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43実家にて
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「ここ一二年何だけど…あの院長がよく来るようになったの。」
「何で?私達が学園にいた頃なんて存在すらしなかったじゃない。」
「うん。だから最初は何でだろって思ってたんだけど、就職先で住み込み出来なかった子ってここから通いになるでしょ?それで年頃の子とか可愛い子がいると身請け先や貴族に受けるとかで養子縁組が直ぐに決まるの。」
養子縁組というより人身売買。だけど養子縁組の手続きが本物なら関与出来ないし、ちゃんと契約した家にいたら何も問題ない。それを確かめる手段で契約書の存在がネックだな。契約書は院長保管だし、あの院長が孤児院にそんか書類を置くとも思えない。
「孤児院もお金がないし、小さい子は思ったより早く増えるし…先生も不思議がっていたけれど、先生も元男爵夫人で今は平民と変わらないし相手は子爵だしって何も言えなかったって。」
「うん…」
「それで皆してこれで良かったって思うようにしたの。絶対ろくでもないことなのは肌で何となく分かってたけどどうしようもないし…」
青ざめて震えている。言葉が出て来ない???
「…それで…最近エリカを見たの…」
ミカエラは彼女の口を手で塞いだ。
「言わなくていい。」
「ミカ姉私達どうなるの…?」
「…分からない。私は何も出来ないから。」
話を聞いているだけで泣き出してしまったのでハンカチを渡す。
「何してるのです、2人とも。」
「あ、イザーク様。えっと顔見知りと近況報告…」
「相手を泣かせるような話ですか?私の用事は終わりましたがまだ居ますか?」
「あ、いえ…リサ、私帰るから。本当に不味いとか、命危ないって感じたら商業ギルドまで走って。受付に私の客で緊急とか急ぎって言えば対応してくれるから。」
「本当に?大丈夫なの?」
「商業ギルドにも話を通しておく。」
「分かった…」
長居も出来ないしさっさと戻るが商業ギルドに寄ってもらった孤児院の子供が私に用事と言えば保護と侯爵家に連絡が行くようにお金を払っておく。
「ミカエラ、さっきの孤児との話を報告書形態でまとめておいてください。」
「えと、国が動くのですか?」
「断言できませんが、証言はある方がいいです。」
侯爵家別邸で報告書?書き上げるが文体がこれで合っているのだろうか。
「レオン様、これでいいですか?」
「うん、字も綺麗だし丁寧に書いていることは分かるから大丈夫だよ。もしかしてエリカって言うのが…」
「そうです。リサと同い年で…私に懐いてた子です。娼館で見た時にレオン様に嫌なお願いしそうになりましたから…」
「どういうお願い??」
俯くミカエラの頬に手を添える。泣くのを堪えているように見えたのでクッションを渡すとクッションを抱きしめて顔を埋める。
「…苦しませず人を殺す方法…」
「…知らなくていいよ。」
「喉から出かけた…」
頭を撫でられたが上げれそうにない。
「ミカエラ、そういうことを考えなくていいから。」
「…うん…」
「ミカエラが何かしないといけないことでもないだろ。自分で聖人君子にはなれないって言ってたのだから分かると思うけど。」
報告書を出したけれど、食欲もなければ夜も眠れない。仕事をする気にもならない。
「私にどうしろってのよ…爵位もないし権力もない職人だっての…」
報告書をユーリは城でヘラルドと一緒に読み込む。
「全く、小物の動きにしては上手いな。」
「ユーリ殿どうするつもりだ?」
「とりあえず子爵の手の者をミカエラのメイドとして家に入れる。勿論監視対象として家には通達するし何かあれば契約違反で締めあげれると思ったのですけれど。」
「孤児院にミカエラからの依頼で内偵を入れる。その娼館にいるという男爵の指定した娘は?」
「…特殊性癖向けでした。私も確認しましたが…彼女が平気だったとは…あまり思えないほどに。」
「その先生も協力的だったのは大きい。元男爵夫人とは話も出来そうだし。」
一人の少女が現れてからポロポロと出てくる汚い部分。膿をかきだせるか、まだ残ってしまうのか。
「優先は彼女の精神状態だろう。これ以上災難がふりかかると幾ら場馴れしている人間でも堪える。」
「そうですね。何か一つでも解決出来ればいいんですけれど…」
「何で?私達が学園にいた頃なんて存在すらしなかったじゃない。」
「うん。だから最初は何でだろって思ってたんだけど、就職先で住み込み出来なかった子ってここから通いになるでしょ?それで年頃の子とか可愛い子がいると身請け先や貴族に受けるとかで養子縁組が直ぐに決まるの。」
養子縁組というより人身売買。だけど養子縁組の手続きが本物なら関与出来ないし、ちゃんと契約した家にいたら何も問題ない。それを確かめる手段で契約書の存在がネックだな。契約書は院長保管だし、あの院長が孤児院にそんか書類を置くとも思えない。
「孤児院もお金がないし、小さい子は思ったより早く増えるし…先生も不思議がっていたけれど、先生も元男爵夫人で今は平民と変わらないし相手は子爵だしって何も言えなかったって。」
「うん…」
「それで皆してこれで良かったって思うようにしたの。絶対ろくでもないことなのは肌で何となく分かってたけどどうしようもないし…」
青ざめて震えている。言葉が出て来ない???
「…それで…最近エリカを見たの…」
ミカエラは彼女の口を手で塞いだ。
「言わなくていい。」
「ミカ姉私達どうなるの…?」
「…分からない。私は何も出来ないから。」
話を聞いているだけで泣き出してしまったのでハンカチを渡す。
「何してるのです、2人とも。」
「あ、イザーク様。えっと顔見知りと近況報告…」
「相手を泣かせるような話ですか?私の用事は終わりましたがまだ居ますか?」
「あ、いえ…リサ、私帰るから。本当に不味いとか、命危ないって感じたら商業ギルドまで走って。受付に私の客で緊急とか急ぎって言えば対応してくれるから。」
「本当に?大丈夫なの?」
「商業ギルドにも話を通しておく。」
「分かった…」
長居も出来ないしさっさと戻るが商業ギルドに寄ってもらった孤児院の子供が私に用事と言えば保護と侯爵家に連絡が行くようにお金を払っておく。
「ミカエラ、さっきの孤児との話を報告書形態でまとめておいてください。」
「えと、国が動くのですか?」
「断言できませんが、証言はある方がいいです。」
侯爵家別邸で報告書?書き上げるが文体がこれで合っているのだろうか。
「レオン様、これでいいですか?」
「うん、字も綺麗だし丁寧に書いていることは分かるから大丈夫だよ。もしかしてエリカって言うのが…」
「そうです。リサと同い年で…私に懐いてた子です。娼館で見た時にレオン様に嫌なお願いしそうになりましたから…」
「どういうお願い??」
俯くミカエラの頬に手を添える。泣くのを堪えているように見えたのでクッションを渡すとクッションを抱きしめて顔を埋める。
「…苦しませず人を殺す方法…」
「…知らなくていいよ。」
「喉から出かけた…」
頭を撫でられたが上げれそうにない。
「ミカエラ、そういうことを考えなくていいから。」
「…うん…」
「ミカエラが何かしないといけないことでもないだろ。自分で聖人君子にはなれないって言ってたのだから分かると思うけど。」
報告書を出したけれど、食欲もなければ夜も眠れない。仕事をする気にもならない。
「私にどうしろってのよ…爵位もないし権力もない職人だっての…」
報告書をユーリは城でヘラルドと一緒に読み込む。
「全く、小物の動きにしては上手いな。」
「ユーリ殿どうするつもりだ?」
「とりあえず子爵の手の者をミカエラのメイドとして家に入れる。勿論監視対象として家には通達するし何かあれば契約違反で締めあげれると思ったのですけれど。」
「孤児院にミカエラからの依頼で内偵を入れる。その娼館にいるという男爵の指定した娘は?」
「…特殊性癖向けでした。私も確認しましたが…彼女が平気だったとは…あまり思えないほどに。」
「その先生も協力的だったのは大きい。元男爵夫人とは話も出来そうだし。」
一人の少女が現れてからポロポロと出てくる汚い部分。膿をかきだせるか、まだ残ってしまうのか。
「優先は彼女の精神状態だろう。これ以上災難がふりかかると幾ら場馴れしている人間でも堪える。」
「そうですね。何か一つでも解決出来ればいいんですけれど…」
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