中年教師と初恋と調教

熊次郎

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DKの苦悩

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結衣以外からは俺は怖がられている教師のままだ。ほとんどの生徒が俺と目を合わさないように挨拶してそそくさと帰っていく。夕方のいつもの光景。

校庭の巡回中、俺は後ろから見ても大人のようにガッチリした男子学生に声をかけた。
『おい、拓真。練習来いよ!』

奴は俺を無視して校門から出ようとしていた。

ぐいっ。
『待てよ。』
制服の上からでも掴んだ腕の筋肉のデカさが分かる。
『離せよ。』
拓真が力ずくで腕を振り解こうとするが、俺も負けちゃいねぇ。鋭い眼差しで俺を睨んできた。

水島拓真は高校3年生。うちの高校はレスリングの強豪校として有名だが、そのエースだった。
1年生の時からインターハイで活躍し、学内でもすぐ有名人になった。筋力アップして最近は175/87のガタイでパワーでも圧倒的な力を示してきていた。

髪は短めでキリッとした眉、涼しげな奥二重、男らしい顔つきで高校生には見えない。
いわゆるイケメンで1年生の時から女子生徒からの人気も高く、レスリングの大会が女子で埋まるなんて人生で見たことがなかった。
しかし浮かれることなく学生生活をレスリングに打ち込み、毎日遅くまで練習をしている姿を俺は同じ体育館で見ていた。

トレーニングルームではいつも俺に筋トレのアドバイスを求め、素直に取り組んでいた。俺はレスリングはあまり詳しくないが、この真摯な姿で勝ち進む拓真の力になれて俺は満足していた。

しかし、2ヶ月前の学生選手権で無名選手にまさかの初戦敗退。その前から少し様子がおかしかったが、その敗退の日から拓真は練習場で見かけなくなった。
負けたショック、失恋、レスリングに飽きた、いろんな噂が飛び交ったが真実は分からない。拓真は何も語らなかった。

『拓真、お前何があった?選手権の負けを引きずっているのか?そんなの気にする必要ない。それよりも、。』
『違う。あれは負けて当然な状態での負けだから気にしてねぇ。』
最近、ずっと無視されていたが拓真が話の途中でまともに会話してきた。

『じゃ、なんだよ。レスリングが嫌になったのか?あんなに頑張ってたじゃねぇか。』
俺は拓真の腕を掴みながら更に突っ込んだ質問を投げかけた。
『、、、、、。嫌いになってねぇ。』
沈黙の後、俺から目を背けて拓真はボソリと言った。この言い方は嘘じゃない。

『嫌にもなってねぇのに練習来ねーって、おかしいじゃないか?他に何がある?好きな女に振られとか?もしくはその女に男が出来たとか?(笑)』
俺は少し冗談を混ぜて拓真の本音を探ろうとした。

その時。拓真はキっと俺を睨みつけ、思いっきり腕を解いた。
『うるせぇよ、浮かれてんじゃねぇ!このクソ親父が!』
暴言を吐き、拓真は走って俺の前から去っていた。

『いったいどうしたんだ、、、。』
俺は訳が分からず呟いた。

そう、拓真は俺の息子だ。
と、言っても元嫁の連れ子であとの二人は俺の子だ。でもこの話は俺からは本人に言ってない。
元嫁と結婚した時1歳だった拓真に前の父親の記憶はないし、俺は本当の息子として中学まで育ててきた。
拓真は高校入学時には元嫁の姓を名乗っていた為、俺たちが親子だったとは周りにはあまり知られていない。
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