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第一章:本編
4-カナタ キリ は、君を知る。
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マチ君の印象、ただただハイスペックなイケメン。
SNSで相互になったけど、なんで地下アイドルを推してるんだろう?陰キャな僕に話しかけて来たんだろう?って疑問になるくらい彼は「イシキタカイヒト」だった。
SNSの投稿は、僕には全く分からない政治とか経済だったり、あと投資について。唯一分かるのはラーメンの投稿とラキちゃんへのコメント。ラキちゃんへのコメントは、僕みたいな全肯定崇拝みたいなお花畑では無く、きちんと会話になってた。凄いな。頭がいい人の投稿って感じがする。
ラキちゃんの気持ちに寄り添ったり、見た目の変化に気付いたり、ラキちゃんの活動に嫌味無く意見が言えたり、僕には出来ない事だった。
あとは、自炊をした時の投稿もあるんだけど、お店の料理?って言うくらい上手だった。作るメニューもなんかオシャレだし、写真もオシャレ。行った事無いけど、オシャレなカフェメニューみたい。
美味しそうだったので、気づいたら、過去の投稿まで遡ってSNS機能にある「見たよ!」ボタンを押しまくっていた。
『@キリ:飯に反応し過ぎww』
SNSを通して笑われてしまった……
仕方ないじゃん。普段ラキちゃんの推し活の為に節約ばかりで、まともな食事してないんだし。
『@マチ:どれも美味しそうだったから、ずっと遡って見てたの。料理上手なんだね』
『@キリ:ありがとww』
SNSのやりとりはここで終わった。
普段、僕はSNSで誰かとやりとりする事は、ほとんど無い。
ラキちゃんに愛を注いだり、他の気になるアイドルを見るためのアカウントだ。
もちろん、相互でラキちゃんファンのアカウントと繋がってはいるけど、交流は無い。
それも当然なんだ。
ファン同士で交流が盛んな人たちって、ライブ終わりに皆で食事に行ったり、推し活以外でも会って遊んだりしている。
僕はそんな余裕が無いから、一切交流は無い。
そうすると、自然と同担でも疎遠になるんだよね。
僕としては、毎回誘われて断らなくちゃいけないって手間が省けるし、ファン同士のいざこざにも巻き込まれないから、楽と言えば楽なんだけど……でもこうやって何気ない話を誰かとするのも楽しいな。
ボクはマチ君からメンションの付いたメッセージをずっとニヤニヤしながら眺めていた。
▪▫❑⧉◻︎□◻︎□◻︎⧉❑▫▪
次のラキちゃんの定期ライブに行くと、すでにマチ君が居た。
それまでの間も、マチ君とはSNSでやり取りをする仲になった。
もしかしたら、ラキちゃん以上にやり取りしてるかも知れない。
ラキちゃんの話だったり、僕のラーメン投稿に反応くれたり、僕は僕でマチ君の作ったご飯に殆ど反応してる。
『@キリ:ハラペコキリww』
ちょっとからかわれてる感もするけど、僕も腹ぺこな時に見たくなるから合ってると言えば合ってる。
『@マチ:うん、マチ君の写真見てたらお腹空いちゃった(*´ω`*)責任取ってよね』
なんて冗談も言えるようになった。
『@キリ:じゃあ今度うちに来なよwwハラペコキリww』
マチ君もいっぱい草生やして僕の冗談に乗ってくれる。毎回こんな感じで誘われるんだけど、本当に僕みたいな陰キャを家に呼ぶなんて無いだろうから、いつも適当に返事して終わらせてる。
マチ君はイケメンでハイスペックでコミュ強で、本当に僕とは大違いだ。
レベルが違い過ぎて、嫉妬する事も出来ない。
ライブ会場で1人場所取りをしてるマチ君もサマになっててカッコイイ。
最前列には行かずに、僕がいつも場所取りをしてる真ん中辺りに居たから、僕もマチ君の隣に場所を取った。
「マチ君見つけた。隣いいかな?」
僕の割には大きな声でハッキリ言えたと思う。マチ君は僕の方を見て笑ってくれた。
「キリが来るの待ってた」
現場で誰かと一緒に居られるって楽しいな。
SNSで相互になったけど、なんで地下アイドルを推してるんだろう?陰キャな僕に話しかけて来たんだろう?って疑問になるくらい彼は「イシキタカイヒト」だった。
SNSの投稿は、僕には全く分からない政治とか経済だったり、あと投資について。唯一分かるのはラーメンの投稿とラキちゃんへのコメント。ラキちゃんへのコメントは、僕みたいな全肯定崇拝みたいなお花畑では無く、きちんと会話になってた。凄いな。頭がいい人の投稿って感じがする。
ラキちゃんの気持ちに寄り添ったり、見た目の変化に気付いたり、ラキちゃんの活動に嫌味無く意見が言えたり、僕には出来ない事だった。
あとは、自炊をした時の投稿もあるんだけど、お店の料理?って言うくらい上手だった。作るメニューもなんかオシャレだし、写真もオシャレ。行った事無いけど、オシャレなカフェメニューみたい。
美味しそうだったので、気づいたら、過去の投稿まで遡ってSNS機能にある「見たよ!」ボタンを押しまくっていた。
『@キリ:飯に反応し過ぎww』
SNSを通して笑われてしまった……
仕方ないじゃん。普段ラキちゃんの推し活の為に節約ばかりで、まともな食事してないんだし。
『@マチ:どれも美味しそうだったから、ずっと遡って見てたの。料理上手なんだね』
『@キリ:ありがとww』
SNSのやりとりはここで終わった。
普段、僕はSNSで誰かとやりとりする事は、ほとんど無い。
ラキちゃんに愛を注いだり、他の気になるアイドルを見るためのアカウントだ。
もちろん、相互でラキちゃんファンのアカウントと繋がってはいるけど、交流は無い。
それも当然なんだ。
ファン同士で交流が盛んな人たちって、ライブ終わりに皆で食事に行ったり、推し活以外でも会って遊んだりしている。
僕はそんな余裕が無いから、一切交流は無い。
そうすると、自然と同担でも疎遠になるんだよね。
僕としては、毎回誘われて断らなくちゃいけないって手間が省けるし、ファン同士のいざこざにも巻き込まれないから、楽と言えば楽なんだけど……でもこうやって何気ない話を誰かとするのも楽しいな。
ボクはマチ君からメンションの付いたメッセージをずっとニヤニヤしながら眺めていた。
▪▫❑⧉◻︎□◻︎□◻︎⧉❑▫▪
次のラキちゃんの定期ライブに行くと、すでにマチ君が居た。
それまでの間も、マチ君とはSNSでやり取りをする仲になった。
もしかしたら、ラキちゃん以上にやり取りしてるかも知れない。
ラキちゃんの話だったり、僕のラーメン投稿に反応くれたり、僕は僕でマチ君の作ったご飯に殆ど反応してる。
『@キリ:ハラペコキリww』
ちょっとからかわれてる感もするけど、僕も腹ぺこな時に見たくなるから合ってると言えば合ってる。
『@マチ:うん、マチ君の写真見てたらお腹空いちゃった(*´ω`*)責任取ってよね』
なんて冗談も言えるようになった。
『@キリ:じゃあ今度うちに来なよwwハラペコキリww』
マチ君もいっぱい草生やして僕の冗談に乗ってくれる。毎回こんな感じで誘われるんだけど、本当に僕みたいな陰キャを家に呼ぶなんて無いだろうから、いつも適当に返事して終わらせてる。
マチ君はイケメンでハイスペックでコミュ強で、本当に僕とは大違いだ。
レベルが違い過ぎて、嫉妬する事も出来ない。
ライブ会場で1人場所取りをしてるマチ君もサマになっててカッコイイ。
最前列には行かずに、僕がいつも場所取りをしてる真ん中辺りに居たから、僕もマチ君の隣に場所を取った。
「マチ君見つけた。隣いいかな?」
僕の割には大きな声でハッキリ言えたと思う。マチ君は僕の方を見て笑ってくれた。
「キリが来るの待ってた」
現場で誰かと一緒に居られるって楽しいな。
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