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本編

ep17_2 *

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 がさって、音がする。
 ゆっくり影が落ちてきて、重なる。唇が。

 今日いちにちだけで、いっぱいいっぱい、キスをした。でも、このときのキスは昼間のキスとは全然ちがってて。
 ギリアロさん、すこし震えてた。たぶん、あたしも。
 喰むように唇を貪りあっていたら、自然と唇に隙間ができて――舌がはいってくる。ギリアロさんのが。

 熱くて、分厚い。最初は様子を見ながら、でも、あたしの舌を見つけて、そこに押しつけるように強く絡めあう。唾液が混ざって、唇からこぼれ落ちて――でも、気にしない。
 あたし、めっちゃ食べられてるみたい。
 うまく呼吸できなくて苦しい。でも、あたしだってまだ離れたくない。ギリアロさんの舌、感じたい。
 心臓がばくばくいってる音、聞こえそう。痛くて、甘い疼きに焼かれそうで、でもどうしようもなく幸せだった。

「…………ふ、ぅ……」

 すこしだけ唇を離すと、つぅーって、唾液が糸をひいて。すぐにさみしくなる。もっとキスがほしい。
 ギリアロさんもなのかな。ちょっとだけ息を吸って、もっかい唇を重ねる。
 そしたらゴツゴツした手が、あたしのパジャマ捲って、その隙間からなかに入ってきて――直接触れる。肌に。
 腰をやわやわと撫でて、確かめるようにしたからゆっくり、おっぱいを持ちあげるようにして、包む。最初はおずおずと。でも、あたしが抵抗しないってわかると、すこし力をいれて揉みしだく。

「ふ……ぅ……」
「チセ……」
「ぁ……」

 ギリアロさんの指、ちょっと皮膚がかたくて、ざらざらしてる。あたしのと、ぜんぜんちがう。大臣とか、エラい人なのに――肉体労働している大人の、男のひとの手だ。
 その手でくりくり乳首いじられるとやばい。指先が力強くて、すごくゾクゾクする。
 えっちって、こんなんだったっけ。触られてるだけで、心臓くるしくて、とけてしまいそう。

「ギリアロさん……」
「ギリアロ、だ」
「ぅ……」
「そのまま、呼んでくれ。な?」
「ギリアロ……」
「ん」

 いっぱい、いっぱいキスをくれながら、ギリアロさん……ううん、ギリアロは、あたしのおっぱいをくりくりいじってる。
 しゅるるって前のリボンほどいて、布をそっとはずして――彼はギラギラした目で頭をすこしさげて――、

「ぁっ……」
「嫌だったら、言ってくれ」
「ヤ、じゃない、よ……っ」

 ちう、っておっぱいに吸いついて。
 もう片方は強く、形が変わるくらいに強く揉む。あっという間に乳首がツンって勃って、あたしの体は震えた。

「格好つかねえが……慣れてねえんだ」
「ぅっ……」
「だから、よくしてやれるかわからねえが」

 多分、その言葉で精一杯なんだと思う。
 ギリアロ、プライド高いとこあるの、あたし知ってるもん。
 でもこの世界には女のひとが少ない。結婚しないかぎりは、こういった行為にも縁がない。だから、ギリアロもきっと……。

 すこし乱暴なのは、必死だから?
 あたしをよくしようって、思ってくれてるから?
 いろんなところを強く吸われて、そのたびにキスマークが散ってく。ギリアロ、めちゃくちゃ情熱的で、あたしのほうが翻弄されちゃう。

「くりくりするの、やば……」
「ん? いいのか?」
「いい……っ」

 なんでだろ。乳首いじられてるだけなのに。ギリアロの指、めちゃくちゃ感じる。
 あたし、股をもぞもぞするようにしちゃってて、切なくて苦しくなる。ギリアロの頭抱えて、もっといろんなところにキスしてほしいって体をよじる。
 ギリアロはじっとりと汗をかいてて、あたしも、いろんなとこが熱い。
 我慢できなくて、身をよじる。シーツが擦れる音が耳に届いて、音と、熱と――ギリアロの腕で狭い場所に閉じ込められるような感覚に溺れる。
 ギリアロの柔らかな髪を梳いて、抱きあって、このままどろどろととけてしまいそう。
 でも、まだなの。
 一番ほしいとこ、まだ――。

「チセ……」

 かすれた声で名前を呼ばれる。息が、肌にかかって、そこが熱を持つみたい。
 はあはあ荒く息を吐きながら、彼はあたしのパンツの紐をほどく。あらわになったそこに、ゴツゴツした手をあててさ?

「いいか……?」

 あたしはぶんぶんと、首を縦にふる。

「うん。触って……? もう、苦しい……」
「わかった」

 彼はゆっくり、あたしの大事なところに指で触れていった。
 そして探るようにして彼は指を前後に這わせる。でも、もう熱くて、しっとりとしてるそこを見つけるのは簡単だったんだろうね。
 ごつごつした指が、あたしの媚肉を押し広げるようにしてゆっくりとなかに入ってきた。

「……んん……っ」

 ギリアロの、指――その存在だけでめちゃくちゃ感じちゃって、全身が震える。
 熱い。苦しいよ……。
 とろって、めちゃくちゃ愛液こぼれてる。ギリアロの指がくちゅくちゅ、なかいじってて――すごくその愛撫が、あたしのいいとこいっぱい擦ってく。

「ギリアロの……手……すご……」
「そうか」
「ぁ……ヤバ……っ」

 めちゃくちゃ器用なのは知ってたけど、あたしの反応みながら、いいとこ探り当てられてく感じがたまらない。なんだかすぐに追い詰められそうになって、あたしは必死でシーツを掴んだ。手でいじられてるだけなのに、イっちゃいそう。

「きゅって、したな? ここがいいんだな?」
「ぁ……ギリアロ……っ」

 彼は喉の奥で笑った。
 慣れてないって言ってたけど、あっという間にあたしの体、覚えてくみたい。
 すこし余裕が出てきたのか、ねっとりと、あたしのいいところばっかいじめてきて、あたしは必死で縋りつく。
 指、3本も入ってる。ごつごつして、きもちいい……。
 でもあたし、わがままだから、もっと、もっとって気持ちになって。

「ね……おねがい……っ」
「ん?」
「もう……苦しいの。ね……?」

 ギリアロのが、ほしい。はやく、ほしい。
 彼のバスローブ引っ張りながらそう訴えると、ギリアロは苦しそうに笑って。
 自分の夜着の紐を解いて、アタシとおなじ、裸になった。
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