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3:n+最期-1回目
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正直な所を言うと、俺からアイツにしゅうまつの予定を聞く事は滅多に無い。
せいぜい2とか、3回くらいだ。
もちろん、終末はもっとたくさん過ごしている。
失恋の覚悟がつかないと聞けない俺は、モダモダしてばかりで、結局アイツが聞いてくる事がほとんど。
あまり俺が聞いてこない事に、アイツもようやく気付いたみたいだ。
そもそも、決まり事なんて言ってるが、アイツが一方的に言い出しただけで、俺はどうでも良かった。
「なんでお前は俺より早く気付いても聞いてくれないんだよ?」
「え?言う必要無いかなって」
「なんで?」
「知らない方が幸せって、お前も言ったじゃん」
「いや、それはさ。しゅうまつの予定を聞いて週末の予定が返ってきたら深追いはしないって意味だろ?俺、お前から初めに聞いてきた記憶無いんだけど?」
「嘘つくな。何度かは聞いてるはずだ」
「もっと聞いてよ」
暑苦しく、両手を広げて手招きをしている。
うるさい。
聞いたって俺と一緒に過ごすワケでも無いのに。
なんで自ら失恋しに行くような事を聞かなきゃなんねーんだよ。
イライラが増す。
どうせ今回だって俺とは過ごしてくれない。
「はいはい。じゃぁ聞いてやるよ。こんどのしゅうまつ、何する?」
「だーかーらー!そーじゃねーのっ!!わからんちんめ!!!」
そう言って、アイツは不機嫌に帰って行った。
優しくて綺麗な嫁と、素直で可愛い娘が居る家へ。
そう、ここではアイツは結婚している。
早い結婚だった。
しゅうまつに気づいたのも、かなり早い時期だった。
俺たちは毎回しゅうまつに巻き込まれて死んでいく。
それも、早くて10代。
1番遅くて今を生きてる34歳。
それ以上生きた事が無い。
老いってなんだろう?還暦まで働くってどんな気持ちなんだろう?4、50代の人が言う「代謝が落ちた」ってどんな感覚なのだろう?
……家庭を持ち、子を育て自立を見送るってどんな気持ちなのだろう?
「人並みの幸せが欲しい」
そう言って、早くに終末に気付いたアイツは、若くして結婚した。
娘とバージンロードを一緒に歩きたいとも言ってたな。
残念、それでもお前の娘は15歳だ。
今度のしゅうまつは、いよいよ明日。
隕石衝突系なんて捻り無さすぎ。
神様、お願いだからこのループから外してくれませんかね。
もしくは、もうアイツとは出会わない世界線に飛ばしてください。
お願いしますよ、神様。
そう願いながら、俺は先程去っていったアイツにスマホからメッセージを打った。
いつもの文言だ。
直接言えなかったけど、それで良かった。
表情を我慢せずに送れる。
「良いしゅうまつを」
スマホの画面に1つ、2つと雫が落ちる。
あぁ、今回も駄目だった。
せいぜい2とか、3回くらいだ。
もちろん、終末はもっとたくさん過ごしている。
失恋の覚悟がつかないと聞けない俺は、モダモダしてばかりで、結局アイツが聞いてくる事がほとんど。
あまり俺が聞いてこない事に、アイツもようやく気付いたみたいだ。
そもそも、決まり事なんて言ってるが、アイツが一方的に言い出しただけで、俺はどうでも良かった。
「なんでお前は俺より早く気付いても聞いてくれないんだよ?」
「え?言う必要無いかなって」
「なんで?」
「知らない方が幸せって、お前も言ったじゃん」
「いや、それはさ。しゅうまつの予定を聞いて週末の予定が返ってきたら深追いはしないって意味だろ?俺、お前から初めに聞いてきた記憶無いんだけど?」
「嘘つくな。何度かは聞いてるはずだ」
「もっと聞いてよ」
暑苦しく、両手を広げて手招きをしている。
うるさい。
聞いたって俺と一緒に過ごすワケでも無いのに。
なんで自ら失恋しに行くような事を聞かなきゃなんねーんだよ。
イライラが増す。
どうせ今回だって俺とは過ごしてくれない。
「はいはい。じゃぁ聞いてやるよ。こんどのしゅうまつ、何する?」
「だーかーらー!そーじゃねーのっ!!わからんちんめ!!!」
そう言って、アイツは不機嫌に帰って行った。
優しくて綺麗な嫁と、素直で可愛い娘が居る家へ。
そう、ここではアイツは結婚している。
早い結婚だった。
しゅうまつに気づいたのも、かなり早い時期だった。
俺たちは毎回しゅうまつに巻き込まれて死んでいく。
それも、早くて10代。
1番遅くて今を生きてる34歳。
それ以上生きた事が無い。
老いってなんだろう?還暦まで働くってどんな気持ちなんだろう?4、50代の人が言う「代謝が落ちた」ってどんな感覚なのだろう?
……家庭を持ち、子を育て自立を見送るってどんな気持ちなのだろう?
「人並みの幸せが欲しい」
そう言って、早くに終末に気付いたアイツは、若くして結婚した。
娘とバージンロードを一緒に歩きたいとも言ってたな。
残念、それでもお前の娘は15歳だ。
今度のしゅうまつは、いよいよ明日。
隕石衝突系なんて捻り無さすぎ。
神様、お願いだからこのループから外してくれませんかね。
もしくは、もうアイツとは出会わない世界線に飛ばしてください。
お願いしますよ、神様。
そう願いながら、俺は先程去っていったアイツにスマホからメッセージを打った。
いつもの文言だ。
直接言えなかったけど、それで良かった。
表情を我慢せずに送れる。
「良いしゅうまつを」
スマホの画面に1つ、2つと雫が落ちる。
あぁ、今回も駄目だった。
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