地下アイドルを推してたワープアコミュ障陰キャな僕だけど気付いたら執着系ハイスペイケメンに僕が推されて(性的にも)磨かれました?

黒川

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第一章:番外編 等

ファンブック、お渡し会  前編

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【キリside】


整理番号は6番。先着50人限定だし頑張った方だと思う。サガリ君は最初発売イベントか⋯⋯なんて迷ってたみたいだけど、結局予約初日に僕と同じ店舗で予約をしてた。整理番号はギリギリ48番だって!

「夕方でも間に合ったわ」

ぐぬぬ。ちょっと余裕顔のサガリ君が恨めしい。
もっとすぐに売り切れちゃうと思ったから、僕はその日はシフトを休みにして、開店直後にお店に入って申し込みをしたんだけど、僕の前にすでに人が居たんだ。

「まぁ、人気が出てきたって言っても元地下アイドルだしな。激化はこれからジワジワ来るんじゃね?けど、どこの店舗も予約初日で整理券捌けたんだから、そこは凄いと思う」

⋯⋯確かに。
今回のファンブック発売イベントは、都内で2店舗、大阪と名古屋で1店舗ずつ開催されると事務所の公式とラキちゃんのSNSでお知らせされていた。
その、どこの店舗も予約開始初日には整理券が無くなったってSNSで発信していた。凄いよね。『北海道にも来て』『仙台お待ちしてます』『福岡!福岡も!』と、今回イベントが組まれなかった別の地方ファンからもいっぱいラキちゃんのSNSにリプが来ていたから、今後はもっと沢山の場所で開催されそう。

この前、電子版と紙版でラキちゃんの初めてのファンブック『ラキノモウシヒラキ』が発売された。
電子版はすでに購入してあって、紙本はイベントでのお渡し会待ち。それが今回のイベントだ。
僕は2つある店舗の中の1店舗だけ予約した。お金に余裕があるファン達はイベントのために違う店舗でも予約してるみたいだけど、さすがに2冊も3冊も買える余裕は僕には無かった。⋯⋯まぁ、電子版買ってるけどね。でもそっちは仕方が無かったんだよ。紙と電子で内容が少し違くなるって言ってたんだもん。そしたらもう別物だよね?

そんなわけで、まだ紙本のファンブックを手にしていない僕は、明日のイベントのために仕事が終わるとサガリ君のマンションへ直行した。

豪華なマンションの入り口に立って教えてもらった暗証番号を入力するとロックが解除される。そこからエレベーターに乗って、サガリ君の部屋を目指す。合鍵も貰っているから、そのまま鍵を開けて中に入る。
⋯⋯なんて、当たり前の様にお邪魔しているけど、最初の頃は凄くビクビクしてたなぁ⋯⋯慣れって怖いね。僕のアパートはあんなにボロなのに。そういえば、僕のボロアパートにサガリ君が泊まりに来ることもある。ここに比べればすっごく狭くてオンボロなのに、サガリ君はそこがいいって言ってご機嫌で泊まりに来る。⋯⋯だから、僕も泊まりに来てくれるのも嬉しいんだよね⋯⋯あまり直接言った事はないけど。

そんな事を考えながら、玄関を過ぎてリビングまで行くと、サガリ君がソファに寝そべって分厚い本を読んでいた。おそらく、僕には1ミリも理解が出来ない本だ。

「おじゃまします」

僕がそう言うと、

「おかえり」

ってサガリ君が僕の方に顔を向けて言ってくれた。
おかえり、って⋯⋯一緒に住んでるみたい⋯⋯


▪▫❑⧉◻︎□◻︎□◻︎⧉❑▫▪


最近は、ラキちゃんのライブだったりイベントの前日は、サガリ君のマンションに泊まって身だしなみを整えて貰ってる。
⋯⋯僕も、自覚するようになったんだけど、僕って身なり次第で見た目が少し良くなるみたいなんだ。
サガリ君に可愛い可愛いって言われているのは⋯⋯アバタもエクボって言うやつだと最初思っていたんだけど、職場の人にも外見の事を言われたり、なんか他にも色々あって分かった気がする。
だからと言って、自分でオシャレな格好が出来るかと言うとこれっぽっちも出来ない。髪型だって放っておけばすぐボサボサするし、洋服は自分で選ぶと馴染みのある高校時代から着ているシャツとパンツになっちゃう。おしゃれセンスが全然無い。
なので、身だしなみはサガリ君に全部お任せしている。

サガリ君が作ってくれた夕飯を一緒に食べて、ちょっと休んでから一緒にお風呂に入る。
と、⋯⋯まぁ、エッチな事もするよね?

「ひんっ⋯⋯サガリ君、その手⋯⋯ぁん⋯⋯」

後ろから抱え込むようにサガリ君の膝に乗っけられて、生クリームみたいなフワフワのたくさんの泡で、くすぐったいと気持ちいいの間の力加減で全身撫でられちゃうから、僕のおちんちんはすぐ勃っちゃう。

「キリ、出しとけ」

ヌルンと泡と一緒に握られるとビクッて腰が引ける。
すると、背中にサガリ君の硬くなったおちんちんが当たって⋯⋯ドキドキが激しくなる。

「ん⋯⋯んっ⋯⋯サガリくん⋯⋯も、あんっ!」

ゴシゴシこすられて、乳首も泡と一緒に撫でられると、いつもよりくすぐったいと気持ちいいのが大きくなる。顔をサガリ君の首に擦り付けると、キスをしてくれた。好き。サガリ君のキス、大好き。もっと気持ち良くなるし、心がキューンて幸せになるんだ。

⋯⋯あと、お腹の中もズクズクに疼いちゃう。
だから、僕のおちんちんを擦ってるサガリ君の手を掴んで、もっと奥の方に充てる。

「こっち、シたい」

チュッて唇を離しておねだりすると、サガリ君はニィっと、悪くてカッコいい顔で笑った。

ニュルン、と泡の滑りを使ってサガリ君の指がお尻の穴に入ってくる。ニュルンニュルンと出し入れされたり中を擦られたりすると、お腹の中が余計にキュンキュン疼いてくる。恥ずかしい気持ちもあるんだけど、それよりも、もっとサガリ君に触って欲しくて、つい僕も足を開いちゃう。

「ははっ、丸見え」

ってサガリ君は笑うんだけど、その声もなんかエッチで背筋がゾクゾクする。⋯⋯なんだろう?サガリ君に僕の全部を見て欲しい、みたいな?サガリ君の好きなように僕の身体を触ったりして欲しい、みたいな?僕が犬だったら完全にサガリ君にお腹を見せるポーズをしちゃう、みたいな?そんな気持ちが溢れてくる。
だから、もっともっと恥ずかしい場所が良く見えるようにサガリ君に寄り掛かって、より大きく足を広げた。

「キリはエロいな⋯⋯」

僕もそう思う。
サガリ君とこういう事するまでは、そんなにエッチな事に興味があった訳じゃない。けど、好きな人とするセックスだったり、スキンシップの気持ち良さを知ったら止まらなくなっちゃった。もちろん、サガリ君以外の人とこういう事をしたいなんて1ミリも思わないけど。サガリ君とだったらいつでもくっついていたいし、セックスもしたい。好きな人とするエッチは特別なんだ。

「エッチなの、ダメ?」

とは言っても、セックスもスキンシップもお互いの合意が無いとダメだからね。って、サガリ君から教わった。僕ばかりがサガリ君とエッチしたいって言ったらサガリに迷惑がかかっちゃう。⋯⋯そりゃ、ヤダって言われると寂しいけど⋯⋯そこまで考えたら、へにょって眉毛が下がってしまった。

すると、サガリ君はコリコリってお尻の一番気持ちいい場所を強く弄ってきて「大歓迎」と耳元で囁いてくれた。

「ひぃぃぃんっ!」

お尻の刺激と耳の刺激が同時に来て、うっかりピュッて、イッちゃった⋯⋯

「キリ、まだ出来るよな?」

更に耳元で囁かれて、僕はハヒハヒしながら頷いて、サガリ君と向かい合った。この体勢好き。

「サガリ君の挿れて欲しい⋯⋯」

おちんちんはイッたけど、お尻の中がまだ疼いている。
今日はコンドーム付けないまま、サガリ君のおちんちんが僕のお尻の穴に入ってきた。
サガリ君に乗っかっているから、自分の体重でいつもより深い所まで刺激される。

「ふぁっ⋯⋯あっ⋯⋯ぁう⋯⋯」

ヌチャヌチャと恥ずかしい音が聞こえるけど、それ以上にお尻が気持ち良くてギュッてサガリ君に両手両足でしがみつく。気分はコアラのつもり。
グッグッと胎の中に入っているサガリ君のおちんちんが、僕の気持ちの良い所をずっと押している。

「ふぅぅんっ!きもちいい、きもちいいよぅ⋯⋯」

僕もちょっと腰を揺らしてみたりするんだけど、結局サガリ君に良いように揺さぶられて訳わからなくなっちゃうんだよね。でもそれが一番好き。訳わからなくなるくらい気持ち良くて、それをサガリ君がしてくれて、目の前にサガリ君が居て⋯⋯

「ん、っっ!!」

したい、って思った時にはキスしてくれるんだ。口の中にベロが入って来て、触られていない所なんてどこにも無いくらいにベロベロ舐め回されて、どっちの唾液か分からないくらい口の周りがグチャグチャ。
チュッチュってサガリ君の中の唾液を吸い取って飲み込むのも好き。ペロってサガリ君の唇を舐めるのも好き。
なにもかも欲しくて、僕のベロが届く所全部舐めたいくらいだ。

「キリ、くすぐってぇ」

僕を揺さぶりながらサガリ君が笑う。その顔も好きぃ!気持ちが昂ってグリグリ身体を擦り付けちゃう。
夢中になって引っ付ける所は全部引っ付けながら感じていると、サガリ君の動きが激しくなってきた。

「ふぁんっっ!」

あ、あ、コレも好き。
サガリ君のイク瞬間。僕好き。
自分に余裕が無い感じで、眉間にシワが寄って苦しいみたいな顔になるんだけど、それが凄いエッチな顔なんだよ。誰にも見せたくない僕だけのトクベツであって欲しい。

「キリ、わり」

「んっ!んっ!好きにして!して!好き!サガリくんだいす⋯⋯き、あああっ!!!」

ガツガツと気持ちいい所をいっぱい突いてくれるから、僕の身体は勝手にビクビクしちゃう。
訳わからなくなっていると、急にお尻に挿いっていたのが無くなって、代わりにお腹に生温かい感触がした。ビュビュって、かけられてる感じ。サガリ君と僕の精液だった。

「あ、」

泡も混ぜてクルクルとお腹を撫でると、なんだか幸せな気持ちになって思わずヘラっと笑ってしまった。
てか⋯⋯なんか⋯⋯あれ⋯⋯?

「やべ、キリ逆上せたか?」

そう言って、サガリ君が温めのシャワーで全身流してくれたんだけど、なんかフワフワした気持ちが強過ぎて、ペトって引っ付いてそのまま目を閉じちゃった。


▪▫❑⧉◻︎□◻︎□◻︎⧉❑▫▪


気付いたら、サガリ君に抱っこされてリビングに居た。

「気持ち悪くないか?」

そう言って僕の顔を覗き込んでいるのは、もちろんサガリ君。カッコいい。

「飲めたら飲め」

コップを渡されて口を付けると、ひんやりして、とても爽やかな味がした。思わずゴクゴク飲んじゃう。

「即席のスポドリみたいなもんだ。悪かったよ、風呂でだいぶはしゃぎすぎた」

「んーん、僕も気持ち良くて夢中になっちゃった。お風呂でエッチするの、僕好きだよ。ヌルヌルの感触とか⋯⋯あと、サガリ君お風呂だとたまにゴムしないでシてくれるし⋯⋯」

「キリ⋯⋯、それは俺も気をつける」

生で挿れてくれるのが嬉しいって伝えたのにな。
僕の眉がヘナって下がると、サガリ君もちょっと困った顔をしていた。

少し休憩をして、僕の体調が戻ったらいつも通りのケアが始まった。

「髪の毛も肌の調子もいい。家でも塗ってるのか?」

「うん。って言っても安いクリームとオイルだけだよ」

クリームはヤギが描いてある缶のやつで、オイルは赤ちゃんに使うやつ。どっちも安かったんだ。

「やらないよりマシ。頑張ってて偉い」

ヘアオイルを塗り込むようにグリグリと頭も撫でられた。気持ちいいー。
思わずトロンと目が緩むと、頭皮をマッサージするようにゆっくりと揉んでくれる。なんでサガリ君てこんなに器用なんだろ?

「明日は何時だっけ?」

「10時半だよぉ⋯⋯」

「早ぇな」

「ん、ん⋯⋯」

マッサージが気持ち良過ぎてフニャンフニャンになっちゃう。

「楽しみだな?」

「うん⋯⋯ラキちゃん⋯⋯」

「ラキのグラビアには慣れたか?」

「まだぁ⋯⋯恥ずかしいー⋯⋯」

「じゃぁ、もっと俺と恥ずかしい事して耐性付けるか?」

「もぅ、じゅうぶんだよぉ」

あ、眠い。凄い眠い。

「サガリくんはぁ、、ぼくのだいじでぇ、トクベツでぇ、かれしぃ⋯⋯ふぁわあ」

もう上のまぶたと下のまぶたがくっついて、離れそうも無い。サガリ君と僕みたい⋯⋯なんて考えたら顔も緩んじゃうよね。

「なーに想像してんだか、」

コツンて頭を叩かれた。
サガリ君の事だよ?サガリ君と僕の事を考えてたんだけど、多分サガリ君は僕が明日のラキちゃんのお渡し会を想像してると思っているんだろうな。もちろん、そっちも楽しみだよ。
って、おしゃべりする力も無く、僕はそのまま夢の中にダイブした。



✷✚✚✚✚✚✚✚✚✷


お渡し会なのに渡せてない。
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