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第二章:本編
29-マチナカサガリ は、再び気付かせたい
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キリは俺のスマホを覗き込みながら、クソ妹に俺の意思を伝えた。
「えっ……と、まず、一方的に会話を進めるのが無理。言葉の選び方が低俗で無理。兄を敬っていない態度が無理。倫理観が欠落していて無理。年増が無理。生理的に無理。以上、総合的な判断により無……」
『はぁぁぁぁぁぁ??????あんた何様のつもりよっ!!!なんの権利があってそんな事私に言えるのよ!クズ!高卒!!童貞!!!』
言い終える前に、クソ妹がヒステリックに怒鳴り始めた。
しかも言動が低俗極まりない。
マジで程度が知れる。
典型的過ぎて、思わず笑いが漏れてしまった。
言動は耳を塞ぎたくなるような罵詈雑言の嵐だ。
よくもまぁ低俗な単語だけでこんなにも口が回るもんだ。
だが、確かに「高卒」「童貞」は事実かも知れないが、それ以外は全てキリに当てはまらない発言だ。
しかもキリを見ている限り、高卒も童貞も、どれだけの低い価値になるのだ?と疑問に思うレベル。
クソ妹の方がよっぽど低俗な言葉が似合ってるだろうに。
止まらないクソ妹の言動に、キリは口を挟めないのだろう。
戸惑っている様子も可愛いが、「変わるぞ?」と耳打ちした。
そろそろ反撃するか。
「もしもーし。キリさんの妹さんですよね。落ち着きませんか?」
『はぁ??あんた誰よ!!』
「マチナカサガリと申します。先日は玄関先のみのご挨拶で失礼しました」
『え!?え!?あの……』
明らかにクソ妹が動揺している。
面白ぇ。
「取り繕っても無駄ですからね。会話、全部聞こえてましたから」
『いえっ、違うんです。普段はもっと、その……きょうだいだから、気安い関係で……』
嘘だと丸わかりの言い訳が、痛々しい。
こうやって、いつでもどこでも表面的な取り繕いばかりしてたのだろう。
……滑稽だな。
「キリさん、滅多にご実家には帰らないそうですし、連絡も取ってないと言ってましたよ。どこが気安いのか分かりませんが……私、暴言を吐く人は苦手です。私の友人たちも似たりよったりなので、あなたのご期待には添えません」
『違うのよ、普段はそんな事言わないし』
「私にとっては先ほどのキリさんへの言動が全てです。普段は違うと言われても信用しかねます。なので無理です」
言いたい事を言い終えたので、ジェスチャーで再度キリに電話を交代する。
「サガリ君もこう言ってる事だし、無理だからね。用件はサガリ君と会いたいって事なら、もう切っていい?」
『はぁ?……ほんっっっと、似た者同士ね!お兄ちゃんがクソなら彼もクソだわ。マジ時間の無駄!もうアンタの番号着拒するから!!かけてこないでよね!!』
これまたクソみたいな手のひら返し。
昨夜のクソ弟とそっくりだ。
こんな肥溜めの様な家族たちの中で、良くもまぁキリは捻曲がらずに育ったもんだ。
あ、家族の関係が薄かったから染まらなかったのか?
それなら納得だな。
キリとクソ家族の違いについて、アレコレと考えていたら、
「なんか、もう……ごめんね」
キリがだいぶ落ち込んでいた。
「いや?俺は何とも無い。むしろキリにダメージ来ただろ?」
表情からして、だいぶ落ち込んでいることが分かる。
そうだよな。
今までコレが当たり前だと思い込んで、何も感じていなかったのが、徐々に違和感を覚え始めているんだから。
気付かせたいからと接触やむなしと考えていたが、クソ野郎共、なんて事をしてくれやがるんだ。
「えっ……と、まず、一方的に会話を進めるのが無理。言葉の選び方が低俗で無理。兄を敬っていない態度が無理。倫理観が欠落していて無理。年増が無理。生理的に無理。以上、総合的な判断により無……」
『はぁぁぁぁぁぁ??????あんた何様のつもりよっ!!!なんの権利があってそんな事私に言えるのよ!クズ!高卒!!童貞!!!』
言い終える前に、クソ妹がヒステリックに怒鳴り始めた。
しかも言動が低俗極まりない。
マジで程度が知れる。
典型的過ぎて、思わず笑いが漏れてしまった。
言動は耳を塞ぎたくなるような罵詈雑言の嵐だ。
よくもまぁ低俗な単語だけでこんなにも口が回るもんだ。
だが、確かに「高卒」「童貞」は事実かも知れないが、それ以外は全てキリに当てはまらない発言だ。
しかもキリを見ている限り、高卒も童貞も、どれだけの低い価値になるのだ?と疑問に思うレベル。
クソ妹の方がよっぽど低俗な言葉が似合ってるだろうに。
止まらないクソ妹の言動に、キリは口を挟めないのだろう。
戸惑っている様子も可愛いが、「変わるぞ?」と耳打ちした。
そろそろ反撃するか。
「もしもーし。キリさんの妹さんですよね。落ち着きませんか?」
『はぁ??あんた誰よ!!』
「マチナカサガリと申します。先日は玄関先のみのご挨拶で失礼しました」
『え!?え!?あの……』
明らかにクソ妹が動揺している。
面白ぇ。
「取り繕っても無駄ですからね。会話、全部聞こえてましたから」
『いえっ、違うんです。普段はもっと、その……きょうだいだから、気安い関係で……』
嘘だと丸わかりの言い訳が、痛々しい。
こうやって、いつでもどこでも表面的な取り繕いばかりしてたのだろう。
……滑稽だな。
「キリさん、滅多にご実家には帰らないそうですし、連絡も取ってないと言ってましたよ。どこが気安いのか分かりませんが……私、暴言を吐く人は苦手です。私の友人たちも似たりよったりなので、あなたのご期待には添えません」
『違うのよ、普段はそんな事言わないし』
「私にとっては先ほどのキリさんへの言動が全てです。普段は違うと言われても信用しかねます。なので無理です」
言いたい事を言い終えたので、ジェスチャーで再度キリに電話を交代する。
「サガリ君もこう言ってる事だし、無理だからね。用件はサガリ君と会いたいって事なら、もう切っていい?」
『はぁ?……ほんっっっと、似た者同士ね!お兄ちゃんがクソなら彼もクソだわ。マジ時間の無駄!もうアンタの番号着拒するから!!かけてこないでよね!!』
これまたクソみたいな手のひら返し。
昨夜のクソ弟とそっくりだ。
こんな肥溜めの様な家族たちの中で、良くもまぁキリは捻曲がらずに育ったもんだ。
あ、家族の関係が薄かったから染まらなかったのか?
それなら納得だな。
キリとクソ家族の違いについて、アレコレと考えていたら、
「なんか、もう……ごめんね」
キリがだいぶ落ち込んでいた。
「いや?俺は何とも無い。むしろキリにダメージ来ただろ?」
表情からして、だいぶ落ち込んでいることが分かる。
そうだよな。
今までコレが当たり前だと思い込んで、何も感じていなかったのが、徐々に違和感を覚え始めているんだから。
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