もんむすッ!めたもるふぉ~ぜ☆~世界に♂はボク一人!?~

しゃむしぇる

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第三章 終焉を呼ぶ七大天使

第235話 旅館のサービス?

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 一行が浴衣に着替えたところで、この旅館の女将の寧々がやってきた。

「皆様お着換えいただいたようですので、それでは当旅館をご案内させていただきます。まずはこちらへどうぞ。」

 そして一行が寧々の後ろに着いて行くと、旅館の中にあるy苦情へと案内された。

「東雲さんは以前にも訪れたことがあるのでご存じかと思いますが、当旅館には三つの浴場がございます。」

「そんなにあるのかっ!?」

 寧々の言葉に思わずロレットが驚きの声を上げた。

「はい、今ご案内させていただいておりますのはお昼時に入るために調整された温度のお湯を流した温泉です。」

「三つってことは朝と昼と夜専用のお風呂があるってことですか?」

「そういうことです。まずはこちらの昼の湯で、ここまでくる道で搔いた汗をお流しになってください。」

「と、いうわけだ。この旅館の醍醐味は何と言ってもこの湯にあるからな。女将の言う通りまずは昼の湯で汗を流すぞ。」

 そして東雲は女性陣を引率して昼の湯のへと入っていった。しかしその場に一人ルアだけがポツリと取り残されてしまう。取り残されてポカンとしているルアに女将の寧々は首をかしげながら問いかけた。

「皆様行ってしまわれましたよ?」

「あ、そ、その……ボクはこっちなので。」

 そう言ってルアは女湯の隣にあるを指差した。すると寧々は思わず口に手を当てて驚いた表情を浮かべた。

「あぁっ……やっぱりそうだったんですね?あの橋で匂いを嗅いだ時からうすうす感付いてはいましたが、あなた様はやっぱりだったんですね。」

「は、はい……。」

 思わぬところで自分がオスであることがバレてしまったルア。しかし彼がオスだとわかっても女将の寧々は襲ってくる気配はない。

「ご安心ください。私ははあくまでもこの旅館の女将という立場があります。お客様を襲うなんてことは致しません。」

 とか言いながらもさっき橋の上でがっつり襲おうとしていた過去が彼女にはあるのだが、他人を信用しやすいルアはすっかり彼女の言葉を信じて一つ頷いた。

「じゃ、じゃあボクはこっちに入ります。」

「えぇ……どうぞ。」

 そしてぺこりとお辞儀する寧々に見送られ、ルアは男湯ののれんをくぐって脱衣所へと入る。そして服を脱いで綺麗にたたむと、浴場へと足を踏み入れた。
 脱衣場から浴場へと続く扉を開けるとモワッ……と湯船から発せられた湯気が一糸まとわない体にぶつかってくる。

「わっ……すごい広い。」

 浴場が三つあるだけでもすごい旅館だというのに、男湯一つとってもこの広さ……あまりこういう施設を訪れたことのないルアでもこの旅館は浴場に力を入れていることがわかるほどだ。

 そしてルアは湯分に近づくと、そばに置いてあった桶でお湯をすくって体にかけた。

「あ、ちょっとぬるめかな?」

 肌にかけたお湯は少しぬるく感じる。それがこのお湯の特徴なのかもしれない。

 体を流したルアはゆっくりと湯船に体を沈めていく。すると自然にルアの体の底からため息が漏れた。

「はぁ~……。気持ちいい~。」

 少しぬるめに調整されたお湯は体が自然とそれを受け入れていくかのように湯船に入ったルアのこちょを優しく温めていった。

 肩まで浸かってルアがゆっくりとしていると、大きな仕切りで仕切られた隣の女湯から女性陣の楽しそうな声が聞こえてくる。

「あっちもあっちで楽しそうだな~。」

 向こう側から聞こえてくるワイワイと聞こえてくる賑やかな声。それに相反して一人ぼっちのルア。そんな状況に彼が少し寂しさを感じていると……。

「失礼いたします~。」

「ふえっ!?」

 突如としてガラガラとルアの背後の脱衣所の扉が開いた。そして入ってきたのは、何と湯あみ姿の寧々だったのだ。

「あ、あのあのっ!?!?な、なんで入ってきてるんですか!?」

「なんでとおっしゃられても、これが当旅館のサービスの1つですので。お背中お流しさせていただきます。」

 そう言って妖艶に寧々は笑いながらゆっくりとルアのもとに歩み寄るのだった。
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