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四章
性徒会執行部、始動 1
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才華先輩と俺によって、井上先輩と住吉先生は絶頂にでも達しているかのような顔をしていて、とてもエロかった。
そんな顔を作ったのが俺なんだと思うと、より一層興奮してしまった。
俺と才華先輩が仕事後の一杯といった感じで紅茶を飲んでいると、軽快な着信音が聞こえた。
「あぁ、もしもし? 瑠衣だけど」
どうやらその着信があったのは才華先輩みたいで、スマートフォンを耳にあてていた。
こうもスマートフォンが似合うとは……。なぜだか悔しい。
「え? それは本当かい? 分かった、すぐに対応するよ」
そう言い残して才華先輩はスマートフォンをポケットへと仕舞い込み、渚先輩の横に立った。
「何? 気が散るんだけど」
渚先輩はヘッドホンをつけたまま、少しだけ首を回して才華先輩を睨んでいた。やっぱり邪魔をされるのが嫌みたいで、俺だけが嫌われてるわけじゃなさそうで安心した。
「中庭の渡り廊下で争いがあるらしんだけど、モニターに映してもらえる?」
争い? モニターに映す?
「ああ、そういうこと。中庭ね」
さっきまでの嫌がった顔はどこかへさり、今は真剣そのものだ。渚先輩もあんな顔出来るんだな―っと感心していると。下の真ん中のエロゲ―はほったらかし、左下のモニターに中庭の映像が表示された。
「ちょ、え!?」
思わず声が出てしまった。
その移された映像は、どう見ても監視カメラで撮られている映像だ。しかもリアルタイムで。いくら性徒会が争いをなくすためのものだとしても、そんな覗きだなんてしていいわけがない! けしからん!
プールの時は見せてもらおう。
”変態か!”
”変態ね!”
あ、お帰りなさい。紳士設定を探しに飛び去った悪魔と天使のご帰還だ。以外に早かった。紳士設定は見つかったのだろうか。
”探すことを諦めた”
”そうね、もともとなかったし”
ひどい。探すとか言っていたのにもともとないとか! なら探すだなんて希望を俺に見せないで!
ほんとうに悪魔だな、希望を見せるだけ見せて打ち砕くとか。
いや、今は天使と悪魔の相手なんてしている暇はない。そんなことよりモニターだ。
「あー、確かに争ってるように見えるね、渚君はどう思う?」
「カップルが喧嘩、ざまぁ」
渚先輩の言うように、確かにカップルが喧嘩しているように見えなくもない。男の方が怒鳴り、女の方は下を向いて泣いている。みたいな感じだ。
音声がないので何を言い争っているか分からないけれど、確かに争ってはいる。
「弥生ちゃん、余韻に浸っているところ申し訳ないけど、仕事だよ」
「仕事? 瑠衣、争いか? どこだ」
緩みきっていた表情が、仕事の一言でキリっとした顔へと変化した。この顔がおそらく他の生徒の知っている凛々しい井上弥生という表情なんだろう。けど、どうしてかもうこの顔は作った顔で、素の顔はあの感じた時にでる顔の方なんじゃないかと思ってしまう。
どうしてだろう。 悪魔と天使なら分かるだろうか?
”そりゃ、感じてる顔が素だろ”
”凛々しい顔なんて作ってる顔よきっと、女の私が言うんだからそうなのよ”
うーん、結局俺の中の悪魔と天使って俺なわけだから、否定的な言葉はでないんだろうな。うん、聞く相手が悪かった。ごめんね!
”ひど!”
”もう知らない!”
これが仕返しというものだ。思い知ったか!
……。
あれ? 拗ねてどっかへ行ってしまったか?
いないのはいないで寂しいんだけど、まぁいいか。
「弥生ちゃん、中庭の通路だよ。たぶんカップルの痴話喧嘩だと思う」
「なるほど、だったら私の出番だな。よし行ってくる」
そういい、井上先輩は颯爽と部室から出て行った。
かと思えば、すぐに戻ってきた。
「悠斗、ついてこい。体験だ」
なるほど、新しく入った部員にどういう部活かをまじかで見せてくれるというわけか。なんて優しいんだろう。きっとおっぱいで救うってことは、そのおっぱいが揉まれる様をみろってことなんだろうな。
「分かりました」
ねとりのような感じがして、少し興奮してしまった。
俺にそんなアブノーマルな趣味があると信じたくない。これはきっと井上先輩のおっぱいが俺のものってわけじゃないから興奮できるだけだ。もしあのFカップのおっぱいが俺だけのものだと言うなら嫉妬に身を狂わせる自信がある。
性徒会執行部部長の井上先輩のおっぱいは皆のもの。全てを包み込む地蔵菩薩だ。これだけはしっかりと覚えておかなくてはならない。菩薩様を自分だけのものにしていいはずがないんだ。
自分だけのものにするだなんておこがましいにもほどがある。身の程をしれ! 如月悠斗!
「よし、ついてこい悠斗」
俺は先輩のあとに続いて、中庭にある通路。西校舎と東校舎を唯一結ぶ通路へと向かうことにした。
そんな顔を作ったのが俺なんだと思うと、より一層興奮してしまった。
俺と才華先輩が仕事後の一杯といった感じで紅茶を飲んでいると、軽快な着信音が聞こえた。
「あぁ、もしもし? 瑠衣だけど」
どうやらその着信があったのは才華先輩みたいで、スマートフォンを耳にあてていた。
こうもスマートフォンが似合うとは……。なぜだか悔しい。
「え? それは本当かい? 分かった、すぐに対応するよ」
そう言い残して才華先輩はスマートフォンをポケットへと仕舞い込み、渚先輩の横に立った。
「何? 気が散るんだけど」
渚先輩はヘッドホンをつけたまま、少しだけ首を回して才華先輩を睨んでいた。やっぱり邪魔をされるのが嫌みたいで、俺だけが嫌われてるわけじゃなさそうで安心した。
「中庭の渡り廊下で争いがあるらしんだけど、モニターに映してもらえる?」
争い? モニターに映す?
「ああ、そういうこと。中庭ね」
さっきまでの嫌がった顔はどこかへさり、今は真剣そのものだ。渚先輩もあんな顔出来るんだな―っと感心していると。下の真ん中のエロゲ―はほったらかし、左下のモニターに中庭の映像が表示された。
「ちょ、え!?」
思わず声が出てしまった。
その移された映像は、どう見ても監視カメラで撮られている映像だ。しかもリアルタイムで。いくら性徒会が争いをなくすためのものだとしても、そんな覗きだなんてしていいわけがない! けしからん!
プールの時は見せてもらおう。
”変態か!”
”変態ね!”
あ、お帰りなさい。紳士設定を探しに飛び去った悪魔と天使のご帰還だ。以外に早かった。紳士設定は見つかったのだろうか。
”探すことを諦めた”
”そうね、もともとなかったし”
ひどい。探すとか言っていたのにもともとないとか! なら探すだなんて希望を俺に見せないで!
ほんとうに悪魔だな、希望を見せるだけ見せて打ち砕くとか。
いや、今は天使と悪魔の相手なんてしている暇はない。そんなことよりモニターだ。
「あー、確かに争ってるように見えるね、渚君はどう思う?」
「カップルが喧嘩、ざまぁ」
渚先輩の言うように、確かにカップルが喧嘩しているように見えなくもない。男の方が怒鳴り、女の方は下を向いて泣いている。みたいな感じだ。
音声がないので何を言い争っているか分からないけれど、確かに争ってはいる。
「弥生ちゃん、余韻に浸っているところ申し訳ないけど、仕事だよ」
「仕事? 瑠衣、争いか? どこだ」
緩みきっていた表情が、仕事の一言でキリっとした顔へと変化した。この顔がおそらく他の生徒の知っている凛々しい井上弥生という表情なんだろう。けど、どうしてかもうこの顔は作った顔で、素の顔はあの感じた時にでる顔の方なんじゃないかと思ってしまう。
どうしてだろう。 悪魔と天使なら分かるだろうか?
”そりゃ、感じてる顔が素だろ”
”凛々しい顔なんて作ってる顔よきっと、女の私が言うんだからそうなのよ”
うーん、結局俺の中の悪魔と天使って俺なわけだから、否定的な言葉はでないんだろうな。うん、聞く相手が悪かった。ごめんね!
”ひど!”
”もう知らない!”
これが仕返しというものだ。思い知ったか!
……。
あれ? 拗ねてどっかへ行ってしまったか?
いないのはいないで寂しいんだけど、まぁいいか。
「弥生ちゃん、中庭の通路だよ。たぶんカップルの痴話喧嘩だと思う」
「なるほど、だったら私の出番だな。よし行ってくる」
そういい、井上先輩は颯爽と部室から出て行った。
かと思えば、すぐに戻ってきた。
「悠斗、ついてこい。体験だ」
なるほど、新しく入った部員にどういう部活かをまじかで見せてくれるというわけか。なんて優しいんだろう。きっとおっぱいで救うってことは、そのおっぱいが揉まれる様をみろってことなんだろうな。
「分かりました」
ねとりのような感じがして、少し興奮してしまった。
俺にそんなアブノーマルな趣味があると信じたくない。これはきっと井上先輩のおっぱいが俺のものってわけじゃないから興奮できるだけだ。もしあのFカップのおっぱいが俺だけのものだと言うなら嫉妬に身を狂わせる自信がある。
性徒会執行部部長の井上先輩のおっぱいは皆のもの。全てを包み込む地蔵菩薩だ。これだけはしっかりと覚えておかなくてはならない。菩薩様を自分だけのものにしていいはずがないんだ。
自分だけのものにするだなんておこがましいにもほどがある。身の程をしれ! 如月悠斗!
「よし、ついてこい悠斗」
俺は先輩のあとに続いて、中庭にある通路。西校舎と東校舎を唯一結ぶ通路へと向かうことにした。
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