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第一章 春は憂鬱の香り
第一章 春は憂鬱の香り ①
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友達をつくらなかったんじゃない、できなかっただけ。
私は青い空を仰ぎながら、大きくため息をついた。五月の空は、目をこらせば星が見えるんじゃないかってくらい遠くまで澄み渡っている。お昼休み、自由に出入りできる屋上ではいくつものグループが仲良さそうにお昼ご飯を食べているが、出来上がった輪に入り込む勇気のない私は一人寂しく弁当箱をつついていた。
私には今、友達がいない。全くいない、一人もいない。その言葉通り『0』だ。こうなってしまったのは全て、入学式の日から風邪を引いてしまって、そこから一週間程度学校を休んだせいだ。熱が下がってようやっと学校に行けた時にはクラスの中でもすでにグループが出来上がっていて、私がそこに割り込むこともできずにずるずると五月まで過ごしていた。私だけじゃなくって新しく作られたグループもまた、出来たばかりでまだ輪郭がはっきりしないそれぞれのコミュニティの輪を崩すことを恐れて誰も話しかけてくれることはなかった。中学の時から仲良かった子たちが一人でもいたらいいのだけれど、友達はみんな違う高校に行ってしまっていて、同じこの浅黄浅黄高校に来ているのは私みたいな地味系とはだいぶ毛色の違う、いわばギャル系の子たちだけ。
だから、こんなこと少しも望んではいなかったのに、私はクラスの片隅にぽつんと存在する『ぼっち』になることを選ばざるを得なかった。
相沢樹里・十五歳。ひとりぼっちの高校生活を、これからどうやって充実させていくか。それが目下の課題である。周りの子たちが放課後や休みの日に遊びに行く予定を立てている傍らで、私は少しだけしょっぱい味のする卵焼きを数回だけ噛んで、飲み込んだ。やっぱり、一人は、寂しい。
そんなにうじうじとしていないで、話の合いそうな子に声かけてみればいいじゃん! と思う人もいるだろう。でも、そう思っていざ立ち上がっても、どうやって話しかければいいのかもわからなくて体がピタっと動かなくなる。そして、話しかけたとき相手に『空気の読めない奴!』だったり『今盛り上がってるんだから邪魔しないでよ!』なんて思われたらどうしようとか、そんなネガティブな事ばっかり考えるせいで気持ちもみるみるうちに萎んでしまって、私はそのまま、またへたりと座り込んでしまっている。
そして、私の悩みはこの『友達ができない問題』だけではない。もう一つ、どれだけ頭を抱えても解決しそうにない問題がある。それが、お母さんの事だった。
私のお母さんはピアノ教室を運営していて、私は物心がついたときからお母さんにピアノを教わっていた。受験したけど落ちてしまった、そして、お父さんが教鞭を執る音楽大学に私を入学させたいというお母さんの願望が、中学校を卒業したあたりから重たくのしかかってきた。ピアノを弾くのは嫌いじゃない、むしろ大好き。それなのに、私が鍵盤に触れるたびにお母さんの期待と重圧がのしかかってくる。最近ではそれらが重苦しくて、心も体もピアノから遠ざかりたい時がある。私はそんなときほど、近所にある【子ども図書館】に向かう。
「樹里ちゃん、今日も来たの?」
「お邪魔します、春恵さん」
春恵さんは母のピアノ教室に通っている生徒さんの一人で、年は二十八歳だと聞いている。去年の冬から教室に通い始めるようになったけれど、リズム感が良くないせいで子ども用の、しかも片手で簡単に弾ける曲しかないバイエルから始めている。そして上達も遅い。それでもいつも楽しそうに、プレッシャーもなくレッスンを受けている様子を見て私は羨ましく思っていた。
そんな春恵さんは、この【子ども図書館】で司書として働いている。春恵さんに「一度でいいから遊びにおいでよ」と誘われたのがきっかけで、私は週に何度もここに訪れていた。まだ新しい木目の香り、私の胸の位置よりも低い本棚。それらの隙間を縫うようにして座り込み、爛々と目を輝かせながら本を読んでいる子どもたち。私は枯れそうになっているピアノへの気持ちを甦らせるために、子どもたちの楽しそうな様子を見にくることにしていた。新しい本を読んで冒険に胸を馳せるその子たちと、新しい楽譜を手に入れて未知の世界に心を弾ませていた頃の私。その二つに、近いものがあると感じて。
「あ、樹里ちゃんだ!」
「樹里ちゃん、今日も来たの?」
私に気づいた顔見知りの子たちが、わらわらと集まってきた。【子ども図書館】の中では、学校の図書室や町の図書館と違って、お話しするのも歌い出すのも自由だ。子どもたちは私の名前を呼びながら、カバンや腕を引っ張っていく。行き着く先はいつも、奥においてあるオルガンだった。
「樹里ちゃん、何か弾いてよ!」
「え~……」
「樹里ちゃんのピアノ、上手だから聞きたい!」
「ね! みんなそうだよね?」
子どもたちが口々に、「弾いて」「弾いて」と繰り返す。そのリクエストに応えるように、私は腕時計を外し、少しだけ腕まくりをしてオルガンの蓋を開けた。まだ新しい建物である【子ども図書館】とはまた違う、古ぼけた香り。それは、このオルガンが長い間ずっと大事にされてきた匂いだった。私は柔らかく鍵盤に手を乗せる。リクエストも聞かずに、そのまま音を紡ぎ始める。ねこふんじゃった、幸せなら手を叩こう……メジャーな童謡ばかり奏でていくけれど、子どもたちは楽しそうに聞いてくれている。その様子を見ていると、どうしても寂しくなってしまう。心のどこかで息を潜めている、音楽を楽しんでいない自分が炙り出されているような気がして。
ここのところのレッスンと言えば、自分が引きたい曲ではなくってお母さんから渡された楽譜を、お母さんが好きになってくれるように、褒めてもらえるように音符をただなぞるような単純作業。同じようにピアノを弾けるならば、私じゃなくてロボットでもいいんじゃないかと思えるくらい。だから家に帰ってピアノに向かい合う時間は憂鬱以外の何物でもない。
どんよりと気持ちが沈んて行くと、それはすぐさま演奏にあらわれる。軽かったはずの鍵盤は重たくなり、少しずつ私が刻むリズムと定められている音楽のそれが乱れ始める。そのずれに過敏なのは子どもたちも同じで、演奏が乱れるたびに一人、また一人と子どもたちが私を取り巻いていた輪から離れていく。弾き終わった頃に傍にいたのは、春恵さんだけだった。春恵さんは、ニコニコ笑いながら拍手をしている。
「スランプ気味?」
その言葉に、私は曖昧に頷いた。春恵さんは「そっかそっか」と、私を慰めるように頷いていた。
「高校、友達できた?」
「全っ然!」
そして、いつも同じようにこうやって人の傷口を広げるような事を言うのだ。
「早くできるといいねぇ」
「そう簡単にいかないよ、私、びびりだから」
「そうなの?」
腕時計を付け直し、オルガンの蓋を閉める。
「結局は、いついかなるときも、誰かの評価を気にしてるの。学校ではクラスメイトの、家ではお母さんのって感じで」
「でも、友達って評価しあうような関係じゃないんじゃない?」
「春恵さんにはわからないけど、今の女子高生はいっつもシビアな関係を生き抜いているの」
クラス内でいつの間にか決められていたカースト。その上位陣の機嫌をいかに損ねずにうまくやり過ごすか。まだ入学して一か月程度だけれど、その並びははっきりと区切られている。カーストトップで私と同じ中学校出身の新田さんが欲しがっていたリップグロスを、真ん中らへんにいた真鍋さんっていう女子が持ってきて、新田さんにちくりと嫌味を言われていた。真鍋さんはそれ以来萎縮してしまっていて、もう自分で話題を切り出す役目ではなく、ただひたすら頷くマシーンになってしまっている。ひとりぼっちはもちろん嫌だけれど、あんな目に遭うのもごめんだ。だからこそ、『今自分は、他の人からどう見られているか』という評価は高校生活を耐え抜くために大事な物になっていく。
「ふーん。いつの時代も、女子高生って大変なのね」
「春恵さんも大変だった?」
司書カウンターに向かって歩いていく春恵さんに、私も続く。桜色のエプロンがひらひら揺れて、まるで春恵さんは踊っているみたいに軽やかだ。
「もう十年前だから、覚えてない」
「何それ~。……あれ、これ何?」
ふと視線が、ある一点に向く。カウンターに置いてある、緑色のノート。表紙には『一言ノート』と書いてあった。この前来たときは、こんなものなかったはずだ。
「ああ、これ? 試験的に置いてみることにしたの。この図書館に来た子が、感想とか自分の思っていることを好きなように書いていいノート」
「ふーん……」
私はそのノートを手に取り、パラパラと開いていく。中身は怪獣や可愛いドレスを着た女の子などの落書きでいっぱいだった。
私は青い空を仰ぎながら、大きくため息をついた。五月の空は、目をこらせば星が見えるんじゃないかってくらい遠くまで澄み渡っている。お昼休み、自由に出入りできる屋上ではいくつものグループが仲良さそうにお昼ご飯を食べているが、出来上がった輪に入り込む勇気のない私は一人寂しく弁当箱をつついていた。
私には今、友達がいない。全くいない、一人もいない。その言葉通り『0』だ。こうなってしまったのは全て、入学式の日から風邪を引いてしまって、そこから一週間程度学校を休んだせいだ。熱が下がってようやっと学校に行けた時にはクラスの中でもすでにグループが出来上がっていて、私がそこに割り込むこともできずにずるずると五月まで過ごしていた。私だけじゃなくって新しく作られたグループもまた、出来たばかりでまだ輪郭がはっきりしないそれぞれのコミュニティの輪を崩すことを恐れて誰も話しかけてくれることはなかった。中学の時から仲良かった子たちが一人でもいたらいいのだけれど、友達はみんな違う高校に行ってしまっていて、同じこの浅黄浅黄高校に来ているのは私みたいな地味系とはだいぶ毛色の違う、いわばギャル系の子たちだけ。
だから、こんなこと少しも望んではいなかったのに、私はクラスの片隅にぽつんと存在する『ぼっち』になることを選ばざるを得なかった。
相沢樹里・十五歳。ひとりぼっちの高校生活を、これからどうやって充実させていくか。それが目下の課題である。周りの子たちが放課後や休みの日に遊びに行く予定を立てている傍らで、私は少しだけしょっぱい味のする卵焼きを数回だけ噛んで、飲み込んだ。やっぱり、一人は、寂しい。
そんなにうじうじとしていないで、話の合いそうな子に声かけてみればいいじゃん! と思う人もいるだろう。でも、そう思っていざ立ち上がっても、どうやって話しかければいいのかもわからなくて体がピタっと動かなくなる。そして、話しかけたとき相手に『空気の読めない奴!』だったり『今盛り上がってるんだから邪魔しないでよ!』なんて思われたらどうしようとか、そんなネガティブな事ばっかり考えるせいで気持ちもみるみるうちに萎んでしまって、私はそのまま、またへたりと座り込んでしまっている。
そして、私の悩みはこの『友達ができない問題』だけではない。もう一つ、どれだけ頭を抱えても解決しそうにない問題がある。それが、お母さんの事だった。
私のお母さんはピアノ教室を運営していて、私は物心がついたときからお母さんにピアノを教わっていた。受験したけど落ちてしまった、そして、お父さんが教鞭を執る音楽大学に私を入学させたいというお母さんの願望が、中学校を卒業したあたりから重たくのしかかってきた。ピアノを弾くのは嫌いじゃない、むしろ大好き。それなのに、私が鍵盤に触れるたびにお母さんの期待と重圧がのしかかってくる。最近ではそれらが重苦しくて、心も体もピアノから遠ざかりたい時がある。私はそんなときほど、近所にある【子ども図書館】に向かう。
「樹里ちゃん、今日も来たの?」
「お邪魔します、春恵さん」
春恵さんは母のピアノ教室に通っている生徒さんの一人で、年は二十八歳だと聞いている。去年の冬から教室に通い始めるようになったけれど、リズム感が良くないせいで子ども用の、しかも片手で簡単に弾ける曲しかないバイエルから始めている。そして上達も遅い。それでもいつも楽しそうに、プレッシャーもなくレッスンを受けている様子を見て私は羨ましく思っていた。
そんな春恵さんは、この【子ども図書館】で司書として働いている。春恵さんに「一度でいいから遊びにおいでよ」と誘われたのがきっかけで、私は週に何度もここに訪れていた。まだ新しい木目の香り、私の胸の位置よりも低い本棚。それらの隙間を縫うようにして座り込み、爛々と目を輝かせながら本を読んでいる子どもたち。私は枯れそうになっているピアノへの気持ちを甦らせるために、子どもたちの楽しそうな様子を見にくることにしていた。新しい本を読んで冒険に胸を馳せるその子たちと、新しい楽譜を手に入れて未知の世界に心を弾ませていた頃の私。その二つに、近いものがあると感じて。
「あ、樹里ちゃんだ!」
「樹里ちゃん、今日も来たの?」
私に気づいた顔見知りの子たちが、わらわらと集まってきた。【子ども図書館】の中では、学校の図書室や町の図書館と違って、お話しするのも歌い出すのも自由だ。子どもたちは私の名前を呼びながら、カバンや腕を引っ張っていく。行き着く先はいつも、奥においてあるオルガンだった。
「樹里ちゃん、何か弾いてよ!」
「え~……」
「樹里ちゃんのピアノ、上手だから聞きたい!」
「ね! みんなそうだよね?」
子どもたちが口々に、「弾いて」「弾いて」と繰り返す。そのリクエストに応えるように、私は腕時計を外し、少しだけ腕まくりをしてオルガンの蓋を開けた。まだ新しい建物である【子ども図書館】とはまた違う、古ぼけた香り。それは、このオルガンが長い間ずっと大事にされてきた匂いだった。私は柔らかく鍵盤に手を乗せる。リクエストも聞かずに、そのまま音を紡ぎ始める。ねこふんじゃった、幸せなら手を叩こう……メジャーな童謡ばかり奏でていくけれど、子どもたちは楽しそうに聞いてくれている。その様子を見ていると、どうしても寂しくなってしまう。心のどこかで息を潜めている、音楽を楽しんでいない自分が炙り出されているような気がして。
ここのところのレッスンと言えば、自分が引きたい曲ではなくってお母さんから渡された楽譜を、お母さんが好きになってくれるように、褒めてもらえるように音符をただなぞるような単純作業。同じようにピアノを弾けるならば、私じゃなくてロボットでもいいんじゃないかと思えるくらい。だから家に帰ってピアノに向かい合う時間は憂鬱以外の何物でもない。
どんよりと気持ちが沈んて行くと、それはすぐさま演奏にあらわれる。軽かったはずの鍵盤は重たくなり、少しずつ私が刻むリズムと定められている音楽のそれが乱れ始める。そのずれに過敏なのは子どもたちも同じで、演奏が乱れるたびに一人、また一人と子どもたちが私を取り巻いていた輪から離れていく。弾き終わった頃に傍にいたのは、春恵さんだけだった。春恵さんは、ニコニコ笑いながら拍手をしている。
「スランプ気味?」
その言葉に、私は曖昧に頷いた。春恵さんは「そっかそっか」と、私を慰めるように頷いていた。
「高校、友達できた?」
「全っ然!」
そして、いつも同じようにこうやって人の傷口を広げるような事を言うのだ。
「早くできるといいねぇ」
「そう簡単にいかないよ、私、びびりだから」
「そうなの?」
腕時計を付け直し、オルガンの蓋を閉める。
「結局は、いついかなるときも、誰かの評価を気にしてるの。学校ではクラスメイトの、家ではお母さんのって感じで」
「でも、友達って評価しあうような関係じゃないんじゃない?」
「春恵さんにはわからないけど、今の女子高生はいっつもシビアな関係を生き抜いているの」
クラス内でいつの間にか決められていたカースト。その上位陣の機嫌をいかに損ねずにうまくやり過ごすか。まだ入学して一か月程度だけれど、その並びははっきりと区切られている。カーストトップで私と同じ中学校出身の新田さんが欲しがっていたリップグロスを、真ん中らへんにいた真鍋さんっていう女子が持ってきて、新田さんにちくりと嫌味を言われていた。真鍋さんはそれ以来萎縮してしまっていて、もう自分で話題を切り出す役目ではなく、ただひたすら頷くマシーンになってしまっている。ひとりぼっちはもちろん嫌だけれど、あんな目に遭うのもごめんだ。だからこそ、『今自分は、他の人からどう見られているか』という評価は高校生活を耐え抜くために大事な物になっていく。
「ふーん。いつの時代も、女子高生って大変なのね」
「春恵さんも大変だった?」
司書カウンターに向かって歩いていく春恵さんに、私も続く。桜色のエプロンがひらひら揺れて、まるで春恵さんは踊っているみたいに軽やかだ。
「もう十年前だから、覚えてない」
「何それ~。……あれ、これ何?」
ふと視線が、ある一点に向く。カウンターに置いてある、緑色のノート。表紙には『一言ノート』と書いてあった。この前来たときは、こんなものなかったはずだ。
「ああ、これ? 試験的に置いてみることにしたの。この図書館に来た子が、感想とか自分の思っていることを好きなように書いていいノート」
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