を出す
「別に何処かにいく計画があるわけではないけど。元々この街の出身でもないし、道端で拾われて確かにお世話にはなっているけど行動を縛られるのも嫌かな。良いタイミングが、あればここから出るという選択はあるよ。わたしには」
正直、居心地は良い。良くもして貰ってる。でも私はここに一生いる気は最初からない。カイトの便利屋の如くポーションを貢ぐつもりも無いし、私を利用している自覚がないかもしれないが独占してることはかわりないと。前にカイトが忠告していた通りの事を貴方がしていると言ってやった。
本人は自覚なくやっていた。私の独占を。特に悪意は感じ無かったのであえて目を瞑ってきたがそろそろいいだろうと思っての発言だ。
「言われてはじめて気づいた。すまない。悪気があったわけでは、、、」
「そうだとは思ってます。ただ、これ以上の拘束は私もご遠慮いただきたいので私のタイミングで街をでます。」
ここ最近考えていた事を口にする。カイトがいない間なら無理についても来ないだろう。最近の依頼でお金もまあまあ貯まったし、多少の旅なら大丈夫なはず。
そのまま、家に帰り部屋に戻る。
カイトは明日の朝旅立つとの事でお気をつけてと挨拶しておいた。
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