神隠しは天狗の仕業といいます、が

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君が望まぬとも、我は君を望むだろう

放出

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 我の手はさらに優斗の肌を這い彼の下履きの中に入り込み、我が寝たきりの優斗にはしたくとも一度もしなかった、優斗そのものであるシルクビロードの手触りであるそれを握っていた。

「夢の中で出して君が困ることが無いようにしてあげよう。」

「ま、待って。」

 我の親指から中指まで優斗を掴み、その手は上下にゆっくりと動いて優斗を扱き始めたが、けれども動きの幅は大き過ぎず、しばらくは薬指と小指の先が優斗の陰嚢を刺激できるぐらいには下に置く。
 優斗は、ああ、自慰をした事の無かった青年は、たったそれだけで砂糖菓子が溶けてしまう様にして足元を覚束なくさせたではないか。

 我は愛しいと彼を抱く左腕に力を籠め、優斗の耳に息を吹きかけるようにして囁いた。

「こんなのは教え合うだけのものだ。知っている者が知らない者へ手ほどきするなんてよくあることだ。君は我に全てを任せて覚えれば良い。快楽を。」

「ひどい。あなたは俺を変えていく。」

「君は変わらないよ。我は君自身を開花させるだけだ。」

 優斗の吐息が甘く激しくなっていく。
 我は彼の唇に口づけられない代わりとして、彼の耳たぶを軽く噛んだ。
 それだけではない。
 彼を支えていた左手も浴衣の中に入りこませた。

 ただし、左手は直接に肌に触れさせはせずに肌着の上に留まらせた。けれど指先は彼の少年のような胸に浮き出てしまった乳首を肌着越しに掴んでいる。
 優斗の乳首に最初に触れるのは我の唇であり、吸って欲しいと優斗に懇願させてからでなければいけない。

「ああ、待って、待って。」

「辛いなら横になろうか?蜜を吸われる感覚こそ味合わせたい。」

「蜜?」

 我の言葉の意味が分からないと狼狽した青年だが、我が彼を床に横たえて、我が彼の下半身に取りつき始めた事で我の意図を理解したようだ。彼は我の頭を両手で押さえてきた。
「だ、駄目です。ひ、ひらのさん。」

 彼の抵抗は我の手が彼自身を掴みさすっただけで簡単に止まり、我は彼が抵抗を思い出す前にと彼自身を口に含んだ。
 生きの良いアユが跳ねたように彼は腰のあたりをびくりとさせた。
 なんと優斗は我がひと舐めしたそれだけで、小さな悲鳴を上げ、その瞬間に放出をしてしまったのだ。

 優斗はなんてうぶで純なおぼこであったというのか。
 我は彼に愛おしさしか感じなかった。
 口が受けた彼の苦みこそ、自分自身で怪我した事もない清純な彼の青さの証明のような気がした。

 優斗は完全に力が抜けている。
 腕で目元を覆い隠した彼は泣いているようで、それは自分が彼を汚したからだろう。
 彼こそ我ではない者に体を委ねたかったであろうに。

「あ、ああ、そんな。ひらのさんに。」

 優斗は崩壊した自分が信じられあない、そんな状態に陥っていただけか?それも、我の口に放出したことに狼狽していただけだったとは。我はそんな優斗をさらに愛おしく感じていた。
 しかし愛し守りたいいつもの気持ではなく、愛おしいからこそ更に追い詰めてやりたい被虐心が湧いていた。

 いいや。
 己の中の獣が単に制御不能となっただけだ。
 我は優斗が動き出す前に彼を腕に抱きかかえた。

「ひらのさん。」

「一度我の部屋に運んでいいかな。君の身繕いをしなければ。」

 優斗は我の浴衣の打ち合わせを掴み、我に身を完全に預けた。
 我はそんな彼をさらに抱きしめると、優斗の頭がしっかりする前にと洗面室の外へと動いた。
 身繕いなら洗面室での方が目的に適う。
 我がしたいのは、更なる君への責めと己の解放なのだから。
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