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第一章:本編
8-カナタ キリ は、限界オタクを産む。
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良く見る仕草をマチ君がしている。
僕もラキちゃんのパフォーマンスが尊過ぎた時にあの格好を良くしてるからね。
「マチ君、限界オタクみたいだね」
割とクール?澄ました?斜に構えた?そんな感じでラキちゃんを推すマチ君だから、僕みたいな仕草を見るのは初めてだった。
コールですらイケメンだからね……イケメンって凄い。
「あー……たった今、限界オタクになったわ俺」
「そっかぁー、ようこそ!こちら側へ!もっと推し活が楽しくなるね」
「あー、な」
マチ君は少し苦笑いしていた。
振り切ってしまえば楽しいのに。まだ恥じらいがあるのかな?まぁ、イケメンが限界オタクになるのは抵抗があるかも知れない。
知らないけど。
片付けを続けながら、ラキちゃん曲も2曲目を歌う。
これもコールが楽しい曲なのでマチ君もノリノリで応えてくれた。
▪▫❑⧉◻︎□◻︎□◻︎⧉❑▫▪
「ふふんふんふん~♪」
マイク代わりにしていたテレビのリモコンを、テーブルの上に置いて、片付けを終わらせる。
最初に比べれば、だいぶ片付いたんじゃないかな?
マチ君はマチ君で出来上がったご飯をテーブルに運んでくれていた。
何コレ!凄いご馳走!お肉の塊があるっ!
いつもお肉はひき肉くらいしか買わないから、こう言うゴロンとしたお肉見ると感激しちゃう。
「僕が手伝えること、ある?」
そう聞くとマチ君は僕の頭を撫でながら座ってていいって、言ってくれた。
「キリに部屋片付けてさせて更に手伝わせるなんて、そこまで鬼じゃねーよ」
だって。
テーブルに並んだホカホカと湯気の立つお皿たちを眺める。
凄いなぁ。
SNSの写真で見たまんまのご飯が目の前にある。
「家にある食材で作ったから、そんな洒落たモンは作ってねーけど、肉は正義だろ?」
ニヤっと笑うマチ君。
サマになるなぁ。
後でラキちゃんのタグ付けしてSNSに投稿したいからと言われて、2人の手とご飯を写真に撮ってた。
陽キャみたいで気持ちがソワソワする。
それから、テーブルを挟んで向かい合って座って、2人で食べ始めた。
▪▫❑⧉◻︎□◻︎□◻︎⧉❑▫▪
「マチ君……」
「ん?」
「マチ君てナニモノなの?」
「大学2年の20歳。酒も飲めるぜ?学生証見せたっけ?」
「違う、そうじゃない。なんでハタチの男の子がこんな料理上手なの!?美味しいっ!すごく美味しいよ!あとオシャレ!すごくオシャレ!あとお家もなんかお金持ちみたいだし!」
「あー、実家は確かに金持ちだな。それとは別に俺も資産運用してるけど。料理は趣味みたいなもんだし、これくらい普通だろ」
マチ君はなんでもない事の様に答えてくれたけど、違う。全然普通じゃない。
「あー、キリからしたら普通じゃないかも知れないけど、俺はずっとこの生活だったからコレが普通なんだよ」
「そっか……マチ君的にはコレが普通なんだね。なんか住む世界が違うって感じ……」
僕の家は裕福じゃ無かったし、僕自身も裕福じゃないし、頭も良くないし、料理も食べられればいいレベルだ。
でも……
「だからこそ、全然接点の無い僕たちが、ラキちゃん推してる事で出会ったって思うと、なんか不思議な感じがする」
「お?……確かにな……うん……まぁ……」
「そう思うと、ラキちゃんって本当にラッキーの女神だなって改めて思うよ!あ、マチ君にとってラッキーかは分からないけど。僕はマチ君に出会えてラッキーだなって思った」
そう伝えると、マチ君はまた限界オタクみたいなポーズをしていた。
僕もラキちゃんのパフォーマンスが尊過ぎた時にあの格好を良くしてるからね。
「マチ君、限界オタクみたいだね」
割とクール?澄ました?斜に構えた?そんな感じでラキちゃんを推すマチ君だから、僕みたいな仕草を見るのは初めてだった。
コールですらイケメンだからね……イケメンって凄い。
「あー……たった今、限界オタクになったわ俺」
「そっかぁー、ようこそ!こちら側へ!もっと推し活が楽しくなるね」
「あー、な」
マチ君は少し苦笑いしていた。
振り切ってしまえば楽しいのに。まだ恥じらいがあるのかな?まぁ、イケメンが限界オタクになるのは抵抗があるかも知れない。
知らないけど。
片付けを続けながら、ラキちゃん曲も2曲目を歌う。
これもコールが楽しい曲なのでマチ君もノリノリで応えてくれた。
▪▫❑⧉◻︎□◻︎□◻︎⧉❑▫▪
「ふふんふんふん~♪」
マイク代わりにしていたテレビのリモコンを、テーブルの上に置いて、片付けを終わらせる。
最初に比べれば、だいぶ片付いたんじゃないかな?
マチ君はマチ君で出来上がったご飯をテーブルに運んでくれていた。
何コレ!凄いご馳走!お肉の塊があるっ!
いつもお肉はひき肉くらいしか買わないから、こう言うゴロンとしたお肉見ると感激しちゃう。
「僕が手伝えること、ある?」
そう聞くとマチ君は僕の頭を撫でながら座ってていいって、言ってくれた。
「キリに部屋片付けてさせて更に手伝わせるなんて、そこまで鬼じゃねーよ」
だって。
テーブルに並んだホカホカと湯気の立つお皿たちを眺める。
凄いなぁ。
SNSの写真で見たまんまのご飯が目の前にある。
「家にある食材で作ったから、そんな洒落たモンは作ってねーけど、肉は正義だろ?」
ニヤっと笑うマチ君。
サマになるなぁ。
後でラキちゃんのタグ付けしてSNSに投稿したいからと言われて、2人の手とご飯を写真に撮ってた。
陽キャみたいで気持ちがソワソワする。
それから、テーブルを挟んで向かい合って座って、2人で食べ始めた。
▪▫❑⧉◻︎□◻︎□◻︎⧉❑▫▪
「マチ君……」
「ん?」
「マチ君てナニモノなの?」
「大学2年の20歳。酒も飲めるぜ?学生証見せたっけ?」
「違う、そうじゃない。なんでハタチの男の子がこんな料理上手なの!?美味しいっ!すごく美味しいよ!あとオシャレ!すごくオシャレ!あとお家もなんかお金持ちみたいだし!」
「あー、実家は確かに金持ちだな。それとは別に俺も資産運用してるけど。料理は趣味みたいなもんだし、これくらい普通だろ」
マチ君はなんでもない事の様に答えてくれたけど、違う。全然普通じゃない。
「あー、キリからしたら普通じゃないかも知れないけど、俺はずっとこの生活だったからコレが普通なんだよ」
「そっか……マチ君的にはコレが普通なんだね。なんか住む世界が違うって感じ……」
僕の家は裕福じゃ無かったし、僕自身も裕福じゃないし、頭も良くないし、料理も食べられればいいレベルだ。
でも……
「だからこそ、全然接点の無い僕たちが、ラキちゃん推してる事で出会ったって思うと、なんか不思議な感じがする」
「お?……確かにな……うん……まぁ……」
「そう思うと、ラキちゃんって本当にラッキーの女神だなって改めて思うよ!あ、マチ君にとってラッキーかは分からないけど。僕はマチ君に出会えてラッキーだなって思った」
そう伝えると、マチ君はまた限界オタクみたいなポーズをしていた。
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