最弱で最強な人形使いの異世界譚

大樹寺(だいじゅうじ) ひばごん

文字の大きさ
280 / 353

二八一話

しおりを挟む

 俺達が屋敷に戻って来たのは、午後の四時を少し過ぎた頃だった。
 帰って来るのに多少時間が掛かったが、改造馬車のテストも兼ねていたので、こればっかりは仕方ない。 
 結局は何処かで実働データを取らんといかんからな。必要経費というやつだ。

 とはいえ、まぁ、パーティー自体は酒も入ることもあって、夕方からとしていたので、この時間なら全然許容範囲内ではある。

 改造馬車の方は、特に問題らしい問題も見つからなかったので、このままマレア達侍女隊へと譲渡することに。
 で、この改造馬車を何処に停めるか? という話しをしたら、侍女隊が乗って来た馬車が所定の場所で管理されているとマレアが言うので、こいつもそちらへと持って行くことにした。

 改造馬車を片付けたあと、俺達は早速買って来た料理を厨房へと持って行くことにした。
 ただ、厨房へ向かうついでに、会場となる食堂を下見して行くことに。

 その道中、ひっきりなしに侍女達が右往左往している姿が目に付いた。それだけパーティーの準備に余念がない、ということだろう。
 規模が規模なだけに準備しなくてはいけないことが多い、というのもあるだろうが、自分達の為のパーティーということもあって気合が入っている、というような感じか。

 そんな中、俺を見つけた何人かのメイドさん達が、わざわざ俺の所まで足を運んでは、深々と頭を下げてお礼を言いに来た。
 とはいえ、特にこちら掛ける言葉もないので、楽しんでくれ、これからよろしく、と差しさわりの無いことだけを言っておいた。
 
 で、食堂に入ると、着々とパーティーの準備が進められている様で、テーブルの上には取り分け用と思しき空の食器の数々が、綺麗に並べられていた。
 しかも、所々に花瓶に生け花が差され飾られている。
 食器も花瓶も、どちらも見覚えがない物ので、侍女達が持って来た備品だろう。

 そんなことを考えながら周囲を見渡す。
 見るからに、後は料理を用意するだけ、といった感じだな。

 ちなみに、今回は自分で好きな物を好きなだけ取って食べるバイキング方式を採用していた。
 その方が色々と楽だろうし、メイドさん達も楽しめるだろうと思ってのことだ。
 一応、酒も飲み放題とはしていたが、明日に支障が出ないように、とは釘は差していた。
 特に、マレアにはきつく言い聞かせてはいたが……が、守るかどうかはヤツ次第だな。
 
 そうして、侍女達が準備を進める食堂を眺めながら、本題である厨房へ向かう。
 串焼きの様に、包まれているだけのものならそのまま出しても問題はないが、煮物など、容器に入れられているものは一度大皿に移す必要があるからな。

 せかせかと忙しなく働くメイドさん達の邪魔にならないよう、なるべく隅っこを歩いて食堂を抜けようとしたのだが、またしても俺に気づいた侍女達が、みな一様に仕事の手を止めて俺に向かって頭を下げたりしていたので、身振り手振りで続ける様に促した。

 厨房に入ると、そこではイースさんを始めとした侍女達が料理の仕込みを行っている最中だった。
 結局、何もしないのは申し訳ないとかで、彼女達は彼女達で簡単な料理をいくつか作ることにしたらしい。

 まぁ、余ったとしても、亜空間倉庫にしまっておけばいくらでも保存は効くので問題ない。

 そんな中、割と手の空いていそうな侍女を呼び止め、買って来た料理の入った包や容器を次々と渡して行った。

 余談だか、持ち帰り用の容器は、昨日、寝る前にクラフトボックスで大量生産をしておいたものだ。
 この世界では、タッパーの様な持ち帰りに便利な物がないため、料理を持ち帰り注文する時は、容器を持参しないといけないとセレスに教えられたので、急遽、作ることになった代物だ。

 外見は、木製で出来た大きめのお弁当箱、といった感じか。

 侍女から、渡した弁当箱の対処について聞かれたので、適当に捨てるなり燃やすなりしてくれ、と答えておいた。
 返却されても使い道もないし、正直困る。

 そもそもこの弁当箱、どれくらい必要か分からず、結構な数を作ったのはいいのだが、ぶっちゃけ、今日以降の使い道もないので一度きりの使い捨てになる予定だったのだ。
 ということを話したら、何故か侍女達が欲しいと言い出したので、使用済み、未使用の余り物含めて、すべて彼女達に渡すことになった。

 なんだか妙に喜んでいたが、そんなに良い物でもないだろうに……

 料理が揃ってしまえば、あとはあれよあれよという間に準備は進んで行き、イースさん達が作っていた分も完成したのを機に、予定より幾分早くはあったが、そのままなし崩し的にパーティー、というか食事会が開かれることになったのだった。

 主催者として開催前に何か一言、なんてマレアからそんなことを言われたが、ガラではないので「本日は無礼講だ」と一言だけ宣言して、即撤退。
 そんな俺に代わり、マレアが何かノリノリで話していたが、大したことはなにも言ってなかったな。
 簡単にまとめると、お掃除お疲れ様、明日からまた頑張りましょう、そして俺に感謝するように、の三点くらいか?

 そんな感じで、なんだかぬるっと食事会は始まったのだった。

 ♢♢♢ ♢♢♢ ♢♢♢ ♢♢♢

「スグミくん~、飲んでるぅ~?」

 パーティー……というか食事会が開催されて少し。
 適当に料理を集めて、セレスやミラちゃん、それにイースさんを交えてテーブルに座って食事をしていると、背後から覆いかぶさって来る何者かがいた。
 何者って、まぁ、こんなことをして、俺のことを“くん”付けで呼ぶのなんてマレアくらいしかいないんだが……

 その口臭から、かなりの酒気が感じられたることから、既にかなりの量を飲んでいることが伺えた。
 背後から抱き着かれている為、顏は見えないが、態度から察するに相当出来上がってもいるようだ。

 てか、あれだけ程々にと言ったのに……明日、どうなっても知らんからな。

「重いっ! それに酒臭いから離れろっ!」

 そんな悪ふざけをするマレアを引っぺがそうと手を伸ばすが、のらりくらりと躱され中々どうして、思うように捕まえられずにいた。
 体勢が悪い、というのもあるが、なんだかんだで巧いこと避け続けてられているんだよなこいつ……

 酔っ払っていてこの身のこなしとか、器用な奴である。
 このままでは埒が明かないので、もう手段は選ばないことにした。

「もぉ~、ホントは嬉しいくせにぃ~。なんなら、サービスでちゅーしてあげようか? ちゅ~」
「いらんわ。この酔っ払いがっ!」

 マレアが唇を突き出して、ゆっくりと近づいて来た瞬間。

「ぐえっ!」

 マレアから、そんなカエルを踏み潰した様な声が聞こえたと同時に、背中に乗っていた重みがふっと消えてなくなった。
 まぁ、実際にカエルを踏んだことなんてないので、その表現が正しいかどうかは不明だが。

 で、マレアに一体何が起きたのか? タネを明かせばなんてことはない。
 背後に黒騎士を出して、乗っかっていたマレアの首根っこを掴んで引き剥がしただけでのことだ。

 亜空間倉庫からの取り出しは、俺を中心に半径1メートル以内の距離なら、取り出す空間さえ確保出来ていれば何処にでも取り出すことが可能だ。
 なので、こうして見えない場所に取り出すことも可能ではあった。

 ただ、見えないポイントを指定するだけに、それなりの勘というか技術は必要だがな。

 で、振り返ると、捕まった野良猫よろしく首根っこ掴まれ、ぶら~ん、と黒騎士に片手で吊るされているマレアの姿があった。

 ちなみに、近くにいた侍女達が、突然の黒騎士の修験に何やらざわついていたが、そっちは気にしないことにした。

「ちょっと、これは酷くない? 酷くない?」  
「酷くない。お前が変な悪ふざけをするからだろ?
 で? わざわざウザ絡みしに来ただけってわけでもないんだろ? 何か話があったんじゃないのか?」
「ん、まぁね……っと」

 吊るされていたマレアはそう何気なく答えると、何をしたのかスルリと黒騎士の腕から抜け出し、足取りも軽く床へと降り立ったのだった。

 ……なんだ? 今のは?

 黒騎士と共有している感覚では、確実にマレアを掴んでいた……はずだった。
 なのに一瞬。一瞬で、マレアは黒騎士の拘束から抜け出してしまっていた。
 何をされたのか、理解も納得も出来ない。それはまるで、脱出系のマジックでも見せられているような気分だった。

「……お前、今、何をした?」
「うふふふっ、女の子には秘密が一杯なんだよ?」

 なんて、憎たらし気な得意顔でマレアがぱちりとウインクを飛ばす。 
 なるほど。説明する気はなし、か。

「……まぁ、いい。で? 本題は?」

 気にはなったが、追及したところで話さないだろうと思い、話を先に進めることにした。

「ん~、何か侍女のみんながね、スグミくんにお礼が言いたいから渡りをつけて欲しいって頼まれたのさっ!」

 なんでも、下位の使用人が挨拶などを除き、用もなくいきなり主に声を掛けるのは、この国の貴族社会ではマナー違反に当たるのだと、マレアが説明してくれた。
 では、下位の使用人達が主に話しかける為にはどうするかというと、まずは話し掛けてもいいですか? という許可を事前にとる必要があるのだとか。
 で、その確認を、通常なら主に直接仕えている使用人にするのだが、今回の場合は侍女隊で一番偉い立場に居るマレアが、その確認を行うことになった、ということのようだ。
 
 別に俺、君たちの正式な主なわけじゃないんだから、気にしなくてもいいのでは? と思ったのたが、そうもいかないらしい。
 難儀な事だ。
 他の子達も少しはマレアを見習えばいいものを。
 こいつ、そういう仕来りだかルールみたいなのがあるのを知っていながら、堂々と俺にウザ絡んで来るんだぜ? 凄くね?

「お礼って言われてもな……なんというか、これってそもそもが侍女達への……まぁ、お礼みたいなもんだろ? その礼って……おかしくないか?」
「そんな堅苦しく考えず、素直に受けとけば? 
 下手に断ると、自分達に何か落ち度があったんじゃないか? って思っちゃう子とかも出るかもだし?」

 ん~、この国の風習云々はよく分からんが、マレアが受けといた方がいいというので、そこは任せることにした。
 郷に入らば郷に従え、である。

 で。

 この国では、上の者が下の者に対してろうねぎらう行為の一つとして、主が手づから酌をする、というものがあるらしく、それに倣ってあいさつに来た侍女一人一人に、お疲れ様、とかご苦労さん、これからも頑張って、など一言付けつつ酌をしていくことに。

 このパーティーには侍女達との親睦を深める、という目的も含まれていたので、これでそれなりの成果でも上がればと期待する。

 流れで、なんか侍女隊とは関係なしに、セレスにミラちゃん、イースさんなんかも並んでいたけど、まぁ、いいか。
 三人にもそれぞれ一言添えて手酌する。

 ちなみに、未成年であるセレスやミラちゃんが酒を飲むという行為に違和感はあったが、そもそもこの国に飲酒に関する明確な法律はないらしい。
 お酒は二十歳になってから、というものはない、といことだ。
 マレアの話しでは、早い奴なら一〇代前半から飲み始めている者もいるとかなんとか。
 健康にはよろしくなさそうな文化だが、だからと俺が否定するわけにもいかないので、日本人的には明らかにアウトな二人には、アルコール度数が低い物を更にジュースで割った物を出すことにした。

「お酒って初めて飲んだけど、果実水とあまり変わらないのね」
「そだね~」

 とは、セレスとミラちゃんの感想である。
 まぁ、ほぼジュースですからその感想は正しいぞ。アルコール度数なんてあってないようなもんだろうからな。

 そんなサービスをした甲斐もあってか、パーティーも中ごろに差し掛かると、今までは遠巻きで見ていたか、差しさわりの無いあいさつくらいしかしてこなかった侍女達から、ようやく声を掛けられるようになった。

 そんな中、酒の勢いもあってか、侍女の一人がとある噂話は本当なのか? と、ゴシップ話を振って来た。
 その、とある噂、というのが以前とっ捕まえたギュンターのことだった。
 なんでも、今、城内はその話で持ち切りなんだとか。
 そういえば、誰かから同じ話を聞いたような気がするが……あれは誰からの話しだったか?

 で、その噂の真相が知りたいと、そんなことを聞いて来たのだ。
 ここに居る者達の所属を考えれば、特に秘密にする必要もないだろうと、俺が知っていることを一通り話すことにした。
 特にマレアからのストップも掛からなかったので、問題はないだろう。

 攫われたエルフの救出……まぁ、これはソアラのことだが……からセリカとの出会い、そして貴族邸へのカチコミ……

 で……これがびっくりするくらいバズった。

 勧善懲悪ではないが、実際に奴が犯行に及んでいた王都では、ギュンターの悪名が知れ渡っており、そのギュンターがボコにされて捕まった、という話しはかなり胸のすく内容だったみたいだな。
 彼女達からしたら、正義の味方が悪者を倒した、みたいな感じなんだろう。
 事実、中には俺のことを“英雄”だの“勇者”だのと持ち上げる子もいたくらいだからな。
 
 事実はかなり違うのだが……

 とまぁ、そんな感じで、女の子達からちやほやされたことで気分を良くした愚かなサルは、酒が入ったことも相まって、調子に乗ってこの世界に来てからのことを次から次へと得意気になって話し始めるのだった……

 だってしょうがないじょのいこ……女の子達にあんなにちやほやされたことなんてないんだから……
 だから、喩え調子に乗りまくっていたとしても、絶対に俺は悪くねぇっ!
 
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています

藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。 結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。 聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。 侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。 ※全11話 2万字程度の話です。

私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。

MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。

最初から最強ぼっちの俺は英雄になります

総長ヒューガ
ファンタジー
いつも通りに一人ぼっちでゲームをしていた、そして疲れて寝ていたら、人々の驚きの声が聞こえた、目を開けてみるとそこにはゲームの世界だった、これから待ち受ける敵にも勝たないといけない、予想外の敵にも勝たないといけないぼっちはゲーム内の英雄になれるのか!

帰って来た勇者、現代の世界を引っ掻きまわす

黄昏人
ファンタジー
ハヤトは15歳、中学3年生の時に異世界に召喚され、7年の苦労の後、22歳にて魔族と魔王を滅ぼして日本に帰還した。帰還の際には、莫大な財宝を持たされ、さらに身につけた魔法を始めとする能力も保持できたが、マナの濃度の低い地球における能力は限定的なものであった。しかし、それでも圧倒的な体力と戦闘能力、限定的とは言え魔法能力は現代日本を、いや世界を大きく動かすのであった。 4年前に書いたものをリライトして載せてみます。

戦場の英雄、上官の陰謀により死亡扱いにされ、故郷に帰ると許嫁は結婚していた。絶望の中、偶然助けた許嫁の娘に何故か求婚されることに

千石
ファンタジー
「絶対生きて帰ってくる。その時は結婚しよう」 「はい。あなたの帰りをいつまでも待ってます」 許嫁と涙ながらに約束をした20年後、英雄と呼ばれるまでになったルークだったが生還してみると死亡扱いにされていた。 許嫁は既に結婚しており、ルークは絶望の只中に。 上官の陰謀だと知ったルークは激怒し、殴ってしまう。 言い訳をする気もなかったため、全ての功績を抹消され、貰えるはずだった年金もパー。 絶望の中、偶然助けた子が許嫁の娘で、 「ルーク、あなたに惚れたわ。今すぐあたしと結婚しなさい!」 何故か求婚されることに。 困りながらも巻き込まれる騒動を通じて ルークは失っていた日常を段々と取り戻していく。 こちらは他のウェブ小説にも投稿しております。

天才天然天使様こと『三天美女』の汐崎真凜に勝手に婚姻届を出され、いつの間にか天使の旦那になったのだが...。【動画投稿】

田中又雄
恋愛
18の誕生日を迎えたその翌日のこと。 俺は分籍届を出すべく役所に来ていた...のだが。 「えっと...結論から申し上げますと...こちらの手続きは不要ですね」「...え?どういうことですか?」「昨日、婚姻届を出されているので親御様とは別の戸籍が作られていますので...」「...はい?」 そうやら俺は知らないうちに結婚していたようだった。 「あの...相手の人の名前は?」 「...汐崎真凛様...という方ですね」 その名前には心当たりがあった。 天才的な頭脳、マイペースで天然な性格、天使のような見た目から『三天美女』なんて呼ばれているうちの高校のアイドル的存在。 こうして俺は天使との-1日婚がスタートしたのだった。

処理中です...