地下アイドルを推してたワープアコミュ障陰キャな僕だけど気付いたら執着系ハイスペイケメンに僕が推されて(性的にも)磨かれました?

黒川

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第二章 番外編 等

カナタキリ は、親族から心配されている 父方編

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【カナタキリ side】

最初に、父さん側の叔父さんに電話をかけた。
何年も連絡を取ってないから出てくれないかな?って思ったけど、数回コールしたら男の人の声がした。

『もしもし。キリ坊か?どうした?』

叔父さんは、僕の事をキリ坊って呼ぶんだよね。
懐かしいなぁ。電話越しだから声もこんなだったっけ?って思い出せなかったけど、このキリ坊って呼び方に嬉しくなってしまった。

「叔父さん、お久しぶりです。あのね、急なんだけど、久しぶりに叔父さんに会いたいなって思ったんだ。出来れば、お祖父ちゃんお祖母ちゃんにも会いたくて、ご都合はいかがですか?」

よし、練習通りに言えた!
久しぶりの電話だから、挨拶とか、会いたいって事をきちんと言えるようにサガリ君と練習したかいがあったよ。
ちなみに、サガリ君は側に居るよ。
何かあったら代わってくれるって言ってくれたけど、そこまで過保護にしなくてもいいんだけどなぁ。

叔父さんの返事を待っていると、

「キリ坊は、両親から爺さん婆さんが亡くなった事を知らされて無いのか?」

と、声のトーンが低くなった。

「え!?お祖父ちゃんとお祖母ちゃん、死んじゃったの!?」

思わず声が大きくなってしまった。
死んじゃってるなんて知らなかった⋯⋯お葬式に出ない孫だなんて、僕はなんて不幸者なのだろう。

「爺さんは、5年前。婆さんは2年前に亡くなっているんだ。そっちの家族はお前の両親しか来なかったから、てっきり親だけの参列で話がついていたのだと思い込んでいたよ⋯⋯ごめんなぁ」

「んーん。ビックリしたけど⋯⋯僕も、あまり親と連絡を取って無かったから。きっと伝えるのを忘れられていたんだと思います」

叔父さんとの会話の口調が、丁寧に話したらいいのか、普通に話したらいいのか迷って、変な言葉遣いになっちゃう。
でも、叔父さんはそんな事を気にしている感じでもなく、ただ、お祖父ちゃんお祖母ちゃんの連絡が行かなかった事を謝っていた。

「いつでもおいで。叔父さんはもう仕事を定年退職しているんだ。パートで気楽なもんだよ。仕事は夜がメインだから、日中ならだいたい暇しているよ」

そう言ってくれたので、次の仕事が休みの日、叔父さんに会いに行く約束をした。
チラっとサガリ君を見たら、メモ帳に走り書きで「一人で行って来い」と書いてあったので、無言で頷いた。

「じゃぁ、また今度ね」

「うんうん、久しぶりにキリ坊に会える事を楽しみにしているよ」


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約束の日。
ちょっとしたお菓子の詰め合わせを用意して、叔父さんの家に行く準備をした。

「サガリ君は一緒に行かなくて良いんだね?」

もう一度、確認をするとサガリ君は何てこと無いよって顔をしながら、「おー、いてら」と言うだけだった。

あんなに一緒に行くって言ってたのに。
ちょっとしたデートだーって、僕は嬉しかったんだけどなぁー。

出かける前にハグをして、プチュンてキスをすると、サガリ君は僕の頭をヨシヨシしてくれた。

「お前とのやり取りを聞いた限りでは、まともそうだったし、俺がいると話し辛い事もあるかなって考え直したんだ。意見をすぐ変えて悪かったよ」

そっか。
叔父さんは、僕の両親みたいな理不尽な事はしないってサガリ君は思ったんだね。
僕もそう思う!

なので、僕はスッキリした気持ちで叔父さんの家を目指して出かけた。


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僕達が住んでいるマンションから、叔父さんの家までは電車を何度か乗り換えて1時間くらい。
僕の実家と同じ隣の県なのだけど、場所がちょっと違うんだよね。
だから、ルートも全然違う。
⋯⋯今となっては、近くなくて良かったなあって思うよ。

念の為、事前に聞いていた住所に到着する。
ちょっと古めかしいけど、手入れがきちんとされてるなって分かる、大きなお家。
そうだった、そうだった。
こんなお家だったね。
で、ここからもうちょっと歩いたところにお祖父ちゃんとお祖母ちゃんの家があった筈なんだけど⋯⋯もう無いのかな。

インターフォンを押すと、中から叔父さんの声がして玄関の扉が開いた。

「⋯⋯キリ坊か?⋯⋯お前、変わらないな?」

出てきた叔父さんが、僕の顔を見てとても驚いていた。

「お久しぶりです。キリです。叔父さんは⋯⋯」

ちょっと老けたなって思ったけど、黙っておいた。

「取り敢えず上がれ上がれ。大したもてなしは出来んが、キリ坊が来てくれるってんで叔父さんはずっと楽しみにしてたんだよ」

そう言って、家の中に入れてくれた。
最初に通されたのは、居間から続いている奥の部屋。
仏壇が置かれていて、お祖父ちゃんとお祖母ちゃんの写真が立てかけてあった。

「爺さんと婆さんにも、挨拶してくれないか?」

って言われたので、お作法は良く分からなかったけど、お線香に火を付けて、チーンてするやつを鳴らして、手を合わせて心の中で挨拶をした。
お久しぶりです。キリです。ずっと会いに行かなくてごめんなさい。天国に行ってたの知らなくてごめんなさい。ゆっくり休んでください。もし、僕がそっちに行けたら、会いたいです。
⋯⋯こんな感じかなぁ?
最後にナムナムって唱えて目を開けた。

横で叔父さんが涙ぐんでた。

「叔父さん、お祖父ちゃんとお祖母ちゃんに挨拶させてくれてありがとうございます。あと、叔父さんも僕と会ってくれてありがとうございます。これ、少しですが叔母さんと一緒に食べてください」

きっと、今じゃないんだろうなって言うタイミングなのは分かっていたんだけど、何か叔父さんに言わなくちゃって思って、サガリ君と一緒に選んだ手土産のお菓子を叔父さんに渡した。

「うん、うん。キリ坊は気遣いも出来る大人になったんだなぁ。ありがたく、頂戴するよ」


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お祖父ちゃんとお祖母ちゃんへの挨拶も終わって、今度は居間に通された。
改めて思ったんだけど、会いに行ったは良いんだけど、叔父さんと何を話したら良いんだろう?
お菓子とコーヒーを出されて、ちょっとマゴマゴしてたら、叔父さんから僕の事を色々と聞いてくれた。

「急にキリ坊から連絡来たからビックリしたよ。母さんも会いたいって言ってたんだけどな、アイツはまだ現役だから、今朝は泣く泣く仕事に行ったよ」

「そうなんですね」

叔父さんと叔母さんは、確か学校の先生をしていたはず。
叔母さんはまだ先生してるのかぁ。
小さい頃の記憶しか無いけど、背が高くてスラッとした優しそうな女の人だったな⋯⋯

「で、今日はどうしたんだい?何か困りごとでもあったのか?」

「いえ、なにも無いです。ただ、ふと会いたいなぁって思って連絡をしました」

「そうかそうか。随分と会って無い叔父さんの事を思い出してくれて嬉しいよ。仕事をリタイアしてからは暇でなぁ。いや、母さんの代わりに家事も炊事もご近所付き合いもしてるぞ?してるんだが、、、こう、刺激が無くてなぁ。そこにキリ坊からの連絡だったから、叔父さん嬉しかったんだよ」

叔父さんはニコニコ笑っている。

「僕も、忘れられてなくて良かったです」

「忘れるもんか、こーんな可愛い甥っ子だぞ?本当にちんまい頃のキリ坊を大きくした感じに育ったなぁ!十年前くらいに会った時は、なんかモサモサしてたが⋯⋯」

社会人になって初めてのお正月に会いに行った時の事だね。
うーん、僕としてはあっちも僕なんだけどね。
こっちはサガリ君に色々と磨かれての僕。
でも、こっちの方が叔父さん的には僕らしく見えてるのかな?


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少し慣れてきたとは言え、僕はまだまだ人とのコミュニケーションは下手くそだと思う。
会話もそう。
けど、叔父さんが色々と聞いてくれたり、話を広げてくれたりしてくれるから、僕もたくさん叔父さんとお話ができた。
学校の先生だからかな?凄く、安心する気持ち。
叔父さんの家族や、お祖父ちゃんお祖母ちゃんの話も色々聞けた。

そして、そこで初めて僕は叔父さんと父さんの話を詳しく聞いた。

「アレともなぁ、もう少し仲を改善できていたら、キリにも辛い思いをさせる事は無かったんじゃないかなって、思ってるんだ。⋯⋯弟のアレは、俺が原因でもある。済まなかった⋯⋯」

叔父さんは、ペコンて僕に頭を下げた。

「叔父さんは何も悪くないよ!それに、僕は何とも思ってない⋯⋯って言ったら嘘になるけど、小さい頃からそうだったから、それが当たり前で、なんて言うか⋯⋯本当に、気にしていないんだ」

「そう思わせてしまう環境に置かせて、俺は何も出来なかった⋯⋯」

「当たり前だよ!叔父さんには叔父さんの家族がいるでしょ?別々の家族だもん。それにね、僕はね、今はとても幸せなんだよ?だから気にしないでよ」

「うん⋯⋯すまない⋯⋯キリ坊は、幸せなんだな?」

「すごーく!だよ!!」

「そっか⋯⋯なら、良かったよ」

叔父さんと父さんが子どもの頃、お祖父ちゃんとお祖母ちゃんは、長男である叔父さんをとても大切にしていたらしい。
でも、次男の父さんの事も大切に育ててたって、叔父さんは言うんだけど、父さんからすれば、長男ばかりが贔屓されていて自分はいつも蔑ろにされているって感じていたんだって。
叔父さんからすれば、何でもかんでも「お兄ちゃんでしょ?」と責任を負わされるプレッシャーに比べれば、弟の父さんくらいの扱いの方が羨ましかったって。
うーん、普通の兄弟あるあるの話に聞こえるんだけどな。
でも、父さんは違ったみたい。
母さんと結婚して、僕が生まれた頃までは普通だったけど、妹が生まれて、弟が生まれて、僕が「長男」になると、恐らく父さんが育った環境の「長男」と「僕」が重なったんじゃないかって。
だから、「贔屓されていた長男」が憎くて、僕をぞんざいに扱って、妹や弟を可愛がったのだろうって。

なんか、それを聞いても僕からすれば「そっかぁー」って感想しか出てこなかった。
だから、叔父さんに謝られても、気にしないでとしか言えないよね。
だから、そんなに気にしちゃうなら僕が今どれだけ幸せかを話したら良いんじゃないかな?って思って、今の僕の事もたくさん話した。
同性のパートナーが居る事も話さなくちゃいけないから、そう言う理解はあるかな?って最初だけ恐る恐る聞いたんだけど、

「叔父さんはね、学校の先生だったから、むしろそう言う理解を生徒に教える立場だったよ」

って言ってくれたから、安心してサガリ君の事も話すことが出来た。
恋人の事サガリ君恋人の家族の事サガリ君の家族仕事の事ダブルワーク趣味の事ラキちゃん、今の僕がとても充実していて楽しくて、幸せなのか、いっぱい話をした。
叔父さんもニコニコしながら聞いてくれた。

「だからね、昔がどうだったとか、ああすれば良かった、こうすれば良かったって考えるより、僕は、これからをどうやって楽しくしようかな?って考えています」

「えらい!キリ坊はえらいなぁ!!叔父さん年寄りだから過去ばかり振り返ってしまっていたよ⋯⋯キリ坊、良く成長した!!叔父さんは鼻が高い!!」

叔父さんが、僕の頭をグリングリンと強く撫でてくれるから、僕の首もグリングリンと回る。

「ふふっ。頭の撫で方、サガリ君に似てる」

「お?パートナーの子か。今度その子と一緒に遊びにおいで。キリ坊の親に代わって叔父さんがその子がキリ坊に相応しいか見極めてやるから」

「えぇー?いいよぅ見極めなくて。本当に素敵な人だもん」

「まぁ、分かってるよ。言いたかっただけだ。でも、本当に今度連れて来い」

叔父さんは、これからも僕と会ってくれるような事を言ってくれた。
それならと、僕はこのタイミングで自分の家族との関係を話すことにした。

「うん、⋯⋯また叔父さんと会えたらいいなって思うんだけど⋯⋯あのね、叔父さん。ちょっと言い出せなかったんだけど、聞いてくれる?」

「ん⋯⋯?どうした、改まって⋯⋯やっぱ、なにかあったのか?」

叔父さんがピシっと姿勢を正したので、僕もピシっと正座をした。

「この前、僕はちょっと家族と言い争い⋯⋯みたいな事をして、母さんに絶縁と言われました。そして、僕も特に実家に用事も無いので、僕もそれでいいよって受け入れました。なので、僕はもうあの家族に会う事は無いと思っています」

「そ⋯⋯そん⋯⋯」

「でも、別に悲しいとか、悔しいとか、マイナスの気持ちは何もありません。もともと、関係が薄かったので。⋯⋯だから、本当は叔父さんにも会わない方が良いのかな?って思ったんだけど⋯⋯最後に一度くらいは会っておきたいなって思って⋯⋯今日は会いに来ました。なんか、今さらこんな事を言ってごめんなさい。叔父さんが、凄く優しかったから、出来ればこれからも会いたいなぁって欲が出てしまいました。⋯⋯でも、そうすると向こうの家族の事もあるし⋯⋯」

「あぁぁー!!!言わん!!!言わんから!!向こうの家族にはキリ坊が叔父さんの家に遊びに来てパートナーも連れて来て俺ら家族と仲良しこよしをしてるなんてぜっっったい言わん!!!だから!!!」

気付いたら、叔父さんが僕の真横に来て、ガシッて僕の事を抱き締めた。

「いつでもおいで。向こうの家族には絶対に言わんよ。それに、爺さん婆さんが死んでから、もう全く向こうの家族からは連絡も来ない関係だ。だから、安心して遊びに来なさい」

小さい子をあやすような仕草で、抱き締めて、僕の頭に頬を擦り寄せて、背中を撫でてくれる。
なんだろ?凄く安心する。
僕も、自然と叔父さんの背中に手を回していた。
父さんとは、こんな事しなかったな。なんて思いながら。


▪▫❑⧉◻︎□◻︎□◻︎⧉❑▫▪


「またおいで。いつでも連絡していいからな?今度はキリ坊のパートナーにも会わせてくれ」

玄関でのやりとり。
夕方になるまでお邪魔して、帰るのが今になっちゃった。
叔母さんも帰ってくるから、夕飯食べて行かないか?って誘われたんだけどね、サガリ君の事を考えたら帰りたくなっちゃった。
また遊びに来る事、今度はサガリ君と一緒に来る事、叔母さんにも会いたい事、いつとは言わなかったけど、叔父さんとたくさんの約束をして、叔父さんの家を出た。

足取りが軽くなっちゃう。
叔父さんに会えて良かったな。
話が出来て良かったな。
それと同時に、なんだか今の気持ちを直ぐにサガリ君と分かち合いたいって気持ちが出てきた。
それもあって、お夕飯の誘い断っちゃったんだよね。
僕ってちょっと自分勝手かも?
でも、叔父さんも笑ってくれたからね、きっと大丈夫。

サガリ君に早く会いたいなって言う気持ちを胸いっぱいにして、マンションに帰った。
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