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163 学園後半
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学園生活1年目後半戦が始まる。ミカエラはどうしたものか。と、考える。友達()が増えた。普通に話しかけられ始めた。親に言われたのか、賭けに負けたのか。次は勝つためにという情報収集なのだろうか。警戒しながら世間話だけはしておこう。これからさらに難しくなるみたいだし。それが怖い。授業を受けながらまとめもしながら暗記しないといけないことや、考えないといけないことを見ていく。それとやってきた領地運営のさらに難しい授業が始まる。泣きたい。
そう思っていたら顔見知りが教師としてやってきた。アレックス・ファルコ様。顔色が良くなっているけれど細い。髪のつやも戻っている。
「出歩いてよろしいのですか?」
「ヘラルド様より城で勤務は大変だろうからとこっちでできるようになってからと言われまして。」
「あ、そうなんですか。よろしくお願いいたします。」
アレックス様の講義ですが、とてもわかりやすいです。だけど凄く早い…メモが追いつかない。試験範囲ヤバい。ただ聞き流して家庭教師がいるから大丈夫と思っているお貴族様たちが恐ろしい。これ、最近の数字を使った説明だから家庭教師の古い知識や慣例を使った暗記じゃ役に立たなくなる。知識と一致しないところがわんさか出てきて放課後は図書館ではなくアレックス様を捕まえて補習ほどでないにしても教えてもらわないとまずい。試験の成績が落ちる。
この講義のヤバさが伝わってないのか親の仕事を見てきたから大丈夫にはならないだろう。税収や税法などの法律関係を絡めるなんて…普通しない。基礎って聞いてたのに。
講義が終わった放課後に職員棟のアレックス様を尋ねる。一緒に鉢合わせたのは数人だった。
「おや、意外に多いですね。フィル子爵は予想してましたが。」
「わざとですか?」
「領主が最新の法律と税法に明るくなくて何が領主ですか。当然のことでしょう?空き教室で解説しましょうか。」
ニコリと言われたら正論なので飲み込むしかないが…他の領主候補生どうするんだろう。明らか話聞いてなかった。
「まぁ、どうするかは当人しだいです。そうでしょう?」
現行法だけでなく、諦めて今のやり方にあってないのに残っている法律などの詳細な説明がとても分かりやすく説明される。な、聞けば聞くほど後期の講義で比重が重い領地運営で大半落ちると思う。
アレックス様が男爵の家の令息だからと舐めてかかったお貴族様たちはアレックス様の事を知らなさすぎる。ヘラルド様が直に何とかして欲しいと頼りにしてる部下なんだけど。
補習に来たのは数人の令息、令嬢なのだが、家柄としてはパッとしない次男以下で成績で跡目争いに入る事が目的らしい。
全員真っ青になりながら補習で説明をしてもらうが不味い。ということだけは理解した。これは試験がかなり難しい。下手したら全員赤点採る。
「フィル子爵はアレックス先生とお知り合いなのですか?」
「知り合い程度ですよ。ヘラルド様から紹介されただけで。」
「…リンドブルム大公の紹介…???」
「えぇ。読書量だけは半端ないから家庭教師にと。ロズウェル侯爵家から派遣されてる家庭教師だけでも対応しきれないのに追加されたら更に困るとお断りしましたが…多分おそらく確実に…とても優秀な方のようですね。検討しておけばよかったと今更ですが後悔してます。お友達にも伝えますか?」
友達にも話すのだろうか。と、聞いてみたがそれはしないらしい。友達だけど利害関係ありきの友達で蹴落とす相手でもあるかららしい。サッパリしてるな。利害関係のない友人は他学科や学年が違うとかで同じ教室にはいないらしい。
年下なのに考えているんだなぁと他人事であった。
当然のようにイザークが迎えに来る。
「探しました。」
「の割に息も乱れて無ければシレッとしてますね。」
「この学園が国ほどの広さなら息くらい乱れますけど。何か困り事ですか?」
「…アレックス様が…道中話します。よろしくお願い致します。」
荷物を渡すがひょいと抱き上げられた。目線が近い。
「行きましょう。」
「////下ろしてつかぁさい。」
「嫌です。」
馬車に運ばれたが、アレックス様や同級生(異性)と近かったのかぬいぐるみ。密着して手を重ねて来たり撫で回される。
「ん…そんなに触ってどうするのですか。」
「離れていましたし、触れていたいからですが?嫌ですか?」
「…嫌だと言って辞めてくれたことありました?」
「本気で嫌がっていたら辞めますよ。それくらい分かります。」
「そっかぁ。ぺたぺたされるよりは抱きしめられた方が好ましいので切り替えてください。」
むすっと苦情をいうと向き合うように抱きしめられた。頭を撫でられた。この撫で方は結構好きだ。髪を解いて下されてただ頭を撫でられる。これは嫌じゃないので肩に頭をおいて大人しくする。心地よい。振動と人肌の暖かさもあってすぐに眠ってしまった。疲れていたらしい。
そう思っていたら顔見知りが教師としてやってきた。アレックス・ファルコ様。顔色が良くなっているけれど細い。髪のつやも戻っている。
「出歩いてよろしいのですか?」
「ヘラルド様より城で勤務は大変だろうからとこっちでできるようになってからと言われまして。」
「あ、そうなんですか。よろしくお願いいたします。」
アレックス様の講義ですが、とてもわかりやすいです。だけど凄く早い…メモが追いつかない。試験範囲ヤバい。ただ聞き流して家庭教師がいるから大丈夫と思っているお貴族様たちが恐ろしい。これ、最近の数字を使った説明だから家庭教師の古い知識や慣例を使った暗記じゃ役に立たなくなる。知識と一致しないところがわんさか出てきて放課後は図書館ではなくアレックス様を捕まえて補習ほどでないにしても教えてもらわないとまずい。試験の成績が落ちる。
この講義のヤバさが伝わってないのか親の仕事を見てきたから大丈夫にはならないだろう。税収や税法などの法律関係を絡めるなんて…普通しない。基礎って聞いてたのに。
講義が終わった放課後に職員棟のアレックス様を尋ねる。一緒に鉢合わせたのは数人だった。
「おや、意外に多いですね。フィル子爵は予想してましたが。」
「わざとですか?」
「領主が最新の法律と税法に明るくなくて何が領主ですか。当然のことでしょう?空き教室で解説しましょうか。」
ニコリと言われたら正論なので飲み込むしかないが…他の領主候補生どうするんだろう。明らか話聞いてなかった。
「まぁ、どうするかは当人しだいです。そうでしょう?」
現行法だけでなく、諦めて今のやり方にあってないのに残っている法律などの詳細な説明がとても分かりやすく説明される。な、聞けば聞くほど後期の講義で比重が重い領地運営で大半落ちると思う。
アレックス様が男爵の家の令息だからと舐めてかかったお貴族様たちはアレックス様の事を知らなさすぎる。ヘラルド様が直に何とかして欲しいと頼りにしてる部下なんだけど。
補習に来たのは数人の令息、令嬢なのだが、家柄としてはパッとしない次男以下で成績で跡目争いに入る事が目的らしい。
全員真っ青になりながら補習で説明をしてもらうが不味い。ということだけは理解した。これは試験がかなり難しい。下手したら全員赤点採る。
「フィル子爵はアレックス先生とお知り合いなのですか?」
「知り合い程度ですよ。ヘラルド様から紹介されただけで。」
「…リンドブルム大公の紹介…???」
「えぇ。読書量だけは半端ないから家庭教師にと。ロズウェル侯爵家から派遣されてる家庭教師だけでも対応しきれないのに追加されたら更に困るとお断りしましたが…多分おそらく確実に…とても優秀な方のようですね。検討しておけばよかったと今更ですが後悔してます。お友達にも伝えますか?」
友達にも話すのだろうか。と、聞いてみたがそれはしないらしい。友達だけど利害関係ありきの友達で蹴落とす相手でもあるかららしい。サッパリしてるな。利害関係のない友人は他学科や学年が違うとかで同じ教室にはいないらしい。
年下なのに考えているんだなぁと他人事であった。
当然のようにイザークが迎えに来る。
「探しました。」
「の割に息も乱れて無ければシレッとしてますね。」
「この学園が国ほどの広さなら息くらい乱れますけど。何か困り事ですか?」
「…アレックス様が…道中話します。よろしくお願い致します。」
荷物を渡すがひょいと抱き上げられた。目線が近い。
「行きましょう。」
「////下ろしてつかぁさい。」
「嫌です。」
馬車に運ばれたが、アレックス様や同級生(異性)と近かったのかぬいぐるみ。密着して手を重ねて来たり撫で回される。
「ん…そんなに触ってどうするのですか。」
「離れていましたし、触れていたいからですが?嫌ですか?」
「…嫌だと言って辞めてくれたことありました?」
「本気で嫌がっていたら辞めますよ。それくらい分かります。」
「そっかぁ。ぺたぺたされるよりは抱きしめられた方が好ましいので切り替えてください。」
むすっと苦情をいうと向き合うように抱きしめられた。頭を撫でられた。この撫で方は結構好きだ。髪を解いて下されてただ頭を撫でられる。これは嫌じゃないので肩に頭をおいて大人しくする。心地よい。振動と人肌の暖かさもあってすぐに眠ってしまった。疲れていたらしい。
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