✿好きな人から『 もしかして、もうあいつにプロポーズされました? 』……そう訊かれ、私は悲しくなった。

設楽理沙

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1 ◇もしかして、もうプロポーズされました?

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☘ ご訪問いただきありがとうございます。
2話は2月1日の9時からになります。
宜しくお願い致します。

―――――――――――――――――――――――






杏 side:

「遠藤のヤツ、高橋さんと結婚したいって言ってましたよ。
 もしかして、もうプロポーズされました? 」

 真顔の坂口さんが、真剣な表情で信じられないことを問いかけてきた。

 突然の無茶振りとも言える質問に──

私は彼の真意がどこにあるのか、少し面白がってでもいるのか? 

目と表情からなんとか探ろうとしたけれど、ずっと見つめているわけにも
いかず、残念ながら短時間では読み切れなかった。


 さっきまで和やかに会話してた彼が突然発した言葉に、私は固まる。



 ここでどうしてそんな話になる?
 まったく分からない。

 私はこのあと、彼の顔をまともに見ることができなかった。

 店内のカウンター席ならいざ知らず──
今日は、お互い向き合って座っていた。


 私はコーヒーカップに手を延ばしたはいいけれど、なかなか
口に運ぶことができない。

 何て言えばいいのか?
   どんな言葉で返せばいいのだろう。

 遠藤さんとは、社内で仕事関連で必要最低限しか話をしたことも
なければ個人的なメールさえしたことがない。
 
 何故ここで彼の固有名詞が出てくるのか?


 私は小さく首を振り……


 「ええーっ、そうなの?
  そんな話、今初めて聞いたし、眉唾ものでしょ?
  それに第一付き合ってもいないのにあり得ないわ」

と、答えるのが精いっぱいだった。



 「俺は、奴が他の奴らと話してるのを側で聞きました」


 「変ですね、本人が聞いてないなんて。
 きっとただの冗談じゃないですか」




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